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小説を映画化したオススメ邦画5選。原作との違いはここ!

  • Writer :
  • Yasu

人気のベストセラー作家として知られる東野圭吾や角田光代など、彼らが執筆した原作を基に映画化された作品はいくつもあります。

今回は動画配信サービスで、今すぐ見られるオススメの邦画を5作品ピックアップしてみました。

ズバリ!映画ライターのyasuが、「小説を映画化したオススメ邦画5選。原作との違いはここ!」と銘打って邦画5作品を紹介します。


(C)2009「重力ピエロ」製作委員会

1.小説を映画化したオススメ邦画①『さまよう刃

娘を踏みにじった上に命を奪われた父親の無念さ

映画『さまよう刃』の作品情報

【公開】
2009年(日本映画)

【原作】
東野圭吾

【監督】
益子昌一

【キャスト】
寺尾聰、竹ノ内豊、伊東四郎、長谷川初範、木下ほうか、池内万作、岡田亮輔、佐藤貴広、黒田耕平、酒井美紀、山谷初男

【作品概要】
原作者はヒット作を連発している東野圭吾。日本映画批評家大賞の主演男優賞を受賞した、寺尾聰の演技力に注目。

娘が蹂躙された挙句に殺された長峰重樹の、犯人である複数の少年たちへの復讐劇を描いています。

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映画『さまよう刃』のあらすじ

娘の命が奪われた現実を受け入れられないでいる長峰は、犯人と犯人の居どころを突き止めます。

犯人の内の一人を衝動的に殺す長峰。

長峰は警察から追われる身となりますが、警察の手をかいくぐりながら、もう一人の犯人への復讐を遂げようと突き進みます。

娘の成長が生きがいだったにも関わらず、殺されてしまった無念、犯人への怒りが強く伝わってきます。

また、被害者遺族から見たときの少年法の理不尽さについて、考えさせられます。

映画『さまよう刃』の原作の違い!

主演を務める寺尾聡が演じる長峰のセリフの少なさに驚きです。

少ないからこそ、その少ないセリフの一つ一つが重く、意味のあるものに感じます。

長峰の行動に賛同し、手助けするような行動をとる人が登場することも特徴的です。

また、竹ノ内豊が演じる刑事は、長峰を追い詰めながらも、どこか逃がすような行動をとります。

長峰が宿泊したコテージのオーナーは、猟銃を長峰に渡して、復讐の手助けを行います。

観ている人も、復讐は何も解決しないことは分かりつつ、主人公である長峰を応援したくなってしまう、そんな映画です。

小説ではもっと長峰は饒舌です。小説で主人公が描写と「……」だけでは、限界がありますからね……。

”主人公を徹底して無口にさせる”設定により、主人公の無念さをより強調する、というものは映像表現ならではのものです。

▼映画『さまよう刃』の詳細な情報、あらすじネタバレと感想はこちらの記事を参照ください。

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2.小説を映画化したオススメ邦画②『白夜行

原作小説は大ヒットし、地上波でドラマ化もされたサスペンス

映画『白夜行』の作品情報
【公開】
2011年(日本映画)

【原作】
東野圭吾

【監督】
深川栄洋

【脚本】
深川栄洋、入江信吾、山本あかり

【キャスト】
堀北真希、高良健吾、船越英一郎、戸田恵子、田中哲司、姜暢雄、緑友利恵、中村久美、粟田麗栗、今井悠貴、福本史織

【作品概要】
『洋菓子店コアンドル』などで知られるの深川栄洋監督が演出を担当し映画化。主人公の唐沢雪穂役を堀北真希、共演に高良健吾、船越英一郎が脇を固めています。

幼い時の悲しい出来事から、十字架を背負い続けて生きて行く男女の人生を描いています。定年退職しても事件を追いかけ続ける船越英一郎の演じた刑事の執念は必見。

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映画『白夜行』のあらすじ

廃ビルの殺人現場。被害者は質屋を営む桐原洋介48歳。

事件当日のことについて、笹垣ら刑事たちから事情聴取を受ける桐原の妻弥生子、質屋の経理担当・松浦勇、そして桐原と弥生子の息子亮司。

桐原は事件当日に西本文代に会っていたことがわかり、笹垣刑事たちは文代宅へ向かいます。

笹垣刑事の質問に応じてはいるが、何かを隠している文代を容疑者として疑念を抱きます。

しかし、近所に住む主婦が事件発生の時刻に、西本文代が公園のブランコに揺られているのを見たという証言が出て、疑いの目は文代の恋人寺崎に向きます。

その矢先、寺崎は睡眠薬入りジュースを飲み、交通事故を起こして命を落としてしまいます…。

映画『白夜行』の原作との違い!

影が落ちている役をやらせたらハマる高良健吾に注目です。

特異な男女の関係を描く、ヒューマンドラマがベースですが、さすがは東野圭吾!

