FILMINK-vol.6「Shazam! Zachary Levi Beefs Up for His Break Out Role in the DCU」
オーストラリアの映画サイト「FILMINK」が配信したコンテンツから「Cinemarche」が連携して海外の映画情報をお届けいたします。
「FILMINK」から連載6弾としてピックアップしたのは、2019年4月19日(金)より全国ロ-ドショーの映画『シャザム!』主演のザッカリー・リーヴァイ。
俳優ザッカリー・リーヴァイの役へのアプローチや今後の展開をギル・プリングルとリアーナ・デイビス=コッターのインタビューでご紹介します。
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CONTENTS
映画『シャザム!』について
Filmlinkは『シャザム!』ザッカリー・リーヴァイにインタビューを行いました!
また『ジャスティス・リーグ2』出演への可能性について伺いました。
本作はDCコミックスのヒーロー、シャザムの初実写映画作品となります。
初めてキャラクターがコミックに登場したのは40年前、ファンは2019年4月4日の劇場公開(※日本での公開は4月19日)を指折り数えて待っているのではないでしょうか。
そんな『シャザム!』でシャザム役を務めるのはザッカリー・リーヴァイ、主人公ビリー・バットソンを演じるのはアッシャー・エンジェル。
そしてヴィランであるDr.サデウス・シヴァナを演じるのはマーク・ストロングです。
監督を務めたのはデヴィッド・F・サンドバーグ。またダレン・レムケとヘンリー・ゲイデンによって脚本は執筆されました。
魔法使いによってスーパーヒーローに選ばれた孤児のビリー・バットソン。
ビリーは「シャザム!」と叫ぶだけでヒーローに変身。6つの神話の文字が持つ力、Sはソロモンの知恵、Hはヘラクレスの力、Aはアトラスのスタミナ、Zはゼウスの力、Aはアキレスの勇気、Mはマーキュリーのスピードを手に入れます。
しかし七つの大罪に触発されたヴィラン、Dr.サデウス・シヴァナと戦うため、一人の少年は真のヒーローへと変わらなければいけなくなるのです。
プロデューサーによると、近い将来DCユニバースでジャスティス・リーグとシャザムが接点を持つ可能性があると言います。
その話はまた後でするとして、まずはザッカリーのインタビューを…。
シャザム役で夢が叶った
ザッカリー本人によれば「心は子ども、体は大人」なのでシャザム役は夢が叶った瞬間だったそう。
しかし最初はオーディションを断っていたと語りました。
「エージェントが最初にオーディションのメールを私に送ってきた時、丁重に断ったんです。彼らはもっと肉体的にも、キャリア的にもビッグスターを探しているんだと思いましたから。だから自分じゃないだろうと。それから二、三ヶ月が過ぎて、主演以外の役を探していると知りました。私はテープにオーディション用の演技を録画して送って、それからスクリーンテストをし、そうしたら一週間後にキャスティングされました。…シャザムとして!(笑)それは突風のような出来事でしたよ、私の人生は文字通り変わりました。まだ嬉しくて浮足立っています。だってDCとマーベルの世界の一員になった、ラッキーな俳優の一人なんですから」
ザッカリーがコミックの登場人物を演じるのは『マイティ・ソー ダーク・ワールド』と『マイティ・ソー バトルロイヤル』でのファンドラル役に続き二役目になります。
シャザム役を得る前にファンドラル役を演じることができたことに感謝しているザッカリー。メジャーな大作映画では、何を重要視するべきかをわからせてくれたからです。
「『シャザム!』のように『マイティ・ソー』は激しいアクションがあり、別の国で撮影されました。通常大きな映画になるほど撮影の流れは緩やかになります。たくさんの人が関わっている分、たくさんの動きがありますから。TVドラマやオンラインドラマなどは撮影が大変早いです。1日で8ページ分を撮影する現場から、1日で1ページ撮影する現場へ行ったので、最初は「何が起こっているんだろう…」と戸惑いました。コミックのファンに紹介して頂けるのはとても光栄でした。『シャザム!』をサポートして下さるファンの方々に本当に感謝しています。それから『マイティ・ソー』での犠牲の羊役にも(笑)」
