あらゆるものが「崩壊(BREAK)」する!?世界待望のワイスピ最新作!!
シリーズ通算8作目となる大人気カーアクション映画『ワイルドスピード ICE BREAK』をご紹介します。
CONTENTS
映画『ワイルド・スピード ICE BREAK』の作品情報
【公開】
2017年(アメリカ)
【原題】
The Fate of the Furious
【監督】
F・ゲイリー・グレイ
【キャスト】
ヴィン・ディーゼル、ドウェイン・ジョンソン、ジェイソン・ステイサム、ミシェル・ロドリゲス、タイリース・ギブソン、クリス・“リュダクリス”・ブリッジス、ナタリー・エマニュエル、エルザ・パタキー、カート・ラッセル、シャーリーズ・セロン、スコット・イーストウッド、ヘレン・ミレン
【作品概要】
前作『ワイルド・スピード SKY MISSION』から2年、『ワイルド・スピード』シリーズの第8作目にあたる大人気のカーアクションムービー。
『交渉人』や『完全なる報復』、『ストレイト・アウタ・コンプトン』で知られるF・ゲイリー・グレイがシリーズ初監督を務め、脚本は前作に引き続きクリス・モーガンが担当。
キャストにはヴィン・ディーゼル、ドウェイン・ジョンソン、ミシェル・ロドリゲス、タイリース・ギブソンらおなじみのメンバーに加え、前作に引き続きジェイソン・ステイサムやカート・ラッセル、初登場のシャーリーズ・セロンら豪華俳優陣を迎えている。
映画『ワイルド・スピード ICE BREAK』のキャスト一覧
ドミニク・トレット / ヴィン・ディーゼル
もはやヴィン・ディーゼルの代名詞的作品となった『ワイルド・スピード』シリーズ。1990年に映画デビューを果たしたヴィン・ディーゼルにとって1998年の『プライベート・ライアン』は非常に意味のある作品と言えますね。
1994年に自ら脚本を担当した短編映画『Multi-Facial』を制作し、これがスティーブン・スピルバーグ監督の目にとまったことで、『プライベート・ライアン』への出演が決まったのだそう。
この時演じたエイドリアン・カパーゾ二等兵役で一気にその名を知られる存在となっていきます。
さらに大きな転機となったのは、『リディック』シリーズの原点である『ピッチブラック』(2000)に出演したことでしょう。
この作品以降一気にスターへの座へと駆けあがったヴィン・ディーゼルは2001年に本作の原点である『ワイルド・スピード』、さらには『トリプルX』(2002)へ出演し、完全にハリウッドスターの地位へと登りつめました。
その後も『ワイルド・スピード』シリーズに出演し続ける傍ら、2008には『バビロン A.D.』、2014年には『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』など、話題作にも出演。
まさにとどまる所を知らないといったその勢いを保ち続けるヴィン・ディーゼルは、本作『ワイルド・スピード ICE BREAK』でもちろんおなじみのドミニクを演じることになる訳ですが…。
何やら“ファミリー”を裏切ってしまうといういきなりの予想外の展開を迎えるようで…果たしてどうなってしまうのか?!非常に楽しみですね!
ルーク・ホブス / ドウェイン・ジョンソン
“ザ・ロック”のリングネームでトリプルH、ジ・アンダーテイカー、ストーン・コールド・スティーブ・オースチンと並ぶビッグ4としてWWEを席巻し続けて来たドウェイン・ジョンソン。
俳優として活動し始めるようになったのは2001年の『ハムナプトラ2/黄金のピラミッド』から。
この時演じたスコーピオン・キングが人気を博し、翌年にはスピンオフ作品の『スコーピオン・キング』(2002)で主演を務めることになります。
その後、『ゲット スマート』(2008)、『ウィッチマウンテン/地図から消された山』(2009)、『ファースター 怒りの銃弾』(2010)などの話題作に続き、2011年にシリーズ初登場となった『ワイルド・スピード MEGA MAX』へ出演することに。
続く『ワイルド・スピード EURO MISSION』(2013)、『ワイルド・スピード SKY MISSION』(2015)にも登場し、本作『ワイルド・スピード ICE BREAK』に至ります。
もちろん本作でもDSS(アメリカ外交保安部)の捜査官ルーク・ホブスを演じている訳ですが、今回はどんな人間離れした荒業を見せてくれるのか…注目が集まっていますね!
