とんかつ屋の3代目・アゲ太郎が「とんかつDJ」 を目指す満腹絶倒コメディ!
二宮健監督の演出による映画『とんかつDJアゲ太郎』は、イーピャオ、小山ゆうじろうの人気ギャクマンガを北村匠海主演で映画化。
渋谷の老舗とんかつ屋の3代目・アゲ太郎は、クラブDJに出会い、大好きな苑子ちゃんを踊らせるためにもとんかつもフロアも“アゲ”られる男「とんかつDJ」を目指そうと決意します。
三代目の跡取りとして生まれた息子たちが集まった道玄坂ブラザーズの仲間と共に能天気なアゲ太郎か勢いでDJを目指すも、ハプニング続きで…果たしてアゲ太郎は「とんかつDJ」になれるのでしょうか。
映画『とんかつDJアゲ太郎』の作品情報
【公開】
2020年(日本映画)
【監督・脚本】
二宮健
【原作】
イーピャオ、小山ゆうじろう
【キャスト】
北村匠海、山本舞香、伊藤健太郎、加藤諒、浅香航大、栗原類、前原滉、池間夏海、片岡礼子、ブラザートム、伊勢谷友介、DJ KOO、フワちゃん
【作品概要】
イーピャオ、小山ゆうじろうの大人気ギャクマンガを北村匠海主演で映画化。監督を務めるのは『チワワちゃん』(2019)などで知られる二宮健監督。
渋谷の街にある老舗とんかつ屋「しぶかつ」の3代目・アゲ太郎がクラブDJと出会い、「とんかつDJ」を目指す満腹絶倒コメディ作品。
主人公・アゲ太郎を演じるのは『君の膵臓をたべたい』(2017)や『思い、思われ、ふり、ふられ』(2020)など話題作に引っ張りだこの若手俳優北村匠海。ヒロイン・苑子には山本舞香、三代目道玄坂ブラザーズのメンバーには加藤諒、栗原類、浅香航大、前原 滉など注目の若手キャストが勢揃いです。
映画『とんかつDJアゲ太郎』のあらすじとネタバレ
渋谷の老舗とんかつ屋「しぶかつ」の三代目・アゲ太郎こと勝又揚太郎は店を継ぐからとんかつの揚げかたを教えてくれと父(ブラザートム)に頼むも相手にされず、キャベツの千切りばかり…本気でやりたいこともなく何となく手伝いをし、三代目道玄坂ブラザーズの仲間とつるむ日々。
そんなアゲ太郎は三代目道玄坂ブラザーズのたまり場である「円山旅館」の向かいのビルに務めている苑子(山本舞香)に一目惚れしていました。
ある日、弁当の配達でクラブを訪れたアゲ太郎は、「しぶかつ」のとんかつを円山町のソウルフードだと言うDJオイリーに出会い、フロアを盛り上げるDJオイリーの姿をみて感動します。そして、クラブに意中の苑子と会い、苑子がクラブの常連だと知ります。
初めてのクラブの雰囲気、クラブを盛り上げるDJ…“運命”の出会いをはたしたアゲ太郎はDJオイリーに弟子にしてくださいと頼むと、
「DJは教えられてやるものでもない、独学で自由にやればいい。それがDJの良いところだ」と言われます。
その言葉の通り、アゲ太郎は三代目道玄坂ブラザーズと共に、それぞれの家から機材を集め、動画を撮影し、ネットにアップしました。渋谷の街中でコスプレをしたり、「しぶかつ」で踊ってみたり…と、様々な面白い動画を撮ってアップした結果みるみる再生数が上がります。
苑子にもみてもらおうと、クラブで動画を見せるも「ちょっとよくわかんない」と言われてしまい、落ち込むアゲ太郎。そんなアゲ太郎のもとに、DJオイリーが現れ、何と弟子にしてやると言うのです。
映画『とんかつDJアゲ太郎』感想と評価
本作は“とんかつ”と“DJ”という交わることのないように思える異色な2つを組み合わせるというコミカルさ、更に能天気でポジティブなアゲ太郎のキャラクター性があいまってシュールでありながら、誰もが笑えるコメディとなっています。
それだけでなく、何となくやりたいこともなく店の手伝いをしていたアゲ太郎が自分のやるたいことに突き進むも、挫折し、仲間の支えによってもう一度立ち上がるという青春要素。更には苑子への淡い恋心。
そして、最後には見守り続ける父に認められていくというビクトリー要素も詰まった笑えるだけでなく、元気ももらえる映画になっています。
そんな本作を監督した、二宮健監督は自主映画『SLUM-POLIS』(2015)で注目され、『THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY リミット・オブ・スリーピング ビューティ』(2017)で商業デビュー。
商業映画2作目となったのは岡崎京子の漫画の映画化『チワワちゃん』(2019)でした。そして3作目となった本作。
二宮健監督は、早送りや妄想と現実の交差する斬新でエモーショナルな映像が特徴的であり、本作でも映像の美しさが際立ちます。また渋谷の街並みの映し方も非常に印象的です。
さらに本作ではコメディにも挑戦しており、アゲ太郎が仲間たちと渋谷の街並みでとんかつの被り物を被ったり、面白い衣装で撮影する姿はコミカルでキャッチーです。
また、大人気ユーチューバーのフワちゃんが本人役で登場しており、そういった遊び心も存分に感じられます。
アゲ太郎を演じる北村匠海さんは俳優だけでなく、ダンスロックバンド「DISH//」のメンバーとして音楽活動を行っており、劇中でみせるダンスや、DJとしての姿も様になっています。
まとめ
思わずよだれが出てしまいそうなほどさくっとした衣が眩しいとんかつと、無意識に体が動き出しそうなほどノリの良い音楽。そんな“とんかつ”と“DJ”という異色なコンビがおりなす満腹絶倒コメディ。
更に新鋭二宮健監督の斬新でエモーショナルな映像、北村匠海さんをはじめとした若手俳優陣のコミカルな演技にも大注目です。