シャザム役がザッカリーのキャリアを次のステップに引き上げることは確かでしょう。そして彼はステップアップで責任が大きくなることも受け入れています。
誰もが望んできたヒーローを演じる
「誰もが自身のプラットホームを持っています」と彼は言います。
「私たちのうち何人かは、いやが応でも強力なプラットホームの上に置かれています。人々はこれを選ぶことも無視することもできるんじゃないでしょうか。自分勝手になって、何もしないとか。あるいは才能としてそれを受け止め、世界をよりよくするためにはこの才能をどう使おう?そう考えることもできます。私は毎日そうやって考えたいんです。コミックにはシャザムが病院の子ども達を訪問するシーンがあって、それを実現する日が待ち遠しいです。もちろんシャザムのスーツを着て!クリス・プラットやクリス・エヴァンスが、彼らのキャラクターのスーツを着て訪問しているのが羨ましくて羨ましくて…。今までは病院にアポなしで行っても、子ども達は「おじさん、誰?」って感じで(笑)。えっと、『CHUCK/チャック』っていうドラマを見たことはないかな?みたいな(笑)。私のこれからの活動が、彼らにとって何か意味を持つかもしれないことを嬉しく思います」
シャザムのようなキャラクターは、俳優たち誰もが演じたい役です。
楽しい役柄で、何十年もの歴史を持ち、世界中の人々にとって多くの意味を持つからです。
「みんな自分の好きなヒーローについての考えがありますから、その役を演じることには大きな責任があります」
シャザム役へのアプローチ法は
ザッカリーはシャザムというキャラクターを理解し、役作りをするために、コミックを読み込み、インターネットで研究を重ねたと言います。
またトム・ハンクスが主演を務めた映画『ビッグ』から大きなインスピレーションを受けたそうです。
「『ビッグ』でトム・ハンクスは、30歳の大人の男の体を持つ12歳の少年の役を演じていました。この映画とトム・ハンクスの演技が大好きです。『ビッグ』での12歳の子どもは、最近の子どもよりもう少し無邪気だと感じます。『シャザム!』のビリー・バットソンは路上で何年も過ごしてから受け入れられた里子。彼はいくつかの家庭で過ごし、追い出された過去がありますし、かなり成熟しています。自分の役作りに『ビッグ』から直接取り込んだわけでは無いんですが、根本的には、尊敬する俳優達全員が、私を今の俳優にしてくれました。つまり、私はメリル・ストリープが演じるたくさんの素晴らしい役を見たことがある。彼女はカメレオン俳優で、今まで獲得した賞全てに価します。ゲイリー・オールドマンやサム・ロックウェルもそうです。彼らは役に完璧に飛び込むことができます。聞いたところによると、彼らはスイッチをオン、オフで切り替えるように、役に入り込むことができるらしいんです。彼らはメソッドアクターや、自分の役をそのまま家に持ち帰る俳優とは違います。私は、メリルやゲイリーたちへの尊敬、彼らの持つ素晴らしさを盗みたいと、この役を演じる時に思いました」
ザッカリーは『シャザム!』で共演した悪役、マーク・ストロングのことも大好きなんだと語ります。
「マークと(映画の中で)戦うのは本当に夢のようでした!(笑) 彼はどんな役も演じることができる素晴らしい俳優です。“俳優の中の俳優”、イギリス人にはそのような俳優がたくさんいます。マークのキャラクターは最高だし、本作が扱った7つの大罪へのアプローチはクールですよ。Dr.サデウス・シヴァナは本物のモンスターです…。本当に闇と恐怖を世界にもたらすんですから」
デヴィッド・F・サンドバーグ監督の印象は
映画の“闇と恐怖”の大部分はホラー映画『ライト/オフ』と『アナベル 死霊人形の誕生』で知られる映画監督デヴィッド・F・サンドバーグの功績によるもの。
