イーサン・ハントの過去が明かされる。
シリーズ集大成となる第7作目。
トム・クルーズの代表作のひとつ、人気のスパイアクション「ミッション:インポッシブル」シリーズの第7作目となる『ミッション:インポッシブル デッドレコニング』。
IMFのエージェント、イーサン・ハントに課された新たなミッション。自我を持ったAI、脅威の新兵器”エンティティ”を権力者たちより先に見つけ出し、”それ”を阻止しろ。
今回のミッションは、イーサンがIMFに入るきっかけとなった過去に迫る運命とも言える戦いでした。仲間とともに世界中を駆け回り、命懸けのミッションが始まります。
シリーズ初の2部作となる前編『ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE』を紹介します。
CONTENTS
映画『ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE』の作品情報
【日本公開】
2023年(アメリカ映画)
【監督・脚本】
クリストファー・マッカリー
【キャスト】
トム・クルーズ、ヘイリー・アトウェル、ビング・レイムス、サイモン・ペッグ、レベッカ・ファーガソン、バネッサ・カービー、イーサイ・モラレス、ポム・クレメンティエフ、マリエラ・ガリガ、ヘンリー・ツェーニー、シェー・ウィガム、グレッグ・ターザン・デイビス、チャールズ・パーネル、フレデリック・シュミット、ケイリー・エルウィズ、マーク・ゲイティス、マーク・ゲイティス、ロブ・ディレイニー
【作品概要】
トム・クルーズの代表作となったスパイアクション映画シリーズ。第1作『ミッション:インポッシブル』(1996)から27年。前作『ミッション:インポッシブル フォール・アウト』(2018年)から5年の時を経てシリーズ第7作目が完成となりました。
監督・脚本は、『ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション』(2015)以降のシリーズを手掛けているクリストファー・マッカリー監督。
共演には、イーサンのお馴染みの仲間役として、ビング・レイムス、サイモン・ペッグ、レベッカ・ファーガソンが登場。
女ブローカー、白蜘蛛ことホワイト・ウィドウ役のバネッサ・カービーも登場。また、ヘンリー・ツェーニー演じるユージーン・キットリッジが、第1作以来の再登場となっています。
今作のヒロインとなるグレース役は、「キャプテン・アメリカ」シリーズのヘイリー・アトウェルが演じています。
映画『ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE』のあらすじとネタバレ
ベーリング海の深海を進むロシアの潜水艦“セヴァストポリ”。運んでいるのは高度なAIを搭載した“エンティティ”と呼ばれるものでした。
突然、レーダーが敵艦を探知。セヴァストポリは、絶対に探知されない秘密兵器です。ところが、敵艦がこちらに向けてミサイルを放ちました。
慌てて撃墜のミサイルを打ち返しますが、目的の敵艦は姿を消し、自ら放ったミサイルが弧を描きこちらに戻ってきます。“セヴァストポリ”は自滅。海の底へと沈んでいきました。
アムステルダムでは、IMFのエージェント、イーサン・ハントが新たなミッションを受けていました。任務は、“エンティティ”と呼ばれるすべての情報にアクセスできるAIを手に入れるために必要な鍵の回収です。
鍵は2つ。1つ目の鍵を持っているのは、イルサ・ファウスト。彼女にはすでに賞金が掛けられており、多くの賞金稼ぎが彼女を追っているとのこと。
イーサンは、アラビア砂漠でイルサに遭遇します。賞金稼ぎが次々と襲い掛かる中、イルサを助け出すイーサン。イルサは、イーサンの仲間なのでした。砂嵐の乱闘の末、イルサを死んだように見せかけ逃がすことに成功します。
イーサンは、“エンティティ”の謎に迫るべく、アメリカ首脳会議に得意の変装マスクを着用し紛れ込みます。
テロ組織や各国がこぞって手に入れようとしているのは、世界中の情報データを掌握したAIの“エンティティ”。自我を持った“それ”を所有することで、世界を思いのままにしようとしていました。
アメリカは戦争を防ぐためと言いながら、CIA長官キトリッジの思惑は違うようでした。イーサンは、キトリッジの命に背き、2つの鍵を破壊することを決意します。
仲間のルーサーとベンジーと合流したイーサンは、もうひとつの鍵の在りかを捜査。アブダビ空港で鍵を売ろうとしている男を追跡します。
買い手は誰なのか。鍵の使い道は。売り手の男を泳がせ、買い手との接触を待ちます。空港内ではCIAがイーサンを追っていました。ルーサーは監視カメラの顔認証機能を操作しCIAを混乱させていきます。
作戦は順調かと思いきや、男がある女とぶつかった瞬間、鍵を盗まれたことに気付きます。鍵を盗んだ女に近付くイーサン。
グレースと名乗る女は、一度はイーサンに協力する振りをするものの、華麗に裏切り飛行機に乗り込んでしまいます。行先はローマ。
