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Entry 2018/10/02
Update

映画『アポロ13』あらすじネタバレと感想。ラスト結末も【トム・ハンクス代表作】

  • Writer :
  • 中村綾子

アメリカの月面探査船計画、アポロ11号から16号のなかで一機だけ月に到達できなかったアポロ13号。

なぜその一件は、“輝かしい失敗”とまで言われるようになったのか。

月面に到着することなく、地球へ帰還することになったアポロ13号の乗組員と、彼らを支える真実の映画『アポロ13』をご紹介します。

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映画『アポロ13』の作品情報

【公開】
1995年(アメリカ映画)

【原題】
Apollo 13

【監督】
ロン・ハワード

【キャスト】
トム・ハンクス、ケビン・ベーコン、ビル・パクストン、ゲイリー・シニーズ、エド・ハリス

【作品概要】
アメリカの月面探査船計画で唯一月に到達できなかったアポロ13号。

その絶体絶命の危機と地球への生還を描く人間ドラマ。

監督は『ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー』のロン・ハワード。出演は、『フィラデルフィア』『フォレスト・ガンプ 一期一会』で2年連続アカデミー賞受賞のトム・ハンクス、『激流』『告発」のケビン・ベーコン、『トゥルーライズ』のビル・パクストン。

映画『アポロ13』のあらすじとネタバレ

1969年7月20日、宇宙飛行士のジムは、自宅で仲間たちと、全世界に中継されていたニール・アームストロングの月面歩行を見ていました。

「人類が月面を歩いた。奇跡じゃない。人間の意志の力だ」とジム。

3回の宇宙飛行を経験したジムは、アポロ14号で最後のミッションとなるはずでした。

ところが、13号の船長になる予定だったアラン・シェパードが耳の疾患により計画から外されます。

急遽ジムのチームが繰り上げ飛行をすることになり、半年で準備をする、忙しい日々を送ることになりました。

「13号。なぜ13なの」と妻のマリリン。

「12の次だからさ」とジムは13という数字を気にも留めません。

世間でも13という数字を不吉がりますが、同じくクルーのケンとフレッドも気にしていません。

順調に打ち上げ準備が進んでいるように思えたのでした。

打ち上げ2日前。

13号予備チームの一人が風疹にかかり、血液検査をした結果、ケンにもその疑いが認められたのです。

ジムは、ミッションを先送りするか、ケンと予備チームのジャックを交代するかの決断を迫られ、後者を選んだのでした。

ジムの判断とは言え、フレッドは、ケンの代わりに入ったジャックの技術的不安がぬぐいきれません。

ジャックも、ケンの代わりが務まるのか、焦りを感じていました。

それでもジムは「奴は強い。ジャックは大丈夫だ」というケンの言葉を信じ、ぎりぎりまで訓練を行い、打ち上げに備えるのでした。

1970年4月11日。

はじめは打ち上げを見るのを渋っていたマリリンや、フレッドの妻と子供たち、その他の人たちに見守られながら、アポロ13号は無事に打ち上がりました。

ケンは打ち上げの様子を遠くで見守っていました。

打ち上げが成功したのもつかの間、アポロ13号の中では5つあるエンジンの一つのランプが消えました。

ヒューストン宇宙センターでも同じ計器の表示。

しかし、ほかの4基に問題がなければそのままで進もうとの判断でした。

「災難はこれで終わりさ」ジムの言葉に緊張の糸がほぐれたのか、フレッドとジャックは安堵の表情を見せました。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『アポロ13』ネタバレ・結末の記載がございます。『アポロ13』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

