Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

SF映画

映画アイム・ノット・シリアルキラーあらすじとネタバレ!キャストも

  • Writer :
  • シネマルコヴィッチ


(C)2016 FLOODLAND PICTURES AND THE TEA SHOP & FILM COMPANY

1.映画『アイム・ノット・シリアルキラー』の作品情報

【公開】
2017年(アイルランド・イギリス合作映画)

【監督】
ビリー・オブライエン

【キャスト】
マックス・レコーズ、クリストファー・ロイド、ローラ・フレイザー

【作品概要】
『アイム・ノット・シリアルキラー』(原題:I Am Not a Serial Killer)は、アイルランドとイギリスの合作映画。

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズのドク役でおなじみのクリストファー・ロイドが隣人に住む老人クローリー役で出演。

また、『かいじゅうたちのいるところ』のマックス・レコードが精神疾患で悩める青年を演じています。

松竹エクストリームセレクション第2弾作品で第1弾は『ジェーン・ドウの解剖』に引き継いでの配給。

2.映画『アイム・ノット・シリアルキラー』のあらすじ


(C)2016 FLOODLAND PICTURES AND THE TEA SHOP & FILM COMPANY

アメリカ中西部のある田舎町。家業の葬儀屋で母親の遺体防腐処理を手伝う16歳の息子ジョン・ウェイン・クリーヴァ。

思春期を迎えたた高校生ジョンは不安疾患を抱え、カウンセリングを受けると死体や殺人に異常なほどに関心を示すソシオパス(社会病質者)と診断されます。

ある日、ジョンが住む町で謎めいた連続殺人事件が発生。

葬儀屋に運ばれてきた遺体をジョンが見ると、無残に切り裂かれ内臓などの人体の一部が欠落し、持ち去れれているようでした。

猟奇殺人鬼が近くに潜んでいることを実感したジョンは、その存在に強く惹かれてしまいます。

興奮する好奇心のあまり、ジョン自ら周囲の調査を始めてしまいます。

やがて、ジョンはナイフを隠し持った奇妙な男を見かけます。ジョンはその怪しい男の後を尾行していくと、近所に住む老人と一緒にワカサギ釣りへと出かけていきました。

人気の無い氷原に着くと、一瞬の隙をついてナイフを抜く男。しかし、老人の方が逆に機敏な動きでナイフをかわして、逆に男を殺傷してしまう…。

隣人住む老人こそがシリアルキラーだったのです。さらには肺を抜き取るとその肉を食します。ジョンは驚きを隠せません。

隣に住む老人が連続殺人鬼だったのです。自身の奥底に眠る衝動的を必死に抑えながら、自分の手でシリアルキラーを阻止しなければならないと覚悟を決めたジョン。

凍てつく雪に覆われた町で、追いつ追われつの予測不能なソシオパスvs連続殺人鬼の死闘がはじまる…。

3.映画『アイム・ノット・シリアルキラー』の主要キャスト


(C)2016 FLOODLAND PICTURES AND THE TEA SHOP & FILM COMPANY

サイコパスの連続殺人鬼を演じるのは、なんとクリストファー・ロイド。

あの名作『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のドク役でお馴染みの俳優です。

しかも、これが俳優人生初となる殺人鬼役だそうです。

ドクが高校生のマーティ・マクフライに人生を強く生きる意味や勇気を教えてくれましたが、今度は高校生ジョン・ウェイン・クリーヴァに何を教えようとするのか?

まさか?殺人でしょうか?カニバリズムなのかしら?誠に恐ろしいように作品ですね。

さて、その悩める高校生ジョン・ウェイン・クリーヴァを演じたのは誰でしょう?

『かいじゅうたちのいるところ』(2015)

連続殺人鬼を追う高校生ジョンを演じるのは、2015年公開された『かいじゅうたちのいるところ』に主演したマックス・レコーズ。

この頃はまだ幼く可愛いかったですね。すっかり大きくなって、もうビョー的イケメンになっていますね。

それでも『アイム・ノット・シリアルキラー』を撮影した時は、まだ若干17歳。自身に不安を抱く殺人衝動に駆られる不安定な青年の葛藤を演じています。

幼い頃に怪獣に森であっていた頃は良かったですが、今回は連続殺人鬼、う〜ん。人間のが恐ろしいということでしょうか?

4.実はコレ!日本版予告編が超ネタバレバレ!

