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アイアンフィスト シーズン2|あらすじネタバレと感想。ラスト結末も

  • Writer :
  • 糸魚川悟

「アベンジャーズ」シリーズに登場する人気キャラクター、ロキとワンダのスピンオフドラマの制作が決まり、マーベルドラマへの注目度は一気に上昇しました。

そんな中で、忘れてはいけないのがNetflixで独占配信中のマーベルドラマたち。

「エージェント・オブ・シールド」や「エージェント・カーター」などのドラマと同様に「アベンジャーズ」シリーズと世界観を同じにするNetflixオリジナルドラマの最新シーズンが、9月に公開されました。

今回はそんな最新マーベルドラマ、『アイアン・フィスト シーズン2』のあらすじと感想を書かせていただきます。

海外ドラマ『アイアン・フィスト シーズン2』の作品情報


Netflix

【公開】
2018年(Netflix独占配信)

【原題】
Marvel’s Iron Fist

【キャスト】
フィン・ジョーンズ、ジェシカ・ヘンウィック、サチャ・ダワン、ジェシカ・ストループ、アリス・イヴ

【作品概要】
前シーズンのキャストを再結集させた人気マーベルドラマシーズン2。

フィン・ジョーンズなどのキャストを引き続きつつ、『スター・トレック イントゥ・ダークネス』(2013)などで活躍する若手女優アリス・イヴもシリーズに参戦した話題作。

海外ドラマ『アイアン・フィスト シーズン2』の登場人物紹介

ダニー・ランド/アイアン・フィスト(フィン・ジョーンズ)

世界有数の企業「ランド社」の役員であり大富豪。
クン・ルンでの修行で取得した「アイアン・フィスト」の力を用いて、夜な夜な街の平和を守るため活動している。

コリーン・ウィング(ジェシカ・ヘンウィック)

ニューヨークで空手道場を経営していた闇の組織「ヤミノテ」の元構成員。
ダニーとの出会いが彼女に変化をもたらし、「ヤミノテ」の消滅により現在はダニーと同棲しながらボランティア活動を行っている。

ダヴォス(サチャ・ダワン)

クン・ルンの戦士であり、ダニーの兄弟分。
かつて「アイアン・フィスト」の力を巡り、ダニーにその座を奪われたこととダニーがクン・ルンから無断で姿を消したことに激情しジョイと共に復讐を企てる。

ウォード・ミーチャム(トム・ペルフリー)

「ランド社」の役員であり、実質的なトップを勤める経営者。
自らの手で父を殺害した過去を持ち、かつての薬物依存症を克服するために自助グループへと通う。

ジョイ・ミーチャム(ジェシカ・ストループ)

姿を消していたウォードの妹。
15年間姿を消していたダニーがニューヨークへ姿を現して以降、全てが悪い方向に動いたことを逆恨みし、ダヴォスと復讐計画を実行に移す。

ミスティ・ナイト(シモーヌ・ミシック)

「ヤミノテ」を巡る攻防で腕を失い、「ランド社」の義手で剛腕を振るう女性刑事。
ダニーの猪突猛進な性格と、「アイアン・フィスト」の力を気にかけ、チャイナタウンの抗争の捜査を始める。

メアリー(アリス・イヴ)

ダニーのもとに現れた絵描きの女性。
右も左も知らない街でダニーに親切にされたことから、彼に好意を持つが、ある秘密を抱えていて……。

海外ドラマ『アイアン・フィスト シーズン2』のあらすじとネタバレ

圧倒的な権力を持っていた闇の組織「ヤミノテ」の消滅により、ニューヨークのチャイナタウンは「ハチェット」と「タイガース」と言う2つの勢力が抗争を繰り返していました。

ミッドランド・サークルでの「ヤミノテ」との戦いで姿を消した仲間の意志を継ぎ、チャイナタウンで頻発する抗争を止めるダニー。

同居しているコリーンは以前の自身の暴走を悔いて、正当な手段で移民や困っている人を助けるボランティア活動をしていました。

死を偽装しダニーを陰謀により追い詰めたハロルドとの攻防後、姿を消していたジョイと再会し、「ランド社」を辞めることを切り出され、ジョイの兄であり「ランド社」の経営権を持つウォードは反対しますが、大株主であるダニーはジョイの脱退を認めます。

家に帰宅したダニーはコリーンがボランティアセンターで自身の家の家紋が彫られていた箱を見つけたことを知り、その送り主の従弟が経営するレストランへと足を運び、コリーンに箱を送ったチョイと言う男は「タイガース」から借金を作り、その身を隠していることを店主から聞き出しました。