デッカード・ショウ / ジェイソン・ステイサム
1998年にガイ・リッチー監督の映画『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』でデビューを果たしたジェイソン・ステイサム。
2000年にも同監督の『スナッチ』で主演を務めた後、2001年にジェット・リー主演の『ザ・ワン』に出演し、アクション俳優として世に知られるようになっていきます。
翌年、ジェイソン・ステイサムは大きな転機を迎えることに。そう、『トランスポーター』(2002)の登場です。
この作品で一気に世界的に名を知られるようになり、アクションスターとしてその地位を確立することになりました。
その後も『トランスポーター』シリーズや『アドレナリン』(2006)、『エクスペンダブルズ』(2010)、『キラー・エリート』(2011)などなど。様々なアクション映画で主演を飾り、素晴らしい肉体とアクションの数々を披露し続けてくれていますね!
本シリーズには『ワイルド・スピード EURO MISSION』でチラッと顔を見せ、本格的に登場したのは『ワイルド・スピード SKY MISSION』から。
前作では敵として登場したデッカード・ショーでしたが、本作『ワイルド・スピード ICE BREAK』ではどうやら共闘する模様。
果たしてどんなアクションを繰り広げてくれるのか…注目して見ていきたいですね!
レティ・オルティス / ミシェル・ロドリゲス
本格的に映画デビューを果たしたのは2000年の『ガールファイト』で主演を務めてからというミシェル・ロドリゲス。
翌年には『ワイルド・スピード』(2001)に登場しており、ヴィン・ディーゼルと共にシリーズ開始当初から出演し続けています。
その後もポール・W・S・アンダーソン監督の『バイオハザード』(2002)、『S.W.A.T.』(2003)、『アバター』(2009)に出演。
2009年にはロバート・ロドリゲス監督の『マチェーテ』、続く『マチェーテ・キルズ』(2013)で女革命戦士ラズを演じ、強烈なインパクトを残しました。
本作でも当然レティ・オルティス役で登場するミシェル・ロドリゲスですが、ドミニクの妻である彼女が、まさかの夫の裏切りに一体どういった反応を見せるのかが注目ポイントになりそうですね!
ローマン・ピアース / タイリース・ギブソン
元々は、トミー・ヒルフィガーのモデルとして活躍していたというタイリース・ギブソン。
1998年にはゴールド・ディスクとなった『タイリース』でアルバム・デビューを果たし、2001年にはセカンド・アルバム『2000ワッツ』を発表するなど、アーティストとして良く知られていますね。
俳優としては2001年に『サウスセントラルL.A.』で映画デビュー。2003年には『ワイルド・スピードX2』でシリーズ初登場を果たします。
その後も『フライト・オブ・フェニックス』(2004)、『トランスフォーマー』(2007)、『デス・レース』(2008)と話題作に次々出演を果たし、俳優としても世界的に知られる存在に。
本作でも相変わらず陽気でおしゃべりなムードメーカーであるローマン・ピアースを演じているタイリース・ギブソン。
元々はブライアン(故ポール・ウォーカー)の友人として登場しただけに、本作での立ち位置が非常に気になる所ですね!
テズ・パーカー / クリス・”リュダクリス”・ブリッジス
タイリース・ギブソン同様、ラッパーとして有名なクリス・”リュダクリス”・ブリッジス。
2003年にリリースした『チキンアンドビアー』のシングルカット曲の『スタンド・アップ』が全米で1位を獲得するなど、世界的にも成功を収めています。
俳優としては、こちらもタイリース・ギブソン同様『ワイルド・スピードX2』 (2003)でシリーズデビュー。
その後、ポール・ハギス監督の『クラッシュ』(2004)で重要な役どころを演じたり、ガイ・リッチー監督の『ロックンローラ』(2008)、『マックス・ペイン』(2009)など話題作に出演し続け、俳優としても知られる存在になっていきます。
そんなクリス・“リュダクリス”・ブリッジスが演じるおなじみのテズ・パーカーは電子機器のスペシャリスト。
今回もそんなスペシャリストとしてのテズに注目しつつ、何かと張り合っているローマンとの掛け合いにも注目ですね!
サイファー / シャーリーズ・セロン
元々はモデルとして活動していたシャーリーズ・セロンは、1995年に一応ながら(クレジット表記なし)映画デビューを果たしました。
1997年にはキアヌ・リーヴス主演の『ディアボロス/悪魔の扉』、翌年にはウディ・アレン監督の『セレブリティ』(1998)に出演。
おそらく彼女が最初に世界的な注目を集めるようになったのは、ラッセ・ハルストレム監督の『サイダー・ハウス・ルール』(1999)でしょう。
この作品でバンビ賞(ドイツ)シューティングスター賞を受賞したシャーリーズ・セロンは、その後もジョン・フランケンハイマー監督の『レインディア・ゲーム』(2000)、『ザ・ダイバー』(2000)、『スウィート・ノベンバー』(2001)などの話題作に出演し続けます。
そして2003年の『モンスター』では、実在した殺人鬼アイリーン・ウォーノスを演じ、これまでのイメージを完璧に覆すその迫真の演技に世界中から喝采を浴びることに。
この作品で見事アカデミー主演女優賞、ゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞し、「セクシーなブロンド美人」といったイメージから脱却を果たし、実力派女優としてその地位を確かなものとしました。
その後もポール・ハギス監督の『告発のとき』(2007)、『あの日、欲望の大地で』(2008)、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(2015)でその実力を見せつけていますね。
そんなシャーリーズ・セロンは本作『ワイルド・スピード ICE BREAK』で、初登場のキャラクターであるサイファーを演じています。
なにやら謎のサイバーテロリストという役どころのようですが、一体何の目的があるのか…非常に注目ですね!
ミスター・ノーバディ / カート・ラッセル
大ベテラン俳優カート・ラッセルが映画デビューを果たしたのは、1963年の『ヤング・ヤング・パレード』という作品。
最初に彼が注目されるようになったのは、1982年のジョン・カーペンター監督作『遊星からの物体X』でしょうか。
翌年の『シルクウッド』(1983)ではゴールデングローブ賞にノミネートされるなど、徐々に知名度を高めていきます。
本格的にブレイクを果たすのは、ロン・ハワード監督の『バック・ドラフト』(1999)からでしょう。この作品を機に一気に世界的にその名を知られる存在となっていきました。
その後も『スターゲイト』(1994)、『エスケープ・フロム・L.A.』(1996)、『バニラ・スカイ』(2001)など話題作に出演。
2007年にはクエンティン・タランティーノ監督の『デス・プルーフ in グラインドハウス』に出演して大きな話題を呼びましたね。
『ワイルド・スピード』シリーズには前作『ワイルド・スピード SKY MISSION』からの登場となったカート・ラッセル。
アメリカ政府に属する秘密工作組織の長であるミスター・ノーバディを本作でも演じていますが、今回は一体どんな立ち回りをするのか…非常に楽しみですね!
