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Entry 2021/01/19
Update

【SF映画2021】話題作ランキング5選!劇場公開ベストな洋画邦画の内容解説と見どころを紹介【糸魚川悟セレクション】|SF恐怖映画という名の観覧車137

  • Writer :
  • 糸魚川悟

連載コラム「SF恐怖映画という名の観覧車」profile137

2020年はハリウッドによる大作映画が軒並み延期し、SF映画好きには辛い1年でした。

しかし、その分2021年には大規模な撮影が行われた待ちに待った大作映画も公開されます。

また、低予算ながらも独特な発想で話題の作品まで、数多くのSF映画が待ち構えており期待に胸が高鳴ります。

今回は、2021年公開映画の中から話題作であり、オススメのSF映画を5作ピックアップし、注目点をご紹介させていただきます。

【連載コラム】『SF恐怖映画という名の観覧車』記事一覧はこちら

2021年の注目SF映画①『プラットフォーム』

映画『プラットフォーム』の作品情報


(C)BASQUE FILMS, MR MIYAGI FILMS, PLATAFORMA LA PELICULA AIE

【原題】
El Hoyo

【日本公開】
2021年1月29日(スペイン映画)

【監督】
ガルダー・ガステル=ウルティア

【キャスト】
イバン・マサゲ、アントニア・サン・フアン、ソリオン・エギレオール、エミリオ・ブワレ、アレクサンドラ・マサンカイ

映画『プラットフォーム』のあらすじ


(C)BASQUE FILMS, MR MIYAGI FILMS, PLATAFORMA LA PELICULA AIE

上から下へと動く巨大なプラットフォームのある部屋で目を覚ましたゴレン(イバン・マサゲ)。

ゴレンは同じ部屋にいる老人から自分たちは「ピット」と呼ばれる塔のような建物の内部にいることと、上の部屋の人間が食べ残した残飯がプラットフォームに載せられ降りてくると言うことを聞かされ…。

縦長の構造体で描かれる社会主義への批判


(C)BASQUE FILMS, MR MIYAGI FILMS, PLATAFORMA LA PELICULA AIE

スペインの新進気鋭の監督ガルダー・ガステル=ウルティアが製作した映画『プラットフォーム』(2021)。

ランダムで割り当てられる階層によって食事の質が決定され、下層に割り当てられた人間はゴミに近い残飯すらも食べることの出来ないと言う壮絶な設定が話題となった本作は、様々な映画祭に出展され「トロント国際映画祭」や「シッチェス・カタロニア国際映画祭」などで高い評価を受けました。

本作の象徴とも言える階層を繋ぐ「プラットフォーム」は「現代社会」を意味しており、産まれた環境の差で変わる貧富や、格差を埋めようとする善性の人間の存在、そして格差によって生れてしまう暴力など目を覆いたくなるような現代社会の歪みを「SF映画」と言う映像作品として描写。

理不尽すぎる「ピット」内に入れられれてしまった人間たちは結束するのか、それとも富を独占しようとするのか。

鮮烈すぎる社会風刺映画『プラットフォーム』は大注目の作品です。

2020年の注目SF映画②『夏への扉 キミのいる未来へ』

映画『夏への扉 キミのいる未来へ』の作品情報


(C)2021「夏への扉」製作委員会

【公開】
近日公開(日本映画)

【監督】
三木孝浩

【キャスト】
山崎賢人、清原果耶、夏菜、眞島秀和、浜野謙太、高梨臨

映画『夏への扉 キミのいる未来へ』のあらすじ


(C)2021「夏への扉」製作委員会

1995年、科学者の高倉宗一郎(山崎賢人)はプラズマ蓄電池の完成を間近に迎えていました。

しかし、共同経営者と婚約者に裏切られ研究の全てを奪われてしまった宗一郎は、さらにコールドスリープの装置に入れられてしまい…。

アメリカの名作SF小説を映像化した異色の和製SF


(C)2021「夏への扉」製作委員会

「宇宙の戦士」などの著作で知られるアメリカのSF作家ロバート・A・ハインライン。

彼の作品の中でも「タイムトラベル」を題材とした小説として世界的に支持を受ける「夏への扉」が、初の映像化作品として公開されます。

海外のSF小説を日本で実写化した異色のSF映画『夏への扉 キミのいる未来へ』(2021)は、舞台を「日本」に移した上で時代設定を大幅に変更した意欲作。

原作小説は1956年に連載が始まりながらも「自動掃除ロボット」が実用化された未来を見通すなど、ロバート・A・ハインラインの「先見の明」が光る作品であり現代に読んでも古臭さを感じさせません。

若手俳優の中でも確かな実力を持つ山崎賢人を主演に据えた映画『夏への扉 キミのいる未来へ』は、和製SFとしても大名作の映像化作品としても目の離せない作品です。

2021年の注目SF映画③『スカイライン 逆襲』

映画『スカイライン 逆襲』の作品情報

【原題】
Skylin3s

【日本公開】
2021年2月26日(イギリス・スペイン・リトアニア合作映画)

【監督】
リアム・オドネル

【キャスト】
リンゼイ・モーガン、ジョナサン・ハワード、ダニエル・バーンハード、ローナ・ミトラ、ヤヤン・ルヒアン

映画『スカイライン 逆襲』のあらすじ


(C)2020 MPP-Cobalt Limited. All rights reserved.

15年前、地球を侵略しようとした宇宙人「ハーベスター」は回収した人間をサイボーグに作り変え、侵略の道具として利用しました。

レジスタンスを結成し一度はハーベスターを追い返したローズ(リンゼイ・モーガン)たちでしたが、ハーベスターは再び侵略の計画を進め始めていて…。

地球侵略を目論む宇宙人とガチンコで戦う人類を目撃せよ!


