Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

新作映画ニュース

Entry 2019/01/15
Update

映画『マイ・ブックショップ』あらすじと感想レビュー。イザベル・コイシェ監督の最新作の見どころ

  • Writer :
  • もりのちこ

本を通して得られるものは、知識だけではないのです。


(C)2017 Green Films AIE, Diagonal Televisio SLU, A Contracorriente Films SL, Zephyr Films The Bookshop Ltd.

亡き夫との夢を叶えるため、町に一軒もなかった書店を開くことを決意したフローレンス。

彼女の勇気と本が繋ぐ、出会いと未来。その物語を語る人物が別にいました。第三者のストーリーテラーに注目です。

第32回ゴヤ賞主要3冠、第68回ベルリン国際映画祭、そして2018年ガウディ賞にて、数々の受賞を遂げた映画『マイ・ブックショップ』は、3月9日(土)よりシネスイッチ銀座、YEBISU GARDEN CINEMAほかにて全国順次公開となります。

スポンサーリンク

映画『マイ・ブックショップ』の予告編

2019年3月から映画『マイ・ブックショップ』の日本公開が決定し、それに合わせて予告編が解禁となりました。

予告編のナレーションを担当しているのは、あの『銀河鉄道 999』のメーテル役でお馴染み、池田昌子。

クラシカルで上品な映画の世界が、彼女の声でより一層引き立ちます。

舞台は1959年のイギリス。海辺の町に佇む趣ある建物、フローレンスがオープンさせた書店の名前は「THE OLD HOUSE BOOKSHOP」

木の枝が這う外壁に、塗装のはげた窓枠がOLD HOUSEを物語っています。

この古い家が素敵な書店へと変身していきます。

埃だらけだった棚はペンキが塗られ、カラフルな本が並べられました。

窓際にはおススメの本がディスプレイされています。外にまで並べられた本は、この店の品数の豊富さを表しています。

表には店主の愛情がこもった看板が目に着きます。

こんな書店が街角にあったら思わず立ち止まってしまいそう。

書店「THE OLD HOUSE BOOKSHOP」を通して、いったいどんな出会いが待っているのでしょうか。それはきっと本との出会いだけではないはずです。

映画『マイ・ブックショップ』の作品情報


(C)2017 Green Films AIE, Diagonal Televisio SLU, A Contracorriente Films SL, Zephyr Films The Bookshop Ltd.

【公開】
2019年(イギリス・スペイン・ドイツ合作映画)

【原題】
La libreria

【原作】
ペネロピ・フィッツジェラルド「La libreria」

【監督・脚本】
イザベル・コイシェ

【キャスト】
エミリー・モーティマー、ビル・ナイ、パトリシア・クラークソン

【作品概要】
英ブッカー賞受賞作家ペネロピ・フィッツジェラルドの小説「La libreria」を、『死ぬまでにしたい10のこと』『しあわせへのまわり道』など、様々な女性の幸せの在り方を表現してきたイザベル・コイシェ監督が映画化。

未亡人となった女性の新たな挑戦を、静けさの中に力強くそして、美しく表現しています。

主役のフローレンスは、『レオニー』『メリー・ポピンズ リターンズ』の、イギリス出身エミリー・モーティマーが演じています。

スポンサーリンク

映画『マイ・ブックショップ』のあらすじ


(C)2017 Green Films AIE, Diagonal Televisio SLU, A Contracorriente Films SL, Zephyr Films The Bookshop Ltd.

1959年、イギリスのとある海辺の町。ひとりの女性が海岸で本を読んでいます。

彼女の名はフローレンス。戦争で夫を亡くし、この町で夫との夢だった書店を開く決意をしていました。

しかし、保守的な町の人々は、女性の開業にあまり協力的ではありませんでした。

それでもフローレンスは、めげずにオープンの準備を進めます。町に初めての書店がオープンしました。


(C)2017 Green Films AIE, Diagonal Televisio SLU, A Contracorriente Films SL, Zephyr Films The Bookshop Ltd.

「THE OLD HOUSE BOOKSHOP」と書かれた看板が取り付けられ、フローレンスは溢れ出す喜びを隠しきれません。

町の皆に素晴らしい本を読んでほしい。彼女の願いは、少しづつ受入れられます。

ショップ店員のクリスティーンは、おませな女の子。編み物が得意でおしゃべり好き、本には興味がないけれどフローレンスの良き助士です。

初めてのお客は、引きこもりの読書家、老紳士のブランディッシュ。本を通して2人は信頼関係を築いていきます。


(C)2017 Green Films AIE, Diagonal Televisio SLU, A Contracorriente Films SL, Zephyr Films The Bookshop Ltd.

