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『君に届け』ネタバレあらすじ感想と結末の評価解説。三浦春馬と多部未華子で描く恋愛ラブストーリー!

  • Writer :
  • 星野しげみ

映画『君に届け』は多部未華子と三浦春馬で描くラブストーリー!

2010年に多部未華子と三浦春馬主演で映画化された『君に届け』

この映画は、12年前に原作漫画を青春映画に定評のある熊澤尚人監督がまとめあげたものです。

甘酸っぱい胸キュンラブの作品が、新たにテレビ東京とNetflixの共同制作で2023年実写ドラマ化決定。2023年3月からNetflixで全世界独占配信予定です。

爽子・風早の新たなキャストは南沙良と鈴鹿央士が務めるというドラマへの期待も膨らみますが、映画『君に届け』の初々しい多部未華子と三浦春馬の姿がもう一度見たい!

そんなファンのためにも、映画『君に届け』をネタバレ有でご紹介します。

映画『君に届け』の作品情報


(C)2010映画「君に届け」製作委員会 (C)椎名軽穂/集英社

【公開】
2010年(日本映画)

【原作】
椎名軽穂

【脚本・監督】
熊澤尚人

【脚本】
根津理香

【編集】
高橋信之

【キャスト】
多部未華子、三浦春馬、蓮佛美沙子、桐谷美玲、夏菜、青山ハル、金井勇太、富田靖子、ARATA、勝村政信

【作品概要】
原作は、累計発行部数1000万部を突破する椎名軽穂の人気漫画。『ごっこ』(2018)や『心が叫びたがってるんだ。』(2017)の熊澤尚人が2010年に映画化しました。

ホラー映画の「貞子」そっくりの髪型から皆から怖がられる女子・爽子に多部未華子、爽子に魅かれるクラスの人気者のイケメン男子・風早は三浦春馬が演じます。

フレッシュな魅力の2人に加え、蓮佛美沙子、桐谷美玲、夏菜、青山ハルらも共演した、ほろずっぱい青春ラブストーリー。

映画『君に届け』のあらすじとネタバレ


(C)2010映画「君に届け」製作委員会 (C)椎名軽穂/集英社

15年前の大みそか、ある家に待望の女の子が生まれました。その子は、爽やかな子と書いて爽子と名付けられます。

爽子は真面目で純粋な子に育ち、幼稚園の頃には人の役に立ちたいと「一日一善」をモットーに過ごすようになります。

しかし小学生の時、ホラー映画の「貞子」に髪型などがそっくりだった為、「貞子」と呼ばれ、皆から怖がられる存在になりました。

優しい爽子は、周囲の反応に順応するように内気で大人しく性格の暗い女の子へと変わっていきました。

やがて爽子は高校生に。入学してすぐに、同じ学校の制服を着た男子生徒が道に迷っているのを見て、学校の方向を教えてあげました。

すると少年は爽やかな笑顔で爽子に「ありがとう」と言い、爽子の髪に手を伸ばし頭に付いていた桜の花びらを取って爽子の手に乗せました。

少年は友達に呼ばれて行ってしまいましたが、その後に爽やかな風が吹き、爽子は桜の木を見上げて微笑みます。

振り返った少年・風早翔太は、その爽子の姿が忘れられなくなりました。

爽子は高校へ入っても、やはり貞子と言われ、みんなから恐れられていました。一方の風早はいつもはつらつとして、皆の人気者でした。

爽子はモットーの「一日一善」をもくもくと実行していますが、その様子をいつも風早は、遠くから見ていました。

ある日、「貞子と3秒以上目を合わせると不幸になる」と言う噂が立ち、真面目な爽子は「人と3秒目を合わせてはいけない」と思い込んでしまいます。

噂のために、生徒たちはますます爽子を避け、また爽子も人の目を見ない様に気を付ける様になりました。しかし風早だけはいつもと変わらず、爽子に接しています。

そんなある日、風早が肝試し大会をしようと提案。

女子生徒たちが「貞子が来たら、本当に幽霊がでるんじゃない?」と言っているのを耳にし、爽子は霊感がないからみんなの役に立てないと落ち込み、肝試しの参加名簿に名前を書きませんでした。

