ベストセラー小説待望の映画化『かがみの孤城』
2018年に本屋大賞を史上最多得票数で受賞した辻村深月の「かがみの孤城」。多くの読者に支持されるこの小説をアニメーション映画化したのは、『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』(2001)、『河童のクゥと夏休み』(2007)、『カラフル』(2010)の原恵一監督です。
原作者の辻村は、かつて原がチーフディレクターとつとめていたテレビアニメ『エスパー魔美』を見て育ち、大人の世界の真実を見せてくれようとしていると感じていたそうです。
そんな原に監督を託すことになった辻村は不思議で幸せなことだと語り、登場人物の現実と鏡の世界両方に説得力をもたせる監督はさすがだと称賛しています。
CONTENTS
映画『かがみの孤城』の作品情報
【日本公開】
2022年(日本映画)
【原作】
辻村深月
【監督】
原恵一
【キャスト】
當真あみ、北村匠海、吉柳咲良、板垣李光人、高山みなみ、梶裕貴、横溝菜帆、麻生久美子、芦田愛菜、宮﨑あおいほか
【作品概要】
同級生からの理不尽な言いがかりで中学校に通えなくなってしまった少女・こころ。自室に閉じこもっていると突然鏡が光り出し、その中に引き込まれてしまいます。
オオカミの仮面を被った少女に案内されると、そこには同じように入り込んでしまった6人の少年少女がいました。オオカミ少女は、来年の3月30日までの間に鍵を見つけ、その鍵で〝願いの部屋〟に入ったひとりの願いを叶えてやるといいます。
550ページを超える原作小説を2時間以内の映画にまとめるため、主人公・こころを中心とした物語になった本作。
それによってよりミステリー感が増し、しかも驚くほど原作と違和感のない作品に仕上がっているのは、原監督と長年仕事をしてきた脚本・丸尾みほの手腕によるものといえるでしょう。
映画『かがみの孤城』のあらすじとネタバレ
中学1年生の安西こころは入学直後に学校へ通えなくなり、母のすすめでフリースクール「心の教室」にやってきました。若いカウンセラーの喜多嶋先生に「私も雪科第五中学校に通っていたのよ」と言われても「はい…」と返事をすることしかできません。
5月。行く予定だったスクールを休んだこころは、母が不機嫌になって仕事に出かけたあと、家でテレビを見たりうたた寝したりして過ごしています。すると部屋にある姿見がいきなり光り出し、手を伸ばしたこころはその中に引き込まれてしまいます。
大理石のような床の上で気づいたこころ。見上げるとそこは欧風の城のような建物です。「あなたはこの城に招かれたのです」とオオカミの仮面を被った6歳位の少女が言い、逃げようとするこころを押さえつけものすごい力で城の中へと引きずっていきます。
広間の階段には6人の少年少女の姿。彼らもこころを同じようにわけもわからずここに来たようです。
オオカミ少女の説明によると、今日から来年の3月30日までの間に城のどこかにある小さな部屋を見つけると、なんでもひとつ願いを叶えることができると言います。
ただしそれは7人のうちひとりだけ。しかも部屋に入るには鍵が必要でそれを探し出さなければなりません。
城の2階にはそれぞれの個室があり、なんでも自由に使ってよいとのこと。ただしこの城に来られるのは日本時間の9時から17時までで、それを過ぎて城にいるのはルール違反。連帯責任としてその日城にいた者全員が狼に食べられてしまうのだと言います。
メンバーは中3のアキ、スバル、中2のマサムネ、フウカ、中1のリオン、ウレシノ、そしてこころ。
時間がないので自己紹介だけしてその日は帰ることに。いつの間にか広間に並んだ7枚の姿見にはそれぞれ名前が書かれており、そこから自分の名前の鏡にのみ出入りができるようです。
6月。あれからこころは城へは行っていません。相変わらず自室で過ごしているこころは、近所に住む同級生の萌が学校からのプリント等が入った封筒を郵便受けに入れる姿をいつも見ています。
