Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

アクション映画

Entry 2018/01/15
Update

映画『ダークタワー』あらすじとキャスト。原作者キングの感想は?

  • Writer :
  • 金田まこちゃ

モダンホラーの帝王スティーヴン・キングの原点と言われている小説『ダークタワー』を、イドリス・エルバとマシュー・マコノヒー主演で映画化。

世界の平和を保つ塔「ダークタワー」を巡るバトルを描いたキング映画初の本格派アクション大作となっています。

今回は『ダークタワー』のあらすじや主要キャストを紹介します。

1.映画『ダークタワー』の作品情報

【公開】
2018年 アメリカ映画

【原題】
The Dark Tower

【監督】
ニコライ・アーセル

【製作】
アキバ・ゴールズマン、ロン・ハワード、エリカ・ハギンズ

【製作総指揮】
G・マック・ブラウン

【キャスト】
イドリス・エルバ、マシュー・マコノヒー、トム・テイラー、クラウディア・キム、フラン・クランツ

2.『ダークタワー』シリーズの原作者は

『ダークタワー』シリーズは、スティーヴン・キングが1970年代から継続的に執筆し、30年以上の長きにわたって完結させたダークファンタジーです。

世界のどこかに存在する「暗黒の塔」を求め、果てしない旅を続ける男・ローランドの波瀾万丈の冒険を、全7部(+別巻)という大ボリュームで描いてます。

スティーヴン・キングは、『ダークタワー』について以下のように語っています。

「多くのキャラクターが“中間世界”という『ダークタワー』の異世界に関わっていると考え始めた。この作品がいつの間にか、僕が書く架空の世界の軸となっていたんだよ。他の小説のキャラクターが『ダークタワー』に登場することもあるし、その逆もある」

「暗黒の塔」は、万物の創造の拠点とされ、『ダークタワー』シリーズの出来事は、キングの他の作品と直接または間接的に関係してくる事が特徴です。

映画『ダークタワー』も、『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』のピエロ、ペニーワイズの名前や、『シャイニング』の舞台となった「オーバールック・ホテル」の写真があるなど、他のキング作品を意識した作りになっています。

3.『ダークタワー』のキャスト

イドリス・エルバ(ガンスリンガー/ローランド・デスチェイン役)

1972年9月6日、イギリス・ロンドン生まれ。

テレビや映画など、世代を代表するハリウッド俳優として活躍する傍ら、プロデューサーや監督としても活躍しています。

2005年に映画デビューを飾り、リドリー・スコット監督『プロメテウス』(2012)や、ギレルモ・デル・トロ監督『パシフィック・リム』(2013)など大作映画に出演。

マーベル・コミック原作の『マイティ・ソー』では3部作にわたってメインキャラクターであるヘイムダル役を演じ、『ズートピア』(2016)や『ジャングル・ブック』(2016)には声優として出演しています。

次期ジェームズボンドとも噂される、注目の俳優です。

マシュー・マコノヒー(黒衣の男/ウォルター役)

1969年11月4日、アメリカ・テキサス生まれ。

1993年に『バッド・チューニング』で映画デビューを飾り、その後40作を超える作品に出演しています。

2014年には『ダラス・バイヤーズクラブ』でアカデミー賞主演男優賞を受賞し、クリストファー・ノーラン監督の『インターステラー』でも主役を演じました。

2016年には『SING/シング』でコアラのバスター・ムーンの声優を務め、歌声も披露しています。

そのほかの主な出演作に、『ゴールド/金塊の行方』2016)、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(2013)、『マジック・マイク』(2012)、『コンタクト』(1997)などがあります。

トム・テイラー(ジェイク役)

2001年7月16日、イギリス・サリー生まれ。

BBCのTVドラマシリーズ『女医フォスター 夫の情事、私の決断』にて、主人公であるフォスターの息子トム役を演じ、一躍有名になります。本作も高い評価を獲得しており、現在シーズン2が放送中。

そのほかの出演作に、アレクサンダー・ドレイマン主演のTVドラマ『ラスト・キングダム』などがあります。

キム・スヒョン(アラ役)

