映画『劇場版 それでも俺は、妻としたい』は2025年5月30日(金)より公開
映画『劇場版 それでも俺は、妻としたい』が2025年5月30日(金)より公開されます。
『百円の恋』(2016)の脚本や『喜劇 愛妻物語』(2020)監督として知られる足立紳が、原作・監督・脚本を手がけたテレビドラマ「それでも俺は、妻としたい」に、未公開シーンを追加して劇場公開用に編集したディレクターズカット版です。
足立監督が2019年に発表した同名小説をもとに、セックスレスの夫婦が繰り広げる仁義なき攻防をコミカルに描きます。
「したい」夫と、「したくない」妻の間にある溝を通じて、夫婦の固い絆を描く本作の魅力をご紹介します。
映画『劇場版 それでも俺は、妻としたい』の作品情報
(C)「それでも俺は、妻としたい」製作委員会
【日本公開】
2025年(日本映画)
【原作・監督・脚本】
足立紳
【編集】
細野優理子、安田多希
【キャスト】
風間俊介、MEGUMI、嶋田鉄太、吉本実憂、熊谷真実、近藤芳正
【作品概要】
Tverで1,000万超再生をたたき出した大ヒットドラマ「それでも俺は、妻としたい」の劇場版です。セックスレス夫婦が繰り広げる攻防戦をコミカルに描きながら、笑って泣ける究極の夫婦愛を映し出します。
NHK連続テレビ⼩説「ブギウギ」、『百円の恋』(2016)などの脚本や『喜劇 愛妻物語』(2020)で監督を務めた⾜⽴紳が、⾃⾝が⼿がけた売れない脚本家の夫とそんなダメ夫を罵倒する妻の夫婦“性”活エンターテイメント⼩説「それでも俺は、妻としたい」を映画化しました。
『鳩の撃退法』(2021)風間俊介と、『愛にイナズマ』のMEGUMIが、ドラマ版に続き主演を務めます。
共演は嶋田鉄太、吉本実憂、熊谷真実、近藤芳正、内田慈。
映画『劇場版 それでも俺は、妻としたい』のあらすじ
(C)「それでも俺は、妻としたい」製作委員会
42歳の売れない脚本家・柳田豪太と、まともな収入のない夫にかわり家計を支える妻・チカ。
セックスレスのため豪太は性欲を持てあましていますが、風俗に行く金も浮気する勇気もありません。
豪太が日中働いているチカの代わりに不登校気味の息子・太郞の面倒を見ても、「当たり前だろうが」と妻に一蹴されます。
豪太はチカとセックスしようとあの手この手を使って奮闘しますが、チカは断固として拒絶し、豪太をとことん罵倒します。
諦めずにチカのご機嫌取りに奔走し、自分がいかに家事や育児に協力しながら頑張っているかをアピールし続ける豪太でしたが、すべてが裏目に出てしまい…。
映画『劇場版 それでも俺は、妻としたい』の感想と評価
(C)「それでも俺は、妻としたい」製作委員会
苦みたっぷりの夫婦関係をコミカルに描いた人気シリーズの劇場版です。
売れない脚本家の夫・豪太が、一家の大黒柱の妻・チカにセックスを迫っては罵倒される様を通して、夫婦ならではの深い絆を映し出します。
本作の主人公・柳田家の場合は妻のチカが働き、家計を支えています。世の中の男性達は、仕事に疲れ果てて帰宅後すぐ倒れるように寝てしまう場合が多いようですが、チカもいつもへとへとです。しかも、一人息子は発達障害のため、気苦労も絶えません。
年収10万で在宅の豪太からしつこく夜の営みを迫られても、罵倒してはねつけてしまう気持ちもわかります。家庭を守ろうと必死に生きているチカと、どこまでもお気楽な豪太。
しかし、一見冷たくあしらっているかのように見えても、チカは大事なところではしっかり夫の言葉に耳を傾けて真摯に応えます。
恋愛時代の甘酸っぱい恋心がどこかに残っていて、いつか夫の才能が目覚めるのではないかと期待を捨てきれずにいるのが伝わってくるのです。夫婦の情に思わずぐっときてしまいます。
風間俊介演じるバカ夫・豪太が秀逸です。観るほどに呆れてしまうダメっぷりで、やがてそれを通り越して気の毒になります。
MEGUMIはまさにはまり役で、チカが憑依したかのようです。ダメ夫を見捨てることなく、発達障害の息子と共に抱え込んで守ろうとするチカが、どんどん魅力的に見えてきます。
ここまで激しい攻防が繰り広げることは稀かもしれませんが、大なり小なり夫婦の間には様々なドラマがあるものです。観ているうちに自分の夫婦関係について思いを馳せてしまうに違いありません。
まとめ
(C)「それでも俺は、妻としたい」製作委員会
ダメ夫とできる妻の、笑いと涙の戦いの日々をユーモラスに綴る『劇場版 それでも俺は、妻としたい』。
二人の会話劇では男と女の「論点」が大きくずれる様がリアルに映し出され、お互いが抱える歯がゆさが伝わってきます。
言葉を尽くしても「通じない」という事実がある反面、その「通じない」ことによって互いを理解できるというパラドックス。夫婦関係の難しさと面白さがよくわかる一作です。
映画『劇場版 それでも俺は、妻としたい』は2025年5月30日(金)より公開です。