連載コラム『海外ドラマ絞りたて』第3回
『スーパーナチュラル』のフィナーレ、シーズン15の撮影が現在進行中。主演の2人ジェンセン・アクレスとジャレッド・パダレッキが望む限り、番組は続くと製作側から言われていました。
安定した視聴率を得るドラマですが、シーズン13の撮影中、2人は、番組の終了について話し合いを始めていたとジャレッド本人が記者たちを交えた懇談会で明かしています。
初回に掲載したシーズン1~13迄のあらすじに続き、本コラムでは『スーパーナチュラル』シーズン14の第1話~2話のネタバレと見所をご紹介します。
CONTENTS
ドラマ『スーパーナチュラル』シーズン14の主要登場人物
ディーン・ウィンチェスター (ジェンセン・アクレス)
サム・ウィンチェスター (ジャレッド・パダレッキ)
カスティエル (ミーシャ・コリンズ)
メアリー・ウィンチェスター (サマンサ・スミス)
ジャック (アレクサンダー・カルヴァート)
ボビー・シンガー (ジム・ビーヴァ―)
ドラマ『スーパーナチュラル』シーズン13のおさらい
大天使マイケルと魔王ルシファーの決戦後、大天使の剣でルシファーは遂に絶命。
しかし、マイケルは約束を破ってディーンの体を乗っ取ったまま姿を消し、ルシファーに力を奪われたジャックとサムは取り残されます。
ドラマ『スーパーナチュラル』シーズン14第1話〜2話のあらすじとネタバレ
ドラマ『スーパーナチュラル』シーズン14の第1話
兄の行方を昼夜眠らずに探すサム。パラレルワールドから連れ帰ったレジスタンス達をまとめるリーダーでもあるサムは疲弊し、母・メアリーは心配します。
サムはイギリス賢人組織のキッチェ等八方に連絡し、カスティエルも独自にディーンの捜索を進めています。
パワーを失ったジャックは、ボビーに身体的特訓を受けながら、一人前のハンターになろうと努力を続けていました。
そして、長い間ルシファーの器だったニックは魔王の死によって自由を獲得し、目覚めます。
ルシファーの蛮行をつぶさに目撃した為、悪夢に悩まされるニックをサムが温かく気遣います。
サムは、マイケルがルシファーに計画を打ち明けたことがないか尋ねます。ニックが覚えていたのは、「今度は間違いなくやりたい」とマイケルがルシファーに話したことだけでした。
その頃、究極の器であるディーンの体を支配するマイケルは、この世に住む様々な生物の前に姿を現し何を望んでいるのか尋ねて回ります。
人間に善を見出せないマイケルは、生き残る為にだけ殺傷するウェアウォルフやヴァンパイアの方が、自分の描くより良い新世界に生きる価値があると思い始めます。
一方、ディーンの情報を全く掴めないカスティエルは、クラウリーとルシファー亡き後に地獄の王の座を狙う600才の悪魔・キップを呼び出します。
天使の方が強いと知るカスティエルは高圧的に出ますが、キップは余裕。人間に憑依した多数の悪魔を周囲に従えてカスティエルとの会合に臨んでいたのでした。
ドラマ『スーパーナチュラル』シーズン14の第2話
ヴァンパイアを大量に捕えたマイケルは、改良しようと実験を繰り返します。目を焼かれた山積みの死体を発見した警察発表を読んだサム達は、その特異な遺体状況からマイケルの仕業と辺りをつけて調査に乗り出します。
天使が近づくとマイケルに察知される為、カスティエルはジャックとニックに対応する役目を担い、バンカーで待機することになります。
ニックは相手構わず多くの命を奪ったルシファーの行動を繰り返し思いだし苛まれていました。
ルシファーの誘いに乗って自分の体を器として差し出した日のことをカスティエルに話しながら、ニックの頭に妻と息子を殺害された記憶が蘇ります。
興奮したニックの気分を落ち着かせようとカスティエルが触れた途端、ニックは指をパチンと鳴らします。
それはルシファーが相手を殺害する時に取った仕草だったことから、カスティエルは思わず後ずさります。
なぜ自分が指を鳴らしたのか分からないニックに触れたカスティエルは、彼の身体や思考を検査。
カスティエルは、ルシファーがニックを長く支配していたことが相当のダメージを遺した疑いを感じ取り危惧します。
ニックは家族を殺した犯人を見つけると言ってバンカーを出て行きます。
一方、マイケルはウェアウォルフに自分をわざと襲わせて捕まえ、グループのリーダーを呼び出すよう命令。
リーダーのフィリップと会ったマイケルは、地球に住む本当の怪物はずる賢く資源を無駄にして来た人間だと断罪。神が不在の今、天使も悪魔もこの世では重要な要素ではなく、自分が責任者だと説明します。
娯楽や記念品目的ではなく、生きる為に生命を奪うウェアウォルフの生き方は逆に純粋さがあると賞賛します。
そして、マイケルは自ら実証済みの能力強化できる方法を提示。
