連載コラム『インド大映画祭IDE2023・厳選特集』第2回
「インド映画同好会」による『インド大映画祭 IDE 2023 in K’s cinema』が、6月17日(土)~7月7日(金)の21日間、新宿K’s cinemaにて開催されます。
『インド大映画祭 IDE 2023』では、ヒンディー映画、タミル映画、マラヤーラム映画などから、3本の日本初公開作を含む12作品が用意されています。
『インド大映画祭 IDE 2023』ラインアップから、歌と踊り満載の楽しい1作『スルターン』をご紹介します。
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映画『スルターン』の作品情報
【公開】
2023年(インド映画)
【監督・脚本】
バッキヤラージ・カンナン
【出演】
カールティ、ヨーギ・バーブ
【作品概要】
バッキヤラージ・カンナンが監督を務める歌と踊り満載の爽快な娯楽作。
『囚人ディリ』(2021)のカールティ、『ダルバール 復讐人』(2021)のヨーギ・バーブが出演します。
父の死去によって家を継ぐ事になったマフィア1人息子のスルターンが、100人の子分らに真っ当な道を歩ませようと悪戦苦闘するさまがコミカルに描かれます。
映画『スルターン』のあらすじ
1986年マドラス。マフィアの家にひとり息子のスルターンが生まれました。母は彼を生んですぐに亡くなりましたが、子分たちに愛されスルターンはすくすくと成長します。
2021年。家業を嫌ってムンバイでロボット工学を学んだスルターンは、2年ぶりに実家に帰って大歓迎を受けました。
しかし帰省中、父はスルターンの目の前で敵の手によって撃たれてしまいます。息子を撃たれた女性の嘆き悲しみようを見たスルターンは、父にマフィアをやめてほしいと言いますが、父はできないと答え、家族同然の手下たちを見捨てないでほしいと息子に頼みます。
翌朝、スルターンは父が亡くなったことを知ります。警察による偽装襲撃だったことを知ったスルターンは警視総監に会いに行きました。強硬手段に出ようとする総監に、スルターンは部下を更生させるまで時間をくれるよう話をつけます。
父に代わって家を継いだスルターンは、暴力を排除し、家族同然の100人の子分らに真っ当な道を歩ませるために奮闘しますが…。
映画『スルターン』の感想と評価
マフィア一家に生まれたひとり息子のスルターンの活躍を涙と笑いで描く、生命力にあふれた楽しい一作です。
マフィアになることを嫌い、ロケット工学を学んで起業を前にしたスルターンは、久しぶりに実家に帰省して父と家族同然の子分たちに大歓迎されます。
大盛り上がりの歓迎のダンスシーンは、これぞインド映画!と思わせる最高の楽しさです。
その後も、ことあるごとに大勢が歌いながらダンスを繰り広げて楽しませてくれます。
しかし、突然何者かに襲撃され、父は亡くなってしまいます。父から子分たちを見捨てないでくれと頼まれたスルターンは、一家を新たな形に作り直そうと考え、暴力を一切なくして子分たちに新たな生き方を教えようと決心しました。
そうはいっても、これまで暴力だけに頼って生きてきた彼らを更生させることは容易ではありません。
しかし、スルターンは母代わりに自分を育ててくれた子分たちを自分の家族として心から愛しており、自分の帰る家を守りたいという強い思いで、この難問に立ち向かいます。
子分たちもまた、スルターンに命さえ捧げられるほど深いの無償の愛を捧げます。両者の深い絆に胸打たれることでしょう。
頭のよいスルターンがマヌケな子分たちをうまくまとめながら、新たな道を進んでいくさまは痛快です。シリアスな泣かせどころと、笑いを誘うコミカルなシーンの対比が楽しい最高の娯楽作となっています。
ユーモラスに描かれるスルターンの純情な恋も、大きな見どころです。
『インド大映画祭 IDE 2023』とは?
『インド大映画祭 IDE 2023』は、20年以上インド映画を主にアジア映画を探求し続けている特定非営利活動法人「インド映画同好会」が、言語・文化が各地域によって変わるヒンディー映画、タミル映画、マラヤーラム映画などから「他の追随を許さない」ラインアップを揃えたインド映画特集を作ったものです。
2019年から5回目を迎える『インド大映画祭』では、12作品のラインアップのうち、日本初公開となる『サーカス』『ラストファーマー』『ガルギ 正義の女神』の3作品も取り揃えました。
『インド大映画祭 IDE2023 in K’s cinema』は、2023年6月17日(土)~7月7日(金)東京の新宿K’s cinemaにて公開されます。
「インド大映画祭 IDE2023 in K’s cinema」公式サイトはコチラ→
まとめ
『インド大映画祭 IDE 2023 in K’s cinema』上映作品の1つである『スルターン』をご紹介しました。
個性豊かな子分たちとの掛け合いや、美しい女性との出会い、そしてインド映画ならではの踊りとダンスに魅入られる一大エンターテイメント作品です。
果たしてスルターンの努力は実るのでしょうか。最後まで目が離せません。
『インド大映画祭 IDE 2023 in K’s cinema』は、6月17日(土)~7月7日(金)の21日間、新宿K’s cinemaにて開催されます。
「インド大映画祭 IDE2023 in K’s cinema」公式サイトはコチラ→
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