『アイム・ノット・シリアルキラー』ネタバレのない良い海外版予告編

今回は敢えていつものように予告編を初めに紹介しませんでした。

まず初めに海外版の予告編をぜひともご覧ください。

思春期の少年ジョンは、穏やかな町で起きた連続殺人事件を知り、好奇心にかられ殺人鬼に惹かれていく様子が予告映像でもサスペンス調に想像させてくれますね。

自力で犯人探しをはじめるジョン。しかし、犯人の正体を知ったとき、彼の心底から湧いた強い衝動は、ジョン自身も連続殺人を止めるために、自らも殺人を犯してしまうのかという葛藤を生みます

先天的な資質といえるサイコパスと、環境によって後天的になるソシオパスが向き合う時、少年の揺れる心を描く様子は、ある種の青春映画といえるでしょう。

反社会的な人格同士が反対の目的を持ちながら、2人の狂気と狂気でぶつかり合う、これもまた青春ドラマだな〜

『アイム・ノット・シリアルキラー』ネタバレの見えてしまう日本版予告編

でも、安心してください!これは人間同士の狂気と狂気の沙汰ではないようです。

日本版の予告編を見ると、完全に老人クローリーは人間ではなくエイリアンですね。

人間の命を奪っていく敏速に伸びる鋭い手のような触手は、明らかにエイリアンの姿をしっかりと映像で確認できるネタバレバレです。

コレ、日本版予告編いかがでしょうか。きっと後半に対峙した2人は人間対人間ではなく、そして、ソシオパス(社会病質者)VSシリアル・キラーではなくなるでしょう。

これは人類VSエイリアンのSF映画であり、サイコホラーやサイコサスペンス映画ではありません

5.まとめ


(C)2016 FLOODLAND PICTURES AND THE TEA SHOP & FILM COMPANY

ソシオパスvsシリアル・キラーという新たなる設定のホラー映画を思わせる宣伝もありますが、それは少し宣伝がホラのようですよ。

しかし、オチがSFエイリアンネタであったとしても、主人公の心の奥底に眠る暴力性と衝動的行動を抑え続け、揺れる青年の心を描いた作品に変わりはありません。

また、どちらの予告編を見ても感じられますが、この作品は明らかに、スティーブン・スピルバーグ監督の『ET』を意識した作品のようにも感じられますね。

ライティングの色彩や仮装シーンもその指摘のひとつに挙げられるでしょう。つまりはこれは、心の揺れる青年ジョンが未知との遭遇をする夢のおとぎ話なのです。

ジョンが「俺はいつか人を殺すのではないだろうか?」といった気持ちが、「宇宙人はいるだろうか?」と同じように互いを引きつけ合わせる。過去の未確認生物やエイリアンと遭遇させたのと同様でしょう。

心に淋しさや満たされない何か、不安に駆られている時にこそ、人間は求め合い出会うのです。それもまた、ある鏡のような存在を…。

そして青年はいつでも成長します。それがどちらに成長するかは、あなたの目で劇場にてご確認ください!

映画『アイム・ノット・シリアルキラー』は、6月10日(土)より、新宿シネマカリテ他にて全国順次公開です。

どうぞ、異色の青春SFホラー映画をお楽しみにください!

関連記事

SF映画

映画『X-MEN』ネタバレあらすじ感想と結末の評価解説。見る順番にも迷う人気シリーズから垣間見えた“同時代を生きるものへの提言” 

ミュータントが選ぶのは人類との“共存”か、“対立”か? マーベルコミック・人気実写映画シリーズの原点! マーベルコミックスの人気コミックの待望の映画化作品であり、ウルヴァリン役のヒュー・ジャックマンや …

SF映画

トーキョーグール窪田正孝(カネキ)演技力と評価【東京喰種実写映画】

「週刊ヤングジャンプ」にて、2011年よりデビュー作した漫画家・石田スイの大人気コミック『東京喰種トーキョーグール』。 実写化映画は2017年7月29日より全国公開! 人肉を食べて生きる怪人「喰種(グ …

SF映画

【ネタバレ】X-MEN3 ファイナルディシジョン|あらすじ感想と結末の評価解説。ラストシーンで続編/新三部作を呼び寄せた“欠けてはならない”作品

対立か協調か、 迫るファイナルディシジョン(究極の決断) 人気アメコミ実写作品第3弾は、後に「X-MENオリジナル三部作」と呼ばれたシリーズの最終章にあたる『X-MEN:ファイナルディシジョン』です。 …

SF映画

映画『ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー』あらすじと感想レビュー!

映画『ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー』は、6月29日(金)より全国ロードショー。 『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』に続くスター・ウォーズシリーズ公式スピンオフ作品第2弾。 シリ …

SF映画

映画『ジュラシック・ワールド 炎の王国』あらすじとキャスト紹介

『ジュラシック・パーク』シリーズ最新作となる映画『ジュラシック・ワールド 炎の王国』が2018年7月13日に公開。 『ジュラシック・パーク』生誕25周年を迎える節目となった本作は、火山の大噴火というス …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学