映画『ザ・スイッチ』は2021年1月15日(金)全国ロードショー
『透明人間』『ゲット・アウト』などホラー、サスペンスの話題作やヒット作を数多手がけるジェイソン・ブラムが製作し、「ハッピー・デス・デイ」シリーズのクリストファー・ランドン監督が手掛けた『ザ・スイッチ』。
ホラーともコメディともいえるこの作品が、2021年1月15日に全国ロードショーされます。
魂が入れ替わった殺人鬼と女子高生。元の姿をとりもどそうとする殺人鬼の姿の女子高生と好き放題をしている女子高生姿の殺人鬼という2人の魂の争奪戦が、スプラッタ描写全開で描かれます。
キャスリン・ニュートンが女子高生に扮し、殺人鬼と入れ替わり後は手当たり次第に殺戮を企てる悪役を熱演。一方、中身は女子高生で自分の身体を取り戻そうする殺人鬼をビンス・ボーンが演じています。
映画『ザ・スイッチ』の作品情報
【日本公開】
2021年(アメリカ映画)
【原題】
FREAKY
【脚本】
クリストファー・ランドン マイケル・ケネディ
【監督】
クリストファー・ランドン
【製作】
ジェイソン・ブラム
【キャスト】
ヴィンス・ボーン、キャスリン・ニュートン、セレスト・オコナー、ミーシャ・オシェロヴィッチ
【作品概要】
『パラノーマル・アクティビティ』(2007)「死霊館」シリーズのブラムハウス・プロダクションの最新ホラー映画。呪いの短剣で魂と体が入れ替わった殺人鬼と女子高生の対決を描きます。殺人鬼ブッチャーにヴィンス・ボーン、女子高生のミリーをキャスリン・ニュートンが演じています。
映画『ザ・スイッチ』のあらすじとネタバレ
その町では、巨漢の殺人鬼“ブッチャー”の存在が半ば都市伝説化しながら恐れられていました。
ある晩、両親の留守をいいことに楽しんでいる高校生カップルをブッチャーが襲撃、4人もの若者が惨殺される事件が起きます。
一方、同じ高校の女子高生のミリーはクラス仲間から外れていて、学校では憂鬱な日々を何とかやり過ごして過ごしていました。
家では夫の死を受け入れられず酒に溺れる母と姉が喧嘩を繰り返し、学校ではクラス仲間からの嫌がらせのターゲットに。親友のナイラ、ジョシュとなんとか日々を過ごしていました。
アメフトの試合の夜、着ぐるみに入って応援をしていた帰り、ミリーは母からの迎えを待っていましたが、母は泥酔して寝込んでいました。
夜遅い時間一人寂しく立ちすくんでいたミリーに、巨漢の殺人鬼ブッチャーが襲い掛かります。彼の手にはアステカの短剣という呪われた凶器が握られていました。
つかみ合いになって肩口を刺されるミリー。絶体絶命のところで、警官でもある姉が駆けつけます。ブッチャーは逃げ出し、ミリーは意識を失います。
翌日、13日の金曜日。ミリーが目覚めると違和感を感じます。なんとミリーとブッチャーの魂が入れ替わっていたのです。
目覚めていきなり女子高生になっていたブッチャーも当初は戸惑いますが、魂が入れ替わったことを活かし、女子高生のミリーとして凶行を重ねます。
一方、ブッチャーとして目覚めたミリーは戸惑いを隠せません。何とか街へ出ていきますが、ブッチャーの姿を見た街の人々は悲鳴を上げて逃げ回ります。こっそり高校に忍び込んだブッチャーの姿のミリーは、ナイラとジョシュに「自分はミリーだ」と訴えます。
何とか信じてもらったミリー。現在の状況が起こった原因を調べる中で、ブッチャーの持っていたアステカの短剣へとたどり着きます。そして短剣が魂の入れ替わりの原因そのものであり、24時間経ってしまうと二度と元に戻らないということを知ります。
殺人鬼として警察に追われながらも、ミリーはなんとか短剣を手に入れて自分の姿をしたブッチャーと入れ替わるためにパーティ会場に潜り込みます。
映画『ザ・スイッチ』の感想と評価
映画はシンプルなB級スプラッタコメディです。ブラムハウス作品を含めてちょっと捻ったホラーが多かった中で、逆に新鮮に感じるほどです。
クリストファー・ランドン監督はこれまで『パラノーマル・アクティビティ』のプロデュース・脚本、「ハッピー・デス・デイ」シリーズなどといった変化球ホラーを手がけ続けていましたが、本作は一転してクラシックなスプラッタホラーに仕上がっています。
特に、冒頭のブッチャーの強襲シーンは80年代のスプラッタホラー、スラッシャーホラーを感じさせるつくりになっていて、ジャンルファンには嬉しい展開が続きます。
行き過ぎた恐怖は笑いに転じるのはサム・ライミ監督の「死霊のはらわた」シリーズなどで証明されていますが、本作もまた途中からコメディとホラーを行ったり来たりします。
これは偏にヴィンス・ボーンという名バイプレイヤーのおかげといえるでしょう。本作を見たスティーヴン・キングも「ヴィンス・ボーンはアカデミー賞級」とまで持ち上げているほどです。
そこまではいかないまでも、心は女子高生な中年巨漢(身長190センチ以上!!)の殺人鬼というややこしいキャラクターを見事に演じています。
まとめ
今やホラー映画の製作会社として最も信頼度が高い、ブラムハウス・プロダクション。「パラノーマル・アクティビティ」シリーズ、「死霊館」シリーズなどで成功をおさめ『ゲット・アウト』や2020年公開の『透明人間』などなどクラシカルなホラーを現代的にアップデートし続け、話題作を量産し続けています。
監督のクリストファー・ランドンはその屋台骨の一人です。もちろんブラムハウス・プロダクションのジェイソン・ブラムがプロデュースにクレジットされています。
ある種の品質保証のついたスプラッタホラー、スラッシャー、そしてブラックコメディ映画として『ザ・スイッチ』はお薦めの一本です。