Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

連載コラム

Entry 2021/07/05
Update

『Cosmetic DNA』“映倫先輩”に会いにいく【自主映画監督・大久保健也のニッポン頂上作戦1】

  • Writer :
  • 大久保健也

連載コラム『自主映画監督・大久保健也のニッポン頂上作戦』
第1回「『Cosmetic DNA』“映倫先輩”に会いにいく」

ほとんどの方、初めまして。一部の方、いつもお世話になっております。長編インディーズ映画『Cosmetic DNA』の監督の大久保健也です。

正式には監督・脚本・撮影・編集などいろいろです。誇張なく本当に命をカツオ節のように削りながら何とか完成まで漕ぎ着けた自主映画『Cosmetic DNA』は、2020年、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭にて北海道知事賞を受賞しました。ありがたいことでした。


(C)田中舘裕介:『Cosmetic DNA』を演出した大久保健也監督

そして今、2021年の秋に向けてコソコソと劇場公開に向けての準備を進めています。そうです、何と『Cosmetic DNA』が映画館で上映されるのです。

まだご存じない方のために何回だって言います。『Cosmetic DNA』は映画館で上映されます。ロードショーされるんです。

そもそもそのコスメなんちゃらって何?という方はCosmetic DNAで検索してみてください。今話題沸騰中のとってもクールでファンキーなナウいフィルムです。

【連載コラム】『自主映画監督・大久保健也のニッポン頂上作戦』一覧はこちら

『Cosmetic DNA』、映画倫理機構へ


(C)穏やカーニバル

劇場公開の準備の中で、今回、映画倫理機構さんに審査をしてもらうということをしました。皆さんご存じの、あの「映倫」です。

最近映画館に行くと「NO MORE 映画泥棒」の前か後かにヴィヴァルディの春が流れてG、PG12、R15、R18のそれぞれの説明が流れ始めますね、あれのことです。あれと言っては失礼でしょうか、あちらのことです。

映倫先輩は、その「映画」は全年齢観ても良いもの(G指定)なのか、小学生以下は保護者同伴で観ることが推奨される程度にはちょっとヤバい映画(PG12指定)なのか、15歳未満立ち入り禁止(R15指定)なのか、18禁(R18指定)なのか、観てジャッジしてくれます。

そして、それを証明するマークをくれます。映倫の審査を通った(映倫マークのついた)作品は、映画館で、自信を持って皆さんにお届けできます。皆が安心して映画を楽しめる。映倫は素晴らしいです。映倫は最高。映倫に足向けて寝れません。

プロデューサー兼、俳優の西面辰孝も映倫先輩に会いに行きました


(C)穏やカーニバル

そして『Cosmetic DNA』はどの映倫審査がくだされたのか。みなさんワクワクでしょうか。焦らないでください。焦って良かったことなんか人生において一度もないでしょう。心配しなくても今から発表します。

それでは発表します。デデデデデデデデ……PG12指定です。

PG12作品は、映倫サイトによると「小学生以下のお子様が視聴する際、保護者の助言・指導が必要。 鑑賞する際にはなるべく保護者同伴をオススメする作品です。」だそうです。なんてエクセレント!

あの、ゆうばりファンタで北海道知事賞をもぎ取った『Cosmetic DNA』を、親子で楽しく映画館で鑑賞できる。こんな素晴らしい現象がこの世にありましょうか?いや、ないです。

『Cosmetic DNA』を撮った監督として、書いた脚本家として、作ったプロデューサーとして言います。

是非、小学生の皆さん、『Cosmetic DNA』を観に映画館に足を運んでください。きっとその暗闇の中には、友達と群れる放課後の何倍も楽しく、夕方のTVアニメの何倍も刺激的な体験が待っているはずです。単純な楽しい、面白いを越えた体験がキミを待っている。

映画を観るのに映画館まで行くの、面倒臭いのはわかります。今時、暗闇で何もせずに2時間弱も映像観るのなんてダサいってわかります。わかるんですが、1回『Cosmetic DNA』を映画館で観てほしい。映画って、こんなに自由で、こんなやっちゃいけないこともできて、こんなに人の感情を揺さぶることができるんだって、思ってほしい。

そろそろこの文章を読んでいるあなたは気づいているかもしれませんが、当然、僕はこの文章を小学生に向けて書いていません。仮にこの文章を小学生であるキミが読んでたら物凄いことです。これはもう観るしかない。公式Twitterを今すぐフォローするしかない(@CosmeticDna)。キミは選ばれし運命の人だ。旅に出よう。

小学生だろうが中学生だろうが、ひとりでも多くの、いろんな人に観にきてほしいと心から思っています。だから『Cosmetic DNA』はPG12映画です。全年齢、全世代、新生児から老人まで、人を選びません。全ての人間に開かれたエンターテインメント大作です。

