自身がアート作品になった男が辿る「数奇な運命」とは…。
2020年のヴェネツィア国際映画祭オリゾンティ部門で男優賞を受賞し、東京国際映画祭でも正式出品され、さらに第93回アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされ話題を集める「THE MAN WHO SOLD HIS SKIN」(英題)。
映画の邦題を『皮膚を売った男』として、2021年晩秋より公開することが決定しました。
また今回の公開決定に併せて、カウテール・ベン・ハニア監督からのメッセージが届きましたのでご紹介します。
そして、この度解禁された場面写真には、厳かな空間の中でアート作品として大勢の人物に品評される男の姿が映し出されています。
映画『皮膚を売った男』について
参考:東京国際映画祭時の予告編
本作の主人公である難民のサムは、大金と自由を手に入れる代わりに現代アートの巨匠からあるオファーを受けます。
それは背中にタトゥーを施し彼自身が“アート作品”になることでした。美術館に展示され、世界を自由に行き来できるようになったサムは国境を越え離れ離れになっていた恋人に会いに行くのですが…。
本作は矛盾に満ちた世界の在り様をユーモアを交え描いた怪作。
第77回ヴェネツィア国際映画祭のオリゾンティ部門でプレミア上映が行われ、主演のヤヤ・マヘイニが男優賞を受賞。
他にも第26回リュミエール賞合作賞の受賞や第31回ストックホルム国際映画祭脚本賞の受賞など、『皮膚を売った男』は今、賞レースを席巻している話題作です。
日本でも東京国際映画祭で上映されるや「大傑作」「監督は天才か?」「最大級の驚き」「予想もつかない結末」と評判を呼び、多くの劇場公開を望む声が挙がりました。
本作の演技が高く評価されたヤヤ・マヘイニが出演する他、『007 スペクター』『オン・ザ・ミルキー・ロード』のモニカ・ベルッチ、『Uボート:235 潜水艦強奪作戦』のケーン・デ・ボーウなど、豪華キャストが脇を固めます。
監督を務めるのは、過去にも「Beauty and the Dogs」(2017)でカンヌ国際映画祭「ある視点」音響賞を受賞し、アカデミー国際長編映画賞のチュニジア代表に選ばれたことがある実力派、カウテール・ベン・ハニア
ウテール・ベン・ハニア監督のコメント
この度公開決定に併せて、ウテール・ベン・ハニア監督からの以下のようなメッセージが届きました。
主人公のサムは自分の背中を「アート作品」として売ることで、思いもよらない形で現代美術の世界へ足を踏み入れます。ファウストが悪魔と契約したように、恵まれた人と呪われた人とが契約を交わしたのです。現代美術と難民は全く異なる世界ではありますが、この2つの世界が映画の中で対比することで“自由”について考えさせられるものとなっています。
映画『皮膚を売った男』の作品情報
【日本公開】
2021年(チュニジア・フランス・ベルギー・スウェーデン・ドイツ・カタール・サウジアラビア合作映画)
【英題】
The Man Who Sold His Skin
【監督】
カウテール・ベン・ハニア
【キャスト】
ヤヤ・マヘイニ、ディア・リアン、ケーン・デ・ボーウ、モニカ・ベルッチ、ヴィム・デルボア
映画『皮膚を売った男』のあらすじ
主人公サムは、当局の監視下にあり国外へ出られなくなってしまいます。
海外で離れ離れになってしまった恋人に会うためなんとかして出国したいと考えていた彼は、偶然出会った芸術家からある提案を受けます。
それは、背中にタトゥーをし、彼自身が”アート作品”となることでした。
芸術品となれば大金を得ることができ、展覧会の度に海外にも行けます。
恋人に会うためオファーを受けたサムでしたが、次第に精神的に追い詰められてゆきます。
高額で取引されるサムを待ち受ける運命とは…。
まとめ
参考:『THE MAN WHO SOLD HIS SKIN』の公式インスタグラム
自身がアート作品になった男の数奇な運命をたどる『皮膚を売った男』。
第93回アカデミー賞国際長編映画賞ノミネートされ、賞レースを席巻している話題作が待望の日本上陸です。
映画『皮膚を売った男』は、2021年晩秋よりBunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショーです。