独裁者ムッソリーニが現代に生き返る!
「イタリア映画祭2019」で特別上映され、全席完売の大盛況だった映画『帰ってきたムッソリーニ』が、2019年9月20日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて公開されます。
今回はポスタービジュアルと予告編が解禁されました。
映画『帰ってきたムッソリーニ』のポスタービジュアル
解禁されたポスタービジュアルでは、両手を腰にあて演説に臨もうとしているムッソリーニの後姿が捉えられ、仁王立ちする独裁者のインパクトある印象が伝わってきます。
しかし目の前に聴衆の姿がありません。それは、突如現代に生き返ってしまった独裁者ムッソリーニが一から再び権力を掌握していく可能性を示しているのでしょうか……。
映画『帰ってきたムッソリーニ』とは
イタリアの独裁者ムッソリーニが軍服姿で現代ローマに突如出現。
時代に馴染まないスタイルに当初は笑い種にされていたものの、稀代のカリスマ性を発揮し、次第に人々の心を摑みはじめます。ついにはメディアにも露出し、多くの聴衆を目の前にするまでになるのです。
ドイツで200万部以上を売り上げた2012年のベストセラー小説『帰ってきたヒトラー』のムッソリーニ版である本作では、過去の独裁者の姿を通して、現代イタリアが抱える混乱の状況が浮き彫りにされます。
監督はイタリアでは喜劇映画の名手として知られるルカ・ミニエーロが務め、「はじめは笑ったけれども、後になってほんとうに笑ってよかったんだろうかという実感は、実際にファシズムを行った人たちの歩みを辿ってくれたことになる」とコメディタッチの本作の狙いについてコメントしています。
解禁された予告編では、ムッソリーニと売れない映像作家カナレッティがイタリア全土を巡り、次第に絶大な人気を博していく様子がコミカルに映し出されていき、見ている側も独裁者の煽動に乗せられてしまいそうです。
映画『帰ってきたムッソリーニ』の作品情報
【公開】
2019年(イタリア映画)
【監督】
ルカ・ミニエーロ
【キャスト】
マッシモ・ポポリツィオ、フランク・マターノ、ステファニア・ロッカ
【作品概要】
2015年に日本でヒットしたドイツ映画『帰ってきたヒトラー』のムッソリーニ版作品。現代にタイムスリップした独裁者ムッソリーニが、インターネットやテレビを通じて人気を博し、スターになっていく様が活写されます。監督は、喜劇映画の名手ルカ・ミニエーロが務め、風刺の利いたコメディ作品に仕上がっています。
映画『帰ってきたムッソリーニ』のあらすじ
独裁者ムッソリーニが現代のローマによみがえった!
売れない映像作家カナレッティ(フランク・マターノ)が、復活したムッソリーニ(マッシモ・ポポリツィオ)をカメラに偶然収めたことから、彼を主役にしたドキュメンタリー映画の制作を思い立ちます。
2人でイタリアを旅しながら、若者がスマホで彼の姿を撮ろうとする現代のカルチャーに戸惑いながらも、テレビに出演したりとかつての総帥は人気者になっていきます。
そして国を再度征服しようとするのですが…。
まとめ
本作には、新たに生まれた連立政権が議会政治よりもSNSの発進力に重きを置くようになったイタリアの政治性も反映されています。
大衆への迎合(ポピュリズム)の危険が懸念される状況で、「今イタリアの中で起きている混乱を描きたかった」と語るミニエーロ監督は、現代に生き返った独裁者ムッソリーニの姿を通して、明確な社会的メッセージを伝えるのではなく、観客がそうした危機に気付くことを促しているのです。
映画『帰ってきたムッソリーニ』は、2019年9月20日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにてロードショー!