映画『居眠り磐音』は2019年5月17日(金)より全国公開!
「平成」の大ベストセラーが新たに「令和」を向かえ堂々の映画化。
切ないほど、強く、優しい“ニューヒーロー”坂崎磐音が活躍する映画『居眠り磐音』をご紹介します。
映画『居眠り磐音』作品情報
【公開】
2019年(日本映画)
【監督】
本木克英
【キャスト】
松坂桃李、木村文乃、芳根京子、柄本祐、杉野遥亮、佐々木蔵之助、奥田瑛二、佐戸井けん太、比留間由哲、和田聰宏、高橋努、荒井淳史、南沙良、ベンガル、桜木健一、水澤紳吾、永瀬匡、川村ゆきえ、宮下かな子、山本浩司、有福正志、菅原大吉、陣内孝則、橋本じゅん、早乙女太一、中村ゆり、波岡一喜、石丸謙二郎、財前直美、西村まさ彦、谷原章介、柄本明
【作品概要】
平成の大ベストセラーと呼ばれ、シリーズ累計2000万部を売り上げた佐伯泰英原作を、数々のヒット作を手がけた本木克英を監督に起用し映画化。
主演を務めた松坂桃李が時代劇に初主演し、本格的な殺陣シーンに挑戦したことでも話題になっています。
不運な事件により友を失い、未来への望みを絶たれた主人公、磐音が幕府存亡の危機に立ち向かう姿が描かれます。
映画『居眠り磐音』のあらすじとネタバレ
明和九年(1772年) 四月、江戸。神田神保町の佐々木道場で、鍛錬する、河出 慎之輔、小林 琴平そして坂崎 磐音(いわね)。
三人は江戸勤めを終え、故郷、豊後の国(現在の大分県)関前(せきまえ)藩への帰国を前に最後の稽古に励んでいました。
それから一ヵ月後。関前藩に到着した磐音、琴平、慎之輔はそれぞれ自宅へ向かいます。
磐音は父、正睦(まさよし)と母 照埜(てるよ)、妹 伊代(いよ)に迎えられ、翌日にひかえたに琴平の妹、奈緒との祝言の準備が出来ている事を知らされます。
同じ頃、慎之輔は帰宅の途中で出会った叔父 蔵持 十三(じゅうぞう)に呼び止められます。
蔵持は慎之輔は妻であり琴平の妹で奈緒の姉、舞に不貞(いわゆる浮気)の噂があると話します。
相手は山尻頼禎という藩士であると告げ、蔵持は一本の簪を差し出します。その簪は慎之輔が祝言の際、舞に贈ったものでした。
捨ててあったという蔵持は、舞は今、山尻より贈られた別の簪を着けていると言います。
その後、自宅に帰った慎之輔は舞の下へ向かいます。
夜中に琴平は慎之輔が舞を手討ち(武士が目下の物を殺害すること)にしたと言う話を聞かせれます。
慎之輔の家を訪れた琴平は絶命した舞と対面、手討ちの理由を舞が不貞をはたらいたと言う慎之輔に噂に惑わされたと琴平は叱責します。
しかし、証人だと名乗る蔵持は酒癖の悪さを引き合いに出し、酒で頭がやられてしまったかと口にした琴平に激高、剣に手をかけますが、琴平は素早く剣を抜き、蔵持を倒します。
慎之輔は蔵持がれっきとした証人であったとし、証拠として自身が贈った簪をみせます。
それを見た使用人が、舞はその簪を無くしてしまい、今着けているものは代わりに買ってきたものだと話します。
噂に踊らされたと気づいた慎之輔は亡骸を運び出そうとする琴平に「舞を連れて行くな」と叫び、琴平に襲い掛かりますが、琴平の反撃で絶命します。
映画『居眠り磐音』の感想と評価
本作は本格時代劇ではありますが、時代劇好きにも、時代劇になじみの無い人にも見ごたえのある作品です。
時代背景を反映させたセットや小道具で江戸時代を忠実に再現。世界観が入念に作りこまれています。
特に、磐音の故郷、豊後関前藩と中盤以降の活躍の場である江戸の町並みや人々の衣服は、個性豊かに風土や文化の違いを表現していました。
また、殺陣シーンではカメラワークにより、迫る剣戟をリアルに表現し、迫力と緊迫感を見事に表現。
主人公・磐音は普段は穏やかな人柄ですが、剣を握ったときに周囲の空気が張り詰めていく様子を、主演の松坂桃李が確かな演技力で表現していました。
まとめ
本作で磐音は南鐐二朱銀を巡る騒動に巻き込まれ、期せずして幕府の危機を救いましたが、原作ではその後も多くの危難に巻き込まれていきます。
劇中で吉右衛門が話していたように関前での事件には隠された陰謀があり、新たに巻き起こる騒動にいやおうなく巻き込まれていくのです。
また、本作では老中、田沼意次を助ける形となりましたが、この騒動は、田沼との永きに渡る因縁の始まりに過ぎません。
運命は磐音を波乱万丈の人生へ誘い、その中で多くの人との出会いと別れがあり、磐音を成長させていきます。
再び、磐音の哀愁をたたえた穏やかな眼差しに秘められた、揺るがぬ意思に出会える日がやってくるのでしょうか?