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Entry 2023/05/07
Update

【ネタバレ】ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー|映画あらすじ感想と結末評価。アニメーションで描く“配管工の兄弟”がスーパースターになるまで!

  • Writer :
  • 金田まこちゃ

世界的な人気を誇るゲームキャラクター「スーパーマリオ」のアニメーション映画

任天堂のアクションゲーム「スーパーマリオ」シリーズでお馴染みの、マリオの冒険を描いた、アニメーション映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』

マリオとルイージの他、ピーチ姫やピノキオ、クッパ、そしてドンキーコングなど、ゲームでお馴染みのキャラクターが多数登場し、大冒険を繰り広げます。

本作で印象的なのは、ゲームの内容を映像化しただけでなく、ただの配管工だったマリオが、スーパーヒーローになっていくという、サクセスストーリーになっている点です。

「スーパーマリオ」シリーズだけでなく、任天堂ゲームの小ネタも多数織り交ぜた、本作の魅力をご紹介します。

映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の作品情報


(C)2022 Nintendo and Universal Studios. All Rights Reserved.

【日本公開】
2023年映画(アメリカ映画)

【原題】
The Super Mario Bros. Movie

【監督】
アーロン・ホーバス、マイケル・ジェレニック

【脚本】
マシュー・フォーゲル

【製作】
クリス・メレダンドリ、宮本茂

【キャスト(声の出演)】
クリス・プラット、アニヤ・テイラー=ジョイ、チャーリー・デイ、ジャック・ブラック、キーガン=マイケル・キー、セス・ローゲン、フレッド・アーミセン、ケビン・マイケル・リチャードソン、セバスティアン・マニスカルコチャールズ・マーティネー

(日本語版吹き替え)
宮野真守、志田有彩、畠中祐、三宅健太、関智一、武田幸史

【作品概要】
世界的人気ゲーム「スーパーマリオ」シリーズを、「怪盗グルー」「ミニオンズ」「SING シング」シリーズなどのアニメーションスタジオ「イルミネーション・スタジオ」が「任天堂」と共同でアニメーション映画化。

「イルミネーション・スタジオ」創業者のクリス・メレダンドリと、マリオの生みの親、宮本茂が製作に携わっています。

映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』のあらすじとネタバレ


(C)2022 Nintendo and Universal Studios. All Rights Reserved.

ニューヨークで配管工を営む、双子の兄弟マリオとルイージ。

マリオは勤めていた会社を退職し、ルイージを誘って新たに配管工の仕事を立ち上げましたが、街の住人はマリオとルイージを「負け犬」と馬鹿にします。

また、マリオの父親も「ルイージを巻き込んだ」とマリオの独立を良く思っていません。独立後の仕事が軌道に乗らないこともあり、マリオは落ち込んでいました。

ある日、ブルックリンの地下配水管が破裂したニュースを見たマリオは「ブルックリンを守る」と立ち上がります。マリオとルイージはブルックリンの地下配水管を調査していた際、謎の土管を発見し、ルイージが土管に吸い込まれます。

ルイージを追いかけて、土管に吸い込まれたマリオですが、ルイージは別の土管に吸い込まれていきます。ルイージとは別の土管から外に出たマリオは、キノコだらけの「キノコ王国」へ辿り着きます。

そこで知り合ったピノキオから「ルイージは大魔王クッパの住む、ダークワールドに飛ばされた可能性が高い」と聞かされます。

大魔王クッパは、全ての世界の征服を企んでおり、無敵になる「スーパースター」を手に入れていました。

次の侵略先は「キノコ王国」との情報を入手した、「キノコ王国」の女王であるピーチ姫。なんとかクッパに対抗しようとしますが、「キノコ王国」の住人であるキノピオは可愛いだけで、戦いには不向きでした。

そこでピーチ姫は、最強の軍隊を持つ「コング王国」へ、同盟を結びに行こうとします。そこへ、ルイージを助けてもらう為、ピーチ姫の城に忍び込んだマリオが現れます。

ピーチ姫は、もともとはマリオと同じ別の世界から来た人間で、同じ境遇のマリオに驚き共感します。ピーチ姫は「ある条件をクリアしたら、一緒にコング王国に連れて行く」と、マリオに約束します。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』ネタバレ・結末の記載がございます。『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。


(C)2022 Nintendo and Universal Studios. All Rights Reserved.