春に引っ越してきた萌は聡明そうで可愛くて、こころは仲良くなるのを楽しみにしていましたが、クラスの中心的な女子の真田に阻まれてしまい打ち解けられないまま不登校になってしまいました。
ある日、意を決してこころは城へ足を踏み入れます。暖炉のある応接間をのぞくとマサムネとスバルが携帯ゲーム機で遊んでいます。アキとフウカもそこにいたのでこころは気づかれないように自分用の部屋へと向かいます。
そこには大きな天蓋付きのベッド、海の見える窓に鳥かご、ステンドグラスの明かり取りなどがあり、こころは思わずベッドに飛び込みます。
本棚には分厚い本がたくさんあり、シンデレラやあかずきんちゃんなどの童話が並んでいます。こころは萌の父親が児童文学を研究している大学の先生だということを思い出しました。
その後、他のメンバーに見つかってしまったこころは「こころちゃん!」と皆に声をかけられて歓迎されたことに安心し、明日も行ってみようと思うのでした。
翌日、城にやってきたこころはアキとフウカにダイニングルームへと誘われます。実はウレシノがアキに好意を持っているらしく、それを煩わしく思っているアキが距離を取るため、女子はダイニングにいることが多いとのこと。
城では水やガスが使えないのでアキが持参した水筒から、大好きだというストロベリーティーを振る舞ってくれます。
よく来ているというふたりはざっと城の中を探検したと言いますが、ふたりにどんな願い事があるのか、こころは気になりながらも聞くことはできません。
そしてここにいるみんなが学校に通っていないかもしれないけれど、それをだれも口にしないことが心地いいとこころは考えていました。
7月。ウレシノがこころに、ママが焼いたというクッキーを渡そうとしてきます。そこにいたアキやマサムネがクスクス笑っており、突然現れたオオカミ少女が「アキからこころに乗り換えたのか」というとフウカが「バッカみたい」と吐き捨て、その発言にこころは真田のことを思い出してフウカに苦手意識を持ってしまいます。
8月。マサムネによると、皆家族旅行やら夏期講習やらで城に来るメンバーは少ないとのこと。こころは勉強の遅れを取り戻そうとドリルなどを城に持ち込みますが、やってきたリオンは夏期講習などよく知らないらしく「こころもやってんの?」と聞いてきました。急に呼び捨てにされてこころは内心驚きますが、リオンと話しているとなんかなごむ、と好意的に感じていました。
こころが母とふたりで夕食をとっているとき、母が昼間たまたま自宅に戻ってきたときこころがいなかったので、外出できるようになってうれしいと言ってきました。
悪気はなかったとしても監視されていると感じたこころは反発し、食事の途中で怒って部屋にこもってしまいます。そのとき父が帰宅したので母はそれ以上こころと話をすることはできませんでした。
夏休みも終盤になり、いつも物腰やわらかなスバルが金髪になっていて皆を驚かせます。そんな髪だと先生に目をつけられちゃうよとアキが軽口を叩くと突然ウレシノが怒り始めます。
「みんなぼくのことをバカにしている。でもみんな学校行ってないよね。今みたいに行ってるフリして話してるけど、ここにいる全員が学校に行けてない」そして「2学期から学校行くから!」と宣言します。
皆図星を指され暗い表情になってしまいますが、ひとりリオンだけが「ちょっと落ち着こう」と声をかけ、「俺は学校行ってるよ」と告白します。
リオンはハワイの寄宿舎付きの学校にサッカー留学をしているといい、エリートだという指摘に対してはよくわからないしそんなことはないと答えます。
そして他のメンバーが不登校だということにも気づいておらず、その天然ぶりにウレシノも拍子抜けしますがそれでも「ぼくは2学期から学校行くよ」と決意は固いようでした。