同じく作家である馳星周をして”トリックスター”もと言わしめるだけあってミステリーとしての設定も秀逸です。

映画の中では雪穂と亮二が接するシーンは最後のシーンだけですが、小説ではもっと雪穂と亮二のコンタクトがあります。

もちろん、それは陽の当らない場所で、ひっそりと……。

高良健吾の背後に見える影は、原作のそれを超えてるかもしれません。 

▼『白夜行』の詳細な情報、あらすじネタバレと感想はこちらの記事を参照ください。

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3.小説を映画化したオススメ邦画③『八日目の蝉

そこにあるのはもはや実母を超えた愛

映画『八日目の蝉』の作品情報

【公開】
2011年(日本映画)

【原作】
角田光代

【監督】
成島出

【脚本】
奥寺佐渡子

【キャスト】
井上真央、永作博美、小池栄子、森口瑤子、田中哲司、渡邉このみ、市川実和子、余貴美子、平田満、風吹ジュン、劇団ひとり、田中泯

【作品概要】
妻がいる男との子を妊娠したものの、中絶をしたことで子供が産めない体となった女が、元交際相手の生まれたばかりの子供を衝動的に持ち去りるところからはじまるサスペンス。

日本アカデミー賞では、最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀主演女優賞、最優秀助演女優賞など、10冠に輝く成島出監督の代表作です。

安藤千草役を務めた小池栄子の怪演にも注目。

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映画『八日目の蝉』のあらすじ

野々宮希和子は妻子いる秋山丈博と交際。彼女は丈博の子供を妊娠をします。

丈博は妻恵津子と離婚して、希和子と結婚する意志はあるが、子供はいらないと言われ中絶をします。

しかし今度は恵津子の妊娠。希和子も得るはずであった女性として幸せは失せ、不倫の果てにある運命を受け入れます。

希和子は丈博とは別れ、新たな人生を歩もうと最後に一目、愛した丈博さんの子どもを見ればと秋山家を訪ねます。

すると丈博と恵津子が生まれたばかりの赤ん坊を置いて外出するところでしたが…。

映画『八日目の蝉』の原作との違い!

誘拐犯と被害者という関係性は一切感じさせず、母と子として過ごしている姿を見ると心が温まります。

大切なのは血のつながりではなく、どれだけ濃密な時間を過ごしたかと考えさせられる作品です。

実際の母親と引き離してしまって「ごめんなさい」ではなく、一緒に過ごせた時間を「ありがとう」というが主人公の思いです。

本当の母親を超えているのではないかと思えるような愛が感じられます。

映画では刑務所から出てきて小豆島に戻る希和子の様子を描いはいませんが、小説では外の世界に戻ってきたどこかすがすがしい希和子が描かれています。

映画で戻ってきた希和子の様子を想像するもよし、小説で新たな希和子を目の当たりにするもよし、どちらの世界観も秀逸です。

▼『八日目の蝉』の詳細な情報やあらすじネタバレと感想はこちら記事を参照ください。

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4.小説を映画化したオススメ邦画④『重力ピエロ』

兄弟で楽しそく生きていれば重力は消える⁈

映画『重力ピエロ』の作品情報

【公開】
2009年(日本映画)

【原作】
伊坂幸太郎

【監督】
森淳一

【脚本】
相沢友子

【キャスト】
加瀬亮、岡田将生、小日向文世、吉高由里子、岡田義徳、柏木陽、コッセこういち、熊谷知博、北村匠海

【作品概要】
映画化された『ゴールデンスランバー』や『アヒルと鴨のコインロッカー』で知られる伊坂幸太郎による同名の小説が原作。落書きと放火事件を追いかけるうちに導き出される、過去の悲しい出来事と現在の関係性を描くドラマ。

第129回直木賞候補となった小説に惚れ込み込んだ、『東京島』や『本能寺ホテル』などを執筆した脚本家の相沢友子が脚本を執筆しています。

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映画『重力ピエロ』のあらすじ

仙台の街中のあちらこちらでグラフィティ・アートが描かれると、その近くで放火事件も次々と発生していました。

奥野泉水と弟の春は、グラフィティ・アートと放火事件の関係性に興味を持ち、その謎を解き明かそうとします。

彼らはグラフィティ・アートの文字と、遺伝子記号がリンクしていることに気づきました。

すると泉水は「昔、連続強姦犯として逮捕された葛城が、仙台に戻り売春の斡旋をしている」という噂を耳にします。

実は泉水と春の、亡き母梨江子もこの時の連続強姦事件の被害者でした。

母梨江子が交通事故で亡くなる際に泉水と春は正志から真実を告げられます…。

映画『重力ピエロ』の原作との違いは!