「デヴィットとの仕事は光栄でした」とザッカリー。
「彼は素晴らしく鋭い目とセンス、才能を持っているんです。ホラー映画の現場で経験を積んだ彼は、映画監督としての能力が高いだけでなく、『シャザム!』のような“ただの家族向け娯楽映画”になり得るような作品の出来を、一気に引き上げてくれました。この映画は『シャザム!』の『スクービー・ドゥー』バージョンではありませんから。デヴィッドの作品はダークなトーンが多いですが、彼はとても面白い人なんです。もしあなたが彼のInstagramか他の何かをフォローしているなら、デヴィッドが辛口なユーモアセンスを持っていることはおわかりですね!私たちはジョークを飛ばして楽しい時間を過ごしました。この映画を作ることは本当に楽しかったです。『シャザム!』は数あるコミックの世界の中でもユニークな作品。ヒーローたちで本当に喜んで興奮しているキャラクターはほんのちょっとしかいません。子どもみたいに興奮してシャザムを演じ、その私自身の喜びをもとにして演技が出来るなんてクールな経験です!」
子ども心が抜擢理由
ザッカリーによればこの少年心を忘れない感覚が、シャザム役獲得につながったんではないかと語ります。
「プロデューサーは子供のようなエッセンスを持った俳優を望んでいたんじゃないでしょうか。そしてそれが私を選んだ理由だと思います。彼らは私がジムに行って体を作り、スーツを着た14歳の少年になれると信じてくれました」
ザッカリーは選ばれた責任を果たすように全力でベストを尽くしました。
常に楽しむことや喜びを大事にしてきた彼の人生。
「私は人を喜ばせることが大好きです。いつも家では80年代っぽいパーティーを催して、ドアをオープンにしています。私はまだテレビゲームをするし、グラフィック・ノベルも読むし、映画が大好きですし、冗談を言いまくるエネルギーもあります。現場で私はラジカセを持って歌いながら歩き回る変な奴でした(笑)。音楽は人生をもっと豊かなものにすると信じていますし、敬愛しています。現場にいる全員が、働いている時に大音量で音楽が鳴っているのを好きなわけじゃないと知ってますが(笑)。でもちょっとしたビートが長い一日を短く感じさせたり、ハードな仕事が楽になったり、私達の足取りを軽快にしてくれるんです」
若い俳優たちとの関わり方
彼はまた、特に若い俳優達と仕事をするときは寛容であろうと努めていると言います。
「子どもの俳優達には本当に魅力的なものがあります。彼らはまだハリウッドに蔓延る、搾取する大人達を通過していないから…。子ども達は面白い人生を送っています。私はセットで皆が家族の一員のような感覚であってほしいと思い努めました。この映画に携わった人々は皆素敵で楽しくて。先日は“エスケープ・ルーム”(※脱出ゲームをする部屋のこと)を作ったんですよ」
ここまでの彼の楽しい話やジョークでわかるように、ザッカリーがシャザム役へ選ばれたのは、ごく当然の出来事だったんです。
「すべての仕事は、嫌なこともいくつかあるものです。例えば、シャザムのスーツは最高ですが、ちょっと着心地が悪いんです…。トイレに行くのが本当に大変なんですから!(笑 )ハーネスもなかなか大変です。あれは本当に最悪ですよ、とくに男性にとっては!アクションの先生とトレーニングをするため、ハーネスを付けて週のうち5日間を過ごしました、映画を観ればおわかり頂けますが、ショッピングモールを走って飛んだり蹴られたり、地面を離れてバスに着地したり、地面を引きずられたり、それはもう文字通りお尻が痛くて痛くて…。子どもが生まれるんじゃないか?と思ったくらいに(笑)」
撮影前の肉体改造について
彼はワークアウトの他に、一年間厳しい食事トレーニングを行ったそうです。