9月。顔中絆創膏だらけ、腕には包帯を巻いたウレシノが城に現れました。どうやらウレシノはいつも同級生におごらされていたらしく、「おごってもらえないなら用はない」と言われカッとなって手を出してしまい、反対にやり返されてしまったそうです。
夏休みを終えアキも髪を染めて派手になっていました。アキはこころとフウカに「彼氏できたんだ。内緒よ」と笑顔でこっそり打ち明けます。
夕方、こころがいつものように郵便受けから萌の持ってきた封筒を取り出そうとしていると喜多嶋先生がやってきました。玄関先でこころは、母から聞いて気になっていた質問をします。
「私が学校に行けないの、私のせいじゃないって言ってくれたの、本当?」と。うなずく先生にどうして?とさらに聞くと、「だってこころちゃんは毎日闘ってるでしょう?」と喜多嶋先生は答えます。
そして自分の好きな紅茶なのでよかったら飲んで、と小さな紙袋を渡し帰っていきます。袋の中にはストロベリーティーが入っていました。
10月。めずらしく全員が揃った日、アキとマサムネの発案で話し合いが始まります。かなり真剣に鍵を探していたというふたりはもう半年しかない現状に焦り、全員で協力して鍵を探そうと提案します。
するとリオンが、もし鍵が見つかっても3月末まで使わないと約束しないかと持ち掛けます。「ここなくなるの、イヤだし」というその考えに皆が賛同します。
厨房で鍵を探すウレシノ、フウカ、こころ。そこでウレシノもフリースクールに通っているという話をします。そんなウレシノはいまフウカに恋しているらしく、フウカの方もまんざらではなさそうなのでこころはそっと席を外します。
あっという間に帰る時間になったころ、オオカミ少女が現れて皆が協力して鍵を探し始めたことについてほめながら、「言い忘れたことがある」と話し始めます。
それは、願いが叶ったらここでの記憶を一切失い、もしだれの願いも叶えなかったら記憶は継続される、というものでした。
次の日、女子3人で鍵を探しながらアキは、願い事が叶うなら記憶がなくなっても構わないと発言します。こころはわからなくなってしまい、ふたりに自分の身に起きたことについて語り始めます。
同じ小学校に通っていた池田君に呼び出され、まるで告白のようなシチュエーションで「俺、お前みたいなブス、大嫌いだから」と言われてしまったこころ。
彼は真田にそう言うよう命令されたようで言うだけ言って去っていきますが、茂みの陰に隠れていた真田たち数人が笑い出し「バッカみたい」「バッカじゃないの、マジ、死ね」とこころにひどい言葉を浴びせてきました。
後日こころが自宅にいるとチャイムが鳴り、ドアの向こうに同級生の女子たち複数人の気配がします。「出てこい!いるんだろ」とドンドンと叩き、窓から中を見ようと庭にまで入ってきます。
こころがあわてて施錠を確認しつつカーテンを閉めると真田が窓ガラスを叩き、しまいには「ひどい」と言って泣き始めた様子。「卑怯」「人の彼氏に色目使ってんじゃねぇ」などと散々罵る女子たちの声を聞きながらこころは(殺される)と震えていました。
その話を聞いたアキはこころを抱きしめ、フウカも気づかってくれます。こころは自分の願いがこの世から真田がいなくなることだと話した上で「でもそれでみんなとの記憶がなくなるんだったら、どうしたらいいかわからない…」と泣くのでした。
11月。こころが鍵を探しながら暖炉の横にある大時計のような機械を見ていると、リオンが横に取っ手のようなものをはめてネジのように回し始めます。
すると大きな盤が回転し音楽が流れてきました。「トロイメライ」とやってきたフウカが曲名を言い、それがオルゴールだということがわかりました。
そんなとき、広間の姿見からアキが飛び出してきます。制服姿のアキはなにかから逃れてきたかのように怯えて震えていますが、皆の目はその制服に注がれます。
赤いスカーフのセーラー服。「その制服って、雪科第五中?」こころの問いかけをきっかけに、ほぼ全員がそれは自分の中学の制服だと認識します。
同じ学校にこんなに不登校の子がいるの?とこころは思いましたが、そこに唐突にオオカミ少女が現れ「ようやくか」とあきれ気味に言いました。
タイムリミットとなり自室に戻ってきたこころは窓から外の景色をながめ、このまちのどこかに仲間たちがいる、と思い元気になるのでした。
その日、こころは母に真田たちにされた仕打ちについて話します。母はこころを抱きしめて気づいてやれなかったことを謝り、「闘おう」と言ってくれました。
12月。こころの家に担任の伊田がやってきました。伊田にとって真田は明るく活発な人気者の生徒で、本人から話を聞き「真田も反省している。心配している」と言ってきました。
こころはきっぱりと「反省なんてしてないと思います。しているとすればそれは先生に怒られたと思ったから。先生たちに悪く思われるのが怖いからです」と言い切り、母も「真田さんにしたように、こちらにもきちんと事情を聞くべきなのでは?」と提案します。
しかし煮え切らない態度の伊田に対し、「もういいです。今度は学年主任の先生か校長先生といらしていただけますか」と言って話を打ち切りました。
クリスマスのころ、こころが城に行くとリオンが手作りのホールケーキを持ってきました。日本から来た母が作ってくれたと言い、2泊して帰ったのだという説明に(いっしょに食べなくてよかったのかな?)と思いつつ、「オオカミ様にも声をかけよう」というリオンの言葉に従い呼び出します。オオカミ少女はそれを受け取って持ち帰りました。
3学期を前にマサムネが相談があると全員を集めます。1日だけでいいから学校に来てほしいというマサムネ。
教室が無理だったら保健室でも、図書室でもいいから、といつになく必死です。自分たちがここに集められたことになにか意味があるのではないか、助け合えるんじゃないか、とマサムネは言います。
映画『かがみの孤城』の感想と評価
居場所のない中学生たちを集め、ひとりだけ願いを叶えてやるという〝オオカミ様〟。彼らの共通項は(ひとりを除いて)不登校です。
映画という時間的な制約もあり原作小説ほど各個人にフォーカスをあてることはできませんが、それぞれ事情の異なる問題に彼らは直面しています。
簡単に〝いじめ〟と片付けられてしまいがちなものから犯罪に近いものまで様々ですが、本人にとってそれは生命を脅かすような大問題なのです。
そんな事態に陥ったとき、自分は、そして周囲の人間はどうするべきなのか。それについてにひとつの答えをこの作品は示してくれています。
子供たちを取り巻く問題
学校という小さな世界。児童、生徒、学生にとってそれは世界のすべてのように感じられるでしょう。そこでもし人間関係がうまくいかなかったら?
主人公のこころやウレシノ、マサムネはその状態です。理解されているかされていないか、細かいところすべてはわかりませんが、この3人は自分のことを心配して考えてくれる家族がいます。家庭に居場所があるのです。
フウカとスバルは映画では詳しく触れられませんが、家庭の環境が学校生活にも影響してしまっているようです。手を差し伸べてくれる大人もおらず、そのためあきらめているというかどうしたらいいかわからない状態です。
アキは上記の両方が合わさっており、この中では最も厳しい状況にあるといえます。だからこそルールを破ってまで城に留まろうとし、こころが彼女を助ける大きな動機にもなったのです。
こころはこの1年を通して、城で他人との接し方や助け合いを学び、母親や喜多嶋先生など周囲の理解ある大人から視野を広げることの重要性を教わります。
また時間はかかりましたが、東条萌とのやりとりで「たかが学校」という割り切った考えをしてもいいんだということを知ります。
どこにでも嫌な人はいる。でもこころには城で一年間過ごして友達を作った実績もあるし、たとえ記憶が残らなくてもこの先も友達を作ることはできるはず。
闘いに疲れたら闘わなくてもいいし、手を伸ばせば助けてくれる人もいる。そして今度は自分が、誰かの手をつかんであげられる人になろう……。