「THE OLD HOUSE BOOKSHOP」は、フローレンスに新しい人生の喜びを与えてくれました。

そんなフローレンスの様子を妬む人物がいました。同じ場所に別の施設を建てる計画を進めていた町の有力者、ガマート婦人です。

彼女に目を付けられたフローレンスは、嫌がらせを受け書店の閉店を迫られます。

困り果てたフローレンスを救おうと立ち上がったのは、ブランディッシュでした。

彼はフローレンスの本への愛情、夢に立ち向かう勇気に感銘し、力になりたいと申し出ます。


(C)2017 Green Films AIE, Diagonal Televisio SLU, A Contracorriente Films SL, Zephyr Films The Bookshop Ltd.

フローレンスは、度重なる試練から愛する書店を守り抜くことは出来るのでしょうか?

彼女の挑戦と、ある1冊の本が与えた影響とは?

人と人との出会いと同じように、本との出会いも一期一会。1人の人物との出会いと同じように、1冊の本があなたの人生を変えるものになるかもしれません。


(C)2017 Green Films AIE, Diagonal Televisio SLU, A Contracorriente Films SL, Zephyr Films The Bookshop Ltd.

映画『マイ・ブックショップ』の感想と評価


(C)2017 Green Films AIE, Diagonal Televisio SLU, A Contracorriente Films SL, Zephyr Films The Bookshop Ltd.

世界的に権威のある文学賞のひとつブッカー賞の受賞歴を持つ小説家、ペネロピ・フィッツジェラルドの小説「La libreria」を、『死ぬまでにしたい10のこと』のイザベル・コイシェ監督が映画化した感動作『マイ・ブックショップ』。

夫を亡くした女性が、新たな人生のスタートとして夫との夢でもあった書店を開くことを決意します。

その挑戦は決して簡単なものではありませんでした。主人公フローレンスの逆境に立ち向かう勇気に、励まされることでしょう。

戦争で亡くなった夫の夢を叶えた女性

フローレンスは、とても芯の強い女性です。亡き夫への愛が彼女を強くさせています。

一緒に本を読みあった愛しい時間を胸に、本が与えてくれる感動と幸せを多くの人に伝えたいと思っています。

しかし、情熱だけではどうにも乗り越えられないが存在します。誰もが大小あれど、壁にぶち当たった経験があることでしょう。

フローレンスは、最後まで勇気に満ち溢れていました。

本と共に打ちひしがれる彼女の姿に心が痛みます

結果がどうであれ、彼女の勇気と人に与えた影響は受け継がれ奪われることはありませんでした。

そして、彼女の勇気は、町の人々にも影響を与えます。

ひとりの女性の行動が動かすもの


(C)2017 Green Films AIE, Diagonal Televisio SLU, A Contracorriente Films SL, Zephyr Films The Bookshop Ltd.

本を通して、どのような出会いが生まれるのか。主人公フローレンスを応援する周りの人々の変化にも注目です。

オープンを手伝いに来る少年たち、手紙や本の配達もしてくれます。

本嫌いの少女はフローレンスのために書店を守ろうとします。

引きこもりの老人ブランディッシュは、彼女の勇気にもう一度人を信じることが出来ました。

「THE OLD HOUSE BOOKSHOP」は町に必要な場所となって行きます。

店主のおススメの本を紹介してもらったり、新作がでたら教えてくれたり、本の感想を言いあったり、本を通して人と人とのコミュニケーションが生まれる場所。

自分が昔住んでいた町の本屋さんも、そんな場所だったなと感じました。

また、この物語は第三者の目線で語られています。

ストーリーテラーが誰なのか。その正体を知ったとき、胸をしめつけられ涙があふれることでしょう。

1人の女性と1冊の本との出会いが、その後の人生を変えるかもしれません。

映画『マイ・ブックショップ』では、レイ・ブラッドベリ著「華氏 451 度」ウラジミール・ナボコフ著「ロリータ」と文学史の名作が登場します。

今は名作と名高い作品が、出版された当時の反応はどうだったのでしょうか。読書好きにも楽しめる内容です。

女優エミリーのルックスやファッションに注目


(C)2017 Green Films AIE, Diagonal Televisio SLU, A Contracorriente Films SL, Zephyr Films The Bookshop Ltd.

