Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

ラブストーリー映画

Entry 2018/08/07
Update

映画『あのコの、トリコ。』あらすじと感想レビュー【吉沢亮&新木優子共演】

  • Writer :
  • シネマルコヴィッチ

キラキラ映画『あのコの、トリコ。』は、10月5日(金)より、全国ロードショー!

『あのコの、トリコ。』主演にはイケメン人気俳優の吉沢亮を迎え、ヒロインに映画ドラマで活躍の新木優子、そして最強ライバル役は杉野遥亮と若手俳優たちがそろった作品です。

ドキドキな片思いとキラキラの夢を追いかける、幼なじみ3人のシンデレラ・ラブストーリーは、原作白石ユキの同名のコミックス「あのコの、トリコ。」の映画化。

地味で冴えないメガネ男子の頼は、一途に想いを寄せる雫のためにカッコよく変わっていこうとします。しかし、幼馴染でいつも一歩先行くライバルの昴が現れたことで…。

映画『あのコの、トリコ。』の作品情報


(C)2018 白石ユキ・小学館/「あのコの、トリコ。」製作委員会

【公開】
2018年10月5日(日本映画)

【原作】
白石ユキ「あのコの、トリコ。」(小学館「Sho-Comiフラワーコミックス」刊) 

【脚本】
浅野妙子

【監督】
宮脇亮

【キャスト】
吉沢 亮、新木優子、杉野遥亮

【作品概要】
白石ユキ原作の同名の人気少女コミックを実写映画化。『続・最後から二番目の恋』などのテレビドラマで知られる宮脇亮の長編映画初監督作品。

主人公頼役を映画『ママレード・ボーイ』の吉沢亮が演じ、ヒロイン雫役を『僕らのごはんは明日で待ってる』の新木優子が務めます。また、恋のライバル昴役を『キセキ あの日のソビト』の杉野遥亮が演じています。

脚本は『NANA』『クローバー』などで知られる浅野妙子が担当。

映画『あのコの、トリコ。』のあらすじ


(C)2018 白石ユキ・小学館/「あのコの、トリコ。」製作委員会

田舎暮らしをしていた地味で冴えない男子高校生の鈴木頼は、東京の芸能コースがある堀切学園高校に転校してきました。

そこで幼い頃から好きだった立花雫と再会を果たします。

雫は今も無邪気で昔のまま変わらぬ様子で、しかも子どもの頃からの夢に向かって、今なお真っ直ぐに頑張っていました。

そんな雫に改めて恋をした頼。彼女が所属する芸能プロダクションに頼まれ、雫の付き人として現場に同行するようになります。

ランジェリー広告の撮影日に共演するはずだった、頼と雫の幼なじみでもある人気俳優の東條昴が、あるアクシデントが起きて帰ってしまいます。

現場のスタッフたちから怒りをかった雫は、降板させられてしまいます。

そんな雫を助けるために頼は、なんと事もあろうに昴の代役を買って出ます。

当初スタッフたちは頼に目もくれませんでしたが、広告のディレクターを務めている演出家の近藤啓がそれを承諾します。

するとカメラを前にした頼は、いつもとは別人のように輝きを放ち雫は思いがけずにトキメキを感じます。

やがて、この広告が野外掲示されると、世間の注目を集め話題となり、頼、そして雫と昴の未来を変えていく…。

映画『あのコの、トリコ。』の感想と評価


(C)2018 白石ユキ・小学館/「あのコの、トリコ。」製作委員会

2018年も出演作が続くイケメン俳優吉沢亮

白石ユキの描いた原作「あのコの、トリコ。」は、小学館の「Sho-Comi」に連載され、既刊5巻のコミックスは累計発行部数100万部突破。

主人公の地味で冴えないメガネ男子の鈴木頼が、好きな雫のためにカッコよく変わっていく様子を描いたもので、今回の映画化では、『ママレード・ボーイ』や『BLEACH』の人気イケメン俳優の吉沢亮が演じています。

吉沢亮がこれまでの役柄と異なり、新境地を見せてくれる本作ですが、好きな“あのコ”のため、勇気を出してカッコイイ姿に少しづつ変貌していく魅力は、女子ならずとも思わず応援をしたくなるほど親近感を持たせてくれます。

原作者白石ユキと主人公の鈴木頼

このような魅力のひとつは映画化される前の原作にすでに秘密があるのかもしれません。

原作者の白石ユキは少女コミックスの主人公を男性にしたきっかけや理由、その思いを次のように語っています。

「色々と思い悩んでいた時期に当時の担当さんから芸能界モノを勧められたのがキッカケです。男主人公は、たまにはこういう連載もいいのじゃないかと言うことであっさり決まりました。「好きな子の笑顔のためにならなんだってできる」、そういう男の子の一途な思いを込めて「あのコのトリコ。」と言うタイトルをつけました」

