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Entry 2018/04/02
Update

映画『狐狼の血』あらすじネタバレと感想。ラスト結末も

  • Writer :
  • 村松健太郎

映画『孤狼の血』は、2018年5月12日より全国ロードショー!

「仁義なき戦い」シリーズに代表される、かつての、東映実録路線に強い影響を受けたと公言している柚月裕子の日本推理作家協会賞受賞作『狐狼の血』が豪華キャストで映画化。

呉市がモデルになっている広島の架空の都市呉原市を舞台に、原作小説以上にドライなタッチで、バイオレンスとエロスに満ち満ちた作品。

またタイムリミットサスペンスとしての見どころもある。

監督は『日本で一番悪いやつら』や『凶悪』の白石和彌。世界観を象徴するホステス同伴試写会が行われたことも話題に!

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1.映画『孤狼の血』の作品情報


(C)2018「孤狼の血」製作委員会

【公開】
2018年(日本映画)

【原作】
柚月裕子 角川文庫

【監督】
白石和彌

【キャスト】
役所広司、松坂桃李、真木よう子、滝藤賢一、音尾琢真、駿河太郎、中村倫也、中村獅童、矢島健一、田口トモロヲ、ピエール瀧、石橋蓮司、江口洋介、竹野内豊、阿部純子、嶋田久作、伊吹吾郎、中山峻、九十九一、岩永ジョーイ、MEGUMI、井上肇、滝川英次、さいねい龍二、沖原一生、黒石高大、町田マリー、勝矢、野中隆光、中村倫也、田中偉登、ウダタカキ

【作品概要】
広島に架空の呉原市とした舞台を作り、“警察小説×『仁義なき戦い』”と評された原作柚月裕子の小説を、『日本で一番悪い奴ら』『凶悪』の白石和彌監督が演出を果たし、往年の任侠・やくざ映画の東映がかつての作風を意識した渾身の作品。

出演は大上役に大物俳優の役所広司、日岡刑事役を若手人気俳優の松坂桃李、尾谷組の若頭役を江口洋介が演じている他、真木よう子、中村獅童、田口トモロヲ、ピエール瀧、石橋蓮司、竹野内豊たち豪華キャストが脇を固めています。

2.『孤狼の血』の原作者の柚月裕子のプロフィール


(C)2018「孤狼の血」製作委員会

1968年に岩手県に生まれ、現在は山形に在住。

2007年に『待ち人』にて、山新文学賞入選・天賞受賞(地元紙である山形新聞の文学賞)を受賞。

2008年に『臨床真理』にて、宝島社主催の第7回『このミステリーがすごい!』大賞で大賞を受賞し、小説家としてデビューを果たします。

2012年に『検事の本懐』が第15回大藪春彦賞受賞

東映が映画化権を獲得した小説『孤狼の血』(角川文庫)


角川文庫

2016年に『孤狼の血』では、第154回直木三十五賞候補や第37回吉川英治文学新人賞候補となります。また、同作は第69回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)獲得します。

テレビドラマ化されたものに、『検事の本懐』や「佐方貞人シリーズ」があります。

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3.映画『孤狼の血』の登場人物とキャスト

大上章吾(役所広司)


(C)2018「孤狼の血」製作委員会
ダーティーな噂も絶えない呉原東署のマル暴刑事。通称ガミさん。

日岡秀一(松坂桃李)


(C)2018「孤狼の血」製作委員会
県警本部から呉原東署の異動してきた若手刑事。大上と組む。

高木里佳子(真木よう子)


(C)2018「孤狼の血」製作委員会
クラブ梨子のママ。クラブ梨子は呉原の闇社会の社交場。

嵯峨大輔(滝藤賢一)

広島県警本部監察官

一ノ瀬守孝(江口洋介)

呉原に地盤を置く尾谷組の若頭。収監中の組長の代わりを務める。

加古村猛(島田久作)

かつて呉原で尾谷組と抗争を起こした五十子会の下部組織の組長。

野崎康介(竹野内豊)

加古村組若頭。再び尾谷組との構想に入る実行部隊を率いる。

五十子正平(石橋蓮司)

広島市を本拠地に置く五十子会会長。

瀧井銀次(ピエール滝)

