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映画『HAPPYEND』あらすじ感想評価。空音央監督が“変わりゆく世界”に《真の友情》を追求

  • Writer :
  • 谷川裕美子

映画『HAPPYEND』は2024年10月4日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかで全国ロードショー

『Ryuichi Sakamoto | Opus』(2024)の空音央が長編劇映画初監督を務める青春映画『HAPPYEND』が2024年10月4日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかで全国ロードショーとなります。

ありえるかもしれない未来を舞台に、友情の危うさを独特のサウンドとエモーショナルな映像美で描きだ出します。

本作がデビュー作となる栗原颯人、日高由起刀が出演。渡辺真起子、佐野史郎らベテラン俳優が脇を固めます。

監視社会の中で、互いのルーツを気にすることなく絆を結ぶ高校生たち。彼らの友情の行方を温かく見つめる青春映画の魅力をご紹介します。

映画『HAPPYEND』の作品情報


(C)Music Research Club LLC

【公開】
2024年(日本・アメリカ合作映画)

【監督・脚本】
空音央

【編集】
アルバート・トーレン

【キャスト】
栗原颯人、日高由起刀、林裕太、シナ・ペン、ARAZI、祷キララ、中島歩、矢作マサル、PUSHIM、渡辺真起子、佐野史郎

【作品概要】
架空の近未来を舞台に描く青春ドラマ。変わりゆく世界の中で変わらない友情があるのかを追求する一作です。第81回ヴェネツィア国際映画祭オリゾンティ・コンペティション部門に正式出品されました。

監督・脚本は、東京とニューヨークを拠点に活動する『Ryuichi Sakamoto | Opus』(2024)の空音央。世界的音楽家の故人坂本龍一(享年71)の息子です。

オーディションで抜擢された栗原颯人、日高由起刀が主人公の少年を好演しています。生徒役にはあらゆるルーツを持つ若者たちが集結しました。

校長役の佐野史郎をはじめ、渡辺真起子、中島歩らベテラン俳優陣が出演。

映画『HAPPYEND』のあらすじ


(C)Music Research Club LLC

XX年後の日本。幼なじみで親友のユウタとコウは、仲間たちと音楽や悪ふざけに興じながら毎日を過ごしていました。

高校3年生のある夜、こっそり忍び込んだ学校で、ユウタはとんでもないイタズラを思いつきます。翌日、そのイタズラを発見した校長は激怒し、生徒を監視するAIシステムを学校に導入する騒ぎにまで発展しました。

この出来事をきっかけに、大学進学を控えるコウは自身のアイデンティティーと社会への違和感について深く考えるようになります。

一方のユウタは、今まで通り楽しいことだけをしていたいと考えていました。ふたりの間に溝が生じ始め…。

映画『HAPPYEND』の感想と評価


(C)Music Research Club LLC

顔認証で身元が警察にわかってしまう監視社会の近未来を舞台にした青春ドラマです。

やんちゃな高校生たちが、自身の民族的なルーツや進路に思い悩みながら、必死に前に進んでいこうとする様を描きます

監督を務める空音央は、日米二拠点にて映像作家やアーティストとして活動しており、2017年から本作の構想を練り始めたそうです。3.11の衝撃を受けた監督は、本作でも地震を大きなモチーフとして扱っています。

軍国的な歩みを進める近未来の日本を舞台にした作品でありながら、登場する若者たちからはノスタルジックな香りがしてきます。主人公のユウタやコウの持つエネルギーは、現代の子どもというよりも、80年代のやんちゃ世代の持っていたそれに近いものを感じさせるからかもしれません。

幼い頃から一緒に育ち、互いの何もかもを知っていると思っていたふたり。しかし、卒業を間近にして、お互いの生き方に疑問を持つようになっていきます。いつの間にか心がすれ違ってしまう経験は、誰もが一度は通るものなのかもしれません。

彼らの友情がどのように変化していくのか、どうぞ最後まで見届けてください。

まとめ


(C)Music Research Club LLC

青春期の悩みや痛みを優しい視線で見つめた『HAPPYEND』。恐怖をデフォルメした近未来を舞台としながらも、監視社会、AI判定、国民至上主義などは現代社会にも通じていると感じずにはいられません。

めまぐるしく変わる社会の中で、人は皆自分の身を守らねばなりません。その時、これまで育ててきた友情はいったいどこへ向かうのか。私たち一人ひとりに突きつけられる課題のように感じます。

映画『HAPPYEND』は2024年10月4日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかで全国ロードショーです。

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