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Entry 2018/02/28
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【2月編集後記】オリンピックをキャラクターと物語でドラマチックに

  • Writer :
  • Cinemarche編集部

気がつけば2月も終わり。今月は28日の水曜日までだったのですね。もう数日あるような勘違いしてしまい、ちょっぴり損をしたなと思ったのは、私だけでしょうか。

本日28日はニュースなど見ていると、低気圧が発達しながら日本海に進んだ影響で強い南よりの風が吹い荒れ、かなり強い雨風が吹いている地域があるようですね。

この風と気温上昇を四国地方では、春一番が吹いたとの気象台の観測も発表されました。

すでに2月14日には、九州、中国、北陸地方では、春一番は発表されていますから、あなたのお住いの関西地方や関東地方の方は、まもなく春一番も訪れる季節になりましたね。

数々のドラマ…、映画音楽での演出

第47回アカデミー賞外国語映画賞『アマルコルド』(1973)

さてさて…、春一番の前には冬!冬季ですね。そして一番といえば、もちろんあのイベントが2月にはありました。

2月9日から17日間にわたって、韓国のピョンチャンで開催された第23回冬季オリンピック競技ですね。

今回は冬季競技のなかで感じた映画のようなキーワードのお話です。

まずはフィギュアスケート。

この競技は、かつてのように規定の氷上の図を滑るといった正確さを競っていた時代を終え、ご存知のように近年では魅せる滑りの競技が中心になりました。

そこで重要にな要素になったのが、“見せる演出”に加点の要素に影響がおかれるようになりました。

見せる演技のために使用される音楽は、クラッシックだけでなく、馴染みのある映画音楽の使用も定番となりましたね。

氷上らしい幻想的や魅惑的といったテーマを定め、見る者の気持ちを高揚させ、楽しませようという狙いがあるのでしょう。

よくご存知の『陰陽師』から『スターウォーズ』はもちろんですが、フェデリコ・フェリーニ監督作は『アマルコルド』まで登場しましたから、今後も名作映画の名曲は使われていくのではないでしょうか。

キャラクターで見せる演出

見せる演出といえば、氷上のチェスともいわれるカーリングは、ゲームの見どころだけでなく、その他の要素にも見どころ満載でしたね。

それはフィギュアスケートの音楽に合わせたステップやターン、そしてジャンプなど、物語性に寄り添う動きのパフォーマンスとは一味違っていました。

カーリングの見どころは、何と言っても笑顔

そして「そうだね〜」のマイクパフォーマンス⁈

さらには、もぐもぐタイムといったものがきっかけとなり、こちらは選手のキャラクター性に注目が集まりました。

みなさん役割分担や各自のキャラクターが立てば、団体戦という人数のいるメンバーの多いものは、更にキャラ同士が魅力を増して、物語が派生していきますよね。

その他にも見せる物語はありました。

競技以外の見せる演出

ほかの競技にも目を向けると、スピードスケートは国という政治背景を超えた友情や、オリンピック三大会にわたる姉妹対決の執念といった、競技のバックボーンにある実話の物語性に注目が集まりました。

競技外の演出も観客には面白さの一つなのだと思います。

また、各競技の選手たちは選ばれし才能と、その向上に切磋琢磨した人たちです。

彼らのみが見ている高みの位置でパフォーマンスの凄さは、競技の順位や結果のみで測れるものではないように感じます。

それはまた、なかなか一般の多くの人には伝わりにくいものなのでしょう。

秀でた憧れの選手共有したい、理解したいという気持ちの共感性の入り口には、キャラクターや物語性といった鑑賞のアイテムは必要不可欠なのかもしれませんね。

これって映画鑑賞をする時と同じようなことなのではないでしょうか。

市川崑監督『東京オリンピック』(1964)

次回2020年は、いよいよ東京ですね…。

さて、あなたは2月にどのような映画の物語に触れ、そこに生きるキャラクターに心を鷲掴みにされましたか?

それでは、3月も良き映画との出会いをCinemarcheから!

おまけ

物語性の仕掛けられた脚本が秀でた作品といえば、現在上映中の映画『スリー・ビルボード』は必見!

脚本の巧みさはもちろんのこと、登場するキャラクターの際立ちと彼らの持つ“愛”に酔わされてしまうはず。

「人を信じる」これを物語で伝え、また物語も信じるような傑作映画です。お見逃しなく!

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