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Entry 2017/10/18
Update

超高速!参勤交代|動画無料視聴は!ネタバレあらすじと感想評価【本木克英監督作品】

  • Writer :
  • 山田苺

日本には時代劇の作品がいくつもありますが、その中でコメディ色が強いにも拘らず、第57回ブルーリボン賞作品賞を初め、かずかずの賞を受賞した、江戸時代の参勤交代が題材の『超高速!参勤交代』を紹介します!

1.映画『超高速!参勤交代』の作品情報


(C)2014「超高速!参勤交代」製作委員会

【公開】
2014年

【監督】
本木克英

【キャスト】
佐々木蔵之介、深田恭子、伊原剛志、寺脇康文、上地雄輔、知念侑李、柄本時生、六角精児、市川猿之助、石橋蓮司、陣内孝則、西村雅彦

【作品概要】
第8代将軍・徳川吉宗が天下を治める時代。内藤政醇が藩主を務める、弱小の湯長谷(ゆながや)藩は、藩を取り潰そうとする幕府の老中・松平信祝からある難癖を付けられた上に、その証言をするため8日はかかるところを5日で江戸へ参勤するよう命ぜられてしまいます。

お人よしの政醇はこの指令を受けて立ち、個性ある家臣と知恵者の家老・相馬の妙案で、期日内に参勤しようと試みますが・・・

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2.映画『超高速!参勤交代』のあらすじとネタバレ


(C)2014「超高速!参勤交代」製作委員会

時は享保20年。湯長谷藩の藩主・内藤政醇は、家老の相馬兼嗣、武具奉行の荒木源八郎、祐筆(現在で言う秘書)の秋山平吾、側用人の鈴木吉之丞、騎馬の武士で増田弘忠、膳番の今村清右衛門ら家臣を引き連れて、1年間の江戸での勤め、参勤を終えて湯長谷に帰国します。

久しぶりの故郷に、皆たまった雑務をこなしたり、武術の稽古に励んだりしていますが、そんな時もつかの間。

江戸にいるはずの家老・瀬川が只ならぬ形相で政醇の元に訪れます。

なんと江戸にいる江戸幕府の老中・松平信祝から「湯長谷藩が所有する金山の調査結果に疑わしい点があるため、5日のうちに再び参勤して説明しろ」という命令を携えてきたのです。

本来準備に半年、移動に8日は掛かる参勤を、戻ってきてからすぐに指令をだした松平信祝の思惑は、無理な参勤をさせることで、資金も物資もなくして湯長谷藩を取り潰そうという魂胆でした。おまけに金山まで奪おうとする腹黒さ。

瀬川がこの参勤を考え直すことは出来ないかと、松平信祝に懇願するも、卑劣な態度で追い返されます。

相馬は金山には鈴虫しかいないと皮肉をこぼしながらも、疑わしき点などないと嘆きます。

おまけに湯長谷藩は4年前に飢饉の打撃を受けて蓄えがなく、参勤するための費用もありません。

「幕府に直訴してある!」という声も上がれば、「賄賂を贈って許しを乞う」という保守派な意見が飛び交う中、政醇は湯長谷藩を、そして領民を守るためにこの理不尽な参勤を受引き受けてしまいます。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『超高速!参勤交代』ネタバレ・結末の記載がございます。『超高速!参勤交代』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。
まず政醇は、家臣一の智恵者である相馬に意見を求めると、少人数で本来の道ではない、山中を抜けて、幕府の役人の監視のある宿場のみ日雇いで仲間を揃えて大名行列を装う妙案を挙げ、早速準備に取り掛かります。

その日の夜、参勤の話を嗅ぎ付けた、一匹狼の忍び・雲隠段蔵が政醇と相馬のもとに現れ、山中の道案内をさせて欲しいと言います。

素性の知れない男を雇うなどと言う相馬に対し、かなりのお人好しである政醇はすがすがしいほどあっさり仲間に入れます。

翌日、政醇率いる湯長谷藩一行総勢8人は、江戸に向けて出発します。

そのころ、政醇が参勤すると聞いた黒幕・信祝は計画を変更し、政醇たちを亡き者にすべく、手下の忍を差し向けます。

高萩宿にたどり着くと、ここでも一向は機転を利かせます。

本来は100人ほどで行われる大名行列も、かき集めた人数は半分の50人ほど。

監視の目を欺くために、列の先頭が無事に高萩宿を通り過ぎると、建物の裏側を通って、また最後尾から並びなおすことで、あたかも大人数いるかのよう見せかけます。

その夜、政醇たちは野宿をする際、段蔵が川で大量の魚を取ってきて、一向は食料に困らないほどの量を得ます。

感謝する政醇ですが、一行を殺しに松平の手下の忍・夜叉丸と虎之助が忍び寄った際、段蔵は2「明日、礼金を受け取ったらいなくなるから、それまで待てばいい」と言い出します。

