見届けよ!最後のウルヴァリンの雄姿!2017年6月1日全国公開の映画『LOGAN ローガン』。
ヒュー・ジャックマンは17年間に渡って演じてきたウルヴァリンはこれが最後です。
『LOGAN ローガン』とともに、主演俳優のヒュー・ジャックマンに注目します!
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1.ヒュー・ジャックマンのプロフィール
ヒュー・ジャックマン(Hugh Jackman)は、1968年10月12日生まれのオーストラリア出身の俳優。映画プロデューサーなどもこなしています。
彼はオーストラリアのシドニーに住むイングランドの出身の両親の元で5人兄弟の末っ子として誕生しました。
父親のクリスはケンブリッジ大学の会計学士を持つ会計士。母親のグレース・ワトソンはヒューが8歳の時にイギリスに戻り、ヒューは兄弟と共に父の元に残り、幼少時代を過ごします。
地元ワールーンガにある男子高校ノックス・グラマー・スクールで生徒会長を務めるなどの才覚を見せ、その後、シドニー工科大学でコミュニケーション学士を取得します。
大学在学中に卒業認定単位を取得するため、たまたま履修した演劇クラスで演劇の面白さを知り、俳優を志すようになりました。
やがて、ヒューは演技を学ぶためエディス・コーワン大学の西オーストラリア演劇学校に進み、1994年に26歳で卒業。
俳優として活躍する以前の1987年には、イギリスの寄宿制私立学校アッピンガムスクールでで体育の補助教員として働いていたそうです。
ヒューは身長が188cmもあり、スポーツも万能ですから頼もしい補助員だったでしょうね。
地元オーストラリアで、90年代前半からテレビドラマや映画『アースキンヴィル・キングス』や『ペーパーバック・ヒーロー』などで活躍していたヒュー・ジャックマン。
彼が最初に世界的知名度を手にしたのは、本作『LOGAN ローガン』でも演じることになるブライアン・シンガー監督の『X-メン』のウルヴァリン(ローガン)役でしょう。
元々はラッセル・クロウにこの役を演じてもらおうとしていたブライアン・シンガー監督。しかし、諸事情により断念して、同郷のヒュー・ジャックマンを推薦したのだそう。
この作品で一躍スターダムを駆け上がったヒュー・ジャックマンは、続いて本作でもタッグを組むジェームズ・マンゴールド監督の『ニューヨークの恋人』(2001)、ドミニク・セナ監督の『ソードフィッシュ』(2001)など、話題作に次々出演を果たします。
スピン・オフから人気に火がついた!
『ウルヴァリン: X-MEN ZERO』(2009)
2003年には『X-MEN2』に出演し、リブート作品(『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』)やスピンオフ作品(『ウルヴァリン: X-MEN ZERO』)などの同シリーズの全てに出演し続けます。
2006年にはクリストファー・ノーラン監督の『プレステージ』、ダーレン・アロノフスキー監督の『ファウンテン 永遠につづく愛』、ウディ・アレン監督の『タロットカード殺人事件』など、様々な名監督に起用されたことで、その評価の高さが窺われますね。
その後も『レ・ミゼラブル』(2012)、『プリズナーズ』(2013)、『イーグル・ジャンプ』(2016)など、常に映画界の中心的ポジションにその名を連ねています。
いよいよ、2017年6月1日に日本公開『ローガン』
今作は『ウルヴァリン: X-MEN ZERO』と『ウルヴァリン: SAMURAI』の続編にあたるもののだが…
しかし、ヒュー・ジャックマンは、ウルヴァリンではなく、ローガンとして演じるのか?
最後のウルヴァリン作品となるこの作品を少し掘り下げてみましょう。
2.アイデア無しからジェームズ・マンゴールド監督と製作したかった!
