映画『天気の子』は2019年7月19日(金)より全国公開!
2019年7月19日より、全国一斉公開された、新海誠監督の『天気の子』。
実在の場所をアニメーション世界の舞台として描き出すことで、より身近な物語として観客に訴えかけてきます。
本作『天気の子』では、東京都区内を中心に話が展開され、都内に住んでいる方には見覚えのある場所がたくさん登場しています。
そんなロケ地の中でも、本作では中盤に登場し“晴れ女”の本当の役割を知ることになるキーポイント“気象神社”について、場所や参拝可能時間、そして龍の天井画の詳細をお伝えして行きます。
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日本で唯一の気象神社
上記予告内の1分5秒あたりで見られる、下駄の絵馬の映像。
こちらは、高円寺氷川神社境内に鎮座している気象神社の絵馬と一致しています。
気象神社は気象の神様である八意思兼命(やごころおもいかねのみこと)を祀っている神社です。
八意思兼命(やごころおもいかねのみこと)とは?
八意思兼命は高天原の最高司令官である高皇産霊命(たかみむすびのみこと)の子です。
天岩戸神話では、天照大御神が天の岩戸に隠れて世の中が暗闇になった時知恵を振り絞り、岩戸を開ける方法を考えて解決に導いた神さまです。
名前の「やごころ」は様々な立場から考える、「かね」は兼任をあらわす意味であり、1人で2つ以上のことができるという意味。
八意思兼命は多くの人間の知恵を一同に結集させることができるということです。
『晴』『曇』『雨』『雪』『雷』『風』『霜』『霧』など八つの気象現象を制御すると言われています。
気象神社の場所と参拝可能時間は?
気象神社は、JR高円寺駅から徒歩2分の高円寺氷川神社境内に鎮座しています。
【鎮座地】
東京都杉並区高円寺南4-44-19高円寺氷川神社境内
高円寺氷川神社の鳥居を通過してすぐ左に気象神社につながる参道があります。
【最寄り駅】
JR中央線・総武線 高円寺駅
南口より徒歩2分
※土日祝日は、JR中央線(快速)は高円寺駅には停車しませんので、JR総武線がお勧めです。
【参拝時間】
4月~9月…早朝開門・17:30閉門
10月~3月…早朝開門・17:00閉門
御朱印やおみくじがカワイイ
気象神社の御朱印は、お天気の図柄の可愛らしいはんこ。
参拝時のお天気によって種類が変わり、「晴」「雨」「曇」のいずれかになるそうです。雪の日は「雨」のはんこになります。
これは全種類制覇したくなりますね!
また、おみくじはカラフルなてるてる坊主の“照々みくじ”なんです。
赤、橙、青、白、黄、緑、紫、桃の全8色で、色によってその込められた意味が違います。
お守りとして持ち帰っても良いそうですよ。
龍の天井画について
参考:仏像紹介BOTのツイッター
建仁寺法堂:開基は鎌倉幕府二代将軍・源頼家、開山は臨済宗開祖の栄西という由緒ある鎌倉期の寺院。法堂内部には本尊の釈迦如来が祀られている。また、2002年には創建800年を記念して天井に日本画家・小泉淳作によって双龍の絵が描かれた。 pic.twitter.com/unWGTDbsmN
— 仏像紹介BOT (@butsuzobot) July 19, 2019
本作では須賀と夏美が取材に訪れた気象神社。その天井には、大きな龍の画が描かれています。
観る者を圧倒するその筆致は、まるで本物の雲から抜け出たような迫力があります。
ぜひ実物を見てみたい、そう感じた方も多いんではないでしょうか。
ですが、調べたところ、これは新海監督の創作。
気象神社自体は映画と違って小さく、中に入れる社殿は無いんです。
創作と現実を織り交ぜる事で、より作品世界への没入感を深めていますね。
実在しないのは残念でしたが、本作の気象神社内の絵画と龍の天井画は、なんと山本二三が担当しているんです!