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しかし、災難はそれだけでは終わりませんでした。

13号の司令船からテレビカメラでの宇宙中継。

実はどのテレビ局からも中継を断られ、宇宙センターだけの放送となっていました。

今や月旅行は国内旅行と変わらないといわれ、断られていたのです。

そんなことを知らない宇宙での3人。

憤りを感じるマリリン。

そして、宇宙からの中継を楽しみにしていた人が、老人ホームでも一人。

ジムの母親でした。

中継後、宇宙センターから、司令船に酸素を攪拌するよう指示が出ます。

指示に従いスイッチを動かすジャック。

それと同時に爆発音がし、司令船が大きく揺れます。

何が起きているのかわからない3人。

司令船の鏡越しにジムは、何かが噴き出ているのが見えました。

鏡越しではなく窓越しに確認するジム。

「酸素だ」

同じころ地球では、宇宙センターの首席管制官、ジーンが、慌ただしく動き始めたチームのメンバー達に、冷静になるように声を掛けます。

やはり酸素残量が低下していくのをメーターで確認したのでした。

酸素漏れを防ぐには燃料電池の反応ガス弁を閉じなくてはならないと宇宙センターのチームの一人。

しかし、それでは月着陸はできなくなるため、ジーンは何とか食い下がりますが、それ以外に3人を救う方法はなく、そのことを宇宙にいるジムに伝えます。

ジムもガス弁を閉じることで、月着陸ができなくなることを察し、あとの2人に伝え、ガス弁を閉じたのです。

それでも効果はなく、電力の大半を使った司令船は 地球への再突入のための電力を確保するため、電源を落とすことになりました。

宇宙で迷子にならないよう、地球までの帰路の誘導プログラムを月着陸船に移動させるために、通常3時間かかる月着陸船の起動作業を開始するも、司令船の酸素残量が15分とわずかなものでした。

それでも3人はやってのけ、司令船の主電源を落とすのでした。

宇宙での緊急事態に、マスコミが手のひらを返したように臨時ニュースを放送し始めた頃、宇宙センターでは月着陸船の電力不足を心配し始めていました。

少しでも電力を温存しておくためにほとんどの電源を切ってしまい、暖房もついていない船内。

フレッドは体調を崩し熱を出してしまいます。

さらに、もともと2人用の月着陸船だったため、3人では二酸化炭素濃度が上昇し、中毒死に至ってしまう可能性も出てきました。

地球ではその事態を避けるために、月着陸船の空調と司令船のフィルターをつなげるアダプタを作り、乗組員の三人に無線で作り方を伝え作成させると、なんとか二酸化炭素濃度が安定してきました。

安心したのもつかの間、次の問題が発生したのです。

月の周りを一周して帰ってくる「自由帰還軌道」で地球へ帰ってくるはずだったアポロ13号は、少しずつ軌道から外れていっていることが判明しました。

電力を極力抑えている中、3人は手動操作での軌道修正と姿勢制御をみごとに成功させるのでした。

地球に最接近して大気圏突入も間近。

再突入のために必要な電力が確保できず、何度もフライトシミュレーターで起動手順を繰り返すケンが、宇宙センターにいました。

宇宙にいる3人と同じ環境下での司令船の電源の再起動。工程に行き詰まったケンは、月着陸船から司令船に電力を逆流させる案を見つけます。

長時間暖房を落としていたため、電気系統が凍っていて再起動しなかったり、結露でショートしてしまう可能性もありましたが、宇宙センターにいるケンの指示の下、無事に司令船の電力は再起動しました。

月着陸船を切り離し、大気圏突入というときになり、着水海域はハリケーンが迫っていました。

パラシュートが凍結しているかもしれないという不安、最初の爆発でシールドにひびが入っているかもしれないという不安、進入角度が浅くなってきているという問題。

いつまでも不安要素が付きまとっていますが、あとは運に身を任せて祈るのみ。

3人が身をゆだねた司令船は大気圏に突入し、炎に包まれるのでした。

交信復帰予定の3分を経っても、さらに1分過ぎても返事はなく、最悪の事態を想像していましたが、パラシュートが上空に開き、3人は無事に帰還したのでした。

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映画『アポロ13』の感想と評価

140分の間、息つく暇がないほど、次から次に問題が発生します。

専門用語が出てくるのですが、それがわからず余計に不安になり、ドキドキしっぱなしです。

そんな中、ジムとマリリンのやり取りがとても微笑ましいのです。

復活祭の行き先を月だとジムが言ってみたり、打ち上げを見に来たマリリンに「もしかして、ミス・ラヴェル?」と他人のように聞いてみたり、「面白いショーだって男友達に聞いたの」とマリリンがジムに冗談を言ったりします。

終始緊張感のある映画の中に、ほっとする夫婦愛の場面がありました。

映画の中で、ジム・ラベル本人が空母イオウジマの船長役として出演しているのが、ロン・ハワード監督ならではのニクい演出です。

まとめ

事実は小説より奇なり、この話はまさにそれです。

とはいえ、どこまでが事実かはわかりませんが、時々当時の映像を織り交ぜながら話が進んでいくので、すべてが事実に思えてきます

それほど、この作品は作り込まれています。

当時の最新CGと、模型を駆使してのロケット打ち上げや、切り離しのシーンなど、細部にこだわっている映像に感心させられます。

人類が初めて月面を歩いてから約半世紀。

ようやく月旅行が現実となってきた現代だからこそ、人類の思いを載せて月へと向かった先人たちの事実を知ってほしいです。

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