『ニューヨークの恋人』(2012)
実は『ウルヴァリン: SAMURAI』の撮影を終えた後に、ヒュー・ジャックマンの方から、ジェームズ・マンゴールド監督にもう1本監督をしてもらえるかの依頼を尋ねると、監督のジェームズ・マンゴールドは即答でそれを了承。
ヒューはその返事がとても嬉しかったそうです。
ジェームズ・マンゴールド監督とヒュージャックマンが初めてタッグを組んだのは、『ニューヨークの恋人』。
ジェームズ監督が脚本を書き、それを監督をした作品です。
ヒューはジェームズが白紙の状態で“ウルヴァリン映画”を企画したら?
何も描かれるものが決まっていなかったら、一体どんなものが生まれてくるか?
ワクワクと期待に胸を高めながら、2人で企画を進めたようです。
そのことがウルヴァリン映画でありながらも、単純に続編ではなく、一作品で単体の映画で見られるような続編が生まれた理由なのです。
また、それだけにヒュー自身の思いれもあり、彼にとっては最後のウルヴァリン映画が、『LOGAN ローガン』なのです。
3.映画『ローガン』のイメージはウエスタンだ!
クリント・イーストウッドの『許されざる者』(1992)
ヒュー・ジャックマンとジェームズ・マンゴールド監督は、当初から1話完結の作品を目指し、必ずしも『X-MEN』シリーズの関連作にしない世界観を作品に抱いていたようです。
その理由をヒューは、最後にローガン(ウルヴァリン)を演じるためには、ローガンというキャラクターを深く探求することが肝心で、“彼が一体どんな人物なのか?”を核心的に見極める作品にすることが、最重要だと考えたからです。
『ウルヴァリン:オールドマン・ローガン』 (MARVEL)
また、ヒューはコミック『オールドマン・ローガン』を読んで見たそうですが、似ているよりも違った点が多いとも語っています。
だから、それを映画原作のベースには使用をしなかったそうです。
むしろ、ヒューが望んでいたジェームズ監督は、1992年のクリント・イーストウッド監督・主演の『許されざる者』に、映画『ローガン』が近いものにしたいと、ヒューに述べていたそうです。
イーストウッドが主人公のウエスタン(西部劇)には多くの映画ファンがいて、それを描き続けたウエスタン映画として歴史もある。そのことを、まずは作品イメージにしたかったようです。
きっと、ヒューとジェームズ監督は2人で、イーストウッドが過去にウエスタン映画で演じてきた“荒れた大地の孤独なガンマン”という孤高の主人公。
そのアイデアを手掛かりにローガンというキャラクターを煮詰めていきながら、作り上げていったのかもしれませんね。
1964年の世界的大ヒット映画『荒野の用心棒』
また、ウエスタン映画で名を挙げたクリント・イーストウッドが演じてきた主人公たちは、ハリウッド映画が製作していた正統派の品行方正な人物が主役の西部劇ではありませんでした。
イーストウッドがまずブレイクしたのは、あまりに有名な『荒野の用心棒』。イタリア製のマカロニウエスタン(スパゲティウエスタン)と呼ばれる作品で、暴力模写や過激なアンチ・ヒーロー。
当時ハリウッド映画の絵空事にしか見えない西部劇に、多くの映画ファンはリアルさを感じられず、嫌気をさして満足感が得られませんでした。
人間の本質的な心情を描くことは、時に過激さも生むからでしょう。
そのこともあってか、ヒュー・ジャックマンやジェームズ・マンゴールド監督、また、スタジオスタッフ全員が『ローガン』は当初からR指定にするべきだと考えていたようです。
R指定になる作品は『X-MEN』シリーズでは初めてのことです。
ヒューは、それは暴力模写ゆえのR指定ではなく、ローガンというコミック世界で1番ダークで複雑を極めた人物像だからこそのR指定だと語っています。
ヒューとジェームス監督のタッグは、あらゆる制約や制御に縛られることなく、ローガン(ウルヴァリン)というキャラクターの核心を作品かしようと試みたのです。
この意気込みこそが、新たなファンを生みだしながら、これまでの『X-MEN』シリーズファン、ウルヴァリンファンをきっと満足させてくれることでしょう。
4.ヒュー・ジャックマン!17年間のウルヴァリンと決別!