こころはそう考えられるようになったのです。
映画オリジナルのシーン
省略されたエピソードがある一方で、原作小説にはないオリジナルのシーンがいくつかあります。
城の立地
原作小説では立地については特に言及がありませんが、映画ではキービジュアルにもあるとおり絶海の孤島に城はあります。
原監督がイメージしたのはオーストラリアにある「ボールズ・ピラミッド」という海から突き出した尖塔のような島。
その上に建つ瀟洒なお城はまさにファンタジー!アニメーション映画ならではの風景です。塔の屋上でのシーンがあるのも解放感と孤独感、両方が感じられてビジュアル的にわかりやすい演出です。
オルゴール
城内の暖炉の間にある大きなアンティークオルゴールも映画オリジナルです。
リオンがオルゴールであることに気づくシーンは、こころと接点を持つシーンでもあり、のちの種明かしで幼いリオンが姉の病室で鳴らす小さなオルゴールとの関連性をも持たせています。
また、フウカがクラシック音楽に詳しいということをわからせ、なおかつ音楽を鳴らすことでそこに皆を集める目的も果たしています。(そのあとそこへアキが制服で現れ、皆が雪科第五中の生徒だとわかる重要なシーンにつながるので)
願いの部屋への道のり
原作では大時計は手の届くところにあり、こころはそれを開いて鍵を手にします。そしてそのまま小さな鍵穴に鍵を差し込んで願いの部屋を開きます。
映画では大時計は高くて手の届かないところにあり、そこに向かって超常的に光の階段が出現します。こころが上ると消失する階段によって物語は盛り上がり、たどり着いたところは暗い歯車の部屋。
そこで6人の記憶に導かれるように鍵は現れ、延々と連なる鏡の中をこころが走っていくという、ビジュアル的なクライマックスが待っています。
パーフェクトなキャスト&スタッフ
アニメーション作品ではよくいわれることですが、プロの声優さんじゃないと違和感がある問題。
この映画には声優ではない俳優の方も多く参加していますが、誰ひとり突出することなく、調和のとれた出来上がりになっています。
こころ役の當真あみは、監督に「こころを見つけた」と言わしめた逸材。イメージどおりの声、初のアニメ主演声優という緊張感が繊細なこころにぴったりマッチしています。
リオンを演じた北村匠海は声優としてすでに2本の主演作もあり、安定感のあるイケメンぶりを披露。
アキ役の吉柳咲良は『天気の子』でモテモテ弟の凪を演じましたが、今回は振り幅の大きなお姉さんを熱演しています。
スバルは注目の若手俳優、板垣李光人が演じ、原作よりもさらにおっとりとしたキャラクターで癒されます。
そして人気声優の高山みなみや梶裕貴が脇を固め、さらに芦田愛菜、宮﨑あおい、麻生久美子といった演技に定評のある女優陣が作品に深みを加えています。
スタッフでは特に、ビジュアルコンセプトや孤城のデザインを手がけたイリヤ・クブシノブの仕事に目を奪われました。
『攻殻機動隊 SAC_2045』(2020)のキャラクターデザインなどでも知られていますが、今回は実際に行ったことのあるドイツの城を参考に、より少年少女たちの心の拠り所となるような秘密基地感を大事にしたそうです。原作では使えなかった暖炉が明々と燃えていたのは素敵でした。
なお、エンドクレジットでお名前の出た中村隆氏は原監督旧知の美術スタッフで、本作でも美術設定を担当していました。
まとめ
それぞれにちがう辛さを抱える者たちが助け合い、例え今すぐ救われなかったとしてもその経験が生きる糧となって、自分もだれかを助けたいと思うようになる。
それこそが幸せに生きていくために必要なこと…。そんなメッセージがこの作品には込められています。
ひとりじゃない。私たちは助け合える。
いま悩んでいる人、悩んでいる人のサポートをしている人に絶対見てほしい、そして原作も読んでほしい作品です。
(あらすじを読んで、その後のアキやフウカがどうなったか気になった方はぜひ原作を読んでみてください)