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Entry 2021/04/09
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映画『デニス・ホー ビカミング・ザ・ソング』上映館/予告動画。劇場公開が世界初となる香港の歌手で運動家の姿を捉えたドキュメンタリー

  • Writer :
  • 石井夏子

香港に自由を!願いが、一つの歌になる。

香港ポップス界のスター歌手デニス・ホーを追ったドキュメンタリー映画『デニス・ホー ビカミング・ザ・ソング』(原題:DENISE HO: BECOMING THE SONG)が、2021年6月より渋谷のシアター・イメージフォーラムにて緊急公開いたします。

(C)Aquarian Works, LLC

本作は香港での公開は不可能であり、アメリカではバーチャルでの公開となった為、日本での公開が世界初のロードショー公開です。

この度、本作の予告編が解禁となります。

映画『デニス・ホー ビカミング・ザ・ソング』について

2014年に香港で起きた「雨傘運動」に、一人のスーパースターの姿がありました。彼女の名前はデニス・ホー。同性愛を公表する香港のスター歌手であるデニス・ホーは、この雨傘運動でキャリアの岐路に立たされていました。

スー・ウィリアムズ監督による長期密着取材によって浮かび上がるのは、香港ポップスのアイコンであったデニス・ホーが、香港市民のアイデンティティと自由を守るために声を上げる一人のアーティスト、そして民主活動家へと変貌していく様です。

その物語は、歪な関係にある香港と中国、過去30年間の情勢を見事に反映しています。

そして、2019年6月。香港で逃亡犯条例改正に反対するデモが起き、彼女は再び岐路に立たされました。数百万のデモ参加者が街頭に繰り出した時、彼女は催涙ガスと放水砲が飛び交う通りに立ち続け、デモ参加者を守ろうとします。

そして、国連やアメリカ議会で香港の危機的状況について訴え、自由と民主主義を守ろうとする人々の姿を世界に発信していくのだった。自由を求める香港の人々の声が、デニス・ホーという存在に重なり、その願いが一つの歌となって響き渡ります。

映画『デニス・ホー ビカミング・ザ・ソング』の予告編動画

日本ではジョニー・トー監督の『奪命金』(2011)への出演で知られるデニス・ホーの挫折と再起が描かれた予告編

同じく香港の大スターであるアニタ・ムイに憧れ音楽界へと進んだデニスは、人気絶頂の最中、2012年に香港の女性芸能人で初めて同性愛者であることを公表し、2014年には香港の「雨傘運動」で逮捕されるなど、苦難の道のりを歩んできました。

そのような経緯で中国のブラックリストに入ってしまった彼女が再起をかけて、香港の自由のために立ち上がる姿が映し出されています。

デニス・ホー(何韻詩)のプロフィール

参考:デニス・ホーのインスタグラム

デニス・ホー(何韻詩)は、1977年香港生まれ。11才の時に家族とカナダへ移住。

その後、香港を代表するスター歌手アニタ・ムイ(梅艷芳)に弟子入りし、2001年にレコードデビュー。

香港ポッブスの中核を担う歌手としてワールドワイドに音楽活動を続けるなか、映画や舞台など俳優としても活躍してきました。

2012年のLGBTパレードに参加した際に、舞台上で自ら同性愛者であることを公表。香港の女性芸能人で初のカミングアウトとなりました。

また、2014年、「逃亡犯条例」の改正に関する抗議デモから始まった雨傘運動を支持し、座り込みを続けたことで逮捕され、レコード会社との契約やスポンサー契約を打ち切られます。

しかし根強い人気を持つデニスは、インディーズ歌手としてチケット秒殺で4日間の香港コロシアムコンサートを成功させました。

そして2016年、デニスの雨傘運動支持に対し、コンサートのスポンサーであったフランスの化粧品メーカー「ランコム」が中止を発表する「ランコム事件」が起きます。

このスポンサー撤退について、自社のマーケット保持のためランコムが中国当局の圧力に屈したと海外の主流メディアが報じました。

2019年には「逃亡犯条例」改正に反対するデモに参加。再び、キャリアの岐路に立たされることに。

現在は、PodcastやYoutubeで配信活動を行っています。

映画『デニス・ホー ビカミング・ザ・ソング』の作品情報

(C)Aquarian Works, LLC

【日本公開】
2021年(アメリカ映画)

【原題】
DENISE HO: BECOMING THE SONG

【監督・脚本・制作】
スー・ウィリアムズ

【キャスト】
デニス・ホー

【日本語字幕翻訳】
西村美須寿

【日本語字幕監修】
Miss D

映画『デニス・ホー ビカミング・ザ・ソング』のあらすじ

2014年に香港で起きた「雨傘運動」。警官隊の催涙弾に対抗して雨傘を持った若者たちが街を占拠したこの運動に、一人のスーパースターの姿
がありました。

彼女の名前はデニス・ホー。同性愛を公表する香港のスター歌手である彼女は、この雨傘運動でキャリアの岐路に立たされていました。

彼女は、中心街を占拠した学生たちを支持したことで逮捕され、中国のブラックリストに入ってしまいます。次第にスポンサーが離れていき、公演を開催することが出来なくなった彼女は、自らのキャリアを再構築しようと、第二の故郷モントリオールへと向かい…。

まとめ

参考:デニス・ホーのインスタグラム

香港ポップス界のアイコンでありながら、香港の女性芸能人で初めて同性愛を公表し、2014年には「雨傘運動」で逮捕されたデニス・ホー。

本作は2019年の「逃亡犯条例」デモに到るまでの、デニス・ホーの足跡が描かれます。

映画の幕は閉じても、デニス・ホーの、そして香港の闘いはまだ終わっていません。

ドキュメンタリー映画『デニス・ホー ビカミング・ザ・ソング』は2021年6月よりシアター・イメージフォーラムにて公開です。


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