「一日に4000カロリーを、またビタミン、ミネラル、サプリメントをたくさん摂取しなければなりませんでした。本気で体を作るには自制しなければいけないんだと学びました。私は普段からワークアウトをしていますが、実際に体が大きくなることはなかったんです。だから、自分は代謝が良いのかなと思っていたんですが、そうではなくて、とにかく筋肉をつけるにはたくさん食べなければならなかったんです。1日に基本5回チキンとブロッコリー、朝食にはグリーンエッグとイモ、これは何かって言うと、ジェノバソース添えのスクランブルエッグとサツマイモです。ほとんどが高タンパクの食べ物と少量の炭水化物でした。ステーキとキヌアを食べることも時々。習慣にすることはあまり苦ではないので、気に入った食べ物なら毎日食べても平気です」
ザッカリーの肉体改造があまりにも成功したので、ファンの間ではスーツにパッドが入っているのかと疑問視する声も上がっていたと言います。
しかしそれ以上にファンが抱く最大の疑問は、シャザムが『ジャスティス・リーグ2』に出演するかどうか。
「正直言うと、この質問への答えは、私のギャラを上まわっちゃいますよ(笑)。私は『ジャスティス・リーグ』の世界についてはあまり詳しくないんです。でも映画『ジャスティス・リーグ』はドラマとユーモア、明と暗のバランスが大変良い作品でした。シャザムは間違いなく映画にフィットするでしょう。彼はユーモアセンスがありますし、作品に貢献できるものを持っているからです。コミックの中では、シャザムとスーパーマンの間にいくつもの素晴らしい関係性が描かれています。私はそれを実現したいですし、もう用意されているかも?」
まとめ
最後に、「シャザム!」と叫んで変身するとしたら何になるか?という問いに対してのザッカリーの答えで終わりにしましょう。
「うーん、つまらない答えかもしれませんが、自分自身を最高バージョンに変えたいです。それが人生のすべてなんだろうと思います、今私たちがいる旅の途中の。だから言葉を言ってそうなることができたら素晴らしいですよね!(笑)」
FILMINK【Shazam! Zachary Levi Beefs Up for His Break Out Role in the DCU】
written by Gill Pringle and Rhiana Davies-Cotter
英文記事/Gill Pringle and Rhiana Davies-Cotter
翻訳/Moeka Kotaki
監修/Natsuko Yakumaru(Cinemarche)
英文記事所有/Dov Kornits(FilmInk)www.filmink.com.au
*本記事はオーストラリアにある出版社「FILMINK」のサイト掲載された英文記事を、Cinemarcheが翻訳掲載の権利を契約し、再構成したものです。本記事の無断使用や転写は一切禁止です。
映画『シャザム!』の作品情報
【日本公開】
2019年(アメリカ映画)
【監督】
デビッド・F・サンドバーグ
【キャスト】
ザッカリー・リーヴァイ、アッシャー・エンジェル、マーク・ストロング、ジャック・ディラン・グレイザー、グレイス・フルトン、フェイス・ハーマン、ジョバン・アルマンド、クーパー・アンドリュース、マルタ・ミランス、ジャイモン・フンスー
【作品概要】
「スーパーマン」や「バットマン」と同じDCコミックスのヒーロー「シャザム」を映画化。
見た目は大人、中身は子どもという異色のヒーローの活躍を、独特のユーモアを交えて描きます。
シャザム役はTVシリーズ「CHUCK チャック」のザッカリー・リーヴァイ、監督は『アナベル 死霊人形の誕生』(2017)のデビッド・F・サンドバーグ。
映画『シャザム!』のあらすじ
ある日、謎の魔術師からスーパーパワーを与えられた少年ビリーは、ヒーロー「シャザム(SHAZAM)」に変身できるようになります。
外見は中年のシャザムに変身したビリーは、悪友のフレディと一緒にスーパーマン顔負けの力をあちこちで試してまわり、稲妻パワーをスマホの充電に使ってみるなど悪ノリ全開。
しかし、そんなビリーの前に、魔法の力を狙う科学者Dr.シヴァナが現れ、フレディがさらわれてしまいます。
遊んでいる場合ではないと気付いたビリーは、ヒーローらしく戦うことを決意しますが…。