映画『ワイルド・スピード ICE BREAK』の監督紹介
映画『ワイルド・スピード ICE BREAK』の監督を務めるのは、F・ゲイリー・グレイです。
F・ゲイリー・グレイ監督初劇場作品1:『Friday』(1995)
元々、1990年代前半からアイス・キューブやサイプレス・ヒル、ドクター・ドレーといったヒップ・ホップのアーティストたちのミュージック・ビデオを手掛けていたディレクターとしてその世界では有名な人物だったF・ゲイリー・グレイ。
初めて映画を手掛けたのは、アイス・キューブ(主演も務めた)とDJプーが脚本を手掛け、クリス・タッカーらが出演した『Friday』(1995)から。
翌年に『SET IT OFF』(1996)を発表した後、彼の大きな転機となる作品を迎えます。
F・ゲイリー・グレイ監督初劇場作品2:『交渉人』(1998)
それが1998年製作の『交渉人』です。
サミュエル・L・ジャクソンとケヴィン・スぺイシーを主演に迎えて製作されたこの作品で、緊迫感溢れるサスペンスフルな交渉劇を描き、映画監督として一躍注目を集めるようになりました。
2003年にはマーク・ウォルバーグ主演の『ミニミニ大作戦』、ヴィン・ディーゼル主演の『ブルドッグ』を発表。
さらに『Be Cool/ビー・クール』(2005)、『完全なる報復』(2009)と話題作を作り続け、2015年には再びアイスキューブとタッグを組んだ『ストレイト・アウタ・コンプトン』を発表し、アカデミー賞脚本賞にノミネートされるなど、高評価を得ました
そして本作『ワイルド・スピード ICE BREAK』に至るという訳ですが、初めてこのシリーズに携わることになったF・ゲイリー・グレイにとって非常に心強い点が2点挙げられると思います。
一つは『ワイルド・スピード』シリーズの前作や前々作、あるいはその他の派生作品の脚本を手掛けて来たクリス・モーガンが参加しているということ。
そしてもう一つは、キャストたちがF・ゲイリー・グレイにとってなじみがあるということ。
主演のヴィン・ディーゼルは『ブルドッグ』で、ドウェイン・ジョンソンは『Be Cool/ビー・クール』、シャーリーズ・セロンは『ミニミニ大作戦』でと、過去に仕事を共にした俳優たちが多数いる上、自身ラッパーであるタイリース・ギブソンやクリス・“リュダクリス”・ブリッジスにとっても非常に仕事がしやすい相手だと言えると思います。
果たして、シリーズ初監督となるF・ゲイリー・グレイは本作で一体どんな手腕を見せてくれるのでしょうか?!
映画『ワイルド・スピード ICE BREAK』のあらすじ
キューバ・ハバナ。ドミニクとレティの乗った赤いインパラが道路を疾走しています。二人はハネムーン代わりのバカンスにやって来たのです。
街の一角には車好きが次々と集まってきて、ショートパンツの女性たちが楽しげに乱舞しています。
船のエンジンを搭載した車を披露する親子。ドミニクとレティが感心してみていると、女性がドミニクを呼びにやって来ました。「あなたの従兄弟がトラぶってるわ」。
行ってみると、謝金を返済しないため、従兄弟は男から車を取りあげられようとしていました。従兄弟には「約束は守らなきゃ」と注意しつつ、男の方を向いて、「人の車を奪ってアメリカに売っているな」とチクリ。「あくどい商売ね」とレティが続きます。
ドミニクは、男に車での勝負を持ちかけます。従兄弟はあわてて「そいつの車はハバナで一番なんだ」と忠告しますが、ドミニクは「車の早い、遅いは運転する人間の腕で決まるんだ」と応えます。
男はすかさず言いました。「じゃぁ、従兄弟の車で走れ」。お世辞にもいい車とはいえない従兄弟の車ですが、ドミニクは、シート、エンジン、ドア以外を取り外し、ニトロを接続して、いざスタート!