爽子の噂を聞いた担任が爽子の元へやって来て、3秒爽子の眼を見ますが、何もおこりません。

噂を確かめたわけを担任は、風早が自分で確かめろと言ったからと言いました。

爽子が風早について「いつも爽やかで、むしろ爽やかから出来ている人なんじゃないかと」と担任に話していると、そこへ風早が現れ「それってどういう意味?」と聞きました。

爽子は風早に「褒め言葉です、名字まで爽やかです」と言う爽子に、「それ言ったら黒沼の方だ、爽やかな子と書いて爽子でしょ」と言って、肝試しの用紙に爽子の名前を書き足しました。

クラスメイトの千鶴とあやねが、「貞子が肝試しのお化け役やったら、絶対にウケるよね」と話しているのを聞いた爽子は、自分からお化け役をかって出ます。

お化け役をやってみんなの役に立ちたいという気持ちからの行為でした。そのせいか肝試しは大成功で終わります。

次の日、男子生徒によって肝試しの罰ゲームが発表され、その内容が「爽子と一週間付き合う」というものでした。

しかし「こんなのが罰ゲームなんて、黒沼に失礼すぎる」と風早が怒ります。みなは「まさか爽子が好きなの?」と騒ぎだしますが、風早は否定しません。

爽子は、風早はみんなと同じように親切にしてくれただけと、自分から否定すると教室を出て行きました。

しかし歩きながら爽子の目からは涙がこぼれます。追いかけてきた風早が爽子の涙を見て驚きますが、爽子は風早に迷惑をかけてごめんなさいと謝ります。

2人はいつの間にか、あの桜の木のところに来ていました。

風早が「この木覚えてる、入学式の時、黒沼が道を教えてくれてあの時から俺、黒沼の事が……」と言いかけると、爽子は「覚えてます。だってあの時から風早君は私の憧れだから。明るくて爽やかで私も風早君みたいになりたいって、ずっと尊敬していました」と言いました。

立ち去る爽子の後ろ姿を見て、「いつか君に届くのだろうか?あの時感じたこの気持ちが大きくなったこの気持ちが」と風早は心の中で呟きます。

そして迎えた体育祭。爽子はくるみから「風早が好きだから協力して欲しい」と相談されましたが、爽子は「風早君は特別な存在だから、協力できない」と断りました。

なんとか風早に振り向いてもらいたいくるみは、爽子に千鶴の幼馴染の真田龍と話すように策略をしますが、ちょうど通りかかった風早が爽子の手をひっぱり、龍から離しました。

風早に龍が好きなの?と聞かれ、「好きです」と言う爽子。風早はにショックを隠し切れません。

しかし続けて言った「好きと言っても特別な物ではなくて、クラスメイトとして好きというか……」と言う言葉に、風早は安心しました。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『君に届け』ネタバレ・結末の記載がございます。『君に届け』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

一方、千鶴たちの悪い噂のもとは、くるみでした。風早の気持ちが爽子に向いているのを察したくるみが流したものだったのです。くるみは風早に告白しますが、あっさりフラれてしまいます。

やがて冬になり日が暮れるのが早くなると、遠距離で高校に通う爽子を父が心配し、冬の間だけバス通学をすることになりました。

担任にそのことを伝えると「手続きをするから」と爽子の生徒手帳を持って行ってしまい、紛失してしまいました。

生徒手帳には、爽子が大切にしていた、風早からのメモとあの桜の花びらを挟んでいた爽子はショックを受けます。

そんなある日、クリスマスパーティの下見に行くことになった風早と爽子たち。

待ち合わせ場所に一番に来ていた爽子を見つけた風早が「クリスマスパーティの後・・」と何か言いかけた時に、他の者たちが来て話が途切れてしまいました。

風早は「俺の気持ち届いていてるのかな」と、ショーウィンドウの中のクリスマスツリーを眺め、悲しい気持ちになります。

クリスマスパーティも近づいたある日、風早はとうとう決心し、バスを待っている爽子に近づきます。

そして「俺の彼女になって欲しい、クリスマスイブは2人で過ごしたい」と告白。しかし爽子は困惑して「付き合うとか考えられない」と断って、そのままバスに乗ってしまいました。

