太賀と吉田羊が親子役を熱演を見せる、歌川たいじ原作の『母さんがどんなに僕を嫌いでも』の映画公開決定しました。
原作者自らの実話に、読者は心掴まれる号泣する壮絶な母と子の関係を赤裸々に描く感動の話題作です。
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『母さんがどんなに僕を嫌いでも』とは
歌川たいじ著「母さんがどんなに僕を嫌いでも」KADOKAWA刊
人気ブロガーで漫画家や小説家としても活躍を見せる歌川たいじ。
彼が自身の母親との関係を描き、多くの反響を呼んだコミックエッセイ『母さんがどんなに僕を嫌いでも』(KADOKAWA刊)が映画化され、主演に若手実力派俳優として注目を浴びる太賀が抜擢されました。
また、主人公の母親役を吉田羊が共演者として務めることもあり、今秋より全国公開されること注目は間違いなしの作品となるでしょう。
原作は2013年に発行され、作者の歌川たいじ自身が実際に経験した母親との問題を乗り越え、母親の愛を取り戻していくストーリーです。
社会人として働くタイジが、友人との出会ったことをきっかけに、自身の壮絶な過去を振り返り、何年もの関係を断っていた母親と向き合い、母への愛情を伝えて、親子関係を取り戻そうとするものです。
参考映像:『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』(2012)
本作の監督には、2012年に益田ミリ原作の漫画「すーちゃん」シリーズを映画化した『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』の御法川修監督が務め、主人公タイジが辛い過去に向き合いながらも、母親との問題に真正面から向き合っていく姿を丁寧に描いています。
『母さんがどんなに僕を嫌いでも』の原作者の歌川たいじ
パーティで欅坂46を踊るために髪を伸ばしましたが、無事終わったので、イケメン美容師さんに少し切ってもらいました(汗)。 pic.twitter.com/otim1rlPSN
— 歌川たいじ -うたぐわ- (@taiji_utagawa) 2018年2月21日
会社勤めをしていた時代からゲイであることを公表していた歌川たいじ。
2010年に単行本『じりラブ』(集英社)にて、漫画家デビューを果たすと、2012年に自費出版本『ツレちゃんに逢いたい』を自費出版させると、発行部数10000部を超えて注目を集めます。
その後も同性愛者や性的マイノリティへの理解を求め続け、作家やまんが家として活躍している作風には、マイノリティである本人のパーソナリティが反映されています。
そんな歌川たいじは自身の作品の映画化にあたり、監督をはじめとするスタッフやキャストに、次のような言葉を述べています。
「他人におおっぴらに話せなかった過去。それを思いきって本にしてみたところ、「この本に救われました」と声を寄せてくださる方が大勢いらっしゃいました。各方面から大きな反響をいただきました。でも、まだ無名な私の本を「ぜひ映画化したい」と仰ってくださったプロデューサー、御法川監督をはじ めスタッフ・キャストの皆様には感謝しかありません。主役が太賀さんに決まり、母役を吉田羊さん、ばあちゃん役を木野花さん、他の役についてもこれ以上望むものは何もないと思うほどの役者さんが参加してくださり、私が自分の半生を通して世の中に伝えたかったことを表現してくださいました。試写を拝見して、自分の過去が、大勢の人の力で翼を広げ、映画になって自分のもとから飛び立ったの だと感じました。「飛び立ったのならば、できるだけ遠くまで飛んでいってほしい。そして、届くべき ところにちゃんと届いてほしい」そんな気持ちで、いまはいっぱいです」
歌川たいじの半生をどのように、御法川修監督率いる御法川組で描かれたのか、映画が楽しみですね。
また、歌川たいじの本作の原作本は、2013年02月28日にKADOKAWAから既に刊行されています。
版製のサイズはA5版で、ページ数は128ページとなっており、定価1080円(本体1000+税)となります。
ですが、『母さんがどんなに僕を嫌いでも』は、2018年初夏には加筆新版も刊行予定になっています。
こちらも手にして、一読しておきたいですね。
2.主人公タイジ役を若手実力派の太賀
主人公のタイジ役を演じるのは、2016年の映画『淵に立つ』にて山上孝司役を果たして、ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞し一躍注目を浴びた太賀。