五十子会系全日本祖国救済同盟代表。大上の情報源。

4.映画『孤狼の血』のあらすじ


(C)2018「孤狼の血」製作委員会

1974年、広島の港町・呉原市を舞台に地元の尾谷組と広島市を地盤にする五十子会の間で抗争が勃発。

後に第三次広島抗争と呼ばれるこの構想は尾谷組組長の逮捕と五十子会幹部の死で痛み分けとなりました。

それから約15年後、1988年。呉原金融の経理士が行方不明になる事件が起きます。

呉原金融は五十子会の下部組織の加古村組のフロント組織。

その加古村組と組長不在の尾谷組の間では緊張感が高まっていました。

呉原東署のマル暴の刑事大上(通称ガミさん)と、県警本部から異動してきた若手刑事の日岡は、この経理士行方不明事件から抗争つぶしを狙います。

大上は日岡を連れて尾高組を訪問。そこには組長不在の穴を埋める若頭一ノ瀬がいます。

五十子・加古村の挑発が続く中、一ノ瀬は若手の暴走を抑えるのにも限度があると大上に語ります。

呉原の闇の社交場、高木里佳子がママを務めるクラブ梨子で偶然にも大上と五十子・加古村が出会います。

表向きは全くの偶然と語る五十子・加古村だが、呉原再進出に本腰を入れてきたことが明らかでした。

大上は五十子会系の右翼団体代表の瀧井から情報を得ました。

瀧井は五十子会系の人物だったが、大上とは古い仲で情報のやり取りをしていました。

そこから呉原金融の経理士の上早稲拉致の情報を得ます。

その証拠集めに向かう大上は日岡が止めるのも聞かずに、放火・窃盗・違法侵入などの多くの違法捜査をして証拠を得ていきます。

ダーティーな噂の絶えない大上。実は日岡は大上の内偵を本部の監察官から言い渡されていました。

監察官は更に大上の持つ手帳を探すように日岡に命じます。

そんな中、尾谷組の若手構成員が加古村組の手によって命を落とします。実はこの若者里佳子の恋人でした。

報復として尾谷組が加古村組事務所に発砲。抗争は本格化します。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『孤狼の血』ネタバレ・結末の記載がございます。『孤狼の血』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

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大上は一ノ瀬に思いとどまるように迫るが、逆に三日の猶予を突き付けられてしまいます。

大上は現在収監中の尾谷組組長に説得を依頼するが不調に終わります。

そこで、里佳子を使って加古村組から拷問に近い方法で情報を聞き出します。

それによって経理士・上早稲の遺体が発見されます。

これにより加古村組に捜査が本格的に入ります。その一方でマスコミから栗原東署に大上の裏工作疑惑についての問い合わせが入り、大上は自宅待機処分を言い渡されます。

日岡は単独で一ノ瀬に会いに行くものの、大上の不在は約束の反古だと言い渡して突き放します。

そして、尾谷組が加古村組幹部を襲撃。捜査の手は尾谷組にも迫ります。

大上は自宅待機の命令を破って単独行動をし、五十子・加古村と尾谷の手打ちを画策するが双方の条件は、けっして相容れるものではありません。

直後に、大上が姿を消す。数日後大上は遺体で発見。多くの暴行の跡がありながらも、公式発表は泥酔したうえでの事故死でした。

大上の遺体の状況から大上が五十子・加古村の手にかかって消されたことを確信した日岡は、一ノ瀬達と組んで五十子会会長五十子正平を襲撃。

五十子の命を奪った後は、尾谷の若手を実行犯に仕立てて逮捕させるという約束をしていた日岡だが、これを反古にして一ノ瀬ごと逮捕。

大上以上に暴力弾を利用すること決めた日岡は五十子・加古村だけでなく尾谷組も一気に潰すつことにしていました。

その後、大上の手帳の中身を知った日岡は愕然とします。

大上の手帳には自身の悪事ではなく、過去から現在までの警察関係者の不正の証拠が記されていました。

大上がアンタッチャブルな存在でいられたのもこの情報のおかげでした。

日岡は里佳子からその真相を知ると、その手帳を自分の武器として警察内で生きていくこと決める、大上をさらに上回る存在となって…。

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3.映画『孤狼の血』の感想と評価


(C)2018「孤狼の血」製作委員会

“東映じゃけぇなにしてもええんじゃ”

時代的な事情もあってかいつの間にか、やくざ映画・任侠映画というものが作られなくなってしまいました。

一時期は哀川翔・竹内力の二大巨頭によるVシネマ(Vシネマは一般名称ではなく、東映ビデオの登録商標)が主戦場となっていたものの、ビデオソフト販売・レンタル市場の縮小によってその場も失われていきました。

ジャンルをけん引していった老舗大手映画会社「東映」も、またもう作ることはできないのだろうと思っていました。

ところが、それを横目にワーナー・ブラザースジャパン制作で、北野武監督が『アウトレイジ』三部作を発表して大ヒット!

この流れを見て、“なんでこの映画を東映が作れないんだ”と再認識

東映任侠&実録映画路線の強い影響を受けたことを公言していた柚月裕子の『狐狼の血』の映画化に手を挙げます。

複数の映画会社との映画化権争奪戦の中で、“東映が作らなくてはいけない映画ここにある”とした熱意と原作者の原体験が上手く交わり、ついに映画化されました。

原作にあった警察とヤクザ、警察同士などウェットな部分は映画では大きく削り、より観客を突き放し、感情移入をたやすくさせないギラギラした映画となった!

まとめ

日本映画の黄金期に映画製作会社東映は、いくつもの人気シリーズを展開させていました。

1964年から始まる鶴田浩二主演の「博徒」シリーズ。1965年から始まった高倉健主演の「昭和残侠伝」シリーズ。

また世界的にも類を見ない傑作となった、1973年からシリーズとなる菅原文太の「仁義なき戦い」などがあります。

その後、深作監督の「仁義なき戦い」シリーズは、映画館で上映するも劇場の扉が閉まらないほど、観客がロビーに溢れた立ち見の人気ぶりに、東映は実録路線に映画制作を移行します。

深作欣二監督の代表作で東映の傑作作品『県警対組織暴力』

1975年の深作欣二監督の代表作となった『県警対組織暴力』も公開します。

これらに強い影響を受けたという柚月裕子の日本推理作家協会賞受賞作である、今回紹介いした『狐狼の血』

呉市がモデルになっているが、広島に架空都市呉原を舞台に、暴力描写に定評が高い白石和彌監督が、原作小説以上にドライなタッチで映画化しました。

北野映画『アウトレイジ』を超える本家東映の『孤狼の血』の映画完成度に、早くも続編シリーズを望む声は必至か⁈

映画『孤狼の血』は、2018年5月12日より全国ロードショー!

ぜひ、お見逃しなく!

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