コリーンとの帰宅途中、クン・ルンでの修行仲間であるダウォスと再会したダニーはダウォスと2人で話しをしますが、ダニーの身勝手な行動がクン・ルンの消滅に繋がったと考えるダヴォスとのやり取りは上手くはいかず、2人の話し合いは決裂と言う形で終わってしまいます。

ダウォスは「アイアン・フィスト」の力が本来ならば自分のものになるはずだったと思い込み、ジョイは家族をバラバラにしたことをダニーのせいと決めつけ、2人は手を組み動いていました。

世界有数の企業である「ランド社」の役員でありながら、昼間は引越屋で働くダニーは、ニューヨークに来たばかりの絵描きを目指すメアリーと言う女性と知り合い街を案内します。

ジョイと話しをつけるために、ジョイの参加するパーティに押し入ったウォードですが、秘密裏に薬物依存症の自助グループに通っていることをジョイに突かれ憤慨します。

ダニーにそのことを相談するウォードは、パーティでジョイの横にいたダヴォスについても話します。

世間とは一線を置いているダヴォスが何故ジョイといるのか、に驚くダニーはダヴォスの目的を探るべく、ウォードの提案した夕食会を開くことを決めるのでした。

翌日、家に郵便物を入れ、その場を急いで離れたメアリーを追いかけ事情を聴くダニーは、ダニーとコリーンを尾行し盗撮をしている「ウォーカー」と言う人物の情報と、「ウォーカー」の撮った写真をメアリーから貰います。

夕食会の夜、ウォードはなかなか現れず、訪れたダヴォスとジョイがメアリーの渡した写真を見たことを機にジョイとダヴォスは部屋を出ていきました。

ダヴォスは自身が探偵のウォーカーに撮らせた写真がダニーたちに渡っていたことを不審に思いウォーカーに会いに行きます。

ウォーカーはメアリーその人でした。

彼女にはダヴォスの脅しも効かず、ただ冷静に対処するとだけ述べました。

一方、夕食会が失敗に終わったダニーとコリーンは、「ハチェット」のリーダーであるヤンの妻と「タイガース」の調停に参加して欲しいと要請され、それを快諾します。

しかし、ダニーが調停の最中に何者かが現場に押し入るのを発見し調停は決裂、ダニーとコリーン、そしてヤンの妻は「タイガース」の人間を蹴散らし逃走するのでした。

調停の失敗により抗争は激化、ダニーはヤンの妻を訪ね再度の調停を要求しますが、ヤンが倒れ意識不明であると語る彼女は「タイガース」に奪われた埠頭を取り戻すため、武力での制裁を行うことを譲りませんでした。

倒れたヤンの様子を見るダニーは、彼の首筋にクン・ルンで教わる「悪魔の爪」と言う技の痕を見つけ、ヤンを意識不明に追い込んだ犯人がダヴォスであることを確信します。

ヤミノテの攻防時に知り合った女性刑事ミスティから、先日の調停の場でダニーがろっ骨を折った男が潜入捜査官であり、ダニーの目撃した2人も捜査官であった事を聞かされるダニーとコリーン。

ミスティはこの件から手を引くようにと言いますが、ダヴォスの関与が気になるダニーは引こうとはしません。

意識が一瞬だけ戻ったヤンがダニーに話した「ハンコック212」と言う言葉が運送会社の名前であることに気づいたミスティ。

埠頭を所持していたヤンと運送会社のハンコックを使い、ダヴォスが何かを運ぼうとしていたが、「タイガース」が「ハチェット」の埠頭を奪取したため、その約束を反故にされたと逆上、ヤンを意識不明に追い込んだと言うことが分かります。

一方、ウォーカーの真意を探るジョイは、ウォーカーの部屋から軍の退役表を見つけ、ウォーカーが二重人格者であることを知りますが、彼女の事を信頼し、仕事を最後まで遂行するように頼みます。

ダヴォスは「タイガース」の占拠する埠頭に押し入り、「タイガース」の構成員を4人殺害しハンコック運送の「212」のコンテナから「アイアン・フィスト」の刺青が刻まれた遺体を取り出し、覆面と証を持ち去ります。

遅ればせながら埠頭に到着したダニーは、ダヴォスが容赦なく人を殺害し始めたことに焦りを感じ始め、ジョイにダヴォスの危険性を説くためジョイの隠れ家に向かいましたが、駅でウォーカーに襲われ、ダヴォスのもとへと連れ去られてしまいます。

古代の器と、「アイアン・フィスト」の遺体から切り取った刺青、そしてダニーの血を利用して儀式を始めるダヴォス。

途切れ行く意識の中で、ダニーはダヴォスに刺青が刻まれていくのを目にしました。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『アイアン・フィスト シーズン2』ネタバレ・結末の記載がございます。『アイアン・フィスト シーズン2』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

儀式を終えたダヴォスは「アイアン・フィスト」の力を手にし、その力を使い「タイガース」の構成員を襲います。

ダニーをダヴォスのもとへ運ぶ依頼を完遂したウォーカーは、自身に仕事を任せてくれたジョイに向かって「ダヴォスは危険だ」と警告します。

路地で目を覚ましたダニーは、自身が「アイアン・フィスト」としての力を失っていることに気が付きます。

一方、ダニーと連絡が取れないことに危機感を抱くコリーンとミスティは、様子のおかしかったメアリーが関わっていると考え、ウォードに協力を要請し、メアリーの正体を探ることにします。

ウォードからの調査結果を待つ最中、「タイガース」の根城が襲われたと言う話を聞いたコリーンとミスティは現場に駆け付け、生き残った構成員から、犯人が「手が赤く光る男」だったと聞き、「手が黄色く光る」ダニー以外の「アイアン・フィスト」の登場を悟ります。

その後、街のチンピラであるBBから情報を得て、ダニーの居場所を特定したコリーンとミスティはBBたちのリーダーであるライノからダニーを取り戻します。

ウォードからウォーカーが退役軍人だったことを知ったコリーンとミスティは、事情を聞くためジョイのもとに向かいます。

ダヴォスから脅迫まがいの協力要請を受け、恐怖を感じ始めたジョイはウォーカーにダヴォスの無力化についてを相談していましたが、その場に現れたコリーンとミスティによりウォーカーとジョイは捕らわれます。

ダニーの治療と介護を手伝うウォードのもとに、コリーンとミスティがウォーカーとジョイを連れて戻り、ジョイはダニーに対し復讐のため今回の計画を実行したのだとすべてを語ります。

ジョイとウォーカーから一通りの情報を得たミスティは2人を逮捕せず、ダヴォスを捕らえるために協力を求めます。

ダヴォスを止めるためには「アイアン・フィスト」の力をダヴォスから再度奪い返す必要があり、そのためには儀式にいた彫り師の力が必要だと考えたコリーンとミスティは彫り師を探すことになりました。

残されたウォーカーは拘束を解き、ダニーに50万ドルの対価の代わりにダヴォスのもとへと案内すると提案、この条件を飲んだダニーはウォーカーと二人でダヴォスのもとへと向かいます。

ウォーカーの情報から彫り師の店に辿り着いたコリーンとミスティは、金で雇われていただけの店員から儀式の詳しい流れを聞き、彫り師たちに条件が整い次第、ダヴォスからダニーに力を戻すようにと求めるのでした。

一方、ウォードはジョイと二人で、お互いの事を話しあいます。

ジョイの狙いは家族をバラバラにしたダニーを痛めつけることでしたが、本当はウォードや父にも復讐したかったことや、自分自身の道を進みたいことを話し、ウォードとは二度と会わないと告げ部屋を出ていきました。

ウォーカーの案内で儀式の行われた現場に辿り着いたダニーのもとに、儀式の場所を住処とするダヴォスが現れ、ダニーはダヴォスに対話を試みます。

しかし、「アイアン・フィスト」の力を手に入れ、自身が絶対的な正義であると信じて疑わないダヴォスとは会話がかみ合わず、ウォーカーと協力しダヴォスと戦うことになります。

「アイアン・フィスト」の力でダヴォスに重傷を負わされるダニーですが、薬物を注射することによりダヴォスを昏睡させることに成功します。

負傷し、昏睡させたダヴォスを拘束することもできないダニーはウォーカーにダヴォスの拘束をさせようとしますが、突如降り始めた雨の音がスイッチとなりウォーカーはメアリーへと人格交代をしてしまい、ダヴォスを拘束せず、街へと消えてしまいました。

ダヴォスを拘束することが出来ないまま、ウォーカーの呼んだ救急車で病院へと運ばれたダニーは複雑骨折した足のリハビリを余儀なくされます。

ダヴォスを捕らえる計画が失敗したことを悟るジョイは、儀式に必要となる器の在処を探るためダヴォスと共に行動を始めます。

「ハチェット」や「タイガース」の関係者を次々と殺して回るダヴォスは、ライノやBBたちなど、行き場のない子供たちに武術を教え、自らの兵にしようと企んでいました。

ダヴォスに対抗するため、ダニーはコリーンから指導を受け、「アイアン・フィスト」の力無しでダヴォスに対抗する力を身に着け始めます。

自宅で目を覚ましたウォーカーは、メアリーが自分宛てに残したメッセージを再生します。

そこにはウォーカーがソコヴィアで、敵兵士に捕まった自身を助けてくれたことに対する感謝の言葉がありましたが、ウォーカーはソコヴィアで自身を救ったのはメアリーだと考えていて、記憶の齟齬に意味を感じ始めます。