そんなことはつゆ知らず、政醇は褒美として家宝の短刀を段蔵に渡し、相馬が手配した馬に乗って単身牛久宿へ向かいます。

一行と待ち合わせる予定の「鶴屋」という宿に着きますが、そこではお咲という女が、他の遊女と揉めたことがきっかけで、気に縛り付けられていました。

それを気にかけた政醇は、あえてお咲を部屋に呼びます。

しかし摩擦は、お咲きには凝った体をもんでもらうだけ。そんなおかしな客に、お咲は自分の身の上話をします。

彼女は幼い頃、親に遊郭へ売りとばされ、人を信じれなくなっていました。

すると政醇も自分が小さい頃から抱えている、閉所恐怖症のことについて話します。

幼い頃、心を病んでいた乳母に厳しく育てられた政醇は、何かしでかすごとに暗く狭い蔵に閉じ込められました。おかげ彼は大名なのに籠に乗ることが出来なくなってしまったのです。

そんな政醇に、お咲は徐々に心を開いていきます。

一方、家臣たちは廃寺で夜を明かそうとしますが、水を飲みに井戸まで言った相馬はうっかりその井戸に落ちてしまいます。

さらにその後、夜叉丸らが廃寺に忍び込み、寝込みを襲います。

段蔵は既に金を受け取ってこの場におらず、早く移動するために大きな武器を持っていなかった家臣たちは一目散に寺から退散しますが、行き止まりの谷川へ飛び降りて逃げ切ることになってしまいます。

段蔵は早速貰った金で豪遊しますが、金を払おうと中身を調べると、そこには確かに謝礼の額がありますが、どれも錆び付いた銭ばかりでした。

そんなけなげな政醇たちを見捨てたことを、段蔵は後悔します。

相馬とはぐれたことで、彼はもう亡き者になったと覚悟した一行は、急いで落ち合う予定の牛久に向かいますが、道が良く分からない彼らはひとつ先の宿に着いてしまいます。

政醇を信じて、一行は江戸で合流すると覚悟を決めます。

ところが道の分からない彼らは、ぼろぼろの橋に差し掛かります。

側用人の鈴木吉之丞は高いところが苦手で、橋を渡るスピードもゆっくり。これでは参勤に間に合わなくなると思ったその時、落ち武者が現れ怯えた鈴木は急いで橋を渡りきり、その落ち武者も井戸から何とか脱出した相馬でした。

その頃、鶴屋は政醇を捕まえるため強引に中を調べ始めます。

閉所恐怖症なのに、政醇はとっさに入った押入れで難を逃れることができ、お咲をつれて江戸を目指すことにします。

その途中、今度は政醇の命を狙って夜叉丸が現れます。

政醇自身も抜刀の達人ですが、お咲を人質に取られて藩かお咲をとるよう迫られます。

しかし江戸の役人に化けた段蔵が加勢し、夜叉丸の部下を一掃します。

家臣たちは江戸の手前まで着ましたが、予定より遅かったことで手配した行列が組めなくなってしまいます。

もはや万事休すとなった家臣たちの目の前に、内藤本家の磐城平藩・内藤政樹の行列が通ります。

すると家臣たちの様子を見た政樹は、藩が飢饉のときに救ってくれたお礼として、自身の行列を湯長谷藩の行列として提供してくれました。

いよいよ期限当日。

江戸屋敷に着いた家臣たちですが、政醇の到着までの時間稼ぎをしたあと、江戸に向かっているであろう政醇と合流を目指します。

政醇らは、江戸に向かう道中大勢の忍から奇襲を受けます。

人数的に勝ち目のないところに、家臣たちがかけて付けてくれ、反撃開始となります。

しかしその闘いの渦中、祐筆の秋山が刀で刺され重症を負います。

さらに段蔵が足止めをした隙に、一行は急いで江戸場に向かいます。

城には信祝と老中首座・松平輝貞ら待ち構えており、そこで政醇は金山で取れるものは鉄の一種で、見た目の性で通称『慌て者の金』と呼ばれる質素な代物でした。

これを気に信祝の黒幕は暴かれ、騒動は一件落着。段蔵は貰った礼金を政醇に返し、お咲は側室に迎え入れられることになります。

ところが、政醇一行は帰りの資金など用意していなかったので、再び走って岐路に着くのでした。

3.映画『超高速!参勤交代』の感想と評価


(C)2014「超高速!参勤交代」製作委員会

率直な感想は「ザ・いい事をしたら、いい事が帰ってくる」というお話の映画です。

人によってはこういう話はうんざりしがちですが、主人公の政醇が突き抜けるほどのお人好しなので、彼のそうした良さが出るたびに、どこか安心する気持ちになってしまうほどです。

ベースはコメディですが、アクションあり、友情ありの盛りだくさんな展開が飽きさせません。

実際今作の脚本を書いた土橋章宏は、有名なシナリオコンクール「第37回城戸賞」で審査員から全員満点が出るほどの完成度なので、この飽きさせない展開も納得です。

大勢の登場人物に見せ場もあり、果ては猿の菊千代まで真剣白羽取りを決めて見せるという抜かりなさも圧巻です。

まとめ

時代劇はどうも(私を含め)小難しいイメージが専攻しがちですが、『超高速!参勤交代』は目的もはっきりしているし、仲間で知恵を出し合っていく姿は幅広い年齢の人でも楽しめると思います。

なにより、佐々木蔵之介の見事なまでのはまりっぷりは見ていて楽しいし、そんな彼が刀を抜けば一流というギャップも凝っているなと見入ってしまいます。

はまり役といえば、特別出演の陣内孝則の悪役もすがすがしいくらい見事でした。

よくもまああんなに腹黒い笑い声が出せるなと。一度私もそんな風に笑ってみたいものです。笑

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