『エスケープ・ルーム』は2020年2月28日(金)より全国ロードショー。
Webブラウザ上で行うインターネットゲームとして人気を集めた「脱出ゲーム」。
部屋の中をくまなく調査し、脱出の手掛かりとなるキーワードやコードを見つけ出す「脱出ゲーム」は、今や現実の世界のアトラクションとしても世界で大人気となっています。
今回はそんな「脱出ゲーム」を題材とした映画『エスケープ・ルーム』(2020)を、ネタバレあらすじを含め、本作を最大限楽しむことの出来る4DX鑑賞の感想と共に紹介させていただきます。
映画『エスケープ・ルーム』の作品情報
【日本公開】
2020年(アメリカ映画)
【原題】
Escape Room
【監督】
アダム・ロビテル
【キャスト】
テイラー・ラッセル、ローガン・ミラー、ジェイ・エリス、デボラ・アン・ウォール、タイラー・ラビーン、ニック・ドダニ
【作品概要】
『パラノーマル・アクティビティ5』(2016)で脚本を担当したアダム・ロビテルが製作したスリラー映画。
NETFLIX独占配信ドラマ「ロスト・イン・スペース」でメインキャストを演じたテイラー・ラッセルや、同じくNETFLIX独占配信ドラマ「デアデビル」シリーズにメインキャストとして出演するデボラ・アン・ウォールなどが出演したことでも話題となりました。
映画『エスケープ・ルーム』のあらすじとネタバレ
書庫のような部屋に天井から落下してきた1人の男性。
男性は足を負傷しながらも部屋の中央にある暖炉のような場所に置かれた暗号を解くため必死に部屋を捜索します。
徐々に部屋の両端が狭まり始め、焦りながらも部屋に残された様々なヒントを解き明かし暗号を入力しますが、暖炉は開きません。
パニックになる男性は、やがて人1人の幅もなくなり始めた壁に押され…。
数日前、物理学を専攻し他者よりも優秀な成績を修めながらも、人付き合いが苦手で積極的になれないゾーイ。
実家を離れ、独り立ちするためにお金が必要だが、短気かつ自堕落な生き方により倉庫番を続けるしかないベン。
投資家として成功し、公私ともに充実した暮らしをおくるジェイソン。
全く違う境遇で全く能力の異なる3人のもとに、それぞれの関係者から真四角の箱が届きます。
特定の動作を踏むことで箱が開くパズルキューブを、ゾーイは頭脳で、ジェイソンはネットで調べ、ベンはハンマーで叩くなどそれぞれの方法で開き、中に入っていた脱出ゲームへの招待状を手にすることになります。
賞金の1万ドルに惹かれ、指定の場所を訪れた3人はアマンダ、マイク、ダニーと言う3人の参加者と出会い、参加者は合計で6人となります。
ゾーイは部屋のなかのいたるところに「ウータン・ユー博士」と言う名前が存在することに気が付きます。
企業の待合室のような場所で待たされることに限界を感じたベンがタバコを吸おうとドアを捻ると、ドアノブが外れ部屋に閉じ込められただけでなく部屋全体がオーブンのように加熱され始めます。
確実に人の命を奪うような温度となり、異常を感じ始めたゾーイは飲み物を置くコースターに一定の重量を与えることでダクトの扉が開く仕掛けであることに気が付き、コップに水を注ぎ置くことで扉を開くことに成功。
次の部屋へと進むためにダクトを渡る6人でしたが、退役軍人であるアマンダはかつてのトラウマから身動きが出来なくなってしまいます。
ゾーイに元気づけられ、何とか次の部屋へとたどり着くアマンダたち。
狭い小屋の中で開錠のカギとなる「7桁の英単語」を探す6人でしたが、ゾーイの思い浮かぶ単語が全て外れる中、ベンは壁にかけられたトナカイのはく製から過去を思い出します。
事故に遭い友人たちを全て失った過去とその際に歌っていた「赤鼻のトナカイ」を思い出したベンは「7桁の英単語」が「赤鼻のトナカイ」の名前である「ルドルフ(Rudolph)」だと気が付き部屋の開錠に成功しました。
次の部屋は氷上であり、その気温はマイナス10度を下回る極寒の世界でした。
部屋の中には赤いコートが1つだけあり、寒いのが苦手とするジェイソンはコートに固執する様子を見せます。
ゾーイの捜索によって鍵の入った氷のボックスを見つけますが、体温で氷を溶かさなければ鍵を取ることの出来ない仕組みでした。
ゲームに辟易し協力の様子を見せないベンはタバコを吸い始め、ダニーがそのライターを氷を溶かすために使おうとしますが、ベンが投げたライターが爆発し氷が割れ、ダニーは氷の下に落ちてしまったことで溺死してしまいます。
ゲームが本当に人を殺しにかかっていることを再確認させられた5人は、氷を溶かし切り次の部屋へと駆け込みました。
そこはバーのような空間が全て逆さまになった部屋で、上層部にあるノブのない扉を開けることで脱出が出来ます。
しかし、時間の経過によって地面が落ちていく仕組みのこの部屋でノブを見つけだし、ゾーイたちに投げ渡したアマンダが落下し死亡してしまいます。
映画『エスケープ・ルーム』の感想と評価
大ヒットを記録したソリッド・シチュエーション・スリラーの代表作『ソウ』(2004)から爆発的に製作数が増えた「デスゲーム」を題材とした映画。
シチュエーションが限定的であるがゆえに製作費が少なく済むことが製作陣にとっても魅力であり、様々な題材が消費されてきたと言えます。
しかし、本作『エスケープ・ルーム』は、その他のワンシチュエーションな「デスゲーム」映画とは違い、バラエティに富んだ殺意の高い密室が次々と登場し、その都度全く違うギミックが展開されるためダレることなく物語が進みます。
部屋を捜索し、パズルを解き、暗号を入手し次の部屋に進む、と言う「脱出ゲーム」の常識を丁寧に踏襲した「密室」の攻略方法も面白く、ハラハラドキドキと知的な要素がバランスよく味わえる作品でした。
4DX版感想!「デスゲーム」をより身近で体感する恐怖
物語は登場人物の1人が書庫のような密室に入れられ、迫りくる壁に焦らされながらも暗号を解いていくシーンから始まります。
登場人物だけでなく鑑賞者にもその焦りを感じさせるため、劇中では壁が狭まることで倒壊する本棚などを使った演出がなされていますが、4DXでの鑑賞は「ハラハラ」や「ドキドキ」と言った部分をより強め、さながら「デスゲーム」に参加しているような恐怖感を味わえます。
部屋の倒壊、地面の落下、飛行機の振動、毒ガスの噴射などの外的要因が座席で体感されるため、極限の状況下において頭を働かせることの凄さを改めて感じることが出来、映画の鑑賞後の明るい世界に生きている安心感も至極のものになる貴重な体験でした。
まとめ
いかがでしたか。
大ヒットを記録した本作はアダム・ロビテルを監督として既に第2作が製作決定。
劇場でしか味わうことが出来ない「デスゲーム」との対峙を味わうことの出来るこの体験を、ぜひとも上映期間内に劇場で楽しんでください!
映画『エスケープ・ルーム』4DX版は2020年2月28日(金)より全国の4DXシアターにて公開です。