ピーチ姫がマリオに出した条件は、アスレチックのような仕組みの「アクションステージをクリアすること」でした。

アクションステージに全く歯が立たないマリオでしたが、ピーチ姫が用意した「ハテナブロック」から、キノコを手に入れます。このキノコを食べれば、スーパーな力が手に入るのですが、マリオはキノコが苦手でした。

半ば強引に、ピーチ姫にキノコを食べさせられたマリオは、アクションステージに挑みますが、何度も失敗し、その度にキノコを食べさせられます。

ほぼ1日中アクションステージに挑んだマリオは、クリア目前で失敗しますが、ピーチ姫に実力を認められ、「コング王国」へ一緒に行くことが認められます。

マリオとピーチ姫に、勇敢なキノピオも加わり、3人で「コング王国」を目指すことになります。

一方、ダークワールドに辿り着いてしまったルイージは、クッパの部下であるヘイポーに捕まり、クッパの前に連れて行かれます。

クッパは世界の掌握と、ピーチ姫との結婚を夢見ており、突然現れたという「ヒゲ面の男」が、ピーチ姫と仲良くしているという情報を聞き、やきもきしていました。

ルイージがマリオの弟であることを知ったクッパは、ルイージを捕らえ牢獄に閉じ込めます。マリオ達は「コング王国」へ辿り着きましたが、国王から同盟を拒否されます。

それでも食い下がるマリオに、国王は「ワシの息子と戦って、勝ったら考える」と条件を出します。マリオは、国王の息子であるドンキーコングと戦います。

国王はマリオにハンデとして「ハテナブロック」内のアイテムを使うことを許可します。戦いが始まると、マリオはドンキーコングに全く歯が立ちません。ですが「ハテナブロック」から出て来た、ネコのスーツでパワーアップし、ドンキーコングを倒します。

国王は約束通り、コングの軍隊を出し「キノコ王国」と共にクッパと戦う為の同盟を結びます。

クッパが「キノコ王国」に近付いていることから、マリオ達は「コング王国」のカートに乗り込み、レインボーロードを進みます。ですが、そこでクッパの軍隊の襲撃を受け、マリオとドンキーコングが海に落ち、巨大ウツボに呑み込まれます。

「キノコ王国」に戻ったピーチ姫ですが、クッパの襲撃を受けてしまいます。ピーチ姫はキノピオを守る為に、クッパとの結婚を了承します。

願いが叶ったクッパは、ピーチ姫との結婚式を開催します。ですが、ピーチ姫は敵を氷漬けにする「アイスフラワー」の力を使い、クッパを凍らせます。

そこへ、巨大ウツボの中から脱出したマリオとドンキーコングも現れ、クッパの結婚式はめちゃくちゃになります。

結婚式を邪魔されたクッパは怒り、自分の動きを封じていた氷を砕き、「キノコ王国」に巨大な「マグナムキラー」を発射します。

マリオは「ハテナブロック」から出て来た「タヌキスーツ」の力で空を飛べるようになり、「マグナムキラー」をおびき寄せます。

マリオは「キノコ王国」とニューヨークの入り口になっている土管に「マグナムキラー」を吸い込ませ、爆発させます。ですが、その衝撃で「キノコ王国」とニューヨークが繋がってしまい、クッパがニューヨークに現れます。

クッパの強大な力の前に、成す術が無いマリオでしたが、ピーチ姫のアシストを受け、ルイージと共に「スーパースター」の力を得ます。

「スーパースター」の力で無敵になったマリオブラザーズは、見事にクッパを倒します。クッパとの戦いを見ていた、街の住人やマリオの父親は、マリオブラザーズをヒーローとして称えます。

数日後、配管工の仕事に出るマリオとルイージは「キノコ王国」の住人となってました。

映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』感想と評価


(C)2022 Nintendo and Universal Studios. All Rights Reserved.