二台の車が猛スピードでハバナ市街を疾走します。男の仲間たちが、オートバイを飛ばして、交通整理。二台の車はスピードを落とすことなく走り抜けていきます。
ほぼ互角の闘いが続きますが、男は仲間に合図して妨害作戦に出ます。オートバイをぶつけられて、失速したドミニクは、ニトロをひねって爆発的な速さで突き進みます。が、ボンネットが燃えだし、フロントガラスにヒビが入り、今にも吹っ飛びそうです。
ドミニクは車をバックで運転し、ゴールを征します。燃え上がった車から飛び降り、車は海へ。
男は尊敬の念を表し、約束通り、自分の車を差し出そうとしますが、ドミニクは「車はいらない。尊敬だけで十分だ」と断ります。そして車を失った従兄弟に自分のインパラを差し出すのでした。
ホテルで甘い夜を過ごすドミニクとレティ。レティはいいます。「今日、船のエンジンを積んだ親子がいたでしょう? 子どもを持ったあなたを想像していたの」
翌日、買い物帰りのドミニクはエンストで困っている女性に声をかけます。しかし、その女性はドミニクの名前を知っており、ここで会えるように仕組んだと言うではありませんか。
女はドミニクに「部下になって」と言うと、戸惑う彼の目の前にスマホをかかげました。ドミニクの表情が変わりました。「部下になるでしょ。このことは秘密にしておいて」と女は冷たく言い放ちます。
女子サッカーチームの試合で派手な応援をしているのは、ルーク・ボブスです。娘がゴールを決め大喜び。そこにアメリカ政府の秘密工作組織の長、ミスター・ノーバディが新入りの男(リトル・ノーバディ)を連れてやってきました。
電磁パルス砲を盗まれた、取り戻せという命令です。失敗したら刑務所行きだとも。娘は父がまた仕事に出かけるのを悟って、渋い顔をするのでした。
ボブスはドミニクたちに連絡、ファミリーはベルリンへ飛びました。
あちこちのビルが燃えています。電磁パルス砲を奪い返しましたが、敵も必死で追いかけてきます。猛スピードで車を運転しながら、クレーンに大きな鉄球をつけたものを操作する「鉄球作戦」で相手を粉砕!
ドミニクと並走したレティはドミニクの様子が変だと感じますが、分散して隠れ家へ向かうことになり、離れてしまいます。
ボブスと並走するドミニク。突然ドミニクはボブスの車に追突! 転倒させると電磁パルス砲を持って逃走しました。
ボブスは囚人服を着せられ、刑務所に収監されました。武器を奪ったと認め、協力すればここから出してやるとミスター・ノーバディに言われますが、公正な裁判を受けるんだ!と反発。
彼に捕まった多くの犯罪者が彼に憎しみの言葉を吐く中、彼の隣の房にいたのは、なんと宿敵デッカード・ショーでした。二人が舌戦を続けていると、何故か突然、扉が開き、囚人たちが一斉に外に飛び出してきました。
囚人と看守がもみあっているところに、ミスター・ノーバディが現れました。この混乱は、ボブスとデッカードを仲間に引き入れるため、彼が仕組んだものでした。
そのころ、ドミニクはハバナで出逢った女、サイファーの自家用スーパージェットの機内にいました。彼女は天才的なハッカーで、この機内を拠点に悪の限りをつくしている極悪人でした。
「あなたの一番大切なものは何? ファミリーではないわ。スタートからゴールまでの10秒間でしょ? 何者にも縛られないで欲望に生きることを本当は望んでいるのよ」と彼女はドミニクに囁きます。
ボブスは、ミスター・ノーバディに保護されていたファミリーたちと再会。ファミリーたちはデッカードと組むのを嫌がりますが、しぶしぶ受け入れます。
ローマンの提案で、ラムジーが開発した「神の目」という追跡装置でドミニクの居場所を探そうとしますが、既にフェイクがかけられており、判然としません。ようやくひとつに絞れたと思った瞬間、爆発が起こり、なんとドミニクとサイファーが現れました。
サイファーは脳震盪グレネードを起動させてメンバーの動きを麻痺させ、「神の目」を強奪。「ファミリーに背を向けるの!?」とドミニクに声をかけるレティに見せつけるように、ドミニクに口づけをするのでした。