グレースがローマに到着するとイタリア警察に捕まりました。これまでのスリ詐欺犯罪が明るみになっていたグレースに、弁護士がつくといいます。
なんと、その弁護士はイーサンでした。しかし、鍵を狙う謎の組織に襲われ、CIAにも追われるイーサン。なぜかグレースと手錠で繋がれてしまい一緒に逃げることに。
ローマ市街で激しいカーチェイスを繰り広げたあげく、またしてもグレースに出し抜かれてしまいました。
イーサンは、武器商人“白蜘蛛”ことホワイト・ウィドウ主催のパーティーにイルサと共に乗り込みます。ここで鍵の取引があることは把握していました。
現れたのは、鍵を持つグレースと雇い主のホワイト・ウィドウ。そして、イーサンがIMFに入るきっかけとなった因縁の相手ガブリエルの姿がありました。
ガブリエルは“エンティティ”に選ばれしエージェントだと名乗ります。2つの鍵を手に入れるためホワイト・ウィドウとの取引が始まりました。
鍵の危険性を察したグレースは、イーサンとイルサの協力で逃げることに成功。しかし、ガブリエルは焦った様子もなく、宣言するのでした。
「今夜、イルサかグレース、どちらかの命が奪われる。イーサン、またお前のせいで仲間が死ぬ」。
追っ手から逃れたイーサンたちは、グレースを探します。一刻を争う中、ベンジーのナビで入り組んだ路地を進むイーサンのもとに、ガブリエルの部下パリスが現れます。
イーサンは、“エンティティ”にジャックされた無線で、ベンジーの声を真似した“それ”に騙されていたのです。
イーサンの行動パターンはAIによって分析され、先回りの対応策が筒抜けになっていました。ガブリエルは、AIの“それ”に導かれるままイーサンを始末することを目的としていました。
映画『ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE』の感想と評価
アメリカで人気だったテレビドラマ「スパイ大作戦」の映画化作品。トム・クルーズ演じるイーサン・ハントが、様々なミッションに挑む壮絶なアクションが見どころの「ミッション:インポッシブル」シリーズです。
1996年から始まったシリーズは7作目となり、トム・クルーズも61歳を迎えています。アクションはもちろん、些細な動きでも感じるスマートな身のこなし、衰えを知らない肉体。恐るべしトム・クルーズ。
シリーズを通して、CGに頼らず、自ら命懸けのスタントを決行し、本物のアクションを我々に見せてくれます。
回を追うごとにそのアクションは難易度が増し、今作では市街での激しいカーチェイスや、狭い路地での接近戦、断崖絶壁からの大ジャンプ、そして暴走列車の上での乱闘と、どれも度肝を抜くアクションが満載です。
また、アラビア砂漠、アブダビ空港、ローマ市街、豪華な城パーティー、オリエント急行と舞台が次から次へと移り変わり、それに合わせてストーリーも加速していく展開に2時間45分もあっという間に感じます。
ローマ市街でのカーチェイスは、イーサンとグレースが手錠で繋がれたまま車を運転。黄色のFIAT500で走り抜ける見たこともないアクションは、ルパン三世なみのアニメを見ているかのよう。
バイクで崖すれすれを登りきり、暴走する列車に飛び乗るために、絶壁からジャンプするシーンは、もっとも大迫力のシーンとなっていますが、イーサンがどれだけ仲間を大事にしているのかという熱い想いが伝わるシーンでもあります。
今作は、これまでのシリーズの集大成ともいわれており、登場人物もイーサンの過去に関わりのある人物や、これまでの仲間が集結。
IMFの意味とは。なぜイーサンがIMFに入ることになったのか。シリーズファンはより楽しめる内容になっています。
「ミッション:インポッシブル」シリーズでは、イーサンと訳あり美女たちとの駆け引きも見どころのひとつですが、今作でも新たなヒロインが誕生しています。
鍵を手に入れるため武器商人ホワイト・ウィドウに雇われた謎の美女グレース。華麗なスリの手口でイーサンを翻弄します。
前編ではグレースの素性は謎のままですが、イーサンの仲間を守る熱い想いに触れ、IMFへ加わります。
演じているのは、マーベル映画『キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー』(2011)でペギー・カーター役に選ばれ一躍スターとなったヘイリー・アトウェル。アクションも抜群のヘイリー・アトウェル。後編の活躍にも注目です。
まとめ
トム・クルーズ主演のスパイアクション映画「ミッション:インポッシブル」シリーズの第7弾。2部作の前編となる『ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE』を紹介しました。
シリーズ7作目のタイトル「デッドレコニング」は、「推測航法」を意味しており、航行した経路や距離、起点、偏流から過去や現在の位置を測定し、その位置情報をもとに航行する方法を指します。
そのことから、イーサン・ハントがIMFに入るきっかけとなった過去の出来事、そして現在に至るまでの経緯が明らかになると思われます。まさに、『ミッション:インポッシブル』の集大成。2部作の後編も見逃せません。