マチルダ・アンナ・イングリッド・ルッツ主演の映画『REVENGE リベンジ』は、「美しく残酷にぶっ殺す」をキャッチフレーズにした気絶する観客多数の問題作と言われている2018年7月7日公開の異色作。
海外の女性評論家から高く評価されていますが、スプラッター描写が多いので観覧にはご注意ください。
恋人に裏切られた女性が死の淵から甦り、自分を凌辱した男たちを次々と追い詰めて殺していく怒号の復讐劇。
イタリア・ミラノ出身のモデルから女優へと転身したマチルダ・ルッツが、復讐の女神を演じます。
CONTENTS
映画『REVENGE リベンジ』の作品情報
【公開】
2018年7月7日(フランス映画)
【原題】
Revenge
【監督】
コラリー・ファルジャ
【キャスト】
マチルダ・アンナ・イングリッド・ルッツ、ケヴィン・ヤンセンス、ヴィンセント・コロンブ、ギョーム・ブシェド
【作品概要】
登場人物は5人といたってシンプル。女性を軽視した男たちへの復讐劇で、女性賛歌が根底にある女性監督ならではの作品です。
口封じのため、男たちに崖から突き落とされた主人公の女性。しかし、瀕死の状態になりながらも地獄から這い上がり、男たちと死闘を繰り広げます。
コラリー・ファルジャのプロフィール
参考映像:SF短編映画『REALITY+』(2014)
コラリー・ファルジャはフランス出身の女性監督で、2003年に短編映画『THE TELEGRAM』で監督デビューし数多くの賞を受賞しました。
トライベッカ映画祭で上映されたSF短編映画『REALITY+』(2014)も高く評価されている作品のひとつ。
過去2作品とも短編映画を製作したコラリー・ファルジャ。本作『REVENGE リベンジ』は、彼女の長編映画初監督作品となります。
また、コラリー監督はこの作品いついて、大事なのは「一度死に掛けたヒロインが以前の性格とは変わって生き返るという、本当の意味での蘇生であり、観客も同じ痛みを感じるところである」と語っていました。
映画『REVENGE リベンジ』の主なキャスト
ジェニファー役/マチルダ・アンナ・イングリッド・ルッツ
ジェニファー役を演じているのは、イタリア・ミラノ生まれのモデル出身の女優マチルダ・ルッツ。
2011年に短編映画『The Lost Scent In D Minor』に出演し、2016年には『Summertime/サマータイム』でヒロインを演じました。
また2017年には、日本の『リング』をハリウッドでリメイクした『ザ・リング』シリーズ第3弾の『ザ・リング/リバース』で主演を務めるなど、今期待の若手女優として注目を浴びています。
モデル出身というだけあって、美しさはもとよりプロポーションもバツグン。
リチャード役/ケヴィン・ヤンセンス
ケヴィン・ヤンセンスはベルギーのドラマ『レスキューチーム 第40部隊』(2006)への出演で注目されたベルギー出身の俳優です。
2015年にはベルギー製作のサスペンス映画『アルデンヌ』に出演し、実際に起こった事件を描いた映画『ビヨンド・ザ・ロウ』(2017)では、迫力ある演技を見せています。
また、2018年に映画『The Bouncer』で、同じ出身のジャン・クロード・ヴァンダムと共演しているとのことで、期待と注目度が気になるところです。
なお、映画『The Bouncer』についての日本公開など詳細は不明です。
映画『REVENGE リベンジ』のあらすじ
お金持ちのリチャードと不倫していたジェニファーは、ふたりだけの甘い休日を過ごすつもりで、砂漠にある彼の別荘を訪れます。
しかし、そこにリチャードの狩猟仲間のスタンとディミトリもやってきました。
特にスタンは、セクシーなジェニファーの体を舐めまわすような視線を浴びせます。
そして、ついにジェニファーはスタンに押さえつけられ陵辱されてしまったのです。
ちょうどそこにディミトリが入ってきて、スタンは一瞬焦って動きが止まり、ジェニファーも彼に助けて欲しいという視線を送ります。
