エリート判事が複雑な少年犯罪の闇に切り込む!
話題のNetflix韓国ドラマ『未成年裁判』
非行に走る未成年を嫌悪し憎むエリート判事が、複雑な少年犯罪の闇に切り込んでゆくNetflixドラマ『未成年裁判』。
『シグナル』(2016)『ハイエナ~弁護士たちの生存ゲーム』(2020)のキム・ヘスが、クールで優秀な判事シム・ウンソクを演じています。
キム・ヘスの演技はもちろん、主人公ウンソクとは対照的な人情派の判事チャ・テジュを演じるキム・ムヨルとの対比も見どころな本作。
本記事では、2022年2月25日から配信されたNetflixドラマ『未成年裁判』の第1話をあらすじネタバレを含めてご紹介します。
CONTENTS
ドラマ『未成年裁判』の作品情報
【配信】
2022年(韓国ドラマ)
【脚本】
キム・ミンソク
【監督】
ホン・ジョンチャン
【キャスト】
キム・ヘス キム・ムヨル イ・ミンソン イ・ジョンウン シン・ジェフィ
【作品概要】
監督はホン・ジョンチャン。キム・ヘス演じるクールで優秀な判事が、少年犯罪の闇に切り込んでい法廷ドラマです。
非行に走る未成年を特別嫌悪する判事シム・ウンソク(キム・ヘス)は、ヨンファ地方裁判所の少年刑事合議部に着任します。やがて子どもたちが直面している社会問題を知ることとなり、子どもたちが非行に走るのは社会に原因があると気付いていきます。
ドラマ『未成年裁判』第1話のあらすじとネタバレ
クリスマスで賑わう繁華街を、血だらけのパーカーを着た少年が歩いていました。通りかかる人に「携帯を貸してください」と頼むものの、彼の風貌を見ると人々は足早に去っていきます。
少年はその足で警察署へ行きました。たまたま通りかかった刑事が、少年の姿を見て「誰にやられたんだ!まずは病院へ行こう」と言うのですが、少年は「違います。僕は人を殺したんです」と告白し、血だらけの凶器の斧を刑事に見せます。
彼は13歳の少年ペク・ソンウ(イ・ヨン)で、同じ団地に住む小学生を殺して遺体をバラバラにしたのです。この事件は「ヨンファ小学生殺害事件」として世間を騒がせることになりました。
韓国の裁判所には判事が3300人いますが、そのうち少年事件を手掛ける少年部の判事は全国で20名。少年保護事件の審判に検察官は出席しないため、判事が直接罪を犯した子どもたちに尋問をし、保護処分を決めます。
シム・ウンソク(キム・ヘス)は、少年保護事件を担当する判事。「なぜ少年保護事件を担当するのか」と問われると「嫌悪。私は非行少年を憎んでいます」と鋭いまなざしで語る人物です。
ウンソクはヨンファ地方裁判所の少年刑事合議部に異動になり、右陪席として着任しました。同部屋の左陪席判事チャ・テジュ(キム・ムヨル)は、非行に走った子どもたちに親身に接する人情派の判事です。
またウンソクの直属の上司となるカン・ウォンジュン部長判事は、マスコミに出演して顔を売り、ゆくゆくは政治家になる野望を持っている人物です。
着任早々、ウンソクは「ヨンファ小学生殺害事件」を担当することになりました。残忍な手口で人を殺しているのに、ソンウは14歳以下の「触法少年」であるため処罰を受けることはありません。
世間で注目されている事件ということで、カン部長判事は、優秀だといわれているウンソクに事件を担当させます。
ウンソクが着任した日、過去に罪を犯した少年少女たちとのランチ会が開かれました。ウンソクは渋々出席するのですが、そこで騒動が起きます。一人の少女がスリの疑いをかけられたのです。
「私はやっていない!」と抵抗する少女に、ウンソクは埒が明かないから警察へ連絡をしようとしますが、テジュが止めます。
結局スリを疑った人物の勘違いだったということで収まりそうでしたが、その少女は別の客の財布をこっそり盗んでいました。
その一部始終を見ていたウンソクは、それを指摘し「だから私はあんたたちが嫌いなのよ。更生なんてできないから」と冷たく言います。そんなウンソクを見て、テジュは天を仰ぎます。
ドラマ『未成年裁判』第1話の感想と評価
キム・ヘス演じるクールな判事の素顔は?
キム・ヘスといえば、2020年のドラマ『ハイエナ』でお金のためなら手段を選ばない弁護士役を演じましたが、今度は少年事件を担当する判事役として登場。笑顔ひとつ見せず、協調性のかけらもなさそうなシム・ウンソクという役をクールに演じています。
罪を犯した子どもに向けて「だからあなたたちが嫌いなのよ」と言うところで、またしても悪の部分が大きい法律家なのか……と思いましたが、被害者の写真を机に置きながら仕事に没頭している姿を見ると、今回は人一倍正義感の強い判事であることが伺えます。
本作のキム・ヘスは、言葉に迫力があります。上司である部長判事に理路整然とした言い分でまくしたてるところは見事です。キム・ヘスの大弁論にグイグイと引き込まれていきます。
どこか暗い過去を背負っているようにも見えるウンソク。なぜそこまで少年犯罪にこだわるのか、なぜ罪を犯す子どもたちを憎んでいるのか、今後の動向が気になるところです。
人情派判事キム・ムヨルとの協力がもたらす展開は?
『イルジメ』(2008)で主人公イ・ジュンギと対決する悪役を演じた姿を覚えている人も多いキム・ムヨル。今回は、キム・ヘスとは対照的に、罪を犯した子どもたちに寄り添う人情派の判事チャ・テジュとして登場します。
ウンソクの非行に走った子どもたちに対する態度には共感できないものの、「判事には真実をきちんと暴く義務がある」と考える正義感は、ウンソクと同じものを持ち合わせているようです。
当初はウンソクと距離を置こうとしていたテジュが、ウンソクに協力することでどのように変化していくのか。その展開も見どころになりそうです。
まとめ
法廷ものということもあり、とっつきにくいと考える人もいるかもしれませんが、物語の進み方が早く、引き込まれていきます。
少年犯罪については日本でも問題になっていますが、韓国でも同様のことが起きているのだと他人事ではなく、観ることができるでしょう。
いわゆるイケメン俳優が出てくるドラマではありませんが、骨太なストーリー展開に知らず知らずのうちに引き込まれていく作品です。