第68回ベルリン国際映画祭金熊賞(最高賞)受賞作品。
カンヌ、ベネチアと並ぶ世界三大映画祭のひとつ、ベルリン国際映画祭2018 無名の女性監督が脚光を浴びました。
ルーマニア出身のアディナ・ピンティリエ監督の初長編映画『タッチ・ミー・ノット~ローラと秘密のカウンセリング~』 (原題:TOUCH ME NOT)が、金熊賞(最高賞)と 最優秀新人作品賞の2冠に輝いたんです。
話題作がひしめくコンペティション部門での名もなき新人監督の快挙は、世界で賛否を巻き起こす事件となりました。
映画『タッチ・ミー・ノット~ローラと秘密のカウンセリング~』は2020年7月4日(土)より渋谷の映画館シアター・イメージフォーラムにて公開予定、‟仮設の映画館(オンライン配信)”でも6月6日(土)に先行公開されます。
あわせて予告編も解禁されました。
CONTENTS
映画『タッチ・ミー・ノット~ローラと秘密のカウンセリング~』について
本作は、欧州で実在する障がい者やトランスジェンダーなど、“マイノリティ”と呼ばれる人たちの “性”にもカメラを向けた衝撃作です。
強迫性障害をもつ孤独な主人公・ローラに、フランスの女優ローラ・ベンソンを迎え、ローラが好意をよせる無毛症のトーマスには、『ブレードランナー2049』などハリウッド超大作にも出演するアイスランドのトーマス・レマルキスが選ばれました。
そのトーマスとカウンセリングで交流をする車椅子の身体障がい者には、脊髄性筋萎縮症(SMA)を抱えるクリスチャン・バイエルラインがドイツから参加し、赤裸々なセックスシーンにも挑戦。また、ローラがインターネット上で発見するセックスワーカーのハンナ・ホフマンも、50代で性転換をした実在のトランスジェンダーです。
そんな〈現実〉と〈虚構〉が入り交じりながら描かれる、彼らの自由な生き方は、見る者の倫理観を揺さぶり続けるでしょう。
アディナ・ピンティリエ監督のプロフィール
本作で監督・脚本・編集を務めたアディナ・ピンティリエは、2008年にルーマニアの国立演劇大学ブカレスト大学を卒業。
映画監督やビジュアルアーティストとして、世界の映画祭で多数受賞しています。
本作は初長編映画作品ながら、第68回ベルリン国際映画祭(2018)金熊賞と最優秀新人作品賞の2冠に輝きました。
フィクション、ドキュメンタリー、ビジュアルアートの垣根を超えて、個性的かつ実験的な映像で、人間の「心」についてを妥協なく探求し続けている新時代の映像作家です。
映画『タッチ・ミー・ノット~ローラと秘密のカウンセリング~』の作品情報
【日本公開】
2020年(ルーマニア・ドイツ・チェコ・ブルガリア・フランス合作映画)
【原題】
TOUCH ME NOT
【監督・脚本・編集】
アディナ・ピンティリエ
【キャスト】
ローラ・ベンソン、トーマス・レマルキス、クリスチャン・バイエルライン、グリット・ウーレマン、ハンナ・ホフマン、シーニー・ラブ、イルメナ・チチコワ、アディナ・ピンティリエ
映画『タッチ・ミー・ノット~ローラと秘密のカウンセリング~』のあらすじ
ローラは父親の介護で通院する日々を送っていますが、 彼女自身も人に触れられることに拒否反応をおこす精神的な障がいを抱えていました。
ある日、病院で患者同士がカウンセリングする不思議な療養を目撃するローラ。病により全身の毛がないトーマス、自由に四肢を動かせない車椅子のクリスチャンなど、様々な症状を抱える人たちが、互いの身体に触れ合うことで自分を見つめていたんです。
ローラは彼らを興味深く観察する中で、自分と同じような孤独感を持つトーマスに惹かれていきます。街でトーマスに導かれるように秘密のナイトク ラブへ入ったローラは、そこで欲望のままに癒し合う群衆を目の当たりにし…。
まとめ
主人公・ローラのメンタルヘルス、トランスジェンダーや身体障がいの方など多様な生き方や性、カウンセリングがテーマの本作。
ローラの心と体が解放されるとき、観客自身もカウンセリングを体験したかのように、世界との見えない壁が取り除かれていくことでしょう。
ベルリン金熊賞史上、最も議論を呼んだ問題作が、ついに日本上陸です。
映画『タッチ・ミー・ノット~ローラと秘密のカウンセリング~』は2020年7月4日(土)より渋谷の映画館シアター・イメージフォーラムにて公開予定。
‟仮設の映画館(オンライン配信)”でも6月6日(土)に先行公開。