Cinemarche内で連載コラム「SF恐怖映画という名の観覧車」を担当連載させていただいている、糸魚川悟です。
外気温が0度を下回る日も見え隠れし、せっかくの休日だけど外出はしたくない、なんて日が増え始める今日この頃。
様々な配信サービスのお陰で、「家にいながらも好きな映画やドラマを楽しめるので退屈はしていない」と言う人も多いのではないでしょうか。
今回は【糸魚川悟セレクション】として、「ホラードラマおすすめ5選!イケメン兄弟の悪霊退治からゾンビの殺人捜査まで!」と銘打ってご紹介。
思わず一気見してしまう、怖いけど面白い「ホラー」ドラマをご紹介していこうと思います。
CONTENTS
おすすめのホラードラマ①『ウォーキング・デッド』
ドラマ『ウォーキング・デッド』の作品情報
【原題】
The Walking Dead
【公開】
2010年(アメリカ)
【製作総指揮】
フランク・ダラボン
【キャスト】
アンドリュー・リンカーン、サラ・ウェイン・キャリーズ、チャンドラー・リッグス、ジョン・バーンサル、ノーマン・リーダス
【作品概要】
同名グラフィックノベルを、『ショーシャンクの空に』(1994)や『グリーンマイル』(1999)など、様々な名作を生み出してきたフランク・ダラボンが企画・製作を務め実写化されたドラマシリーズ。
『フューリー』(2014)や『ザ・コンサルタント』(2016)に出演するジョン・バーンサルや、『処刑人』(1999)でお馴染みのノーマン・リーダスなど著名な映画俳優が出演している。
ドラマ『ウォーキング・デッド』のあらすじ
人や動物を襲い、喰らう「ウォーカー」と呼ばれるゾンビが蔓延し荒廃した世界。
昏睡状態から目覚めた保安官のリック(アンドリュー・リンカーン)は「ウォーカー」が徘徊する変わり果てた世界で、行方知れずとなった家族を探すため搬送しますが…。
全世界で大ヒット!もはや説明不要の鉄板ゾンビドラマ
日本を含め全世界で大ヒットした海外ドラマと言えば「X-FILE」シリーズなど様々なものがありますが、近年に絞るならば間違いなく『ウォーキング・デッド』でしょう。
「ゾンビ」と言うホラー映画では使い古されたジャンルを題材としながら、作りこまれた世界観やセット、そして豪華な出演陣によってドラマでありながらまるで映画を観ているようなクオリティに引き込まれます。
物語も「ゾンビ」を主軸として、極限状態における人間同士の裏切りや駆け引き、そしてその先に生まれる連帯感など、先の気になる怒涛の展開に目が離せなくなり、思わず一気見してしまうこと間違いなしの作品。
アメリカではユニバーサルスタジオに「ウォーキング・デッド」のアトラクションが製作され、連日大行列が出来るほどの人気を集めるほどの本ドラマ。
この流行に乗り遅れないためにもぜひぜひご覧になってください。
おすすめのホラードラマ②『iゾンビ』
ドラマ『iゾンビ』の作品情報
【原題】
iZombie
【公開】
2015年(アメリカ)
【製作総指揮】
ロブ・トーマス
【キャスト】
ローズ・マクアイヴァー、マルコム・グッドウィン、ラフール・コハリー、ロバート・バックリー
【作品概要】
クリス・ロバーソンとマイク・アラリドによる同名アメリカンコミックスを原作としたゾンビミステリードラマ。
「ヴェロニカ・マーズ」などのヒットシリーズを手掛けたロブ・トーマスが製作総指揮を務めました。
ドラマ『iゾンビ』のあらすじ
非凡な才能を秘めた研修医のオリヴィア(ローズ・マクアイヴァー)は、ある事件に巻き込まれ「ゾンビ」となってしまいます。
自意識を保つため、他人の「脳みそ」を食べることを余儀なくされたオリヴィアは検視医として働くことになり…。
難事件に挑むのは「ゾンビ」の女の子!
