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『ビルとテッドの時空旅行』ネタバレ感想と結末まであらすじ。映画キャストのキアヌリーブスほか奇跡の再集結!

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  • 20231113

時代を席巻した伝説のコメディ映画が、まさかの復活!

Excellent!」と叫んで2人が登場した『ビルとテッドの大冒険』。よりハチャメチャな展開を見せた『ビルとテッドの地獄旅行』。

MTVが世界を席巻した時代を代表するコンビが、ついに帰ってきました。

アレックス・ウィンター演じる”ビル”と、キアヌ・リーブス演じる”テッド”が、ウィリアム・サドラー演じる”死神”と29年ぶりに再結集を遂げた『ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!

今も愛されるシリーズの魅力を解説しつつ、最新作を紹介します。

映画『ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!』の作品情報


(C)2020 Bill & Ted FTM, LLC.All rights reserved.

【公開】
2020年(アメリカ映画)

【原題】
Bill & Ted Face the Music

【監督】
ディーン・パリソット

【脚本】
クリス・マシソン、エド・ソロモン

【キャスト】
キアヌ・リーブス、アレックス・ウィンター、サマラ・ウィービング、ブリジット・ランディ=ペイン、ウィリアム・サドラー

【作品概要】
自分たちの音楽が世界を救うと信じ、活動を続けるビルとテッド。あの日から30年の時が過ぎ、今や人気も凋落。それでも世界を救おうと立ち上がる2人を描く、音楽SFコメディ映画第3弾。

前2作と同じくクリス・マシソンとエド・ソロモンが手掛けた脚本を、『ギャラクシー・クエスト』(1999)や『REDリターンズ』(2013)のディーン・パリソットが監督。キアヌ・リーブス、アレックス・ウィンター、ウィリアム・サドラーも時を越え再集結。

『スリー・ビルボード』(2017)と『ガンズ・アキンボ』(2019)のサマラ・ウィービング、『スキャンダル』(2019)に出演しドラマ『ユニークライフ』(2017~)で評価されたブリジット・ランディ=ペインが、ビルとテッドの娘として登場します。

映画『ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!』のあらすじとネタバレ


(C)2020 Bill & Ted FTM, LLC.All rights reserved.

ビルの娘ティア・プレストン、愛称T(サマラ・ウィービング)とテッドの娘ビリー・ローガン、愛称B(ブリジット・ランディ=ペイン)が、過去の父親たちの映像を紹介します。

高校時代に”ワイルド・スタリオンズ”(綴りは”Wyld Stallyns”)を結成したビルとテッドは、未来人からの助けで時を越え、地獄を旅してロックバトルを制し、大スターとなりました。

未来人の話では、彼らの音楽が世界に愛と平和と調和をもたらします。しかし”ワイルド・スタリオンズ”の人気は低迷、メンバーの脱退が追い打ちをかけます。

音楽も作れなくなるビルとテッド。あるべき未来が崩壊した結果、時空はゆがみ始めました。

その結果歴史上の偉人たちが、そして現代のラッパー、キッド・カディ(本人)が別の時代の別の場所へ飛ばされます。このままでは世界が崩壊しかねません。

そんな事を知らず、西暦2020年のカリフォルニア州サン・ディマスの、結婚式会場でスピーチするビル・プレストン(アレックス・ウィンター)とテッド・ローガン(キアヌ・リーブス)。

