Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

新作映画ニュース

Entry 2022/04/04
Update

ホン・サンス最新作『イントロダクション』『あなたの顔の前に』あらすじとキャスト。劇場公開情報をポスタービジュアルと共に解禁!

  • Writer :
  • 大塚まき

韓国映画界の名匠ホン・サンス監督最新作2本同時公開

ベルリン国際映画祭3年連続 銀熊賞受賞の快挙を成し遂げた韓国映画界の名匠ホン・サンス監督最新作。


(C)2020. Jeonwonsa Film Co. All Rights Reserved

名匠ホン・サンス監督最新作『イントロダクション』『あなたの顔の前に』が、2022年6月24(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテ、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開されます。

この度、ポスタービジュアルも解禁となります。

映画『イントロダクション』について

ポン・ジュノ監督作品『パラサイト 半地下の家族』(19)やNetflixドラマシリーズ「イカゲーム」(21)など、世界的大ヒット作を世に送り出している韓国の映像業界で、独自のスタイルで揺るぎない国際的評価を築き上げてきた名匠ホン・サンス監督

コロナ禍で撮影された長編第25作目にして、2021年の第71回ベルリン国際映画祭で前年に続き銀熊賞(脚本賞)に輝いた『イントロダクション』は、モラトリアムな時期をさまよう青年を主人公に、前作『逃げた女』の変奏ヴァージョンとも楽しめるモノクロームの青春映画です。

主人公ヨンホに、『逃げた女』で奇妙なインパクトを放ち、本作の繊細な演技で初主演を飾ったシン・ソクホ

その他、『お嬢さん』(16)のキム・ミニをはじめ、ソ・ヨンファ、キ・ジュボン、チョ・ユニほかホン監督作品の常連キャストが顔を揃えました。

紹介、入門、導入、序文など、そこに込められた全ての意味を内包したと監督が語るタイトル『イントロダクション』、そして観る者の想像力を豊かに押し広げる語りを通して、ままならない人生の中でもがく、未熟な若さゆえの痛みと愛おしさを、モノクロームで詩情豊かに紡いだ青年ヨンホをめぐる三つの物語。

映画『イントロダクション』の作品情報


(C)2020. Jeonwonsa Film Co. All Rights Reserved

【日本公開】
2022年(韓国映画)

【英題】
Introduction

【監督・脚本・音楽】
ホン・サンス

【キャスト】
シン・ソクホ、パク・ミソ、キム・ヨンホ、イェ・ジウォン、ソ・ヨンファ、キム・ミニ、チョ・ユニ、ハ・ソングク

映画『イントロダクション』のあらすじ

将来の進路も定まらず、まだ何者にもなれないナイーブな青年ヨンホ。

韓国とベルリンを舞台に、折り合いの悪い父、夢を追って海外に旅立ってしまった恋人ジュウォン、息子の進路が気がかりな母との再会と三つの“抱擁”を通して、一人の若者の人生が紐解かれていきます。

誰もが経験する青年期の迷いや喪失、孤独を抱え、恋に夢に破れながらも、やがて心安らぐ温もりに満ちた瞬間が訪れ…。

映画『あなたの顔の前に』について


(C)2021 Jeonwonsa Film Co. All Rights Reserved

2022年ベルリン国際映画祭で長編27作目『The Novelist’s Film』で銀熊賞(審査員大賞)を受賞、3年連続銀熊賞受賞の快挙を果たしたホン・サンス監督が、『イントロダクション』と同じく2021年に発表した長編26作目『あなたの顔の前に』。

カンヌ国際映画祭オフィシャルセレクションに出品され、中年女性が主役となる本作は、公私にわたるパートナーのキム・ミニがプロダクション・マネージャーを務めたことで話題を集めた注目作です。

本作でホン・サンス作品に初登場にして主演を飾ったのは、韓国歴代の名監督とタッグを組んできた大女優イ・ヘヨン

観る者の心を揺さぶる圧巻のパフォーマンスでミステリアスかつ複雑な主人公を体現し、2022年国際シネフィル協会賞主演女優賞を受賞。『The Novelist’s Film』でも主演を務めています。

