大人気「アウトレイジ」シリーズの最新作にして最終作がついに公開!
様々な分野で活躍する才人・北野武監督の『アウトレイジ 最終章』をご紹介します。
以下、あらすじや結末が含まれる記事となりますので、まずは『アウトレイジ 最終章』の作品情報をどうぞ!
1.映画『アウトレイジ 最終章』の作品情報
【公開】
2017年(日本映画)
【監督・脚本・編集】
北野武
【キャスト】
ビートたけし、西田敏行、大森南朋、ピエール瀧、松重豊、大杉漣、塩見三省、白竜、名高達男、光石研、原田泰造、池内博之、津田寛治、金田時男、中村育二、岸部一徳
【作品概要】
『アウトレイジ』シリーズは、北野武監督が初めて手掛けたシリーズプロジェクトで、裏社会の男たちの抗争を描いた究極のバイオレンス・エンターテインメント。
2010年に『アウトレイジ』、2012年に『アウトレイジ ビヨンド』が公開され、シリーズ累計興収22億円超を記録した超人気シリーズ。
そんな『アウトレイジ』シリーズが、前作から5年の月日を経て、ついに最終章を迎えます。
大友を慕う韓国・済州島グループの市川役に大森南朋、花菱会の花田役にピエール瀧、同・若頭補佐・森島役に岸部一徳、花菱会の新会長・野村役に大杉漣、花田の手下・丸山役に原田泰造、関東の組織「山王会」木村組・吉岡役に池内博之らがシリーズ初参戦!!
前作に引き続き出演することが発表されているビートたけし(大友役)、西田敏行(花菱会・西野役)、塩見三省(同・中田役)、白竜(張会長の側近・李役)、名高達男(山王会・白山役)、光石研(同・五味役)、松重豊(警視庁・繁田役)ら豪華強面の面々と共に、全員暴走!
遂に全面戦争勃発!!
2.映画『アウトレイジ 最終章』のあらすじとネタバレ
《関東【山王会】 vs関西【花菱会】》の巨大抗争後、大友は韓国に渡り、日韓を牛耳るフィクサー張会長の下にいました。
そこに、韓国出張中の【花菱会】花田がトラブルを起こし、張会長の手下を殺してしまいます。
これをきっかけに、《韓国【フィクサー】 vs関西【花菱会】》一触即発の様相を呈する中、【花菱会】では内紛が勃発。
そんな中、大友が日本に戻ってきます…。
3.映画『アウトレイジ 最終章』の感想と評価
今回でついに終わりを迎える「アウトレイジ」シリーズ。
予告編から、さらに過激さの増したエンタメ作品になるのではないかと想像した方も多いのではないでしょうか。
しかし、今作は『ソナチネ』を意識して作られており、全編を通してどことなく物悲しさや虚しさが流れています。
1作目は暴力のエスカレーション、2作目は罵りあいの面白さ(関西弁はピッタリ!)。
今回の3作目は濃厚な騙し合い(正に仁義なき戦い)。
ファンが楽しみにしている残虐なやり口、今回はキャンプと花火という非常に夏らしいレジャーでした。
ただ、それはあくまでサービスで入れたのかなという感じがするほどに、アンチカタルシスなつくり。
前2作のテンションの高まり方からするとやや拍子抜けと感じてしまうのですが、思い返せば北野武映画とはそもそもこういう温度感だったなと。
そういう捉え方で思い返すと、大友の結末は冒頭の太刀魚が暗示するように明白なものでした。
俳優・北野武の魅力は相変わらず全開です。
大友が命を狙われた場面で、若い子たちの命を奪ってしまった時の申し訳なさそうな感じ。
序盤の市川とのやり取りも本当にかわいくて最高でした。
そして、今作にはもう一人かわいいキャラが。
花菱会の会長・野村を演じた大杉漣。
『シン・ゴジラ』の時もそうでしたが上の立場に立ってあたふたする姿がなんともチャーミング。
衣装のポロシャツのチョイスも文句なしの100点。
鈴木慶一さんが手掛けた音楽もバッチリ画にハマっていました。
カメラワークも含めた総合点が本当に高い、見応え充分の一本でした。
まとめ
北野武映画として初の続きものとなった「アウトレイジ」シリーズもこれにて終幕。
先日、初の恋愛小説『アナログ』が出版されましたが、それが次回作とのことです。
ここで一旦流れが終わり、そこからまた新たな北野武映画が撮られていくのだなと思うと、いちファンとして楽しみでなりません。
北野武映画の一つの区切りとして、間違いなく見逃してはならない作品です。
ぜひ劇場に足を運んで、観た後は「バカヤロー、コノヤロー」と叫びましょう。
観賞後モロに影響を受けてしまうのも、映画体験の素晴らしさです!