ここで一風変わったゾンビドラマをご紹介させていただきます。
映画『ウォーム・ボディーズ』(2013)など、「ゾンビ」が主人公の作品は意外にも多く存在しますが、本ドラマはそんな作品の中でも超異質な「ミステリー」ドラマ。
主人公のオリヴィアは「ある事件」により「ゾンビ」となってしまいますが、「ゾンビ」には他人の脳みそを食べることで、その人の「記憶」を引き継ぐ能力が備わっていました。
そう、本ドラマは、自分が自分として生きるため検視医となったオリヴィアが、人の脳みそを食べ「何故その人が死んだのか」を探っていくゾンビミステリー。
今までのどの作品にもなかった全く新しい「ゾンビ」+「ミステリー」+「捜査物」と言う斬新で意外性のある物語が魅力的な作品です。
おすすめのホラードラマ③『アウトキャスト』
ドラマ『アウトキャスト』の作品情報
【原題】
Outcast
【公開】
2016年(アメリカ)
【製作総指揮】
ロバート・カークマン
【キャスト】
パトリック・フュジット、フィリップ・グレニスター、レン・シュミット、 デヴィッド・デンマン
【作品概要】
「ザ・ウォーキング・デッド」や「マーベルコミックス」の作品も複数手掛ける漫画家ロバート・カークマンのコミックスを実写化したテレビドラマ。
主演を勤めたのは『あの頃ペニー・レインと』(2000)で主演に大抜擢されたパトリック・フュジット。
ドラマ『アウトキャスト』のあらすじ
ローマで1人で暮らすカイル(パトリック・フュジット)は悪霊に取り付かれた少年の話しを聞きます。
除霊の知識に長けたアンダーソン牧師(フィリップ・グレニスター)との出会いにより、自身に不思議な力があることを感じ取り…。
悪霊に踊らされる人間たちの心理を描いたホラードラマ
「ホラー」ドラマの中でも物語がしっかりと練られた作品が観たい、と言う方にオススメの作品がこの『アウトキャスト』。
本ドラマは「悪霊の除霊」を物語のメインとした「エクソシスト」系ドラマではあるのですが、魅力的なのはその練られた物語性です。
特殊な能力を持つカイルも、「悪霊」に対する深い知識を持つアンダーソン牧師も決してスーパーヒーローではなく、心に深い傷を負った人間です。
「何故、自分は追放者(アウトキャスト)と呼ばれるのか」、「何故、自分はこの仕事を続けているのか」、苦悩しながらも真相に迫っていく深いドラマ性が見どころの作品です。
おすすめのホラードラマ④『SUPERNATURAL』
ドラマ『SUPERNATURAL』の作品情報
【原題】
Supernatural
【公開】
2005年(アメリカ)
【製作総指揮】
エリック・クリプキ、マックG、ロバート・シンガー
【キャスト】
ジャレッド・パダレッキ、ジェンセン・アクレス、ジェフリー・ディーン・モーガン、ジム・ビーヴァー、ミーシャ・コリンズ
【作品概要】
「チャーリーズ・エンジェル」シリーズや『ターミネーター4』(2009)を手掛けたマックGや、『ブギーマン』(2005)の脚本を担当したエリック・クリプキなどが製作に携わったオムニバスホラードラマ。
主演のジャレッド・パダレッキとジェンセン・アクレスはこのシリーズで大ブレイクし、それぞれ『13日の金曜日』(2009)と『ブラッディ・バレンタイン3D』(2009)と言う名だたる名作ホラーのリメイクで主演を務めることになりました。
ドラマ『SUPERNATURAL』のあらすじ
22年前に母が異常な死に方をした事を機に、父に超常現象を狩る「ハンター」として育てられたサム(ジャレッド・パダレッキ)とディーン(ジェンセン・アクレス)。
