ライバックの圧倒的な強さに見惚れる
豪華列車を乗っ取り、世界を震撼させる陰謀を巡らすハイテク・テロ集団と戦う男の姿を描くノンストップ・アクション。
個性派アクション・ヒーロー、スティーヴン・セガールが扮した『沈黙の戦艦』(1993)の続編です。海軍特殊部隊の対テロ部隊元指揮官の最強戦士ケイシー・ライバックが、見事な戦いぶりで魅了します。
共演はエリック・ボゴシアン、キャサリン・ハイグル。
逃げ場のない列車を舞台に、ライバックが縦横無尽に飛び回って敵をなぎ倒していきます。爽快な本作の魅力をご紹介します。
映画『暴走特急』の作品情報
【公開】
1995年(アメリカ映画)
【監督】
ジョフ・マーフィ
【脚本】
リチャード・ヘイテム、マット・リーブス
【編集】
マイケル・トロニック
【キャスト】
スティーヴン・セガール、エリック・ボゴシアン、エヴェレット・マッギル、キャサリン・ハイグル、モリス・チェスナット
【作品概要】
スティーヴン・セガールが最強の料理人、ケイシー・ライバックを再び演じた『沈黙の戦艦』(1993)の続編。マーシャルアーツ・アクションを堪能できる一作です。監督は『フリージャック』(1992)のジョフ・マーフィ。
本作では核兵器を操るハイテク・テロ集団を相手に、ライバックが壮絶な闘いを繰り広げます。
エリック・ボゴシアン、キャサリン・ハイグル、エヴェレット・マッギルらが共演。
映画『暴走特急』のあらすじとネタバレ
ロッキー山脈を走る列車グランド・コンチネンタルが、天才ハイテク技術者・デイン率いる武装テロ集団によってハイジャックされました。デインはCIAが極秘開発した衛星兵器「グレイザーⅠ」の開発者でしたが解雇され、自殺を装って衛星を秘密裏に操作しようとしていました。列車に乗っていたCIA職員のカップルを脅迫し、デインは衛星のアクセスコードを入手します。
後方の客車に閉じ込められた乗客たちはデインの凶行に怯えますが、偶然に元秘密戦闘員で対テロ部隊の元指揮官だったケイシー・ライバックも列車に乗り合わせていました。彼は疎遠なまま亡くなった兄がおり、兄の娘サラと関係を修復するための旅行の最中でした。
食堂車にいたライバックは難を逃れ、サラを助けるために一人行動を開始します。荷物室に逃れていたポーターのザックスと手を組み、ライバックは列車についての情報を聞き出しました。
映画『暴走特急』の感想と評価
ハイジャックされた特急列車という緊迫した状況下で、元ネイビー・シールズの対テロ部隊元指揮官ケイシー・ライバックが暴れ回る人気シリーズ第2弾です。
スティーヴン・セガール演じるライバックを表現するなら、「強すぎる」のただひと言で済みます。とにかく圧倒的に強いのです。
常に無表情なライバックですが、本作ではたった一人の肉親である姪サラを前に、いつになく優しい表情を見せています。サラは仲違いしたまま死に別れた兄の娘で、ライバックは彼女との関係を修復するために旅行にやってきました。未成年の彼女からスマートにアルコールを取り上げる姿からは深い愛情が感じられます。
しかし、和やかな空気も束の間、列車はあっという間にテロ集団に乗っ取られ、最悪の状況に陥ります。首謀者は元CIAのデインでした。衛星兵器を乗っ取って宇宙から空爆するテロリストに、なんとステルスで迎え撃とうとするCIA。アメリカならではの激しい展開に圧倒されます。
列車内も、列車の屋根も自在に駆け回るライバックに思わず目が釘付けになります。合気道をベースにした格闘シーンに、日本人が親しみを感じやすいのも人気の理由の1つでしょう。ライバックの発する威圧感を前に、テロリストたちは怯えながらあっという間に倒されていきます。
テロリストのリーダーのペンとの一騎打ちは一番の山場なのですが、ここでさえもライバックの強さはあまりに圧倒的で、ペンが気の毒になるほどです。でもこの強さあってのライバックであり、安心して見られる勧善懲悪作品だからこそ、人々を惹きつけてやまないのに違いありません。
まとめ
不死身の大人気ヒーロー、ライバックが活躍するアクションエンタテインメント『暴走特急』。優れた技術者でありながらイカレているテロ首謀者のデイン、ライバックの恐ろしさを知りながら一対一の対決を挑むテロリストリーダーのペンなど、悪役もとても魅力的です。
もう一人注目すべきは、お調子者のポーター、ザックスでしょう。彼のコミカルなキャラクターが、激しいバイオレンス作品に笑いをもたらしています。ライバックに最後まで協力し、重要なミッションにも勇気を持って挑む男気も見せてくれます。
最初から最後までたっぷり楽しませてくれる王道アクション映画です。