ドミニクがサイファーの指示に従っている理由は? 実はかつて愛した女性エレナが、囚われの身となっているからなのです。そして彼女はドミニクの息子を産んでいたのです。愛くるしい目をした赤ん坊がそこにはいました。
「へたに動いたらたくさんの部下が武装してくるわ。子どもを殺すためにね」とサイファーは冷たく言い放ち、ドミニクは黙って、自分の十字架のネックレスをエレナの目のつくところに掲げました。
ファミリーは、サイファーとドミニクがニューヨークにいることを突き止めます。「新しい基地へようこそ」とリトル・ノーバディが彼らを迎えます。そこは、麻薬の密売人から押収した高級車がずらりと並んでいました。「好きな車を選べ」と言われ、ローマンは大はしゃぎ。
サイファーの次の狙いは、ロシアの国防大臣の乗る車を襲撃し、核ミサイル発射コードを手に入れることでした。
車に乗ろうとするドミニクをサイファーはスーパージェットの機内から監視していました。ドミニクはエンジンを点検したいとボンネットを開いていました。疑い深いサイファーは5分だけよと言い、別の角度からも映すよう、部下に命じます。
ちょうどそこへ業者のトラックが重なってきて、カメラから車が見えなくなりました。その間をぬってドミニクは初老の女と会い、あるものを返すといって女に手渡します。
トラックが動き、ドミニクの車がカメラに映りました。ちょうど5分。ドミニクはボンネットをしめているところで「大丈夫だった」と報告すると車に乗り込みました。
サイファーは「神の目」でロシア大使の位置を確認。車のチップに侵入し、駐車中の車やショールームの車などを次々と発進させ、道路を混乱に陥れます。ファミリーも追跡を始めました。
サイファーは立体駐車場に停まっている車のチップにも侵入。車が空から降ってきて現場は大混乱、大使の車を立ち往生させます。
大使の車から核ミサイル発射コードの入った鞄を奪って逃走するドミニクをファミリーたちが追跡します。粘着ロープを次々とドミニクの車に発射して、皆でドミニクを囲みロープを引っ張りますが、ドミニクは巧みに車を操作して皆をなぎ倒します。
車を降り、鞄を持って逃走するドミニクの前にデッカードが現れました。ドミニクはためらうことなく彼を撃ち殺してしまいます。
その瞬間、レティが鞄を奪い走り出しました。ドミニクは空に向けて銃を撃ちますが、振り向いたレティは「一つ確かなのは、私を愛していること。だから撃たない」と言い、再び走り出します。
しかし角をまがろうとしたところにサイファーの部下が待ち構えており、レティを撃とうとします。が、すぐにドミニクが現れ、行こう、と部下に声をかけると鞄を持ってそのまま立ち去るのでした。
電磁パルス砲、神の目、核ミサイル発射コードを手に入れたサイファー。彼女はドミニクたちの息子を抱きながら「レティをケースごと逃がそうとしたわね」とドミニクを攻めます。エレナは縛られ、口にテープを貼り付けられていました。
「言われた通りにした」というドミニクに対してサイファーは「なぜ私に背こうとしたのか。間違った選択だわ」と告げると、無情にも部下にエレナを射殺させます。そして「ファミリーなんていっても生物学の家族とは違うのよ。まやかしよ」と吐き捨てるのでした。
サイファーが臨んだのは支配力です。私に逆らうと滅ぼされるということを世間に知らしめるのだと嘯くのでした。そしてドミニクに「最後の仕事よ」と告げます。
ドミニクは「息子に感謝しろよ。ここにある全て、お前もふくめて無事なのは息子のおかげだ」と応えるのでした。
目的地はロシアのウラドビンという場所です。ファミリーもそのことをかぎつけていました。ウラドビンには潜水艦基地があるはず。「ドムを捕まえるのではなく、必要ならドムを殺す」とボブスは仲間に告げます。彼らも現地に飛びますが、そこは一面氷の世界。
ドミニクは電磁パルス砲を使い、防御を突破。ロシア基地に侵入し、潜水艦を乗っ取とりました。サイファーがハッキングするのを阻止しようとするラムジーとハッキング合戦が行われますが、サイファーの方が一枚上手のようです。
