1人のSPがテロリストから世界を救うアクション・アドベンチャー!
タン・チャオチアが監督を務めた、2021年製作の中国のアクション・アドベンチャー映画『エッジ・オブ・トゥモロー』。
政府は平和の抑止力のために、戦闘用パワードスーツを開発。しかしその圧倒的な破壊力とパワーを発揮できる最強兵器を奪い、世界の破滅を目論む凶悪テロ組織が出現します。
そのパワードスーツの操縦者選考テストを受けた凄腕のSPが、愛する妻をテロリストによって殺された辛い過去を乗り越え、人質救出のために凶悪テロ組織に立ち向かう姿とは、具体的にどんな姿だったのでしょうか。
ルイス・ファン主演のアクション・アドベンチャー映画『エッジ・オブ・トゥモロー』のネタバレあらすじと作品解説をご紹介いたします。
映画『エッジ・オブ・トゥモロー』の作品情報
【公開】
2021年(中国映画)
【原題】
神兵特攻
【脚本】
シー・チャオ
【監督】
タン・チャオチア
【キャスト】
ルイス・ファン、ジアン・イーイー、ディエゴ・ダティ、ワン・ジーポン
【作品概要】
タン・チャオチアが監督を務めた、中国のアクション・アドベンチャー作品。
「イップマン」シリーズや『ドラゴンゲート 空飛ぶ剣と幻の秘宝』(2011)、『沈黙の達人』(2018)などで知られるアクションスター、ルイス・ファンが主演を務めています。
映画『エッジ・オブ・トゥモロー』のあらすじとネタバレ
2025年。凄腕のSPであるロン・ウェイは、自身が隊長を務めるチームのメンバーと共に、テロリストに命を狙われている「KBコーポレーション」という会社の社長アンソニーを警護していました。
しかし予想外の襲撃を受けて、ロン以外のチームメンバーは惨殺され、ロンとアンソニーも次から次へと湧いて出てくる敵に苦しめられ、絶体絶命のピンチに追い込まれてしまいます。
すると空から救援部隊が駆けつけ、ロンたちの命を狙うテロリスト一味を制圧。
ロンはアンソニーと共に無事救助されたものの、自身の腹心であったワン・ユーとチームメンバーが惨殺されたことに心を病み、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症。SPを辞職しました。
しかし退職願を出した直後、ロンと彼の妻コーシン、娘のファンファンの3人が暮らすウェイ家に、テロリストの残党が襲来。
そうとは知らず玄関を開けてしまったコーシンは、時限爆弾を持たされてしまいます。
ロンが怪我で自由に動けない体を動かし、コーシンを助ける術を模索するも、時すでに遅し。既にタイマーが作動していた時限爆弾は、ロンたち家族が話し合っている途中で爆発。
コーシンは爆殺され、彼女のすぐ近くにいたファンファンも頭に大怪我を負ってしまいました。
絶望したロンは、ファンファンの手術費用を稼ぐために電気の修理工として働き、細々と暮らしていました。
そんなある日、ロンは偶然、暴漢に襲われていた女性を得意な武術を使って助けました。
その翌日。女性は助けてくれた感謝を伝えるために、ロンの雇い主の1人、リアオに教えてもらったウェイ家を訪れました。
彼女の名はエイミー、「ヘイヤンテクノロジー」という会社の研究所「ブラックロック研究所」で働く科学者です。
ロンが武術の達人だと知ったエイミーは、ヘイヤンテクノロジーの警備員にならないかと勧誘しました。
最初は断ってしまったロンでしたが、エイミーがファンファンの手術費用を立て替えてくれたことを知り、コーシンが生前言っていた「正しいと思ったことをする」ために、入社試験を受けることにしました。
10月8日水曜日、入社試験当日。ヘイヤンテクノロジーを訪れたロンは、エイミーから別の試験を受けてほしいと言われます。
それはブラックロック研究所が平和の抑止力のために開発した新兵器「パワードスーツ」の操縦者選考テストです。
実は3ヶ月後に行われる世界科学技術会議で、エイミーたちはこのパワードスーツを世界に公表する予定ですが、肝心の操縦者はまだ見つかっていませんでした。
それを聞いたロンは、エイミーにPTSDを患っていることを打ち明けます。ですがそれは既に知っていたようで、エイミーは「問題に向き合うことが1番の解決策だ」と言い、他の参加者がいる試験室へ案内しました。
映画『エッジ・オブ・トゥモロー』の感想と評価
物語の序盤、要人を警護しながら戦うSPのロンの姿から、SPという仕事がどんなに危険をはらんだものなのかが窺えます。
ロンが要人を警護しながら、たった1人で大勢の部下を殺したテロリスト一味と銃撃戦、格闘戦を繰り広げていく場面はとても迫力があって格好良いです。
ですがロンにとって、その任務は大事な仲間を失い、のちにPTSDを発症するぐらい最悪なものでした。
そんなロンの心の支えであった妻のコーシンも、彼に恨みを持つテロリスト一味の残党に爆弾を持たされ、家族を守るために犠牲になりました。
しかも娘のファンファンも頭に大怪我を負い、母親を目の前で亡くした喪失感からか笑顔もなくしてしまいました。
仲間と最愛の妻、立て続けに大切な人を失ったロンの絶望感は計り知れません。観ているだけで心が痛いです。
それでもファンファンの手術費用を立て替えてくれた科学者のエイミーのため、得意な武術と経験が活かせる警備員になろうと奮起するロン。
その試験中に行われる、凶悪テロ組織とロンの激闘の数々は、どれもハイスピードな超絶アクション場面となっているため、瞬きひとつできないほど物語の世界観に没入します。
まとめ
凄腕のSPが、平和の抑止力となるべく開発された新兵器「パワードスーツ」を奪いに来た凶悪テロ組織にたった1人で立ち向かう、中国のアクション・アドベンチャー作品でした。
本作の見どころは、どんなテロリスト相手でも人質救出のために命を懸けて戦い続けるSPのロンが魅せる、ハイスピードの超絶アクション場面です。
物語の後半から、パワードスーツを狙う凶悪テロ組織と戦うことになるロンですが、物語の終盤で凶悪テロ組織との戦いこそが試験だったと知らされます。
それまで見ていたロン視点のテスト内容よりも、はるかに現実味を帯びているテスト環境に、ロンはもちろん、観る人も騙されたことでしょう。
エンドロール前の映像には、ロンがテロリスト撲滅のため、パワードスーツを起動させた姿が描かれていました。
映像で見られないのは残念ですが、パワードスーツを着用したロンが如何にして世界中に蔓延るテロリストを撲滅していくのかは、観る人ぞれぞれの頭の中で想像する楽しみがあります。
ルイス・ファンが凶悪テロ組織に立ち向かう1人の凄腕SPとして、ハイスピードの超絶アクションを繰り広げていくアクション・アドベンチャー映画が観たい人に、とてもオススメな作品です。