白石ユキのコメントにあるように、正に“頼りになる王子様”、それが鈴木頼なのではないでしょうか。

作者自身が“色々と思い悩み”ながら理想的な男の子である「好きな子の笑顔のためにならなんだってできる」を描きました。

その上で白石自身の心も頼と同じように一途なまでに変貌を遂げたことが、原作コミックス「あのコのトリコ。」の魅力です。

そのことが性別に関係なく、女の子も男の子も楽しめる作品の力を実現させたのでしょう。

もちろん、実写化に伴い、説得力をもたせたのは、若手俳優でも演技力のある吉沢亮だからのことでしょう。

頼の普段は地味で何もできないように見えるけど、イザとなるとカッコイイというギャップは、“頼りになる王子様”を超えて、まるで変身ヒーローであることは言うまでもありませんね。

そんなところも男子的には吉沢亮が演じたことで、どこか「仮面ライダーフォーゼ」(2011〜12)の仮面ライダーメテオを思い出すファンもいるかも知れませんね。

宮脇亮監督こだわりの撮影スタジオの対決シーン

吉沢亮の演じる頼と杉野遥亮が演じた昴が対峙する場面では、宮脇亮監督のこだわりから長回しワン・ショットで撮影が行われました。

ここで撮影スタジオのホリゾントに描かれた沈まない太陽は、頼の精神を表現したメタファーです。

ホリゾントに描かれた太陽は決して沈まないことで、敗北宣言をしない鈴木頼そのものなのです。

大好きな雫に自分も告白する意思があることを、昴に対して明確に主張する物語の重要な場面です。

まるで西部劇の夕日の決闘のような場面は、テイクを重ね、吉沢亮と杉野遥亮の呼吸を合わせるような緊張感のある場面に仕上がりました。

撮影OKまでに6テイクを費やし、吉沢亮は「あのときの昴には勝てる気がしないけど、頑張んなきゃいけないと思いました」と振り返り、杉野遥亮の演技はラストテイクの迫力が素晴らしかったと述べています。

本作『あのコのトリコ。』は、そんなとこにも拘った作品なのです。お見逃しなく!

まとめ

原作白石ユキの人気コミックス「あのコの、トリコ。」を、宮脇亮が劇場初監督デビューで完全映画化。

編集や効果音を使った軽妙なリズムを刻み、とても見やすく完成した本作『あのコの、トリコ。』なのです。

また魅力あるキャストの主演には、王子様やヒーローとして申し分のない吉沢亮を迎えました。

さらにヒロインには新木優子、そして最強ライバルを杉野遥亮と、申し分ない配役となっています。

ぜひともご期待ください。

関連記事

ラブストーリー映画

福山雅治映画『マチネの終わりに』あらすじネタバレと感想。大人のラブストーリーに少し背伸びがしたくなるかも⁈

映画『マチネの終わりに』は、2019年11月1日より全国ロードショー! 芥川賞作家・平野啓一郎の同題小説を福山雅治と、石田ゆり子で描く大人のプラトニックなラブストーリー。 東京、パリ、ニューヨークを舞 …

ラブストーリー映画

映画『パリの恋人』あらすじネタバレと感想。オードリー・ヘプバーンの名作ミュージカルの見所

永遠の妖精オードリー・ヘプバーンが、パリを舞台に歌って踊るミュージカル映画。 ミュージカル映画の金字塔『雨に唄えば』のスタンリー・ドーネン監督と、オードリー・ヘプバーンが初めて組んだ作品です。 オード …

ラブストーリー映画

覆面系ノイズ中条あやみ歌とギターは本人?実写映画ニノ役演技評価も

待望の映画化『覆面系ノイズ』は2017年11月25日(土)より全国公開がされます。 福山リョウコ原作の累計100万部突破の人気気No.1恋愛コミックを、主演のニノ役に中条あやみが演じ、三木康一郎監督の …

ラブストーリー映画

映画ママダメあらすじとキャスト!リンちゃん役のかわいい女優は?

Facebookにアップした「雖然媽媽説我不可以嫁去日本。」をもとに、台湾人と日本人のカップルが日本で同棲を始めて、その後、結婚するまでを描いた実話が生んだラブストーリー。 『ママは日本へ嫁に行っちゃ …

ラブストーリー映画

『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』あらすじとキャスト。上映劇場情報も

映画『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』は、10月6日(土)より全国ロードショー! フェルメールの絵画の世界を作品にしたい、と考えたデボラ・モガーが執筆した小説『チューリップ熱』。 世界的ベ …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学