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Entry 2018/08/11
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ティモシー・シャラメ映画最新作『ホット・サマー・ナイツ』あらすじと感想。いち早く見どころ紹介

  • Writer :
  • Cinemarche編集部

アメリカで2018年7月27日に公開された映画『Hot Summer Nights(原題)』。

主演は『君の名前で僕を呼んで』(2018)でおなじみ、実力派若手俳優のティモシー・シャラメ。

配給は『エクス・マキナ』(2015)や『ムーンライト』(2016)など優れた作品を提供し続ける会社、A24です。

日本では2019年8月16日(金)より新宿ピカデリーほか全国ロードショー。

今回はまさに今年の夏にぴったりとも言えるタイトルを持つ『HOT SUMMER NIGHTS/ホット・サマー・ナイツ』のあらすじと作品の魅力をご紹介します。

映画『HOT SUMMER NIGHTS/ホット・サマー・ナイツ』の作品情報

© 2017 IMPERATIVE DISTRIBUTION, LLC. All rights reserved.

【日本公開】
2019年(アメリカ映画)

【原題】
Hot Summer Nights

【脚本・監督】
イライジャ・バイナム

【キャスト】
ティモシー・シャラメ、マイカ・モンロー、トーマス・ジェーン、アレックス・ロウ、マイア・ミッチェル、エモリー・コーエン、ウィリアム・フィクナー、ジャック・ケシー

【作品概要】
『Hot Summer Nights(ホット・サマー・ナイツ)』は、2017年に公開されたアメリカ製作の青春映画。

演出は監督デビューとなるイライジャ・バイナム、主演は映画『君の名前で僕を呼んで』(2017)で第90回アカデミー主演男優賞にノミネートされたティモシー・シャラメが主人公ダニエル・ミドルトンを務めています。

また、Netflixオリジナル映画『TAU/タウ』でジュリア役を演じたマイカ・モンローがマッケイラ・ストロベリー役を演じ、『プレデター』のバクスリー役を演じたトーマス・ジェーンはフランク・カルフーン役を務めています。

映画『HOT SUMMER NIGHTS/ホット・サマー・ナイツ』のあらすじ

© 2017 IMPERATIVE DISTRIBUTION, LLC. All rights reserved.

1991年。高校を卒業したばかりの少年ダニエルは夏休みをケープゴッドにある叔母の家で過ごすことになりました。

そこは観光客が殺到する場所のため、自分の居場所を見つけることはうぶでシャイなダニエルにとって困難。

そんなある日ダニエルはハンターという不良青年と出会い、彼と一緒にマリファナを売ることに。

またダニエルはマドンナ的存在の美少女マッケイラと親密な関係になるのですが、マッケイラはハンターの妹だったのです。

これが災難を呼ぶとも知らず有頂天になり徐々にドラッグディーラーにのめり込んでいくダニエル、それと同時にケープゴッドには大型台風が近づいていて…。


© 2017 IMPERATIVE DISTRIBUTION, LLC. All rights reserved.

映画『HOT SUMMER NIGHTS/ホット・サマー・ナイツ』 の感想と評価

参考映像:『君の名前で僕を呼んで』(2017)

『君の名前で僕を呼んで』では1980年代のイタリアを舞台に、年上の大学院生と恋に落ちる少年を演じたティモシー・シャラメですが『Hot Summer NIghts』は何もかも異なる作品

暑い太陽が照りつけるアメリカのケープゴッドを舞台に、おとなしい少年が遊び心にかられて危険な道を進んでゆく様を見事に演じる彼に注目です。

ダニエルが出会ったマリファナの売人ハンター。不良とうぶな少年、ダニエルとお似合いのバディとなるハンターでしたが、彼には普段見せない凶暴な一面が…そんなハンターを演じるのは新人俳優のアレックス・ロウ。

筋骨隆々、いかにも“アメリカ青春映画に登場する不良”といったいでたちのハンターを熱演しています。


© 2017 IMPERATIVE DISTRIBUTION, LLC. All rights reserved.

ダニエルが恋に落ちる美少女、そしてハンターの妹マッケイラを演じるのはマイカ・モンロー。

ケイト・ウィンスレット主演の『とらわれて夏』(2013)や名作ホラー『イット・フォローズ』(2014)に出演する彼女が演じるマッケイラは自由奔放な少女ですが、実は秘密が…物語を左右することになるダニエルとマッケイラの恋の行方は?

擦り切れたビデオテープのようなオープニング、懐かしの名曲、ホームパーティー、夜の遊園地でデート、ゲームセンター。

夏のケープゴッドの景色と端麗なティモシー・シャラメの図は「夏を舞台にした青春映画が始まる…!」とドキドキさせられますが、だんだんと何でも“やり過ぎ”な物語ということを描写で表していきます。

ホットケーキに溢れるばかりにかけるメープルシロップや、作りこんだようなキャラクター達の設定。

“90年代、憧れの土地で過ごした刹那的な青春時代の夏”という皮を被って、少しずつ全てが狂っていく姿を描いた皮肉めいた映画が『HOT SUMMER NIGHTS/ホット・サマー・ナイツ』なのです。

まとめ

© 2017 IMPERATIVE DISTRIBUTION, LLC. All rights reserved.

熱く一気に燃え上がるものには終わりがつきもの。おかしいぐらいの暑さの後には台風がやってくる。

台風の目にいる時は、何かが起こることは気がつかない…夏には感情や衝動の赴くままに私たちを動かす“何か”が潜んでいるのかもしれません。

若手俳優たちの繊細な演技と、ポップな色合いの中に潜む不穏さにぞくりとさせられる『HOT SUMMER NIGHTS/ホット・サマー・ナイツ』。公開された際にはぜひ、劇場でご覧下さい!

2019年8月16日(金)より新宿ピカデリーほか全国ロードショーです。


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