門真国際映画祭3冠、うえだ城下町映画祭審査員特別賞受賞作。
フリーの映像ディレクターとして長いキャリアを持つ長谷川朋史の初の単独監督作品『あらののはて』。
多くの映画祭で受賞、話題をさらった本作『あらののはて』が、2021年8月21日(土)〜9月10日(金)に池袋シネマ・ロサにて3週間のレイトショー公開が決定し、ポスタービジュアルが解禁となりました。
また、公開を記念して、しゅはまはるみ、藤田健彦、長谷川朋史監督のコメントが届きましたので紹介します。
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映画『あらののはて』について
『カメラを止めるな!』の主人公の妻役で大ブレイクしたしゅはまはるみ、映画『イソップの思うツボ』などに出演の藤田健彦、1980年代より数々の舞台演出を手がける長谷川朋史の3人が結成した自主映画制作ユニット「ルネシネマ」。
2019年、しゅはまと藤田が主演のルネシネマ第1弾、映画『かぞくあわせ』が池袋シネマ・ロサで記録的な動員を達成。
ルネシネマ第2弾として企画・製作された本作『あらののはて』は、門真国際映画祭2020で最優秀作品賞、優秀助演男優賞、優秀助演女優賞の三冠を達成し、うえだ城下町映画祭 第18回自主映画コンテストでは、審査員特別賞(古廐智之賞)を受賞。SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2020、日本芸術センター第12回映像グランプリでは入選を果たしました。
本作が描くのは、高校時代に感じた“ある感情”を8年経っても忘れられずにいる女性と元同級生の青春ドラマです。
SKIPシティ国際Dシネマ映画祭に「高校時代の自由奔放でキュートな姿と、8年前の感情をこじらせてしまった現在のイタイ姿の風子の対比がなんとも切ない」と評された主人公・風子役には、女優・ダンサー・振付家とマルチに活躍する舞木ひと美。
風子が出した食べかけのガムを食べるクラスメート・荒野役には『無頼』(監督:井筒和幸)や主演作『僕たちは変わらない朝を迎える』(監督:戸田彬弘)で注目を集める髙橋雄祐。
一途さと冷めた距離感が同居しているそのかわいさを古廐智之監督に評価された、8年後、荒野と同棲しているマリア役に眞嶋優。
荒野が食べかけのガムを食べたのを見て嫉妬に狂う同級生・前田役に成瀬美希。
荒野に会うよう風子の背中を押す絵画教室の先生役でしゅはまはるみ、風子たちの担任の先生役で藤田健彦が、絵画教室の印象的な役所で、小劇場界のレジェンドである、劇団『動物電気』の政岡泰志や小林けんいちが脇を固めています。
珠美役:しゅはまはるみのコメント
20年程の付き合いとなる長谷川監督を居酒屋で焚き付けたのは 2017年末「カメ止め」の限定上映の直後だ。
興奮していた彼は二つ返事で乗り気になりアレヨという間にルネシネマ公開作品が三本も完成した。
繊細なアングルと光の使い方が正直、とても私好みのテイストで驚いた。「劇団主宰だったかつても本当に創りたかったのはこれだったのでは?」と今更気付かされた。
藤田健彦という盟友(名優)と共に、ルネシネマを止めないよう、いや、振るい落とされないようしがみついて行かなくては。
今作品では、珠美の絵画教室に、長谷川さん劇団時代のご縁で小劇場界のレジェンド達が生徒役として参加してくださっている。
そこはかとなく緊張している私がそこにいた。
担任教師・カサブランカ役:藤田健彦のコメント
20年来の演劇仲間である長谷川さん、15年来の役者仲間であるしゅはまさんと 2018年に立ち上げた「ルネシネマ」。
気心の知れた友人たちとのこのチームは、僕にとって「ホーム」である。
しかしながらそれ以前、長谷川演出を受けたのは2009年を最後に4回、しゅはまさんとは2007年に一度共演しただけ。
数少ない芝居作りの中で、演出家として、女優として、とてつもない刺激と絶対的に信頼出来る存在であるとの印象を、僕は受けたのである。
「あらののはて」において、しゅはまさんと僕に演出は一切無かった。
リハーサル開始30秒で長谷川さん、「OKそれで!」。
しゅはまさんも僕も、長谷川演出を分かった上で好き放題やらせて頂いた。
我々の関係性と想いを感じて頂けると思う。
監督・脚本・撮影・編集:長谷川朋史のコメント
『あらののはて』のシナリオは、主演の舞木ひと美さんにプロデュースを引き受けてもらう条件で、彼女に当て書きした作品です。 舞木さんに初めて会ったのは、私が講師を務めた演技のワークショップでした。ぱっと見、落ち着いた大人な感じの女優さんですが、演技をすれば、他の俳優さんにない不思議な雰囲気を発揮します。シナリオが完成して彼女に見せたところ、「流石に女子高生の役は…」といわれましたが無理やり押し切りました。結果、見事に高校生の初恋を演じきってくれました。共演の髙橋雄祐さん、眞嶋優さんは、舞木さんが声を掛けて、オーディションで決定しました。昨年の門真国際映画祭では、審査員の方に「門真がこの作品をグランプリにしなければ」と半ば親心のようなありがたい評価を頂戴し、最優秀作品賞、荒野役の髙橋雄祐さんが優秀助演男優賞、マリア役の眞嶋優さんが優秀助演女優賞を受賞しました。うえだ城下町映画祭では、審査員賞を受賞。映画監督の古厩智之さんからはキャストをべた褒めしていただきました。
本当に嬉しい限りです。監督2作目にして、初めての長編作品です。皆様にご覧いただき、感想をお聞かせいただけたら幸いです。
映画『あらののはて』の作品情報
【日本公開】
2021年(日本映画)
【監督・脚本・撮影・編集】
長谷川朋史
【キャスト】
舞木ひと美、髙橋雄祐、眞嶋優、成瀬美希、藤田健彦、しゅはまはるみ、政岡泰志、小林けんいち、山田伊久磨、兼尾洋泰、行永浩信、小谷愛美、才藤えみ、佐藤千青、藤井杏朱夏
映画『あらののはて』のあらすじ
25歳フリーターの野々宮風子(舞木ひと美)は、高校2年の冬にクラスメートで美術部の大谷荒野(髙橋雄祐)に頼まれ、絵画モデルをした時に感じた理由のわからない絶頂感が今も忘れられないでいました。
絶頂の末に失神した風子を見つけた担任教師(藤田健彦)の誤解により荒野は退学となり、以来、風子は荒野と会っていません。
8年の月日が流れました。
あの日以来感じたことがない風子は、友人の珠美(しゅはまはるみ)にそそのかされ、マリア(眞嶋優)と同棲している荒野を訪ね、もう一度自分をモデルに絵を描けと迫りますが……。
まとめ
さよなら、初恋の成れの果て。「あの日」以来、絶頂感を得られない風子は、8年ぶりに荒野君を探し出し……。
監督の長谷川朋史、俳優のしゅはまはるみと藤田健彦による「ルネシネマ」が制作した映画『あらののはて』が、数々の映画祭を経て、ついに劇場公開です。
映画『あらののはて』は、2021年8月21日(土)から9月10日(金)まで、池袋シネマ・ロサにてレイトショー公開。