ジョイから太陽光発電の事業を託すと告げられたウォードは、ジョイが死を覚悟していると悟り、「ランド社」にあるとされる自身の過去を保存したファイルを要求するウォーカーに、ジョイの保護を求めます。

ダヴォスの理念に疑問を覚えるBBは、ジョイと協力しダヴォスたちが不在の間に器を奪うことに成功します。

一方、弟子と共に街に繰り出したダヴォスは、「タイガース」にみかじめ料を取られていた飲食店の店主に、今後すべてのギャングを追い払う代わりに善人であることを求めます。

しかし、ダヴォスがギャングを殺して回っていることを知り、関わり合いになりたくないと固辞した店主に対し、激高したダヴォスは店主を殺害。

悪人ではない人間の殺害を目にし、ライノは弟子からの離脱を表明しますが、ダヴォスの弟子によって首を切られ死亡してしまいます。

ダヴォスに対抗する力を手に入れたものの、自身の精神的な弱さから再びの暴走を恐れるダニーは、ダヴォスから力を取り戻した際はコリーンが「アイアン・フィスト」の力を持つべきだと主張しますが、自分が持つべき力ではないとコリーンは拒否するのでした。

器を奪ったことが露見し、2階から突き落とされ、頭を打ったジョイは重傷を負いつつもギリギリ生かされていました。

一方、仲間を多く失った「タイガース」と「ハチェット」は、共通の敵であるダヴォスを殺害するため協定を結びます。

「ハチェット」が資金を提供するボランティアセンターに集う、「タイガース」と「ハチェット」の勢力。

そこには器を盗み出し、コリーンとの連絡を試みるBBの姿もありました。

「ハチェット」と「タイガース」によるダヴォス討伐を止めるため、ボランティアセンターに来たコリーンとダニーはそこで器を持ったBBと出会います。

器が手渡され、ジョイがこのままだと危険であることを知る2人でしたが、ボランティアセンターをダヴォスの弟子たちが取り囲んでいました。

BBは彼らを止めるため、直接の交渉を試みますが、ダヴォスの思想に取りつかれた少年たちはBBすらも刺殺してしまいます。

その様子を目撃したコリーンは彼らを撃退、一方で、完全に修羅と化したダヴォスを止めるため、ダニーは一騎打ちを始めます。

コリーンとの訓練で冷静な戦い方を身に着けたダニーはダヴォスの「アイアン・フィスト」の力に怯むことなく戦い、鎮静剤でダヴォスを昏睡させることに成功します。

眠らせたダヴォスから「アイアン・フィスト」の力を取り戻す準備を行うダニー。

コリーンはBBを死なせてしまった無念さから、「アイアン・フィスト」の力を自身の拳に宿すことを快諾しますが、ダヴォスから龍の心臓を移動させる儀式の最中に、ダヴォスが目を覚まし「アイアン・フィスト」の力を使ってダニーとコリーンを吹き飛ばしてしまいます。

儀式が失敗に終わったことを警戒し、ダヴォスに対抗しようとするダニーでしたが、立ち上がったコリーンの拳は白く輝いていました。

儀式が中途半端な状態で終わったことで不安定な状態となったダヴォスは「アイアン・フィスト」の力を使いながらダニーから逃れます。

同様にコリーンも不安定な状態であり、ダニーは儀式を完全に終わらせなければ2人の命が危ういことを悟り、2人でダヴォスを追います。

一方、ダヴォスの隠れ家で瀕死のジョイを見つけたウォードは、ジョイを救急車に乗せ自身も同乗し、彼女に今までのことを謝罪するのでした。

ダヴォスを殺害するため待ち構えていた、ウォーカーから狙撃を受けるダヴォス。

生きてダヴォスを捕らえようとするダニーはウォーカーを止めるために、水の音を聞かせメアリーに戻すことに成功します。

一方、「アイアン・フィスト」の力を奪い合うコリーンとダヴォスは満身創痍ながらもお互いの拳をぶつけ合わせ、一進一退の戦いを繰り広げます。

メアリーを介抱し、駆け付けたダニーの加勢により、ダヴォスを捕らえたコリーンはダヴォスから力を奪い切ることに成功。

ダヴォスを拘束し、警察へと引き渡すダニーにダヴォスは自分の目的さえも見い出していないと非難するのでした。

「アイアン・フィスト」の力がコリーンに渡ったことを知ったミスティは、ハーレムのヒーロー、ルーク・ケイジの様子がおかしいことを告げ、何かあった時に力になってほしいと言います。