アニメーション美術の創造者・山本二三
参考:山本二三のツイッター
新海誠監督の新作「天気の子」の関係者試写会行ってきました。人の力の及ばない災いと共にだって、日常と恋と冒険がある。狂いも含めて今を肯定しようとする力強い傑作。映画館の迫力でこそ伝わる「飛ぶ感覚」があるはず。山本二三も背景美術で少し関わっています。ぜひ劇場でご確認を!(スタッフT) pic.twitter.com/yVT64QxuB1
— 山本二三(絵映舎) (@kaieisha_nizo_y) July 12, 2019
本作の天井画を見て、その生きているかのようなうねりに、山本二三が描いたものだとピンと来た方も多いはず。
この章では、日本のアニメーション美術の創造者、山本二三(やまもとにぞう)についてご紹介します。
山本二三は1953年6月27日生まれ、長崎県出身のアニメーション美術監督、アニメーション監督です。背景美術会社、絵映舎(かいえいしゃ)の代表。
宮崎駿が演出した『未来少年コナン』(1978年)で初の美術監督をつとめ、その後も『天空の城ラピュタ』(1986年)、『火垂るの墓』(1988年)、『もののけ姫』(1997年)などで、高畑勲や宮崎駿の作品の多くに美術監督や背景として参加しています。
ボリューム感のある雲の描き方に独特のスタイルがあり、「二三雲」と呼ばれています。
2018年7月1日、長崎県福江島に五島の雲 山本二三美術館が開館しました
日本を代表する背景画家・美術監督のひとりとして精力的に活躍を続けています。
映画『天気の子』の作品情報
【公開】
2019年(日本映画)
【監督・原作・脚本】
新海誠
【音楽監督・主題歌】
RADWIMPS
【キャラクターデザイン】
田中将賀
【作画監督】
田村篤
【美術監督】
滝口比呂志
【キャスト】
醍醐虎汰朗、森七菜、本田翼、吉柳咲良、平泉成、梶裕貴、倍賞千恵子、小栗旬
【作品概要】
『君の名は。』(2016)が歴史的な大ヒットを記録した新海誠監督が、天候の調和が狂っていく時代に、運命に翻弄されながらも自らの生き方を選択しようとする少年少女の姿を描いた長編アニメーション。
『君の名は。』に続いて川村元気が企画・プロデュース、田中将賀がキャラクターデザインを手掛け、『猫の恩返し』(2002)などスタジオジブリ作品に多く携わってきた田村篤が作画監督、『言の葉の庭』(2013)の滝口比呂志が美術監督を担当しました。
『兄に愛されすぎて困ってます』(2017)に出演した醍醐虎汰朗と、『地獄少女』(2019)『Last Letter』(2020)など話題作への出演がひかえる森七菜という新鋭の2人が、帆高と陽菜の声をそれぞれ演じます。
他にも、小栗旬、本田翼、平泉成、梶裕貴、倍賞千恵子らが出演し、『愛にできることはまだあるかい』など複数の主題歌を含む全ての音楽を人気ロックバンドRADWIMPSが担当しています。
まとめ
新海誠監督の映画『天気の子』に登場する気象神社についてお伝えしました。
この全国で唯一の気象神社は、気象予報士試験の合格祈願だけでなく、大切な予定の日が晴天となることを祈願する方が数多くお参りしています。
まるで本作で“晴れ女”にお願いする人びとのようです。
『天気の子』の上映により、さらなる混雑が予想されますね。
映画作品への理解を深めるための聖地巡礼ですが、公式サイトにこう言った注意書きが。
映画『天気の子』関連場所訪問(聖地巡礼)についてのお願い
拝啓 平素より格別のご愛顧をいただき、厚く御礼申し上げます。
映画『天気の子』の本編中に登場する、または関連のある場所への訪問を予定されている皆様におかれましては、近隣住人の方々への配慮、及び節度のある行動、マナーに十分心掛けていただきますようお願い申し上げます。
敬具
「天気の子」製作委員会
マナーを守り、景観を大切にした聖地巡礼を楽しみたいものですね。
映画『天気の子』は2019年7月19日(金)より全国劇場にてロードショーです。