(C)2020 MPP-Cobalt Limited. All rights reserved.

2010年に製作された『スカイライン-征服-』から続く「スカイライン」シリーズ3作目となる最新作『スカイライン 逆襲』(2021)。

人類が太刀打ちの出来ない遥か進んだ技術を持つ侵略者「ハーベスター」の恐ろしさを淡々と描く1作目に対して、2作目となる『スカイライン -奪還-』(2018)はイコ・ウワイスやヤヤン・ルヒアンと言ったインドネシアのアクションスターを起用し、侵略者と近接武器で戦う「力強さ」を前面に出した思い切った舵の切り方が一部のアクション映画ファンの心を掴みました。

3作目となる本作は、前作の人気の理由となった「力強さ」をさらにパワーアップさせた作品となっており、ハーベスターと人類のガチンコの勝負が期待できます。

前作で死亡したはずのチーフを演じた俳優ヤヤン・ルヒアンも再登場することが決まり、取り敢えず「力(パワー)」で勝負と言う意気込みを感じ取ることの出来る本作は2021年のSFアクション映画の大本命とも言える作品です。

2021年の注目SF映画④『カオス・ウォーキング』

映画『カオス・ウォーキング』の作品情報

【原題】
Chaos Walking

【日本公開】
2021年11月(アメリカ映画)

【監督】
ダグ・リーマン

【キャスト】
トム・ホランド、デイジー・リドリー、ニック・ジョナス、デビッド・オイェロウォ、マッツ・ミケルセン

映画『カオス・ウォーキング』のあらすじ

近未来、未知の感染症の蔓延によって世界中の女性が死亡し、世界には1つの街のみが残されることになりました。

ある日、思考が他者にも伝わってしまう「ノイズ」の存在しない場所を見つけた青年トッド(トム・ホランド)は、その場所で謎の女性ヴァイオラ(デイジー・リドリー)と出会い…。

思考が伝播する世界で巻き起こる嘘と偽りの物語

パトリック・ネスによる小説シリーズ「混沌の叫び」の第1作「心のナイフ」を『ボーン・アイデンティティー』(2003)のダグ・リーマンが映像化した作品。

原作となる「混沌の叫び」シリーズはガーディアン賞やコスタ児童書賞などイギリスの主要な児童小説に対する賞を受賞しており、主人公の成長、世界の隠された真実、狂気の思想を持った悪役との対峙が魅力的に構成されています。

本作には「アベンジャーズ」シリーズで「スパイダーマン」を演じ人気を集める俳優トム・ホランドと、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015)から始まる「スター・ウォーズ」シリーズの続三部作で主演を務めたデイジー・リドリーが出演。

様々な心理が入り乱れる「混沌」が題材となる本作で2人がどのような演技を見せてくれるのか、今から期待が高まる作品です。

2021年の注目SF映画⑤『DUNE デューン 砂の惑星』

映画『DUNE デューン 砂の惑星』の作品情報

【原題】
Dune

【日本公開】
2021年(アメリカ映画)

【監督】
ドゥニ・ビルヌーブ

【キャスト】
ティモシー・シャラメ、レベッカ・ファーガソン、オスカー・アイザック、ゼンデイヤ、ジョシュ・ブローリン、ステラン・スカルスガルド、デイブ・バウティスタ、ジェイソン・モモア、ハビエル・バルデム

映画『DUNE デューン 砂の惑星』のあらすじ


(C)2020 Legendary and Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved

誰もが羨む健康効果を持つ「メランジ」の産地である砂に覆われた惑星アラキス。

アラキスを統治するレト・アトレイデス(オスカー・アイザック)の息子ポール(ティモシー・シャラメ)は、アラキスを巡る権力の争いに次第に巻き込まれていくこととなり…。

映像化困難とされる壮大なスケールの小説の映像化

物語のスケールの壮大さと作品の持つ幻想的な雰囲気により、映像化困難とされる小説シリーズ「デューン」。

映像化を試みた巨匠アレハンドロ・ホドロフスキーはその困難さの前に挫折し、『デューン/砂の惑星』(1985)として映像化を完成させたデイヴィッド・リンチもそのクオリティに満足しなかったとされています。

そして2021年、5度目の映像化企画であり続編の映像化も視野に入れた『DUNE デューン 砂の惑星』(2021)が公開されます。

監督を務めたドゥニ・ビルヌーブは『メッセージ』(2017)でアカデミー監督賞を受賞した実力者であるだけでなく、『ブレードランナー 2049』(2017)では幻想的な映像表現で、名作の続編の中で自身の世界観を見せつけた鬼才。

幻想的かつ壮大なスケールの「デューン」をどのように映像化したのか、注目せざるを得ない作品です。

まとめ


(C)2021「夏への扉」製作委員会

仕方のないこととは言え、期待していた映画の公開延期ほど残念で心苦しいものはありません。

しかし、そんな事態だからこそ、いつもはスルーしてしまった作品をより詳しく知り楽しみに出来るチャンスでもあります。

2021年も気になる作品が劇場公開される際には感染対策を万全の状態にして、映画を劇場で楽しんでみてはいかがでしょうか。

次回の「SF恐怖映画という名の観覧車」は…

いかがでしたか。

次回のprofile138では、同名漫画を実写化したミステリーホラー映画『さんかく窓の外側は夜』(2021)をネタバレあらすじを含めご紹介させていただきます。

次回の掲載をお楽しみに!

【連載コラム】『SF恐怖映画という名の観覧車』記事一覧はこちら



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