命を掛けて守るべきもの……NETFLIX映画『タイラー・レイク -命の奪還-』
『マイティ・ソー』(2011)への出演を機に「アベンジャーズ」入りを果たし、全世界で人気となったハリウッドスターのクリス・ヘムズワース。
筋肉質であり190cmもの身長を持つ彼はソー役としてイメージ通りだっただけでなく、短気で大雑把でありながらも精神的に弱い面を持ち合わせるソーの内面を見事に演じました。
そして2020年、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)で監督を務めたジョー・ルッソがストーリーを手掛けた映画がNETFLIXに上陸。
そんなわけで今回はクリス・ヘムズワース&ジョー・ルッソ映画『タイラー・レイク -命の奪還-』(2020)をご紹介させていただきます。
映画『タイラー・レイク -命の奪還-』の作品情報
【配信】
2020年(Netflix限定配信)
【原題】
Extraction
【監督】
サム・ハーグレイブ
【キャスト】
クリス・ヘムズワース、ルドラクシャ・ジェイスワル、ランディープ・フーダー、ゴルシフテ・ファラハニ、デヴィッド・ハーバー
【作品概要】
アクションスタントとして多数の映画に関わるだけでなく、アクションスタントのコーディネイターとしても活躍するサム・ハーグレイブ監督が初監督を務めたNETFLIX独占配信作品。
主演を務めたクリス・ヘムズワースだけでなく「ストレンジャー・シングス 未知の世界」や『ブラック・ウィドウ』(2020)への出演で注目を集めるデヴィッド・ハーバーなどの出演も話題となりました。
映画『タイラー・レイク -命の奪還-』のあらすじとネタバレ
インドのムンバイ、麻薬王シニアの息子オヴィは友人と麻薬を吸っていたところを何者かに拐われてしまいます。
怒り狂うシニアは、オヴィの目付のサジュにオヴィの奪還を命じます。サジュは報酬次第で後ろ暗い案件を引き受ける傭兵に心当たりがありました。
オーストラリアに住むタイラーのもとに麻薬王シニアの息子オヴィの救出依頼が舞い込みます。
誘拐した犯人はダッカの麻薬王アミールであることを知り、この依頼を受けるとかなりの危険に見舞われると聞かされるタイラーでしたが、躊躇うことなく引き受けました。
傭兵仲間たちとブリーフィングを受けバングラデシュのダッカへと潜入したタイラーは、身代金の取引のためアミールの部下のアジトに入ります。
メンツを大切にし身代金の支払いを良しとしないシニアの意向を受けるタイラーは、オヴィの無事を確認すると20人ほどのアミールの部下を全滅させオヴィを救出。
オヴィを逃されたことを知ったアミールは直ちに国を封鎖し、オヴィを連れ戻すようにとダッカ軍の大佐に命じます。仲間であるニックたちとの合流地点であるブリガンガ川へと向かうタイラーとオヴィ。
しかし、先に待機していた3人の仲間が何者かに殺害され、川にはアミールの手先となっている現地警察が捜索を行なっていました。
謎の襲撃者に追われるタイラーは、その襲撃者がオヴィの目付であるサジュだと知りますが、問答無用で襲い掛かってくるサジュと現地警察から逃れるため盗んだ車でカーチェイスを行います。
サジュとの激しい戦いの後、サジュを撥ねたタイラーは車をわざと横転させることで追ってくるヘリから死を偽装。
追跡を一時的にかわしたタイラーとオヴィでしたが、夜にはアミールに偽装を気付かれてしまいます。
満身創痍となったタイラーは、ニックから4キロ先の新たな合流地点を指示されます。
しかし、シニアから送金がないことと、金の支払いを渋るためにサジュを送り込んだことを悟るニックはオヴィの救出作戦を取り止め、タイラーにオヴィを置いてくるように指示します。
過去のトラウマを抱えるタイラーはそれを良しとせず、何とかシニアに金を払わせるようにニックに指示するのでした。
重傷を負いながらも、目付としての責務を全う出来ず家族に危害が及ぶことを恐れるサジュは、オヴィを追う手を緩めようとしません。
少年兵に襲われ警察官たちにも取り囲まれ始めたタイラーは、現地のかつての傭兵仲間ギャスパーに連絡を取り保護を求めます。
車で駆けつけたギャスパーは2人を市内の家へと案内し、タイラーとオヴィは束の間の休息を取ることになりました。
ギャスパーによると市内はあらゆる橋と道が検問を行われており、騒動の収まった2日後に脱走しようと言う話でした。
オヴィに家族の話を聞かれるタイラーは自身にはかつて重病の息子がおり、その現実から逃れるようにアフガニスタンへと出征してる最中に息子が死んでしまったことをオヴィに吐露します。
映画『タイラー・レイク -命の奪還-』の感想と評価
本作『タイラー・レイク -命の奪還-』の一番の注目点は豪快なアクションシーンの数々です。
『ジョン・ウィック』(2015)以降ガンアクションは新たな局面を迎え、近接戦闘と銃を組み合わせた戦闘はスピーディかつスタイリッシュな動きが求められるようになりました。
『タイラー・レイク -命の奪還-』もそんなジョン・ウィックライクなアクションを踏襲しつつも、190cmもの巨体を持つクリス・ヘムズワースの肉体を活かした豪快さを加えることで、アクションに見ごたえを増すことに成功していました。
身近にある様々なものを使った機転の良さを魅せる戦い方から、時に敵を持ち上げ叩きつけたり突き落としたりするような豪快な戦い方まで。
「タイラー」という傭兵が、とてつもない人物であるということにアクションだけでも充分な説得力を持たせており、よりアクションに集中することが出来る本作。
少年オヴィを追う謎の男サジュとの死闘や激しいカーアクションなど、手に汗握る興奮しっぱなしの2時間でした。
まとめ
いかがでしたか。
麻薬王の息子を自分の命を捨ててでも守ろうとする傭兵タイラーに秘められた過去のトラウマ。
アクションだけでなく、なぜタイラーは戦おうとするのかが少しずつ明らかとされていくヒューマンドラマ性にも大注目の『タイラー・レイク -命の奪還-』は、映像配信サービスNETFLIXで独占配信中です。