そして、願わくば、この社会に怒りを感じ、この社会を恨み、この社会を破壊したくてたまんない、超クールでキュートなオーサムガールに観てほしい。あなたのためにこの映画を作りました。だからPG12映画なのです。

次回の『自主映画監督・大久保健也のニッポン頂上作戦』は…


(C)穏やカーニバル

今後、定期的に大久保健也が自らを連載コラム通して、インディーズ映画『Cosmetic DNA』の魅力を更新していきます。

『Cosmetic DNA』の劇場公開を終えるまで、粛々と続けていこうと思います。全ての劇場公開が終わった時、それまでの連載コラムの記事を全部読んだという人は自己申告してください。自己申告は大事です。

【『Cosmetic DNA』公式Twitter】
@CosmeticDna

【『Cosmetic DNA』公式facebook】
https://www.facebook.com/CosmeticDna/

【連載コラム】『自主映画監督・大久保健也のニッポン頂上作戦』一覧はこちら

大久保健也監督プロフィール


(C)田中舘裕介

1995年生まれ、大阪育ち。中学時代より自主映画の制作を始め、60本以上の映像作品を制作。近年は様々なアーティストのMVなどを手がける傍ら、自主映画の制作を行っている。

2021年秋公開予定の『Cosmetic DNA』は初の長編監督作となる。

映画『Cosmetic DNA』のあらすじ


(C)穏やカーニバル

化粧を愛する美大生・東条アヤカ(藤井愛稀)は、ある日クラブハウスで出会った自称映画監督・柴島恵介(西面辰孝)に性的暴行を受ける。

泣き寝入りせざるを得ない状態に精神的に病んでいくアヤカだったが、大学院生のサトミ(仲野瑠花)、アパレル店員のユミ(川崎瑠奈)と出逢うことで少しずつ自我を取り戻していく。

しかし、柴島の次なる標的がユミであることを知ったアヤカは突発的に柴島を殺害。やがて死体処理を行う最中に人間の血液こそが理想の化粧品であることに気付くが……。

大久保健也監督へ応援のメッセージをお寄せください。

映画『Cosmetic DNA』を監督した大久保健也さんの連載コラムを読んでいただき、

*本記事は大久保健也監督がnoteに執筆したものを、監督本人に意向を伺いながら再構成した内容になっております。本文の一部の文言について編集部で追記調整した箇所があります。

関連記事

連載コラム

映画『SEOBOK/ソボク』感想評価と内容解説。コンユとパクボゴムの共演でどこに行くあてもない“孤独の交流”を描く|コリアンムービーおすすめ指南23

映画『SEOBOK/ソボク』は2021年7月16日(金)より新宿バルト9他にて全国順次公開! 恋愛映画として歴代最高興行を達成し、全国に初恋シンドロームを巻き起こした名作『建築学概論』のイ・ヨンジュ監 …

連載コラム

映画『エスケープルーム』ネタバレあらすじと感想。謎解きゲームには参加者の過去も重要な意味がある⁈|サスペンスの神様の鼓動30

こんにちは!「Cinemarche」のシネマダイバー、金田まこちゃです。 このコラムでは、毎回サスペンス映画を1本取り上げて、作品の面白さや手法について考察していきます。 今回ご紹介する作品は、成功す …

連載コラム

映画『ナイチンゲール』あらすじと感想レビュー。評価が大きく分かれたヴェネチア映画祭での前半30分の衝撃とは⁈|銀幕の月光遊戯 56

連載コラム「銀幕の月光遊戯」第56回 映画『ナイチンゲール』が2020年3月20日(金・祝)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて全国公開されます。 『ナイチンゲール』は、19世紀、英国植民地時代の …

連載コラム

映画『幸福路のチー』あらすじ感想とレビュー評価。台湾の歴史とともに生きるヒントを描く|映画道シカミミ見聞録43

連載コラム「映画道シカミミ見聞録」第43回 こんにちは、森田です。 今回は11月29日に日本で劇場公開された台湾のアニメーション映画『幸福路のチー』を紹介いたします。 東京アニメアワードフェスティバル …

連載コラム

アニメ映画『ザ・タワー』あらすじと感想レビュー。難民問題を鋭く描きグランプリと観客賞をW受賞|2019SKIPシティ映画祭14

レバノンの難民キャンプに暮らす少女と曽祖父の強い絆 埼玉県川口市にて、映画産業の変革の中で新たに生み出されたビジネスチャンスを掴んでいく若い才能の発掘と育成”を目指し誕生したSKIPシティ国際Dシネマ …

U-NEXT
【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学