妻に何が起ころうとその妻を愛し、二人の息子を溢れんばかりの愛情で包み込み、「俺たちは最強の家族だ」と声高に叫ぶ父親の器の大きさは見事です。

原作小説が発売されてすぐ、脚本家の相沢友子が映画化権を抑えていました。

それだけ作家が可能性を感じる作品だったんですね。

また新人時代の岡田将生がフレッシュです。

岡田将生演じる春の役がなかなか決まらなかったところに、「岡田将生」という案が出てきたところ満場一致で春役に決定したそうです。

主人公の泉水に関しては小説より映画の方が地味です。

地味だからこそ、弟の春との対比が鮮やかに映りました。小説では泉水が『私』として語っており、結構饒舌です。

▼『重力ピエロ』の詳細な情報とあらすじネタバレ感想はこちらの記事を参照ください。

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5.小説を映画化したされたオススメ邦画⑤『苦役列車』

友ナシ、金ナシ、女ナシ。愛すべき、ろくでナシの青春

映画『苦役列車』の作品概要

【原作】
西村賢太

【監督】
山下敦弘

【脚本】
いまおかしんじ

【キャスト】
森山未來、高良健吾、前田敦子、マキタスポーツ、田口トモロヲ

【作品概要】
やっとできた友達や近づくことができた好きな人との距離。それをすべて失った時、それは作家としてスタートを切る小説家の西村賢太の信念に沿った「私小説は作者のダメなところをさらけ出してなんぼ」を描くヒューマンドラマ。

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原作は第144回芥川賞受賞作品『苦役列車』です。

映画『苦役列車』のあらすじ

中卒の日雇い労働者で、唯一の楽しみは読書という北町貫多。

彼はある日、同じように日雇いの労働現場まで向かうバスで日下部正二と知り合います。

生まれ年は違うものの、学年が一緒ということもあり意気投合する貫多と正二。

しかし、貫多は正二が地方から出てきた専門学校生だということを知り、劣等感を感じます。

一緒に風俗に行くなど、交友を深める貫多と正二ですが、その後、貫多は正二を使って、好きな女の子にアプローチしますが…。

映画『苦役列車』の原作の違いは?

森山未来は昔、『世界の中心で愛を叫ぶ』では素敵な役を演じたかと思えば、今度はこのどうしようもない北町貫多役です。

どんな役でも演じてしまう力量に脱帽です。

不器用でどうしようもないけど本をこよなく愛する…… 北町貫多は知的かつ究極のロマンチストなのかなとも思います。

原作小説は純文学なのでやや難しい単語が出てきます。

読書のひとつの楽しみでもあるのですが、わざわざ辞書で調べる単語があったりもします。

一文字一文字かみしめるのが原作小説で、ダイレクトに楽しむのが映画です。

北町貫多のどうしようもなさをもっと感じたい人は小説を読んでください。

▼『苦役列車』の詳細な情報とあらすじネタバレ感想はの記事を参照ください。

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6.バラエティ豊かな作品を見れる「U-NEXT」はお得!


U-NEXTは映画(邦画・洋画)、海外ドラマ、アニメなど、たくさんご覧いただいても視聴制限はありません。

ご紹介した映画を安全かつ無料で見る方法はU-NEXTがオススメです。

U-NEXTは31日間無料お試し期間があり、さらに登録時にレンタルに使うことが出来る600ポイントをもらうことができますで、大変お得になっています。

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また、さらにお得なのは、31日間の無料お試し期間でも、通常の会員と同様のサービスを受けることが出来るので、見放題扱いになっているドラマや映画、さらには雑誌が無料で読み放題となるのはうれしいポイントですね!

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※紹介している情報は2018年3月時点のものです。配信作品の状況が変わっている可能性もありますので、詳細は公式ホームページにてご確認ください。

また、今回ご紹介した映画『八日目の蝉』はU-NEXTの配信が終了したため、Huluでご紹介しております。

まとめ

今回は小説を原作に映画化された近年の邦画を5作品を紹介しました。いかがでしたでしょうか。

あなたはどの作品に興味をお持ちになりましたか。

東野圭吾の『さまよう刃』(動画配信サービスU-NEXT)
東野圭吾の『白夜行』(動画配信サービスU-NEXT)
角田光代の『八日目の蝉』(動画配信サービスHulu)
伊坂幸太郎の『重力ピエロ』(動画配信サービスU-NEXT)
西村賢太の『苦役列車』(動画配信サービスU-NEXT)

*2018年3月現在は『八日目の蝉』は動画配信サービスのみHuluになります。

小説と映画は同じ物語性を扱うものですが、楽しみ方や描き方は変わってきます。

言うなれば、「一文字一文字かみしめるのが原作小説で、ダイレクトに楽しむのが映画」と言えるでしょう。

どちらも表現の違いはあれ、描かれるテーマや作家の思いはそこに込められています。

読むの観るのもお試しして観ることをオススメします。

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