映画『夏の庭 The Friends 4Kリマスター版』が2024年12月27日(金)よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、新宿武蔵野館ほかにて全国順次公開
『台風クラブ』(1985)の相米慎二監督の『夏の庭 The Friends 4Kリマスター版』が、30年の時を経て2024年12月27日(金)よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、新宿武蔵野館ほかにて全国順次公開されます。
2024年の香港国際映画祭[夏季]で大規模な相米慎二監督特集とともにワールドプレミアを迎え、満を持して日本国内で《凱旋》公開となります。
出演は三國連太郎、戸田菜穂。「死」に興味を持った少年らが孤独な老人との交流を経て成長していく姿を綴ります。
おじいさんの家の荒れ果てた庭にやってきた3人の少年たち。古きよき昭和の風景と共に、切ないほどに美しい夏が描かれます。
CONTENTS
映画『夏の庭 The Friends 4Kリマスター版』の作品情報
【公開】
2024年(日本映画)
【原作】
湯本香樹実
【監督】
相米慎二
【脚本】
田中陽造
【キャスト】
三國連太郎、坂田直樹、王泰貴、牧野憲一、戸田菜穂、淡島千景、笑福亭鶴瓶、寺田農、柄本明
【作品概要】
湯本香樹実の同名小説を原作に、没後20年以上が経った今も愛され続ける相米慎二監督が映画化。
「死」に興味を抱きはじめた少年3人組と孤独な老人との交流と、少年たちのひと夏の成長を描きます。
孤独な老人役を圧倒的な存在感で演じる名優・三國連太郎と、演技未経験の少年3人の瑞々しい姿が光ります。戸田菜穂が少年たちの担任役で映画初出演。
柄本明、淡島千景、笑福亭鶴瓶らベテラン陣が共演。
映画『夏の庭 The Friends 4Kリマスター版』のあらすじ
神戸で暮らす小学6年生の木山、河辺、山下の3人組は、祖母の葬式に出席した山下の話をきっかけに「死」に興味を抱きはじめます。
近所に住むひとり暮らしのおじいさんがもうすぐ死にそうだと聞きつけた3人は、おじいさんの家を張り込むことにしました。
はじめのうちはおじいさんは少年たちを追い返そうとしていましたが、次第に彼らを受け入れ、一緒に過ごすようになっていきます。
やがて3人はひとりぼっちで暮らすおじいさんのために、ある計画を思いつきますが……。
映画『夏の庭 The Friends 4Kリマスター版』の感想と評価
わんぱくな少年3人と、ひとり暮らしのおじいさんが一緒に過ごしたひと夏を描く珠玉のヒューマンドラマです。
まじめで活発な木山、小柄でメガネをかけたやんちゃな河辺、大きな体で気のよい山下の3人組は、山下のおばあさんの葬式をきっかけに「死」に興味を持ち始めます。
彼らが白羽の矢を立てたのは、三國連太郎演じる古い一軒家にひとりで暮らすおじいさんでした。彼らは、「死」を見てみたいという思いからおじいさんの家を見張るようになります。
演技未経験の坂田直樹、王泰貴、牧野憲一らが生き生きと演じる、溌剌とした魅力的な少年達から目が離せなくなることでしょう。こんなに元気がよくて純粋でかわいい少年たちを、おじいさんが愛おしく感じるようになったのも無理はありません。
少年たちと交流するようになってから、まるで植物が水を得て生き生きと蘇るかのようにおじいさんは生気を取り戻し、表情は別人のように明るくなっていきます。
少年たちが手入れを手伝い、息を吹き返した「夏の庭」は、おじいさんの心そのものを映し出しているかのようです。
三國連太郎の心のひだまで映し出すかのような繊細な演技は必見です。
4人で過ごす豊かな時間。それは、うっとりするほどに満ち足りたものでした。しかしやがて、過去の出来事をきっかけに、物語は思いがけない方向に進み始めます。
どうぞ最後まで彼らの絆の行方を見届けてください。
まとめ
古い一軒家に暮らすおじいさんと、わんぱくな少年3人組との濃密な時間を映し出した名作『夏の庭 The Friends 4Kリマスター版』。
瓦が落ちてきそうなほど古い屋根、ガムテープで止めただけの割れたガラス戸、そして荒れ果てた庭。そこに、興味津々の少年達が乗り込んできます。昭和ならではの超短い半ズボン姿に、郷愁を感じる方もきっと多いことでしょう。
純粋な少年たちの存在は、おじいさんの心を素晴らしいもので満たし始めます。未来のある子供たちと、そうではない老人との交流。そこはかとなく漂う悲しみの色と共に、この上なく美しい時間が綴られます。
映画『夏の庭 The Friends 4Kリマスター版』は2024年12月27日(金)よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、新宿武蔵野館ほかにて全国順次公開です。