彼はその後2016年にテレビドラマ『ゆとりですがなにか』や『仰げば尊し』などに出演。
2017年には主演作『ポンチョに夜明けの風はらませて』、『南瓜とマヨネーズ』、などで独特の存在感を見せ、圧倒的な演技力で実力派俳優として確固たる地位を重ねています。
タイジ役を演じ、主演を務めた太賀は本作についてファンにこのようなメッセージを贈っています。
「歌川さんの実人生を追体験するのは勇気がいる事でしたが、タイジという役の人間的な愛おしさと、たくさんの困難を乗り越えて来たという事実が、何よりも僕を突き動かし、演じるうえでの原動力になりました。心の底から嬉しかったことや、心の底から悲しかったこと、主人公が感じてきた事が何一つとして溢れ落ちないよう、全力で演じました。歌川さんの半生を描いたこの作品が、見てくださる方の喜びになれば幸いです」
演技派と呼ばれる太賀の原動力となったのは、実際の原作者タイジの「困難を乗り越えて来たという事実」と語り、「感じてきた事が何一つとして溢れ落ちないよう」と繊細なまでに演じたことが想像させられますね。
本作『母さんがどんなに僕を嫌いでも』のタイジをどのように演じて見せてくれるのか、期待が高まります。
3.タイジの母光子役を演技派女優の吉田羊
タイジの母光子役には、2014年に公開された『映画 ビリギャル』『愛を積むひと』『脳内ポイズンベリー』『HERO』などの演技が評価され、第40回報知映画賞助演女優賞や第58回ブルーリボン賞助演女優賞を受賞した、昨今、活躍の勢い収まらない吉田羊が熱演。
演技派女優の吉田羊は光子役を演じた
脚本を読んでも原作を読んでも、この「母さん」に共感できない、なのに気付けばボロボロ泣いていました。子の躰の底から湧いて尽きない母への愛の叫びが、太賀さんの苦しいほどに繊細なお芝居と私演じる未熟な母を通して皆様の心に届いたら幸いです。
「母親像」は人それぞれ。いろんな感想があるでしょうが、観終わったあと「母さんがどんなに僕を嫌いでも」の後に続くのは、愛の言葉だといいな」
吉田羊はタイジ役を演じる太賀の芝居を繊細と言い、自身の演技を未熟な母と卑下して評価を述べていますが、これもまた見どころになるチェックポイントではないでしょうか。
吉田羊が“共感できないお母さん”と語った母親像をどのように演じ切ったのか、演技派女優の手腕に注目したいですね。
4.そのほかの出演キャストは?
主人公タイジを支える友人役には、俳優としてスティーブン・スピルバーグ監督の2018年公開作『レディ・プレイヤー1』へ出演を果たし、ダンスボーカルユニットPrizmaXのメンバーとしても活躍する森崎ウィンが、キミツ役を演じています。
また、2012〜13年に放映されたドラマ『仮面ライダーウィザード』で人気を博し、大河ドラマ『真田丸』や『東京喰種』など映像作品への出演が相次ぐ白石隼也が、大将役を演じています。
そのほかにも秋月三佳はカナ役として名を連ね、幼少期のタイジ役を人気子役の小山春朋、父親役を斉藤陽一郎が演じ、幼少時代よりタイジの心の支えとなり、彼の人生に転機をもたらす重要な役どころである婆ちゃん役を木野花が演じるなど、実力派俳優たちが脇を固めた作品となっています。
映画『母さんがどんなに僕を嫌いでも』のあらすじ
タイジは小さい頃から大好きな母親の光子に愛されないまま、壮絶な家庭環境の中で育てられました。
耐えかねて17歳で家を飛び出し、一人で生きてきたタイジだったが、友人の言葉に動かされ、母親と向き合う覚悟をしました。
大人になっても自分を拒絶していた母親に歩み寄り、タイジは“母さんからの愛”を取り戻すために立ち向かっていきます…。
まとめ
歌川たいじ原作の『母さんがどんなに僕を嫌いでも』を映画化した御法川修監督は、原作を初めて手にした際に心を震わせたそうです。
その日の感動から5年が経ち、映画化の実現できた感慨も深かったようです。
『母さんがどんなに僕を嫌いでも』の映画作品ついて、次のような言葉を述べています。
「『母をたずねて三千里』の昔から脈々と続く《母と子の物語》です。そして、たったひと言「お母さんが大好きです」と告げるために身を焦がす《ラブストーリー》でもあります。 深く重い題材とは裏腹に、抱きしめたくなるほど愛くるしい人々で満ち溢れた作品に仕上がっています。「まるで私のために作られた映画だ」と、切実に感じてくださる人がひとりでも多く生まれることを願っています」
太賀と吉田羊がギリギリの親子やを演じ、その脇を森崎ウィンや白石隼也、秋月三佳などが脇を固めた作品です。
また、小山春朋、斉藤陽一郎、おかやまはじめ、木野花も共演しています。ぜひ、注目したいですね。
2018年秋より全国公開!