2020年の映画おすすめランキングベスト5
選者:シネマダイバー村松健太郎
あくまでも公開年ベースでのカウントです。とにかく前代未聞のコロナ禍で映画業界も大混乱でした。映画館も閉まり、ハリウッドも止まり、邦画メジャーも延期が続きました。
そんな中で、劇場を染めたメジャー映画が中心となる並びでした。振り返ってみれば今年の公開作品もバラエティ豊かだったと思います。
盛り上げたということで言えば、もちろん『鬼滅の刃無限列車編』の存在は忘れられません。
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第5位『空に住む』
【おすすめポイント】
とても不思議な感触の映画。しかし、気が付けば画面から目が離せなくなっていました。
テーマの重さや今日性でいえば他の作品もありましたが、予想もしない形で目の前に現れ、とても“やられた感”の強い一本でした。
第4位『TENETテネット』
【おすすめポイント】
作品については今なお、賛否両論。様々な意見が飛び交っていますが、“劇場で映画を見る”ということの大きな呼び水になったことは確かでしょう。
配信との兼ね合いを考えさせられる作品でもありました。
第3位『ワンダーウーマン1984』
【おすすめポイント】
渇望感、飢餓感のあった映画界の中で、年末に滑り込んできてくれた文句なしのハリウッド超大作。
製作当時には考えられない状況での公開となりましたが、込められたテーマは「今」を感じさせるものでした。
第2位『罪の声』
【おすすめポイント】
手間と時間とお金と人。悪く出てしまう時もありますが、こういう体制を確保できるメジャー(=東宝)ならではの重厚なサスペンスドラマ。
芸達者な面々の演技リレー、そのアンカーとして登場した宇野祥平の熱演は忘れられません。
第1位『パラサイト 半地下の家族』
【おすすめポイント】
映画史を塗り替えた一本。2020年1月に公開され、間にコロナ禍と自粛・休業があり、はるか以前の出来事・作品のようですが、やはり本作がアカデミー賞を受賞した時の興奮は絶大です。6月にはモノクロバージョンも公開されました。
2020年注目の監督とキャスト
監督賞:パティ・ジェンキンス
女優賞:蒼井優
男優賞:マ・ドンソク
【コメント】
監督の顔が見えたという意味の作品では『TENETテネット』のクリストファ・ノーラン監督と『ワンダーウーマン1984』のパティ・ジェンキンス監督が肩を並べて思い浮かびます。その中で、女性監督として道を開き続けたパティ・ジェンキンス監督を選びました。
俳優は『悪人伝』他のマ・ドンソクと『スパイの妻』他の蒼井優。作品への評価も含めての選出です。
まとめ
映画の歴史を変えた『パラサイト 半地下の家族』。遠い昔のように思えますが、2020年公開作品なのでランクイン。そして、『TENETテネット』と『ワンダーウーマン1984』の劇場第一主義に拍手!。
邦画からは大手の映画会社がお金と時間を惜しみなく費やした重厚な『罪の声』、不思議な不思議な魅力の『空に住む』。他にも『のぼる小寺さん』『シカゴ7裁判』『フォードVSフェラーリ』など忘れられない映画がありました。
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