今日はビルの元義母で、ビルの父と離婚後、テッドの父と結婚したテッドの義母ミッシーが、今度はテッドの父と離婚し、テッドの弟と結婚する日です。

スピーチで複雑な家族関係を説明したビルとテッドは、余興で”ワイルド・スタリオンズ”の新曲を披露しました。

テルミンやバクパイプなど様々な楽器を使う音楽は理解不能で、彼らの迷走ぶりは明らかです。

式が終わると警官であるテッドの父は、息子に音楽を断念し真面目に働くよう説得します。彼は息子たちのタイムトラベルも地獄旅行も信じていません。

それでもティアとビリーは父たちの音楽と、それが世界を救う運命を信じていました。

テッドの父から見れば、親譲りのお調子者で働きもせず、音楽活動中で実家暮らしのTとBも頭痛の種です。

問題の多い家庭は、中世イギリスから来て結婚したビルの妻ジョアンナと、テッドの妻エリザベスが支えていました。

将来を危ぶむ妻たちは、夫婦でカウンセリングを受けることにします。ところが非常識にも、2組仲良く一緒に予約するビルとテッド。

ビルとテッドがカウンセラーが呆れるほどの頭の悪さと、伴侶以上に仲の良い関係を見せつけます。

問題の多い2人を見て、カウンセラーは妻たちとだけで話したいと、ビルとテッドを帰らせました。

自宅に帰ると、ティアとビリーはガレージで音楽を作っていました。父たちの音楽を理解し、結婚式の演奏をホメるTとB。

とはいえ妻たちを苦しめ成功に程遠い現状に、音楽に捧げた年月は無駄だったかも、と話すテッド。

ビルも未来を救う運命など無いのか、と口にします。この歳までお気楽に過ごしていた2人も、ようやく現実に向き合います。

そこに最新型のタイムマシンが出現します。中から現れたのは、ビルとテッドを導いた未来人ルーファスの娘、ケリーでした。

ケリーに求められ、タイムマシンで未来に向かう2人。目撃したティアとビリーは、父たちの話は嘘でなかった、そして2人はトラブルに巻き込まれたと確信します。

複雑に交差した時空を旅して、2720年のサン・ディマスに到着するビルとテッド。

そこには旧式の電話ボックス型タイムマシンと、そこから語り掛けるルーファスのホログラム映像がありました。

未来世界の指導者たちに挨拶するビルとテッド。しかし彼らは前回ほど歓迎されません。

ケリーの母でもある、未来の偉大なリーダーは”ワイルド・スタリオンズ”の凋落を指摘しました。

彼らが世界を救う音楽を生まなかった事で、時空の歪みは広がり、このままでは世界が消滅します。

今から曲を作り、元の時代のPM7時17分にMP46地点で演奏する、それしか世界を救う道はないと告げる偉大なリーダー。

それは現時点から77分25秒後を意味していました。偉大なリーダーは2人に用意したエレキギターを選ばせます。

指導者たちは姿を消し、ケリーに詳細を聞くビルとテッド。彼女は2人にタイムトラベル中の時間経過を教える、ルーファスの形見の時計を渡します。

それにはルーファスの口ぐせ、一見無意味なことでも、結末が訪れるまでその価値は分からない、との言葉が刻まれていました。

道具があっても、今の自分たちに音楽は作れません。ならば世界を救う曲を完成させた、未来の自分から曲を頂こうと思いつく2人。

盗作になるとの疑問に、自分から頂くならパクリじゃないと納得し、曲を完成させたであろう2年後に、お馴染み電話ボックス型タイムマシンで向かいます。

2022年のサン・ディマスに到着したビルとテッド。未来の自分たちは曲を完成させるどころか落ちぶれ、2人を見ると逃げ出す始末。

未来の2人から、お前らのお陰で妻に逃げられ家族はバラバラと教えられ、余計な事はするなと言われます。

一方2720年の世界では、娘ケリーの説得にも係わらず、偉大なリーダーは世界を救うもう1つの方法を実行します。

それは過去に殺人ロボットを送り、ビルとテッドが曲を完成させなかった場合、時空を乱す要因の2人を殺害することでした。

ロボットはいずれ2020年の自宅に現れ、ビルとテッドを殺害すると考え、タイムマシンで向かうケリー。

2020年の自宅に現れたケリーを目撃したティアとビリー。2人はケリーが父たちを待つ間、タイムマシンを貸して欲しいと頼みます。

父の力になりたいと考えたTとBは、”ワイルド・スタリオンズ”の新曲を演奏する最強をミュージシャンを、過去から集めようと動きます。

ところが2020年に戻ったビルとテッドは、カウンセリング中の妻たちの元に向かいます。

目撃し聞いた知識、未来の自分たちはお前たちと別れ落ちぶれた。お前たちは未来の自分たちとタイムトラベルして、ビルとテッドの悲惨な将来を知る。

そして離婚するから、未来の自分とタイムトラベルしないでくれ、と頼むビルとテッド。

そんな話を聞かされて、妻が納得する訳がありません。これが2022年の自分たちが言った余計な事かと、やっと納得しました。

事態を収拾するには、今度こそ曲を完成させた未来の自分に会おうと急ぐ2人。入れ違いに老いた未来の妻がタイムマシンで現れ、現在の妻を連れ旅立ったとは知りません。

ケリーのタイムマシンで1967年のロンドンに向かい、ジミ・ヘンドリックスに会うティアとビリー。父のバンドに参加し世界を救えと頼んでも、承知する訳がありません。

ならばバンドに、ジミヘンが入りたがるメンバーを加えようと考えるTとB。2人は1922年のニューオーリンズに向かいます。

そこでルイ・アームストロングに、スマホで撮影したジミヘンの動画を見せるTとB。彼は興味を持ちました。

一方5年後の自分なら曲を完成させているはずと、2025年のサン・ディマスに現れたビルとテッド。

この時代の自分は成功したらしく、豪邸に住んでいました。趣味は悪いが話の判る2025年の自分から、完成させた曲のCDを渡されます。

目的は果たしたと引き上げる2人の前に、ミュージシャンのデイヴ・グロール(本人)が現れます。ここは彼の邸宅でした。

慌てた彼らは未来の自分の元に戻ります。5年後の自分たちは過去から現れるビルとテッドを、この場所で待ち伏せていたのです。

曲の生み出せなかった彼らは、過去の自分にデイヴ・グロールが生んだ曲を渡し、成功させ楽をしようと企んでいました。

未来の自分から逃げようとしても、過去の自分の行動は覚えているはず。ならば覚えられない方法で逃げれば良い、と考えたビルとテッド。

2人はゴミ箱を被ってデタラメに逃げます。その姿を目撃したのは、駆け付けた警官のテッドの父と弟でした。

今度はもっと先の未来の自分に会おうと考えた2人の前に、未来からの刺客、殺人ロボットが現れます。

ビルとテッドはタイムトラベルで逃れますが、ロボットの放ったレーザー光線はテッドの父と警察車両を破壊しました。

無関係な者の殺害に動揺するロボット。テッドの父と警察車両(?)の魂を、地獄に誘う死神(ウィリアム・サドラー)。

ティアとビリーは1967年のロンドンに戻り、若いルイをジミヘンと会わせます。信じない彼もルイの演奏を聞き承諾、2人はバンドのメンバーになりました。

次は1782年のウイーンに現れ、モーツァルトをスカウトするTとB。彼はジミヘンの演奏に誘われバンドに加わります。

一方懲りないビルとテッドは、2030年の自分たちに会おうとしました。現れた場所はなんと刑務所です。

囚人仲間にラップを披露する、筋肉モリモリの2030年のビルとテッド。こんな歌が世界を救うわけありません。

しかも過去のお前らがだらしないから、俺たちは刑務所送りだと因縁をつける始末。そこに現れた殺人ロボット。

今度こそ2020年のビルとテッドを始末しようとしますが、過去の自分を殺され消滅しては困ると、2030年の2人が邪魔をします。

囚人仲間も加わりロボットはボコボコにされます。その隙に逃げたビルとテッドの前に、タイムマシンで妻たちが現れます。

この時代の夫が囚人と知り、ますます将来に絶望した妻たちを送り出し、ビルとテッドは更なる未来の自分に会いに行きます。

ティアとビリーは紀元前2600年の中国で、音律を定めた伝説上の人物、伶倫=リンルンをスカウト。

どう選んだのか紀元前11500年の北アフリカで、太鼓を鳴らしていたグロムを仲間に加えます。

TとBはバンドのメンバーを引き連れ、ケリーが待つ2020年の自宅に戻ります。そこに時空の乱れからキッド・カディが現れました。

時空の乱れと映画の設定を解説してくれる、なぜか量子力学にも詳しいラッパー、キッド・カディもバンドに加えます。

こうしてビルとテッドの世界を救う音楽を演奏する、最強メンバーがそろいました。自宅に入ろうとTとBがカレージを開けると、待ち伏せする殺人ロボットがいました。

目標のビルとテッドと間違えティアとビリーにケリー、偉大な音楽家たちを殺すロボット。

事態に未来の偉大なリーダーは呆れ、たび重なる失敗にロボットは動揺します。殺された一同は残らず地獄堕ちです。

これが父たちが言ってた地獄かと、妙に納得したTとB。果たしてこんな状態で世界は救われるのでしょうか。

以下、『ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!』のネタバレ・結末の記載がございます。『ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。


(C)2020 Bill & Ted FTM, LLC.All rights reserved.