ミスティとコリーンは連絡を取り合うことを決め、コリーンとダニーもまたそれぞれの日常に戻ることにしました。

同じ脅威に対し団結した「ハチェット」と「タイガース」は、それぞれ抗争から矛を収めることに決め、コリーンはヤン夫人に自身が監視することを告げます。

自助グループに足を運んだウォードは、これまでに一度もしたことのない、自身の悩みを皆に打ち明けます。

生きる目的すら分からないこと、近くにいた人間を失ってしまったこと、それを聞いた自助グループの講師でありウォードとの子供を身籠るベサニーは、子供のために関係を戻したいとウォードに詰め寄られても受け入れず、まずは本当の自分を見つめることを提案します。

ジョイの部屋を訪れたウォーカーは、ソコヴィアで自分を襲った人間たちを虐殺した第3の人格の事を話します。

来るべき時のため、ジョイに協力を強要するウォーカーは、依頼に対する報奨金を受け取らず、ジョイの部屋を去っていきました。

コリーンが部屋に戻ると、部屋にはダニーの気配がなく、ただ彼の書置きが残されていました。

そこには、コリーンの持っていた箱についた家紋の裏に「アイアン・フィスト」の刺青と同じ模様があったこと、自分たちの出会いとコリーンが「アイアン・フィスト」の力を得たことは運命ではなかったことが記されていて、ダニーは自身の真実を探すため、旅に出ると書いてありました。

「ランド社」の飛行機を無断でチャーターしたことに憤慨するウォードは、飛行機に乗り込もうとするダニーに無責任すぎると怒りと迷いを告げます。

ダニーは悪びれもせず、コリーン、そしてジョイとウォードに胸を張れる人間になるために、ダヴォスに「アイアン・フィスト」の遺体を提供した人間を探し自身の真実を見つけ出すと宣言し、その旅にウォードも着いてくるように強要するのでした。

数ヶ月後、ニューヨークの街で起きた銀行強盗の現場にコリーンが現れます。

その手に持たれた刀は白く光り、「アイアン・フィスト」としての力を完全に自身のものにしていました。

一方、日本の居酒屋で酔いつぶれるウォードは隣に座る男性にある話しをします。

「ハンコック」と言う運送会社とダヴォスに「アイアン・フィスト」の遺体を送ったオルソン・ランダルと言う人間を探し各国を旅したことや、その過程でギャングの貨物を奪ったこと。

しかし、隣の男は貨物を奪われたギャングの一員であり、ウォードは奥に座るダニーに後を任せます。

ギャングの人間が銃を撃つのと同時に、ダニーも2丁の拳銃を取り出し相手の撃った弾丸を打ち落とします。

その両手にはダニーが失ったはずの「アイアン・フィスト」の力が宿っていました。

海外ドラマ『アイアン・フィスト シーズン2』の感想と評価

前シーズンは2度3度する物語構成や、様々な苦悩や板挟みから精神状態を崩していくウォードと言うキャラの魅力はあったものの、主人公であるダニーのわがままで自己中心的な性格が本国で批判の対象となりました。

しかし、今シーズンではダニーの精神的弱さにフォーカスが当たり、新たな展開を見せてくれました。

「アイアン・フィスト」の力が、主人公だけが使える圧倒的なパワーと言う概念だった前シーズンと違い何のために力を使うべきなのかを問いかける深い心理描写を加えつつも、ダヴォスとジョイが企む計画の不穏さを描いたダークな続シーズンと言えます。

新規キャラクタ―であるメアリーも、アリス・イヴの圧倒的な演技力により魅力は充分で、ウォードと同様にこの作品を引っ張ってくれる大きな存在になっています。

前シーズンでは、突然現れたダニーと対立していたウォードも、今シーズンではダニーを守るため大健闘。

彼が辿ることになる不思議な人生の行方も見逃せないシーズン2でした。

まとめ

『デアデビル シーズン1』より始まったNetflixオリジナルマーベルドラマは、『アベンジャーズ』(2012)での戦いで崩壊したニューヨークのその後を描いていました。

更に今シーズンでは『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015)との繋がりが仄めかされる部分があり、今後の展開がますます期待されます。

「アベンジャーズ」シリーズファンはぜひこの機会に鑑賞してみてはいかがでしょうか。

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