黙って聞いていたフィリップは、人間相手に戦争を仕掛けて必要な数だけ生かして食料用に奴隷にでもするのかと尋ねます。
望ましい世界だが夢物語だと言うフィリップに対し、マイケルは「狩られるより狩る方が良いだろう?」と誘います。
ドラマ『スーパーナチュラル』シーズン14の注目のキャラクター
ボビー・シンガー(ジム・ビーヴァ―)
シーズン13から人気キャラクターのボビー・シンガーが復活。シーズン7で死亡した時にファンから悲痛な声が上がった登場人物です。
ディーンとサムが生まれず終末を迎えた別の時空に存在するボビーとして戻ってきました。
演じるジム・ビーヴァ―は、現生のボビーとは異なり、ウィンチェスター兄弟と家族の繋がりを持たなかったという設定の為、親密さをあまり出さないようにしていると話しています。
2年間日本語を学んでいるジムは、シーズン4の第6話で実際に日本語を披露しています。
カスティエル(ミーシャ・コリンズ)
シーズン14の第1話で悪魔にリンチされるちょっと頼りないカスティエル。
シーズン4で初めて登場した時はもっと権威をまとった天使でしたが、人間社会に戸惑う天然さが人気のキャラクターです。
面倒見が良く人間に近い感情を持つようになったカスティエルは、ジャックの母・ケリーと交わした約束を守る為、後見人として気を配る姿を描いています。
演じるミーシャ・コリンズは、シーズン9の第17話で監督デビュー。
最初はジャレッドがスタジオで、そして現場を出た際にジェンセンがクリームたっぷりのパイをミーシャの顔にぶつける大人のイタズラ。ツイッターを使うミーシャはリベンジを誓っています。
ジャック (アレクサンダー・カルヴァート)
人間と魔王・ルシファーの間に生まれた超自然的存在。
前シーズンの終盤でパワーをルシファーに奪われて以来ハンターを目指して特訓中のジャックは、自分のアイデンティティを求めて母の実家を訪ねます。
祖父母と対面しますが、自分の正体を明かせない為、孫だと名乗れず、更にケリーが死亡したことも言えない悲しい場面です。
演じるアレクサンダー・カルヴァートは、カスティエル役のミーシャ・コリンズに次ぐジェンセンとジャレッドの犠牲者。深刻な場面を撮影中、2人に散々笑わされ、「先へ進めない…」とこぼしながら吹き出します。
そのアレクサンダーに、いつも狙われる的だったミーシャが「まだまだ序の口」と慰め、クルー全員が爆笑する和気あいあいの撮影現場で奮闘中です。
ドラマ『スーパーナチュラル』シーズン14の今後の3つの見所
新シーズン14の第1話は、前回から3週間後という設定で始まっています。
超自然的存在のトップに君臨する大天使・マイケルを見つけてディーンを救出しようと奔走するサム。母・メアリーも止められない程、絆の強い兄弟の様子が冒頭に描かれます。
見所ポイント①
手掛かりを得る為サムがキッチェと連絡を取る所は、イギリス賢人も今後物語に絡んでくることを示唆しており、メアリーとの確執が再燃するかもしれません。
見所ポイント②
長い年月ルシファーに支配されたことでダメージを受けたニックが残忍な行動を見せたことは、ウィンチェスター兄弟やカスティエルにとっては大きな問題に発展することは必至。
リーダー不在の地獄を支配しようとする新たな敵やマイケルが改良したウェアウォルフ等、新モンスターの暗躍も楽しみです。
見所ポイント③
現世界とパラレルユニバースでは、キャラクターの性格が少しずつ違うことも特筆すべき点。
大天使マイケルは神の命に忠実に従う戦士でしたが、並行世界のマイケルは神に代わって現生を再構築しようとする支配者です。
人間が娯楽や複製等の記念品を得る為に生物を殺傷することをマイケルが嫌う部分は個人的に理解できますが、だから人間を抹殺すべきと決断するのはあまりに傲慢。
これまで登場した天使達も上から目線でしたが、マイケルは頂点に君臨する大天使です。
今後は果たして敵のままなのか、それとも味方に成りうるのか…?
まとめ
長寿ドラマ『スーパーナチュラル』はシーズン15を持って番組を終了することが2019年3月に正式発表。
視聴率が落ちて打ち切りになることが多いアメリカで、『スーパーナチュラル』は世界中に熱烈なファンを持つ人気番組です。
主人公を務めるジェンセン・アクレスとジャレッド・パダレッキが2人で何度も議論し、他のレギュラー陣も巻き込んで話し合った結果、落ち目になってから番組をキャンセルすることだけは避けようと一致した上での決定でした。
また、年間2ヶ月半しか休暇が取れないことも、実生活に影響が出ていたと明かしています。
ファンにとっては大ショックですが、今後もドラマを見守っていくことで応援したいですね!
最終シーズン放送を前に、引き続きシーズン14をお伝えしていきます。