ファミリーたちは核ミサイル発射コードのチップスを懸命に探しますが、ロシア語で書かれていてどれがどれだかさっぱりわかりません。が、なんとか見つけ出すことができました。
映画『ワイルド・スピード ICE BREAK』感想と評価
ドミニクがファミリーを裏切るらしい! という設定を聞いて、絶対そんなことありえない! と心の中で叫んだ人は多かったのではないでしょうか。
いったいどのような展開になるのかヤキモキしていたのですが、最初から何か理由があるらしいということがあっさり提示されています。
「フアミリーの堅い絆」は、『ワイルド・スピード』シリーズの大きな魅力の一つですから、これは正解でしょう。モヤモヤしながら観ていては、映画を心から楽しめないですから。
個人的には、ハン・ソウルオー(サン・カン)とジゼル・ヤシャール(ガル・ガドット)のカップルが好きだったのですが、どちらも亡くなってしまいました。
しかも今回、ハンを殺したデッカード・ショウ(ジェイソン・ステイサム)が仲間に加わります。メンバーは皆嫌がっているのですが、そこは相手がドミニクと悪の権化みたいなサイファーであれば仕方ないということで納得。
デッカードの弟、オーウェンも少しだけ顔を出していますが、演じるのは、ルーク・エヴァンズ。『美女と野獣』(17)でもいやな奴を演じていました(歌も上手!)。
さらに、オーウェンとデッカードの母親が初登場しているのですが、ヘレン・ミレンが演じています。『アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場』(15)の難しい決断をくだす司令官、
『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』(15)の超保守的な女エッセイストと、次々と個性的な役柄を演じている彼女は、オーウェンとデッカードという極悪兄弟の母親として貫禄十分です。
そして、サイファーを演じるシャーリーズ・セロン。彼女は欲しいものを次々手に入れていきますが、彼女が決して手に入れられないものが「ファミリー」なのです。だからこそ、彼女は再三、ドミニクにファミリーなんて意味がないんだ、まやかしなんだと説いてみせるのでしょう。
さて、街を本当に破壊してるんじゃないかと心配になるくらい迫力あるカーチェイスが今回も冒頭から全開です。
中盤には無人の車が急発進したり、車が降ってきたりで、道路は大混乱。ありえない数の車が吸い寄せられるように走り出し混み合う様は、コミカルでもあり、大いに楽しめます。
終盤は、潜水艦と氷上でのチェイスなど、これでもかというアクションの連続。よくこんなの思いつくなという壮大なアクションシーンにすっかり魅入ってしまいました。
そして、このシリーズが面白いのは、ただアクションが凄いだけでなく、頭を使った騙し合いがあること。今回もきっちりドミニクがやってくれます。まさかあの時の運転手があの人だったとは!と思わずニヤリとしてしまいました。
ラスト、ドミニクが赤ん坊に「ブライアン」という名をつけますが、交通事故で他界したポール・ウオーカーへの追悼と、「ブライアン」の新たな誕生として感銘深いシーンとなっています。
まとめ
本作『ワイルド・スピード ICE BREAK』ではタイトル通りアイスランドでのロケが敢行やされて他、シリーズ初上陸となるニューヨークやハリウッド大作では初となるキューバでのロケが行われたことでもすでに話題となっています。
車ファンにとっては今回どのようなスーパ―・カーがお目見えするのかも注目が集まっていると思いますね。
さらに監督のF・ゲイリー・グレイは元々音楽界でその名を馳せていた人物だけに、サウンドトラックといった点でも注目していきたいところです!
注目の劇場公開は2017年4月28日(金)より始まります!ぜひ劇場でヤツらの豪快な暴れっぷりをお楽しみください!