ガス・ヴァン・サント監督の3年ぶりの待望の新作映画『ドント・ウォーリー』は、2019年5月ヒューマントラストシネマ有楽町・ヒューマントラストシネマ渋谷・新宿武蔵野感ほか全国順次公開!
今は亡き名優ロビン・ウィリアムズが演じることを熱望した、風刺漫画家ジョン・キャラハンの半生を映画化した作品が『ドント・ウォーリー』です。
その公開にあたり、日本版ポスターと予告編が解禁になりました。
CONTENTS
映画『ドント・ウォーリー』日本版ポスター解禁
解禁となった日本版ポスタービジュアルには、シンボリックな赤毛のジョン・キャラハン、そして彼のイラストが配置されました。
周りの人を楽しませたキャラハンの人柄をよく表わすイラストで、“世界は意外とやさしさであふれている”というコピーとともに、本作の世界観が伝わるポスタービジュアルが完成しました。
彼の周りの人がどんなに優しさであふれていたか、またジョン・キャラハン自身がどれだけ周りを優しい雰囲気に包んでくれていていたか、映画を観てもっと知りたいと思いますね。
映画『ドント・ウォーリー』予告編
解禁された予告編の冒頭には、電動車いすで疾走するジョン・キャラハンが、歩道の段差で転倒するところから始まります。
そして3人の少年にジョンが「ヘルプ!」と助けを求めます。
すると3人をイメージして書いたガンマンのイラストが動き出して、しゃべり始めます。
日本ではあまりよく知られていないジョン・キャラハン。
彼がどのような人物であったのかを紹介しながら、自動車事故により身体が不自由となった彼の絶望と、事故後の彼をやさしく見守る人々の姿を映し出していますね。
特にジョンが生前ポートランドの通りを電気車いすに乗り、猛スピードで疾走していた姿そのままに、青い空の下でホアキン・フェニックス演じる演技は、やはり期待を持たせるものがあります。
ルーニー・マーラ演じる恋人アヌーとの車いすの2人乗りの場面は、観客に強い印象を与えてくれます。
また、ジョン・レノンが歌う“Isolation”(孤独)が、これらを包み込むように心に染み入りますね。
半身不随の役とはいえ、電動車いすを自由に乗りこなしているホアキン・フェニックスや、ルーニー・マーラ演じるアヌーの“これ以上悪くならないわね”という言葉が、とても印象的です。
映画『ドント・ウォーリー』の作品情報
【公開】
2019年(アメリカ映画)
【監督・脚本】
ガス・ヴァン・サント
【キャスト】
ホアキン・フェニックス、ルーニー・マーラ、ジョナ・ヒル、ジャック・ブラック、マーク・ウェバー、ウド・キア
【作品概要】
2014年に他界したロビン・ウィリアムズが熱望した、実在した風刺漫画家の半生の物語を映画化しました。
ポートランドに縁のあるガス・ヴァン・サントが、監督にと相談を受けて、企画から20年の時を経て完成しました。
本作品は、2018年サンダンス映画祭と第68回ベルリン国際映画祭に正式出品され、主演のホアキン・フェニックスは“俳優人生で最高の演技”と称賛されました。
映画『ドント・ウォーリー』のあらすじ
オレゴン州ポートランドに住むジョン・キャラハン(ホアキン・フェニックス)は、アルコールに頼りながら日々を過ごしていました。
ある時、自動車事故に逢いますが、一命をとりとめます。
しかし、胸から下が麻痺し、車いす生活を余儀なくされてしまいます。
絶望と苛立ちの中、ますます酒に溺れ、周囲とぶつかる自暴自棄な毎日を送るキャラハン。
しかし、ささいなことがきっかけから、自分を憐れむことを止め、過去から自由になる強さを得ていきます。
彼は、持ち前の皮肉で辛辣なユーモアを発揮して不自由な手で風刺漫画を描き始めます。
人生を築き始めた彼のそばにはずっと、彼を好きでい続ける、かけがえのない人たちがいてくれました。
2010年、59歳で他界した世界で一番皮肉屋な風刺漫画家の奇跡の実話です。
映画『ドント・ウォーリー』の感想と評価
本作『ドント・ウォーリー』に登場するジョン・キャラハン。
実在の彼を当初演じることを熱望していた名優ロビン・ウィリアムズでした。
名優の遺志を受け継いだのは、演技派俳優として世界にその名を知られたホアキン・フェニックス。
惜しまれた兄リバーの死後、1995年にガス・ヴァン・サント監督の『誘う女』から本名で活動を再開した経緯があります。
その後、2005年に『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』や2013年公開の『her/世界でひとつの彼女』などで、ゴールデングローブ賞主演男優賞を獲得。
2012年公開の『ザ・マスター』でヴェネツィア国際映画祭男優賞受賞。また『ビューティフル・デイ』ではカンヌ国際映画祭男優賞受賞した、実力派の俳優です。
そのようなホアキン・フェニックスが、ジョンの仕草、話し方等を研究し。見事に演じきっているその姿は、ジョン・キャラハンそのものです。
またジョンの人生にやさしく寄り添い、世界に背を向けていた彼を支えていく恋人アヌー役は、ルーニー・マーラ。
彼女も2015年公開の『キャロル』での演技でカンヌ国際映画祭女優賞受賞する演技派です。
そのほかジョナ・ヒル、ジャック・ブラックといったキャストも映画賞にノミネート経験のある実力派です。
本作は実際のジョン・キャラハンを主人公にしたことや、亡き名優が演じたかった役柄だけにキャスト陣は誰もが実力派の演技俳優が集結した、見応えのある作品となっています。
まとめ
2014年に他界したロビン・ウィリアムズが映画化を熱望し、ガス・ヴァン・サントが受け継ぎ描いたジョン・キャラハンの半生を描いたこの映画。
2018年のサンダンス映画祭と、第68回ベルリン映画祭に正式出品され、主演のホアキン・フェニックスはその演技を絶賛されました。
顔の印象が中南米系のわりと濃いめのホアキン・フェニックスですが、この作品のポスターを見る限りではそんな彼の面影は全くありません。
むしろ一瞬「ロビン・ウィリアムズ?」と思うほどです。
事故後にルーニー・マーラ演じるアヌーの言葉を聞いて、まるで目からうろこが落ちたかのような顔をするホアキン・フェニックス。
ジョン・キャラハン自身もきっとこんな顔をしたんだと思わせられるほど、役になりきっている印象を受けます。
おそらくジョンのイラストはどこかで見たことはあっても、その生涯や人となりを日本ではあまり知られていないジョン・キャラハン。
この映画によって彼のことを知る人が増え、たとえ人生最悪の困難な時にあっても、人は変わることができる力を秘めているんだと思わせてくれるとても前向きになれる映画です。
映画『ドント・ウォーリー』は、2019年5月 ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラスト渋谷、新宿武蔵野館ほか全国順次公開!
ぜひ、お見逃しなく!