今や世界的な有名キャラクターである、マリオの冒険を描いたアニメーション映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』

宿敵である大魔王クッパとの戦いを描いた本作は、マリオの生みの親である、宮本茂が製作に携わっていることもあり、かなりゲームに忠実な内容となっています。

マリオは、もともとは「ドンキーコング」というゲームの悪役として初登場して以降、「マリオブラザーズ」というゲームで初の主役となり「スーパーマリオブラザーズ」が大ヒットし、以降のファミコン人気、そして日本のテレビゲームの世界的な人気を牽引した、象徴的なキャラクターとなりました。

『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』も、ゲームキャラクターとしての、マリオの歴史に重ね合わせたような、サクセスストーリーとなっています。

まず、弟のルイージと共に配管工として独立したマリオですが、周囲から「成功する訳が無い」と馬鹿にされています。

それでも諦めないマリオは、ブルックリンの配管を修理しに行き、そこから不思議な土管に吸い込まれ、別世界に飛ばされクッパにルイージが捕まってしまいます。

ファミコンの「スーパーマリオブラザーズ」だと、クッパにさらわれるのはピーチ姫なのですが、映画版におけるピーチ姫は、クッパと勇敢に戦うお姫様で、マリオのトレーナー的な役割となっています。

ピーチ姫に鍛えられたマリオは、その後、ドンキーコングとの戦いを経て成長します。

やはり、マリオをキャラクターとして成長させる役割を持つのは、ドンキーコングなんですね。

ちなみにですが、ドンキーコングの見た目が、ファミコン版ではなく、スーパーファミコンの「スーパードンキーコング」シリーズ以降の、ネクタイをした、最近ではお馴染みのデザインになっています。

そして、クッパとの戦いの中で、マリオは無敵になれるアイテム「スーパースター」を手に入れクッパを倒し、文字通りのスーパースターとなります。

つまり、本作は冴えない配管工だったマリオが、最終的にはスーパースターとなるまでの物語で、完全にゲーム版と重なる内容となっているのが印象的です。

また、宿敵となる大魔王クッパは、逆らう者は容赦しない残虐性を持ちながら、ピーチ姫への密かな恋心を抱く、少し可愛いキャラクターになっています。

特に、ピーチ姫への想いをピアノを演奏しながら歌い上げる場面は、力だけでは手に入らない「愛」を欲する、独裁者の孤独を表現した名場面となっています。

本作は「イルミネーション・スタジオ」が任天堂と共同で製作しているのですが、ゲーム版を知っていれば、思わずニヤリとしてしまう、細かい演出も見どころとなっています。

特に、マリオがカートに乗り込み「キノコ王国」へ向かう場面ですが、カートを選ぶ為の機械が「マリオカート8」のマシン選択画面そのままだったり、近道として走る場所が「レインボーロード」だったり、マリオが裏技の「ドリフトダッシュ」をしたりと「マリオカート」シリーズが好きな人には、堪らない演出が目白押しです。

何気に、この「レインボーロード」での戦いは「マッドマックス」っぽいのも「イルミネーション・スタジオ」ならではの遊び心でしょう。

さらに、マリオが食事をしているお店の名前が「パンチアウト」(任天堂のボクシングゲーム)だったり、マリオがプレイしているゲームが「パルテナの鏡」だったり、キノピオの格好が、パズルゲーム「キノピオ隊長」の時の姿だったりと、任天堂に関する小ネタも満載です。

ゲーム版と重なるマリオのサクセスストーリーを描きつつ、ゲーム同様とにかく観客を楽しませることに振り切った本作

ゲームを原作にした映画のお手本のような作品なので、「スーパーマリオブラザース」に触れたことがある、幅広い世代にオススメしたい映画です。

まとめ


(C)2022 Nintendo and Universal Studios. All Rights Reserved.

『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の見どころの1つが、ゲーム同様に横スクロールを意識したアクションが展開される場面です。

オープニングで、マリオとルイージが依頼人の所に走って行く場面や、後半のクッパ城を突き進む場面。

そして、クライマックスで、無敵状態になったマリオとルイージが、クッパに向かって走って行く場面など、何度か横スクロールを意識したアクションが出て来るのですが、全ての場面に飽きないような工夫がされています。

その1つが音楽で、ゲームで印象的な音楽のアレンジなのですが、クッパ城の戦いで、マリオが「タヌキスーツ」でパワーアップする場面では、「タヌキスーツ」が初登場したゲーム「スーパーマリオブラザース3」のアレンジ版の音楽が一瞬だけかかるなど、とにかく演出が細かいです

また「スーパーマリオ64」に登場したボスキャラ、ボムキングや「マリオカート」シリーズなどでお馴染みのキングテレサも登場するなど、キャラクター探しも楽しいのではないでしょうか?

特にボムキングは、ちょっと可哀想なことになるので、そこも注目してください。

本作はエンドクレジット後も注目で、最後の最後に、あの大人気キャラクターも本当にちょっとだけですが登場しますよ。



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