Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

新作映画ニュース

『殺人鬼の存在証明』あらすじ/キャスト/上映館。サイコパスの連続殺人か?実話に基づく本格スリラー映画にラド・クヴァタニア監督が挑んだ

  • Writer :
  • 大塚まき

実在する連続殺人犯たちをモデルに描かれるサイコスリラー

この度、シッチェス・カタロニア映画祭やロッテルダム映画祭などで正式上映され話題を呼んだ映画「KAZN(原題/英題:THE EXECUTION)」が邦題を『殺人鬼の存在証明』として、2024年5月3日(金・祝)より日本公開が決定しました。

併せてポスタービジュアル、予告編も到着となりました。

映画『殺人鬼の存在証明』について


(C)2021 HYPE FILM – KINOPRIME

今作の監督・脚本を担当したラド・クヴァタニアは、リーボック、フォルクス・ワーゲン、Googleなどの有名ブランドとの仕事や、カニエ・ウェストなど有名アーティストのミュージックビデオ、短編映画の監督を経て、本作で長編監督デビューを飾りました。

今作を制作するにあたり、数々の連続殺人犯の事件を研究し、当時働いていた刑事や精神科医、犯罪学者にインタビューをしながら連続殺人鬼の人物像を組み立てていったと言います。

特に「赤い切り裂き魔」「ロストフの殺人鬼」の異名を持ち、1978年から1990年にかけて52人を殺害した容疑で逮捕された、旧ソビエト連邦史上最悪の殺人鬼とされていたアンドレイ・チカチーロには大きな影響を受けています。

生まれた年、生い立ち、殺人を犯していた期間、教員として働いていたこと、勃起不全、離婚歴あり、逮捕歴あり、刃物を使っての刺殺、などチカチーロと今作の犯人との共通点が数多くある点は興味深い。

更に、1985年にチカチーロの捜査指揮官に任命されたのはイッサ・コストエフ(今作での役名はイッサ・ダヴィドフ)という当時の検察庁の長官であり、当時は採用していなかった精神科医への捜査協力や、彼が指揮官に任命されてからの捜査経緯などは、本作でも詳しく描写されています。

羊たちの沈黙』(1991)、『殺人の追憶』(2003)、『ゾディアック』(2007)など、実在の連続殺人犯を題材にした名作が多いなか、アンドレイ・チカチーロなどソビエト連邦時代の実際の殺人事件を基に描く新たなるサイコスリラーの傑作として、ロシアから誕生しました。

映画『殺人鬼の存在証明』の作品情報


(C)2021 HYPE FILM – KINOPRIME

【日本公開】
2024年(ロシア映画)

【英題】
THE EXECUTION

【監督・脚本】
ラド・クヴァタニア

【キャスト】
ニコ・タヴァゼ、ダニール・スピヴァコフスキ、ユリヤ・スニギル、エフゲニー・トゥカチュク

映画『殺人鬼の存在証明』のあらすじ


(C)2021 HYPE FILM – KINOPRIME

1991年、負傷した女性が森の近くで保護される。女性の証言から、10年以上殺人を続けていた連続殺人犯の手口に酷似していることが明らかになり、既に1988年に捕まっていた犯人は誤認逮捕だったことが判明する。

新たな容疑者であるアンドレイ・ワリタ(ダニール・スピヴァコフスキ)を追い詰めた捜査責任者のイッサ(ニコ・タヴァゼ)は、尋問をする中でワリタがそれまでの連続殺人を犯した真犯人だと確信していくが、彼の口から驚愕の真実を聞かされることになる…。

まとめ


(C)2021 HYPE FILM – KINOPRIME

ロシアから誕生した新たなるサイコスリラー『殺人鬼の存在証明』は、ソビエト連邦時代の実在する連続殺人犯たちをモデルに描かれました。

36人を殺害した犯人は? 浮かんでは消える容疑者たち……。

そして、10年を越える捜査の行方は一体!?

ソ連史上、凶悪の連続殺人鬼の真相を、ぜひ、劇場でご覧ください。

『殺人鬼の存在証明』は、2024年5月3日(金・祝) より 新宿バルト9ほかにて全国ロードショー

関連記事

新作映画ニュース

映画『ピストルライターの撃ち方』あらすじ/キャスト/上映館。ユーロスペースでの公開決定に今泉力哉ら推薦コメント到着!

映画『ピストルライターの撃ち方』はユーロスペースにて6/17(土)より公開決定! 今泉力哉ら推薦の問題作が特報・新ビジュアルを新たに解禁 東芸大大学院映像研究科修了作品『しんしんしん』(2011)、 …

新作映画ニュース

映画『リバウンド』あらすじ/キャスト/公開日。韓国初の本格バスケ実話を映画化!特報&劇場ムビチケ前売り情報解禁!

韓国全土が熱狂!たった6人の選手と新任コーチが起こした奇跡の実話を完全映画化! この度、廃部寸前の弱小バスケットボール部の実話を描いた映画『リバウンド』(原題:『리바운드』)が、新宿ピカデリーほかにて …

新作映画ニュース

【レインボー・リール東京2022】開催日時/上映作品/劇場。LGBTQおすすめ10作が国籍やジャンルを問わずセレクションされて公開!

第30回レインボー・リール東京(東京国際レズビアン&ゲイ映画祭)上映作品決定! LGBTQなどのセクシュアル・マイノリティをテーマとした映画を、ジャンルを問わず国内外からセレクションして上映する「第3 …

新作映画ニュース

映画『サイコ・ゴアマン』あらすじ/キャスト/公開日/上映館。宇宙怪人と子供の交流を描いたSFスプラッターヒーローアドベンチャーが日本上陸!

SFゴアスプラッターヒーローアドベンチャー。 残虐宇宙人が襲来!しかし、 暗黒の覇者でありながら1人の少女に逆らえない残虐宇宙人は、「サイコ・ゴアマン」と名付けられ、地球の未来は少女の手に託され…。 …

新作映画ニュース

映画『階段下は××する場所である』あらすじ/キャスト/公開日/上映館。特報動画で実写化映像解禁

“映画(キミ)を見ていると、恥ずかしい!でも好きだ!” 学校×事件×恋愛の不思議ムービーが誕生します。 巨大小説投稿サイト「小説家になろう」に掲載された羽野ゆずの同名原作の中から4つの短編小説を原作と …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学