しかし、ディミトリは何も見なかったかのように、菓子を口に含んで部屋から出て行ってしまったのです。
リチャードは知ってて知らないフリをしたのか、それとも仲間に彼女を差し出したのか…。
ジェニファーは逃げ出すも捕まり、震えながら助けを求めますが、本性を現したリチャードに口封じとして崖から突き落とされてしまいます。
木の枝に串刺しになったジェニファーを見て、男たちは彼女が死んだと思い込みその場を立ち去ります。
ジェニファーは意識を失い、血が滴り落ちる体には何匹もの蟻が這っていました。
しかし、ジェニファーは死んではいなかったのです。
瀕死の重傷を負いながらも、血まみれになって地獄の底から這い上がってきたジェニファー。
洞窟に隠れながら、痛みと恐怖に耐えていましたが、ふとナイフを見つめた時、彼女の中から恋人の裏切り、そして男たちへの怒りがこみ上げてきたのです。
自分をこんな目にあわせた男たちに仕返しをしてやる。
ジェニファーはライフルを持ち、ナイフを装備。弾丸ベルトを肩からさげた復讐の女神と化したのです。
彼女が生きていると知った男たちは、彼女を狩るための野獣となる一方で、ジェニファーの復讐心はさらに燃え上がり雄たけびを上げます。
ジェニファーの目はさらに鋭くなり、ライフルを構えて男たちに照準を合わせる。ここから彼女の怒号の復讐劇が幕を開けるのだが…。
映画『REVENGE リベンジ』の感想と評価
リベンジの見どころ
本作の見どころは、復讐という枠のなかで、女性の強さをスタイリッシュに表現したバイオレンス描写。
水の中での死闘、正面から向かってくる男にライフルを構える猛々しい立ち姿など、死に掛けたヒロインがグレードアップして戦う姿は、まるでランボーのような勇ましささえ感じられます。
自分を裏切った相手に復讐するといったシンプルなストーリーで、観客も主人公と痛みを感じることが出来るのも魅力。
また、傷をえぐるような生々しい表現は、試写会でも失神者を出すほどリアルで、監督が視覚や音というものにこだわって製作したことも伺えるのです。
映画のジャンルで言うと、残酷や血みどろ、地獄から這い上がるといった表現から、日本の怪談『四谷怪談』に近い情念のある作品です。
『四谷怪談』は、夫の伊右衛門に惨殺された妻の岩が幽霊となって復讐するといった話。
本作の主人公も死の淵から甦るといった展開なので似通っている部分がありますね。
それでも『REVENGE リベンジ』が『四谷怪談』と違うのは、スクリーンを埋め尽くすほど吹き出る生々しく夥しい血の量。
”女性監督なのに”ではなく、女性だからこその潔さとコラリー監督のオリジナリティが見られます。
なお、この作品にはスプラッター描写が多数観られますので、ご視聴の際はご注意くださいね。
まとめ
映画『REVENGE リベンジ』は2018年7月7日(土)から、全国で順次公開されますが、地域によって公開日が異なりますので、ご注意ください。
ジェニファー役を演じる、期待の若手女優マチルダ・ルッツ渾身の一作品。
セクシーで美しいという”女性らしさ”の一面しか見られなかった主人公が、強く勇ましく蘇生する物語『REVENGE リベンジ』。
女性監督のコラリーが本作を通じて伝えたいことを感じながら、ぜひ劇場にてご観覧いただきたい作品です。
本作を上映する劇場情報
【北海道・東北地区】
北海道 ディノスシネマズ札幌劇場 順次公開
青森 シネマディクト 順次公開
宮城 チネ・ラヴィータ 順次公開
【関東・甲信越地区】
東京 シネマート新宿 7/7(土)~
千葉 イオンシネマ市川妙典 7/7(土)~
栃木 小山シネマロブレ 順次公開
新潟 イオンシネマ新潟西 7/7(土)~
【中部・北陸地区】
愛知 シネマスコーレ 7/14(土)~
【近畿地区】
大阪 シネマート心斎橋 7/7(土)~
【中国・四国地区】
【九州・沖縄地区】
沖縄 ミハマ7プレックス 8/17(金)~
*上記に記載された情報は7月6日現在のものです。作品の特性からセカンド上映や順次公開されることが予想されます。お近くの劇場をお探しの際は必ず公式ホームページを閲覧ください。