長編日本映画史上初!
トライベッカ映画祭コンペ部門に選出決定。
2020年10月17日(土)より、渋谷ユーロスペースほか全国順次公開の映画『AINU MOSIR』(アイヌ・モシリ)。
2020年4月15日(現地時間)に開幕する第19回トライベッカ映画祭の各部門ラインナップが発表され、アイヌを題材に描いた本作が、映画祭のメイン部門の一つとなるインターナショナル・ナラティブ・コンペティション部門に選出されたことがわかりました。
同映画祭のコンペティション部門への選出は、長編日本映画として本作が史上初となります。
映画『AINU MOSIR』について
本作『AINU MOSIR』は北海道阿寒湖のアイヌコタンを舞台に、アイヌの血を引く14歳の少年の成長を描いた映画です。
キャストは主役のカント役を務めた下倉幹人はじめ、現地に住むアイヌの方々を起用。
リリー・フランキーと三浦透子がゲスト出演しています。
福永壮志監督の長編劇映画二作目となる本作は、監督の出身地である北海道を舞台に、阿寒湖のアイヌの方々の協力のもと企画から約5年かけて作り上げました。
福永壮志監督はニューヨークを拠点に活動を始め、初長編映画『リベリアの白い血』(2017)が第65回ベルリン国際映画祭パノラマ部門正式出品、第21回ロサンゼルス映画祭最高賞受賞、第31回インディペンデント・スピリット賞ジョン・カサヴェテス賞ノミネートと注目を集めています。
プロデューサーは『CUT』『Ryuichi Sakamoto : CODA』のエリック・ニアリと、『あの日のオルガン』『閉鎖病棟-それぞれの朝-』の三宅はるえ。
撮影監督は『神様なんかくそくらえ』『グッド・タイム』のショーン・プライス・ウィリアムズ、音楽を、ヨハン・ヨハンソンやマックス・リヒターと共作してきたクラリス・ジェンセンと、アイヌの音楽家でトンコリ奏者のOKIが務め、国際色豊かなチームにて制作されました。
福永壮志監督のプロフィール
参考動画:『リベリアの白い血』予告編
本作で脚本・監督を務める福永壮志(ふくながたけし)は、北海道出身の映画監督。
16年間のアメリカ生活の後、2019年に東京に拠点を移します。
初長編映画『Out of My Hand』は、2015年にベルリン国際映画祭のパノラマ部門に正式出品され、ロサンゼルス映画祭で最高賞にあたるU.S. Best Fiction賞を受賞、サンディエゴ・アジアン・アメリカン映画祭で新人監督賞を受賞。
その後同作は、映画監督のエヴァ・デュヴァーネイによる配給会社ARRAYからアメリカで劇場公開され、2016年に米インディペンデント映画界最高峰のアワードショー、インディペンデント・スピリットアワードにおいてジョン・カサヴェテス賞にノミネート。
同作は日本では、『リベリアの白い血』という邦題で2017年に劇場公開されました。
長編映画二作目の本作『Ainu Mosir』は、カンヌ国際映画祭によるシネフォンダシオン・レジデンシー、NHKサンダンス脚本ワークショップ、イスラエルのサム・スピーゲル国際フィルムラボに選出された後、日米中の国際共同制作として完成しました。
トライベッカ映画祭とは?
参考:トライベッカ映画祭のTwitter
#Tribeca2020's unmissable Movies Plus screenings offer more to experience once the credits have rolled. This year, we're welcoming @BigFreedia, @LaverneCox, @DMX, @OfficialGoGos, @JohnLegend, @ChrissyTeigen, and many more. Don't miss a single experience: https://t.co/RJ99f1z1fI pic.twitter.com/GHGvDJ9gmA
— Tribeca (@Tribeca) March 3, 2020
トライベッカ国際映画祭は2001年、同時多発テロからの復興を願いロバート・デ・ニーロらによって設立された映画祭であり、サンダンス映画祭、SXSWと並ぶ北米を代表するインディペンデント映画祭です。
同映画祭の過去の受賞作には『ぼくのエリ 200歳の少女』(2010)『チョコレートドーナツ』(1014)など良質なインディペンデント作品が選ばれました。
第19回トライベッカ映画祭は、ニューヨーク現地時間4月15日から4月26日に開催されます。
映画『AINU MOSIR』の作品情報
【日本公開】
2020年(日本映画)
【監督・脚本】
福永壮志
【プロデューサー】
エリック・ニアリ、三宅はるえ
【撮影】
ショーン・プライス・ウィリアムズ
【音楽】
クラリス・ジェンセン, OKI
【キャスト】
下倉幹人、秋辺デボ、下倉絵美/三浦透子、リリー・フランキー
まとめ
第19回トライベッカ映画祭の各部門ラインナップが発表され、アイヌを題材に描いた映画『AINU MOSIR』(アイヌ・モシリ)が、インターナショナル・ナラティブ・コンペティション部門に選出されました。
同映画祭のコンペ部門への選出は、長編日本映画として本作が史上初の快挙となります。
14歳のアイヌの少年が、亡くなった父親の死や、自分のルーツと向き合いながら成長していく物語『AINU MOSIR』は2020年10月17日(土)より、渋谷ユーロスペースほか全国順次公開予定です。