世界を救う音楽を完成させた、未来の自分に会えないビルとテッドは、2067年のサン・ディマスの老人ホームに現れました。

そこにベットに並んで横たわる、衰弱したビルとテッドがいます。2人の妻はここからタイムマシンで旅立ち、時間旅行を始めたようです。

老いた2人は音楽を持っていました。過去から来た自分たちに、時空とは1本の線ではなく、無限の過去の先に、無限の未来があると語る2067年の2人。

自分の行為と、それがもたらす結果の報いを受け入れる、批判を潔く認める意味を持つ、「Face the Music」こそ演奏すべき音楽でした。

2020年の2人は「プレストン&ローガン MP46 PM7:17」と、2人の名と未来人が演奏を指定した場所と時間を書いたメモリを渡されます。

老いた自分に別れを告げ立ち去った2人の前に、殺人ロボットが現れます。

殺そうとした2人に、音楽を手に入れたと告げられたロボット。もう2人を殺す理由はありません。

なのに無関係の人々を殺害した罪の意識から、2人の娘を誤って殺したと打ち明けるロボット。

怒って驚き娘のために地獄に行くから殺せと訴える2人。世界を救う者は殺せないと言われ、メモリを折って捨てるビル。

今度は世界を救う音楽を失い、たび重なる失態に自我が崩壊するロボット。2人に向けたレーザー砲を自分の頭に当てます。

地獄に行きたいビルとテッドは、ロボットに抱きつき共に爆発します。その姿をタイムマシンで到着した、2020年の妻たちも目撃しました。

狙い通り地獄に堕ちたビルとテッド。なぜかロボットの魂もやって来ます。新たな自我を獲得し、デニス・ケレブ・マッコイと名乗るロボット。

2人が死んでも時空は安定しません。自分の決断は間違っていたと悟る、2720年の偉大なリーダー。

悪魔にティアとビリーの行方を尋ねるビルとテッド。悪魔にも地獄にロボットが堕ちて良いか判りません。

地獄から電話で母の、偉大なるリーダーに文句を言ってるケリーに出会い、2人は娘の居場所を聞き出ます。

こうしてティアとビリーと、偉大な音楽家たちのバンドのメンバー、そしてテッドの父と再会する2人。父は地獄を見てテッドの話を信じるようになっていました。

あとは現世に戻るだけです。それにはかつての”ワイルド・スタリオンズ”のメンバー、死神の力が必要です。

肝心の死神は、1人で引きこもっていました。もめてバンドを脱退、その後死者を生き返らせたと神に責められ、地獄に左遷された彼が協力すると思えません。

再会するや喧嘩を始めるビルとテッドと死神。ティアとビリーが割って入り、父親たちの頭を冷やします。

いじけていた死神を褒めてなだめ、改めてビルとテッドに会わせ、仲直りさせたTとB。

死神もバンドに加わります。地獄に堕ちた一同を、地獄に堕ちた警察車両(?)に乗せ、この世へ向かわせる死神。

車は時空の歪みに混乱する、2020年のハイウェイに降り立ちます。標識を見てこの場所がMP46、演奏の場所と認めたビルとテッド。

バンドのメンバーは演奏を準備します。しかし2067年の自分から貰った楽曲のメモリは破壊しています。

娘たちに演奏する曲は無いと打ち明けたビルとテッド。メモリには「プレストン&ローガン」と書かれていました。

ビルとテッドは気付きます。最強メンバーの”ワイルド・スタリオンズ”が演奏する楽曲は、ティアとビリーが作ったものだと。

TとBが地道に作った曲を、ここで演奏しろと告げる2人の父親。ビルとテッドの役割は、ここに娘を導き演奏を応援することでした。

道路上に放置された車には、楽器を積んだトラックやステージとなるトレーラーがあり、全てここに揃っていました。

残り時間はあと僅か。この演奏が多元に交差した無限の世界を救う確信はありません。そこにタイムマシンで現れたビルとテッドの妻、ジョアンナとエリザベス。

彼女たちは2067年の自分たちの勧めで時間を旅して、あらゆる時間の夫の姿を見た上で、やはり共に生きることを選び、この場所に現れたのです。

演奏すべき時間が迫る中、ティアとビリーの曲を、まだバンドはこなせずにいました。

この場所の演奏で世界が救われるのではなく、この場所の演奏に合わせ、無限の世界が共に演奏することで、世界が救われるのでは。

何故か量子力学に詳しいラッパー、キッド・カディの助言に従い、無限の現実が交差する場所を経由して、多くの人々に楽器を配ることを決めたビルとテッド夫妻。

演奏が形になる中、ビルとテッドたちはタイムマシンで、無限の現実が交差する場所に向かいます。

無限に増えたタイムマシンでビルとジョアンナ、テッドとエリザベスはあらゆる世界の、あらゆる時代の、あらゆる人々に楽器を配ります。

4人が戻った時、ティアとビリーの曲は完成していました。彼らとテッドの父を加えて、PM7時17分、演奏を開始した最強の”ワイルド・スタリオンズ”。