爽子がクリスマスパーティに行かなかったことを知った、千鶴たちが爽子の家を訪ねて来ました。

パーティでキレていたという風早の様子から、何かあったのかと聞かれ、爽子は泣き出してしまいます。

そして風早から告白されたこと、自分も好きなのに付き合うことに不安を感じて、頭が真っ白になってそう言ってくれただけで充分だったと打ち明けました。

2人は自分の気持ちをちゃんと伝えないといけないと、爽子に言い聞かせます。

大晦日。カウントダウンに来ていた風早ですが、気分が乗らず帰ると言い出す。そんな風早を千鶴から告白の一件を聞いていた龍が裏の公園へと連れ出しました。

「黒沼に告白したんだって」と言い、「黒沼ってどういう奴?」と風早に質問します。

風早は戸惑いながらも爽子のことを話し出しすと、爽子の性格を思い出し、自分が爽子の気持ちを思いやっていなかったことに気が付きます。

そこへ担任がやって来て、風早に「見つかったからと、黒沼に届けてやれ」と、紛失していた爽子の生徒手帳を渡します。

そこに挟まっていたものを見て、風早は驚きました。

一方の爽子は、カウントダウンには行かず、父が毎年大みそかにやっているコンサートへ母と来ていました。

風早のことが気になる爽子は、父に「会いたい人が居るからそちらへ行きたい」と告げます。

父は、「本当に会いたい時は何を放り投げても行くべきだ」と言って、爽子の背中を押してくれました、

カウントダウンが行われる神社へと来た爽子ですが、風早はいません。その頃、風早は爽子と初めて会った桜の木の下の柵に座り、爽子の生徒手帳を見ていました。

最後のページには、あの日爽子に渡した小さな桜の花びらが大事に押し花にされて挟んでありました。

風早を探し疲れてとぼとぼ歩いていた爽子は、そんな風早を見つけました。爽子は駆け寄り、一生懸命気持ちを伝えようとしますが、上手く言葉が出ません。

風早はそんな爽子を見てゆっくりでいいよと優しく言います。爽子はゆっくりと「風早君が好きです」とちゃんと自分の気持ちを伝えました。

風早は嬉しそうに微笑み、「俺もずっと黒沼が好きだよ。夢見たいだ、やっと届いた」と言い、「誕生日におめでとうは言えなかったけど、新年に黒沼と一緒に入れて良かった」と、2人で桜の木を見上げました。

映画『君に届け』の感想と評価


(C)2010映画「君に届け」製作委員会 (C)椎名軽穂/集英社

同級生たちから「貞子」と言われ、怖がられる存在の少女・爽子。

もともと真面目で優しい爽子ですが、自分といると皆が迷惑すると思い込み、誰とも親しくなれず孤立した存在のまま性格も暗い女子高生となりました。

そんな爽子の本当の姿に気がついて気に留めているのは、クラスの人気者のイケメン・風早でした。

お互いに魅かれあっているのに、素直にその気持ちを表現できないもどかしさ……。これは、誰もが一度は経験したことのあるものではないでしょうか。

作品中、風早が友人に気持ちをうまく伝えられない爽子に対して、サッカーボールを転がしながら、「パスと同じで、届けという気持ちを込めないと、相手にうまく届かないよ」と諭す場面があります。

大切な友人、気になる異性、あるいは家族。爽子の周囲の人々全てに、自分の気持ちを素直に打ち明けることを風早は教えてくれたのです。

けれども、一番大事な自分の気持ちは……。残念ながら風早の想いは爽子になかなかうまく届きません。

ですが、この「もどかしさ」が本作の最も肝心なところなのです。じれったいほどじらされて、やっと届いたお互いの気持ち。こんなに嬉しいものはないでしょう。

「いいなあ、あの頃は」と思わずため息が出そうな青春期の胸キュンラブ……。純粋に人を好きと言えて輝いている頃にもう一度戻りたいと思う作品でした。

また、爽子を演じる多部未華子と風早役の三浦春馬がとてもいい感じで、作品をより一層感動的なものにしています。

まとめ


(C)2010映画「君に届け」製作委員会 (C)椎名軽穂/集英社

映画『君に届け』の原作は、高校生のリアルで甘酸っぱい恋愛模様が男女問わず支持を集めた椎名軽穂の漫画です。

映画でラストを迎えても、漫画のお話は終わりません。爽子の友人たちそれぞれの恋愛の話に発展しています。

皆、誰かを好きになってその気持ちを届けようとしているのです。

この温かな繋がりが、‟君届”の醍醐味となっているのではないでしょうか。

そして何よりも、本作で強烈な印象を残しているのは、三浦春馬のカッコ良すぎる‟爽やか風早”

2023年3月からNetflixで南沙良と鈴鹿央士での実写ドラマが全世界独占配信予定ですが、
ドラマ配信前に、今一度、本作での三浦春馬の素敵な笑顔を見てほしいものです





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