普通の人生を渇望し、家を出て大学生として過ごすサムのもとに、行方不明になった父を探すディーンが現れ…。
怪異との戦いの中で見つける「兄弟」の絆
イケメン兄弟が悪霊や化物などの超常現象(スーパーナチュラル)と戦う大人気ドラマシリーズ。
10年以上に渡り続くこのシリーズは根幹となる部分に大きな物語はあれど、基本的には1話完結型のオムニバスドラマです。
本ドラマでは、目的を持って車で移動している兄弟が、立ち寄った場所や目的地で超常現象などの事件を解決していきます。
しかし、この兄弟は「母の死」と「父親による化物退治の英才教育」により、兄のディーンは化物退治への使命感、弟のサムは普通の暮らしへの渇望を胸に秘めています。
ことあるごとに兄弟はぶつかり合い、素直になれないけれど心の底ではお互いを想う気持ちが時に空回りする様子に「兄弟」と言う関係性の難しさが描かれています。
シリーズの途中で加わるカスティエルなどのレギュラーも、途中から加わったとは思えないほどの魅力を醸し出す、「キャラ」と言う面でも「ホラー」という面でもオススメの「ホラー」ドラマです。
おすすめのホラードラマ⑤『ハンニバル』
ドラマ『ハンニバル』の作品情報
【原題】
Hannibal
【公開】
2013年(アメリカ)
【製作総指揮】
ブライアン・フラー、マーサ・デ・ラウレンティス、シドニー・デュマ
【キャスト】
ヒュー・ダンシー、マッツ・ミケルセン、ローレンス・フィッシュバーン、カロリン・ダヴァーナス
【作品概要】
『羊たちの沈黙』で有名なハンニバル・レクターシリーズの1作目『レッド・ドラゴン』をドラマ化した作品。
『007 カジノ・ロワイヤル』(2006)で印象的な敵役ル・シッフルを演じ、世界的な知名度を誇るマッツ・ミケルセンがハンニバル・レクターを演じたことでも話題となりました。
ドラマ『ハンニバル』のあらすじ
犯人の精神と同調することで異常な事件の真相を導き出すウィル(ヒュー・ダンシー)は、その能力に精神を蝕まれつつありました。
彼の精神状態を重く見たアラーナ(カロリン・ダヴァーナス)は、高名な精神科医のハンニバル(マッツ・ミケルセン)にウィルのセラピーを依頼しますが…。
一番怖いのは「人間」!狂気に満ちたサイコスリラー
「ハンニバル・レクター」と言えば『羊たちの沈黙』(1991)でアカデミー主演男優賞を受賞したアンソニー・ホプキンスと言う印象が強く残っている方も多くいると思います。
そんな、逆風とも言える空気感の中、新ハンニバルに起用されたマッツ・ミケルセンが見事に「ハンニバル・レクター」を演じた作品が本ドラマです。
紳士で気品に満ち、エレガントかつ家庭的な男性でありながら、残忍な猟奇殺人鬼でもあるハンニバル。
魅力と危険性が1つの身体に収まるマッツ・ミケルセン迫真の演技で、アンソニー・ホプキンスに負けず劣らず印象的なハンニバル像が描かています。
どこまでも純真なウィルが、狂気を秘めるハンニバルと共に猟奇殺人を追う内に黒く黒く蝕まれていく精神的な「ホラー」要素が強く、どんな「ホラー」ドラマよりも強い、独特の鑑賞後の不快感が癖になります。
しかし、今回ご紹介させていただいた作品群の中でもトップクラスの「グロテスクさ」を含む本作。
鑑賞する際はぜひ、ご覚悟を持って挑んでください。
まとめ
【糸魚川セレクション】は、いかがでしたか。
今回ご紹介した作品は、確かな面白さが保証された人気作ばかり。
ゾンビや悪霊や人間にゾッとしたい人は、是非1話だけでも鑑賞してみてください。
きっとその世界に引き込まれ、全話を続けてみることになるはずですから。