演奏が始まり、2720年に戻ったケリーと殺人ロボットのデニス、偉大なリーダーは時空の歪みが収まりつつあるとを確認します。

多くの人々が共に演奏する中、全ての人や物があるべき場所に戻ります。

音楽は全ての世界を救いました。それは、多くの人々の手によって成し遂げられました。

全てが感動の内に終わり、静かに最期の時を待っていた2067年のビルとテッド。

最後に2人でエレキギターを競演して、まだまだやれる、とお調子者の2人は確信します。

映画『ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!』の感想と評価


(C)2020 Bill & Ted FTM, LLC.All rights reserved.

奇跡の映画化に多くのメンバーが結集

『ビルとテッド』シリーズの主要メンバーの集結は早くから発表されていましたが、テッドの父役ハル・ランドン・Jr、ミッシー役のエイミー・ストックも3作全てに出演

シリーズ全ての脚本を担当したクリス・マシソンとエド・ソロモンは、今回地獄の悪魔として画面に登場。まさに同窓会のノリで楽しめる作品です。

前2作は90年前後の、MTVカルチャー全盛の時代を代表する人気映画でした。

その続編である本作に、多くの音楽アーティストが参加したのも当然です

ビルとテッドの子供は男じゃなかった?年齢はもう少し上では?との疑問も湧きますが…。

前2作を知らなくとも楽しめる、ナンセンスSFコメディですが、無限に小ネタが存在するので可能であればぜひ、前2作もご覧下さい

SF的設定とナンセンスな世界観がより発展


(C)2020 Bill & Ted FTM, LLC.All rights reserved.

第1作『ビルとテッドの大冒険』は、基本的には1つの時間の流れで繰り広げられる、タイムトラベルのドタバタを描く作品でした。

第2作『ビルとテッドの地獄旅行』はそれに死後の世界を加え、ナンセンスな笑いを加えます。

そして第3作は、その2つの要素をさらに発展。前2作のタイムトラベルの矛盾も、並行世界と考えれば解決です。

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985)シリーズより単純な話、とされた前2作ですが、本作でより深い設定を持つタイムトラベル物に成長しました

そんな難しい理屈は、おバカなビルとテッドに不要、ノリと勢いだけで立ち向かいます。過去と未来の自分が責任をなすりつけ合う姿に、このジャンルの面白さが再確認できます

キアヌ・リーブスにアレックス・ウィンター、クリス・マシソンとエド・ソロモンは、自分たちの愛しファンが熱望するシリーズ3作目を、以前から準備していました。

彼らの努力の積み重ねは言うまでもありません。しかしシリーズに初めて参加した、監督のディーン・パリソットの功績も大きなものがあります。

ギャラクシー・クエスト』で、弱者が強者に立ち向かう姿と、何かをオタク的に妄信していた者が報われる姿を、前向きなコメディとして描いたディーン・パリソット。

愚かさを受け入れることで人は強くなる、そのテーマが本作に蘇ったようです。結果の報いを受け入れる、批判を潔く認めるとの意味を持つ、本作原題の言葉「Face the Music」

なるほど製作陣がディーン・パリソットを監督に招く訳です。

まとめ


(C)2020 Bill & Ted FTM, LLC.All rights reserved.

シリーズのファンを満足させる作品『ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!』は、同時に愚か者や弱者への優しさに満ちた作品です。

長いブランク後に製作された本作は、ビルとテッドの中年の危機を描いた物になりました

子供たちが前作のラストのまま男の子であれば、親と同じ性格でも、親より賢くても、親よりおバカでも面白い話にならない、と考えたクリス・マシソンとエド・ソロモン。

そこで子供を女の子に変えると決断したのです。ファン一番の疑問の答えはこれです。

ビルとテッド全く同じ資質を備えながら、同時に異なる面を持つ娘を得たことで、本作は前2作の繰り返しやパロディにならずに済んだ、と言えるでしょう。

2人の娘を演じたサマラ・ウィービングブリジット・ランディ=ペイン。演技力のある2人が選ばれたことで、コメディとしても家族ドラマとしても成立した物語になりました。

とはいえこの2人、ビルとテッドの娘と聞いて納得の容姿です

関係者に愛されたシリーズだけに、新たに加わる監督・俳優も慎重に適した人物を選び、成功を収めた作品と呼んで間違いありません。






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