生々しくスリリングな会話を捉えた約12分間にわたる長回しショット、劇中の“告白”によって明かされるタイトルの意味に心揺さぶられながら、複雑で豊かな感情揺らめくサンオクの心の旅に、ホン・サンス監督の新境地がうかがえる珠玉のドラマが誕生しました。

映画『あなたの顔の前に』の作品情報


(C)2021 Jeonwonsa Film Co. All Rights Reserved

【日本公開】
2022年(韓国映画)

【英題】
In Front of Your Face

【監督・脚本・音楽】
ホン・サンス

【キャスト】
イ・ヘヨン、チョ・ユニ、クォン・ヘヒョ、シン・ソクホ、キム・セビョク、ハ・ソングク、ソ・ヨンファ、イ・ユンミ、カン・イソ、キム・シハ

映画『あなたの顔の前に』のあらすじ

長いアメリカ暮らしから突然、妹ジョンオクの元を訪ねて韓国へ帰国した元女優のサンオク。

母親が亡くなって以来、久しぶりに家族と再会を果たすが、帰国の理由を妹には明らかにしません。

彼女に出演オファーを申し出る映画監督との約束を控えていましたが、その内面には深い葛藤が渦巻いていました。

サンオクはなぜ自分が捨てたはずの母国に戻り、思い出の地を訪ね歩くのか?

捨て去った過去や後悔と向き合いながら、かけがえのない心のよりどころを見出していく、たった一日の出来事が描かれていく…。

まとめ

参考:ホン・サンス映画/『逃げた女』公式ツイッター

第71回ベルリン国際映画祭銀熊賞(脚本賞)受賞『逃げた女』に続くホン・サンス監督の長編25作目には、思い通りにいかない人生の痛みと愛しさ先の見えない時代に生きる全ての若者たちへ贈る映画『イントロダクション』。

残された人生を、いかに心穏やかに生きていけるのか。たった1日の出来事を通して触れる1人の女性の心の深淵を描いた『あなたの顔の前に』。

名匠ホン・サンス監督最新作が2本同時公開です。

『イントロダクション』『あなたの顔の前に』は、2022年6月24(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテ、アップリンク吉祥寺ほか全国順次ロードショーです。

関連記事

新作映画ニュース

学校や教室ではない場所で生きる子供とは何か⁈寺脇研と前川喜平が企画した映画『子どもたちをよろしく』予告編紹介

ぼくたちの叫び声が聞こえますか。 本作は企画プロデュースに寺脇研、企画協力に前川喜平の元文部科学省コンビがタッグを組み、『ワルボロ』(2007)の隅田靖監督によって、現代の子どもたちに潜む闇を繊細にか …

新作映画ニュース

映画『ハチとパルマの物語』あらすじ/キャスト/特報動画。堂珍嘉邦が感動のドラマを主題歌で彩る!

堂珍嘉邦による主題歌「愛のまちぼうけ」とのコラボ特報完成 1976年の旧ソ連時代、モスクワ国際空港に実在した名犬「パルマ」のエピソードを基に描かれた日露共同製作作品『ハチとパルマの物語』。 (c)20 …

新作映画ニュース

映画『ファンシー』のキャラクター場面写真が解禁!山本直樹原作の男女3人の三角関係とは

性愛と暴力の世界に溺れる男女3人のポエジーな三角関係 山本直樹原作の漫画『ファンシー』が国内外の話題作で圧倒的な存在感を放っている名優、永瀬正敏を主演に迎え、このうえなくユニークにして狂おしい実写映画 …

新作映画ニュース

映画『ソング・オブ・ザ・シー』あらすじ/吹き替え版オンライン上映情報。子供向けおすすめイベントも開催

春のこどもオンライン上映会+ワークショップ開催。 数々の優れたアニメーション映画を日本に紹介してきた配給会社チャイルド・フィルム。 コロナ禍で「映画館に行くのが心配」という子どもたちに向けたオンライン …

新作映画ニュース

谷川俊太郎がイゾール・ミュルトリエを絶賛!映画『アマンダと僕』公開日と予告編・本ビジュアル解禁

映画『アマンダと僕』公開日は2019年6月22日(土)! © 2018 NORD-OUEST FILMS – ARTE FRANCE CINÉMA 第75回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門でマジッ …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学