1985年1月25日、韓国生まれ。

2005年に韓中スーパーモデル選抜大会で1位を獲得し、翌年の2006年に韓国ドラマ『ゲームの女王』で女優デビューを果たします。

その後、マーベル・コミック原作の大ヒット映画『アベンジャーズ:エイジ・オブ・ウルトロン』(2015)でチョ博士を演じ、ハリウッドへ進出。

そのほかの主な出演作に、クリステン・スチュワート&ニコラス・ホルト主演『ロスト・エモーション』(2017)、韓国ドラマ『スタンバイ』(2012)などがあります。

4.映画『ダークタワー』のあらすじ


ニューヨークで暮らす少年ジェイクは毎夜同じ夢にうなされていました。

夢に出てくるのは“巨大なタワー”“拳銃使いの戦士”そして“魔術を操る黒衣の男”。

ある日、ジェイクは夢で見た“中間世界”と呼ばれる異界が時空を超えて繋がっている場所を発見し、荒廃した異世界に迷い込んでしまいます。

そこで、ジェイクは拳銃使いの戦士、ガンスリンガーに出会います。

彼は現実世界と異世界、2つの世界のバランスを保つ塔、ダークタワーの最後の守護者で、タワーの破壊を目論む黒衣の男を倒すため旅を続けていたのでした。

一方、ジェイクこそが唯一タワーを破壊できる特殊能力を秘めた存在であることに気づいた黒衣の男は、その強大なパワーを求め、ジェイクたちの前に立ちはだかります。

ガンスリンガーと、世界の崩壊をもくろむ黒衣の男の壮絶な戦いの結末は?

5.映画『ダークタワー』の見どころは

本作は、原作者のスティーヴン・キングが、自身の作品の映画化に、初めてプロデューサーとして参加しています。

スティーヴン・キングは『ダークタワー』を、自身のライフワークにして代表作と語っており、作品への思い入れの強さを感じますね。

キングは、プロデューサーとして「小説を支持しているファンを大切にする」事を心掛け、アイディアが書かれたメモを提供することで、脚本作りにも直接関わったそうです。

また、キングはキャスティング権も持っていたそうですが、監督を務めたニコライ・アーセルから、イドリス・エルバとマシュー・マコノヒーを提案された際に即決したというエピソードもあり、アーセル監督との意思疎通が完璧だった事が伺えます。

ニコライ・アーセル監督は、原作のファンを公言しており、キングはアーセル監督の意見を尊重しながら、本作に関っている事を明かしています。

原作者のキングと、作品のファンであるアーセル監督が、壮大な世界をどのような形で1本の映画にまとめたのか?非常に興味深いですね。

まとめ

本作『ダークタワー』が完成した際に、映画を鑑賞したスティーヴン・キングは、以下のように語っています。

「イドリス・エルバは多くの葛藤を抱えるガンスリンガーの魅力を引き出しながら、素晴らしいエネルギーを発散してくれた。そしてマシュー・マコノヒーも、細身で力強く、カラスの羽のように黒い髪と燃えるような目をした“黒衣の男”そのものだった。ガンスリンガーは正真正銘のワイルドな主人公、黒衣の男はきちんと最凶の悪役になっていて、原作者としては安堵(あんど)のため息をついたよ」

作品の完成度に原作者キングも満足しており、絶賛しています。

原作を未読の方も、映像化不可能と言われてきた壮大な世界観を体験し、『ダークタワー』の世界に触れてみるのも面白いのではないでしょうか?

映画『ダークタワー』は、2018年1月27日から全国公開です。

関連記事

アクション映画

ドラマ銀魂ミツバ篇(北乃きい)激辛せんべいは実際に買えるのか?

『銀魂』オリジナルドラマ版のタイトルは『銀魂-ミツバ篇-』に決まり、dTVにて配信されることとなりました。 沖田の姉ミツバは病弱でおしとやかな性格、その反面、チョコレートパフェにタバスコをかける強烈キ …

アクション映画

映画『文豪ストレイドッグスBEAST』ネタバレあらすじ感想と結末の評価解説。実写版はマンガとは別の世界をパラレルワールドを描く

芥川龍之介「羅生門」VS中島敦「山月記」!? 名立たる文豪たちが放つ「異能」に注目。 実在の文豪の名を持つ登場人物たちが繰り広げる「異能」アクションバトル『文豪ストレイドッグス』シリーズが、初の実写映 …

アクション映画

スパイダーマン ファーフロムホーム|ネタバレ考察と結末あらすじの感想解説。ラストでのアイアンマンの意志を継ぐ若きヒーローの成長とは

映画『スパイダーマン ファー・フロム・ホーム』は2019年6月21日より全国ロードショー公開 『アベンジャー/エンドゲーム』後の世界にして、アイアンマン=トニー・スターク亡き後の世界。 “親愛なる隣人 …

アクション映画

韓国映画『エンドレス 繰り返される悪夢』感想と評価。ラスト結末は?

娘を交通事故から救うことができるのか!? 同じ時間をループしていることに気付いた外科医は、何度も何度も娘を助けようと試みるが…。 キム・ミョンミン主演のノンストップ無限ループアクション『エンドレス 繰 …

アクション映画

007サンダーボール作戦|ネタバレあらすじ感想と結末の評価解説。ボンドガールはクローディーヌ・オージェが登場し00要員の姿も見られるシリーズ第4弾

大人気スパイアクション映画「007」シリーズ第4作! テレンス・ヤングが監督を務めた、1965年製作のイギリス・アメリカ合作の大人気スパイアクション映画『007/サンダーボール作戦』。 「007」こと …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学