そしてもう一つのみどころ。主役のフローレンスを演じる、エミリー・モーティマーです。彼女の歳を重ねても可愛らしいルックスに、レトロファッションがとても似合っています。

書店のクラシックな雰囲気と相まって、まるで映画の名作を観ているかのようです。

スポンサーリンク

まとめ


(C)2017 Green Films AIE, Diagonal Televisio SLU, A Contracorriente Films SL, Zephyr Films The Bookshop Ltd.

2019年3月より全国順次公開となる『マイ・ブックショップ』のみどころを紹介しました。

夢の実現のために勇気を持って一歩踏む出す女性の物語

映画好きはもちろん、読書好きな人も楽しめる感動作です。

人も本も映画も、出会いは一期一会。

その出会いを大切に出来るかどうかは自分次第です。

映画『マイ・ブックショップ』は、あなたにとって一期一会になることでしょう。

なお原作本も2月に刊行予定です。合わせてお楽しみください。

関連記事

新作映画ニュース

映画『渇愛の果て、』キャスト/内容紹介。野生児童の有田あんがコロナ禍で上演中止の舞台を映像化!

妊娠、出産、障がい…出生前診断に女優たちが斬り込む。 野生児童主宰の有田あんが脚本・監督を務める長編映画、『渇愛の果て、』の制作が、2020年7月現在進行中です。 有田あん初の長編映画でも …

新作映画ニュース

韓国映画『君の結婚式』あらすじとキャスト。10年間のラブストーリーをパク・ボヨン&キム・ヨングァンで描く

韓国映画『君の結婚式』は2019年3月1日(金)より、シネマート新宿ほかにてロードショー! 高校3年の夏に出会った男女の10年に渡るラブストーリー『君の結婚式』。 すれ違い続けた2人の、もどかしくて愛 …

新作映画ニュース

映画『彼女はひとり』キャスト/劇場公開日/上映館。黒沢清・森崎ウィンのおすすめコメントも紹介!

映画『彼女はひとり』は田辺・弁慶映画祭セレクション2020で上映。 テアトル新宿にて2020年11月20日(金)から開催される田辺・弁慶映画祭セレクション2020。 田辺・弁慶映画祭セレクション202 …

新作映画ニュース

ジェシー・バックリー映画『ワイルド・ローズ』あらすじとキャスト。日本公開日は6月26日(金)と決定!

賞レースを賑わす話題作、日本公開決定。 新星ジェシー・バックリーが魅せる圧巻の歌唱力! 2018年トロント国際映画祭のプレミア上映で好評を博し、新進気鋭の女優、ジェシー・バックリーがその歌声を披露した …

新作映画ニュース

映画『マウスマン~愛の塊~』あらすじ/声優キャスト/公開日/上映館。ピエール伊東の自主制作アニメが劇場公開!

主演・細谷佳正のハイクオリティの自主制作アニメーションが劇場公開決定! 『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』(オルガ・イツカ役)『この世界の片隅に』『この世界のさらにいくつもの片隅に』(北條周作役 …

U-NEXT
CINEMA DISCOVERIES【シネマディスカバリーズ】
架空映画館 by ReallyLikeFilms Online
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
【連載コラム】光の国からシンは来る?
映画『哀愁しんでれら』2021年2月5日(金)より全国公開
映画『写真の女』
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【KREVAインタビュー】映画『461個のおべんとう』井ノ原快彦の“自然体”の意味と歌詞を紡ぎ続ける“漁師”の話
【玉城ティナ インタビュー】ドラマ『そして、ユリコは一人になった』女優として“自己の表現”への正解を探し続ける
【ビー・ガン監督インタビュー】映画『ロングデイズ・ジャーニー』芸術が追い求める“永遠なるもの”を表現するために
オリヴィエ・アサイヤス監督インタビュー|映画『冬時間のパリ』『HHH候孝賢』“立ち位置”を問われる現代だからこそ“映画”を撮り続ける
【べーナズ・ジャファリ インタビュー】映画『ある女優の不在』イランにおける女性の現実の中でも“希望”を絶やさない
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
アーロン・クォックインタビュー|映画最新作『プロジェクト・グーテンベルク』『ファストフード店の住人たち』では“見たことのないアーロン”を演じる
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
【平田満インタビュー】映画『五億円のじんせい』名バイプレイヤーが語る「嘘と役者」についての事柄
【白石和彌監督インタビュー】香取慎吾だからこそ『凪待ち』という被災者へのレクイエムを託せた
【Cinemarche独占・多部未華子インタビュー】映画『多十郎殉愛記』のヒロイン役や舞台俳優としても活躍する女優の素顔に迫る
日本映画大学