冴えない小6男子トリオが繰り広げる下ネタ満載コメディ
アメリカでナンバー1を記録した映画『グッド・ボーイズ』が、2020年6月12日(金)より全国ロードショーされます。
女子たちとのパーティに参加しようとする小学生たちが、思わぬ騒動を巻き起こしてしまう様子を描いたコメディ映画です。
監督は本作で長編デビューをはたしたジーン・スタプニツキー。主演は『ルーム』の演技で一躍注目を集めたジェイコブ・トレンブレイが務めます。過激な下ネタが満載のジュブナイルコメディです。
CONTENTS
映画『グッド・ボーイズ』の作品情報
【日本公開】
2020年(アメリカ映画)
【原題】
Good Boys
【監督・共同脚本】
ジーン・スタプニツキー
【脚本】
リー・アイゼンバーグ
【製作】
リー・アイゼンバーグ、エヴァン・ゴールドバーグ、セス・ローゲン、ジェームズ・ウィーバー
【製作総指揮】
ネイサン・カヘイン
【キャスト】
ジェイコブ・トレンブレイ、キース・L・ウィリアムズ、ブレイディ・ヌーン、モリー・ゴードン、リル・レル・ハウリー、スティーヴン・マーチャント、ミドリ・フランシス
【作品概要】
女子たちとのパーティに参加しようとする小学生たちが、思わぬ騒動を巻き起こしてしまう様子を描いたコメディ。
主演は、『ルーム』(2016)の演技で一躍注目を集めたジェイコブ・トレンブレイ。製作を、『スーパーバッド 童貞ウォーズ』(2007)、『ソーセージ・パーティー』(2016)、『ネイバーズ』(2014)などの下ネタ満載コメディを数多く手がける、エヴァン・ゴールドバーグ&セス・ローゲンの名コンビが担当。
監督は、本作で長編デビューをはたしたジーン・スタプニツキー。
本国アメリカでは初登場1位を記録し、世界の累計興行収入120億円を超えるモンスターヒットとなりました。
映画『グッド・ボーイズ』のあらすじとネタバレ
小学6年生の男子マックス、ルーカス、ソーは、「ビーンバック・ボーイズ」を名乗る仲良し3人組。
女性に興味を持ち始め、親に隠れてパソコンで検索をするマックス。
両親が離婚することになった、信心深い正直者のルーカス。
そして、天使のような歌声を持つも気弱な性格を隠すあまり、ワイルドを装うソー。
それぞれに好奇心や悩みを持ちながらも、彼らは毎日のように一緒に遊んでいました。
そんなある日、マックスはクラスでイケてるグループのリーダー、ソーレンの家で行われる「初キス・パーティ」に誘われます。
片想いの女子ブリクスリーとキスがしたいマックスは、誘われたのが自分だけだったことから、ルーカスとソーも参加させるよう頼み、了承させます。
しかし、キスの仕方が分からない3人は、パソコンでポルノサイトを検索したり、ソーの家にあった女性の人形(ラブドール)を使って練習しますが、いまいちのみ込めません。
そこでソーは、数日間家を空けるマックスの父親のドローンで、近所に住むティーンエイジャー女子のハンナとリリーを観察しようと提案。
ハンナがボーイフレンドのベンジーとキスしようとする様子をのぞき見しようとした3人でしたが、操縦を誤り、ドローンを奪われてしまいます。
ドローンを取り返そうとした3人と女子2人が揉みあう中、ドローンは壊れてしまい、マックスはハンナのバッグを奪って逃走しました。
バッグを取り戻そうと執拗に追いかける女子たちをなんとか振り切った3人は、新しいドローンを買う資金を作ることに。
ルーカス所有の、ビーンバック結成のきっかけとなった高値のゲームカードを売ることにした3人は、ソーの家に取引相手の男性クロードを招きます。
交渉時、ルーカスが思い出のカードを売るのを渋り出すも、クロードは室内にあったラブドールを買うことで成立。
軍資金を得た3人は、新品のドローンを買いに遠く離れた隣町のショッピングモールに向かいます。
ハンナのバッグにあったピルケースを違法ドラッグ(MDMA)と思い込んだ3人は、周囲の目を気にしながら、なんとかしてモールにたどり着きます。
ところが、取り置きしてもらっていたはずのドローンがありません。
マックスがドローンを欲しがっていたことを知っていたハンナとリリーが、先回りして買っていたのです。
モールの店員づてに、ハンナたちが指定した場所に呼ばれた3人は、ケンカ別れしたボーイフレンドのベンジーからMDMAのモリーを手に入れてくれば、ドローンを返すと言われるのでした。
映画『グッド・ボーイズ』の感想と評価
出演の子役たちも観れない下ネタ満載コメディ
本作『グッド・ボーイズ』の製作に大きく関わっているポイント・グレイ・ピクチャーズは、『スーパーバッド 童貞ウォーズ』(2007)、『ネイバーズ』(2014)、『ソーセージ・パーティー』(2016)といった、過激描写だらけのコメディに定評がある会社です。
そのため、本作もセックス、ドラッグ、アルコール、大人のオモチャに加え、卑猥な言葉もバンバン飛び出します。
そんな際どすぎる要素を、変にごまかすことなく小学6年生の男子たちを主人公に描けるあたり、アメリカという国の度量の広さをあらためて感じます。
かといって年齢制限の厳しさは間違いなく設けられており、本作に出演したジェイコブ・トレンブレイを筆頭とする子役たちは、完成した本作を観ることができないという、おかしな事態となっています。
参考映像:『グッド・ボーイズ』プロデューサーのセス・ローゲンが子役たちに視聴不可を伝えるフェイク予告
トラブルや冒険を経て成長するジュブナイル映画
下ネタ描写の過激さは、『スーパーバッド』や『ネイバーズ』にも引けを取らないばかりか、主人公が小学生男子ということで、嫌悪感を感じる方もいるかもしれません。
しかしながら、内容はジュブナイル映画の王道に沿っていると、あえて断言しましょう。
いつでもどこでも一緒の仲良し3人組「ビーンバック・ボーイズ」が、思春期の興味をきっかけに思わぬトラブルに直面し、それを乗り越えるべく悪戦苦闘。
そこから、人間はいつまでも一緒にいられるわけではなく、いずれは自らの道を進まければならないことを知っていきます。
プロット的には、男子高校生が主人公の『スーパーバッド』と同じですが、本作が巧みなのは、3人が三者三様の道を歩んで再会するまでの間が、ほんの数週間である点。
たとえ数週間でも、小学生の3人にとっては数年に感じるほどの長さであり、会えば会ったですぐ大はしゃぎできる関係というのが、子どもらしさをより強調しているのです。
「『スタンド・バイ・ミー』以来の感動!」という宣伝コピーも、あながち大げさではないのです。
もっとも、『スーパーバッド』のプロット自体も、『スタンド・バイ・ミー』をなぞっていることは強調しておきたいところですが。
参考映像:『スーパーバッド 童貞ウォーズ』
まとめ
日本ではPG-12指定なので、12歳未満でも成人と一緒なら鑑賞可能な本作『グッド・ボーイズ』。
ぜひとも道徳、もしくは性教育の教材として観てみては……と言いたいところですが、一緒に観る成人の方は、劇中で出てくる卑猥な用語や大人のオモチャについて尋ねられた際の対応を、よく考えておいた方がいいかもしれません。
映画『グッド・ボーイズ』は、2020年6月12日(金)より全国ロードショー。