『ウルヴァリン: SAMURAI』(2013)
2013年の前作『ウルヴァリン: SAMURAI』でもタッグを組んだヒュー・ジャックマンとジェームズ・マンゴールド監督ですが、今回の『LOGAN ローガン』で、互いにウルヴァリンとはケジメをつける最終章となります。
ヒュー・ジャックマンは17年間に及び、ローガン(ウルヴァリン)を演じたことで、自分自身について多くのことを知り、また、ローガン自身にも近づいたという自負を抱いています。
また、今作『LOGAN/ローガン』を持ってウルヴァリンについて全てを出し切ったと語り、撮影中の1日たりとも出し切らなかったことはないと言い切っています。
ヒューが言う出し切ったものとは何か?
それはローガンが葉巻の先をチョンと切るとか、気の利いたセリフを述べたり、人間に対して怒り狂って人を切り刻むようなことではない。
これ以外のローガンの行動の本質を駆り立てているキャラクターの本質ことです。
撮影も終盤を迎えたある日、作品のラスト・シーン近くの撮影を終えた時に、ローガンを演じて出し切ったことにヒューは満足していたそうです。
その傍らに同じように撮影の成功に満足したジェームズ監督が歩み寄り、「ここにいよう」とヒューに言ったそうです。
お互いにある意味で白紙からアイデアを出し合い“まだ見ぬウルヴァリン映画”をキャンヴァスに描くように作り出してきた、同志としての存在。
佇んだヒューにジェームズ監督は続けて彼にこのようにこう告げました、「今日は君にとって大切な日だ。どれだけ時間をかけてもかまわない。そこにいていいから。」と。
ヒュー・ジャックマンはこのことが決して忘れることがない贈り物だったと語ってます。
5.映画『ローガン』の見どころとは?
今作の見どころは、まず、何と言ってもヒュー・ジャックマン演じたローガン役(ウルヴァリン)からの卒業です。
彼にとっては最後のウルヴァリンということもあります。また、『X-MEN』シリーズでプロフェッサーX役で共演してきたパトリック・スチュアートもこれが最後の出演を表明しています。彼の演技にも、ぜひ、注目してください。
他にも、ほとんどのミュータントが死滅した近未来で、ローガンの前に現れたミュータント最後の希望となる少女ローラその存在にも注目です。
これらのことを通して、ローガンというキャラクターが持つ核心である、“『X-MEN』版のダークナイト的作品”となっているかが、多くな見どころです。
名作中の名作『シェーン』(1953)
さらには、もう1つのウエアスタン要素である劇中のテレビにも映し出され流れている名作西部劇『シェーン』。
今作『ローガン』を読み解すポイントは、オマージュを捧げられた『シェーン』にこそ大きなヒントがあるので、ぜひ、そこにも注目です。
これまで同様に楽しめるウルヴァリン・シリーズでありながら、また、大きく単独の映画としても大いに楽しめる。
それが新たなウルヴァリン映画『ローガン』なのです。
まとめ
ヒュー・ジャックマンが17年間に渡り、多くのウルヴァリンファンを徐々に増やしながら、大いに魅了してきたことは間違いないでしょう。
しかし、ヒューは自ら早い段階で今作が最後だと決め、最も信頼したジェームズ・マンゴールド監督に再びタッグを組み、ともに最終章を完成させました。
映画『ローガン』の中にあるヒュー・ジャックマンの熱い想い、そのラスト・スピリッツを見届けに劇場に駆けつけませんか。
ローガンの雄姿を感謝とともに、ぼくらの目に焼き付けましょう。
2017年6月1日から全国一斉公開です!お近くの劇場で、ぜひ、お見逃しなく!